最初は1人だった。
1人で試練を達成し、1人で季節を歩んでた。
ある日
僕はいつも通り試練を終え帰ると
1人の背の高い狐のお面を被った人がいた。
その人は言った
僕は君の師範として雇われた。
よろしくね。
姉ちゃんの仕業だろう。
毎日試練をしているとはいえ飛ぶのは下手くそだし
敵には真正面から突っ込もうとするからだ。
僕は彼に
よろしくお願いします
と一言いい放った。
師範と過ごす日々はあっという間だった。
師範は歌が上手くて寝る前は
必ず師範の子守唄を聞いて寝てる
もちろん空を飛ぶのもめちゃくちゃ美味かった。
僕が苦手な雨の中もすいすいと飛んでいってしまう。
そして約2年が経ち
弟子を卒業する日がきた。
師範!ありがとうございました!
師範は何も言わず
ただ僕の頭をそっと撫で
星が輝く空へ飛び立って行った。
【大空】
12/21/2022, 1:46:11 PM