『大空』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
あの雲のように空を散歩していたい
いつしか君は呟いた
僕には意味が分からなかった
でも、君が突然いなくなって、なんとなく分かった
誰にも囚われず、何にも縛られず
君は自由になりたかったんだ
この世界は君にとって窮屈で退屈だった、ただそれだけ
大空
大空を見上げれば
ちっぽけなことなんて忘れてしまう
さあ、
飛んでいこう。
世界をぐるりと一周して、
まるで星のように煌めいてみせよう。
『大空』
僕の足元には大地が無い。
上下左右、どこを見渡しても青空が広がっている。
「地に足つけてる感覚はあるんだけどなぁ」
不思議だ。
取り敢えず歩いてみる事にした。
トコトコトコトコ
歩く度、足裏には確かに地面を踏みしめている感触がある。
これで足元に広がっているのが青空だというのだから驚きだ。
ある程度歩いた所で立ち止まる。
周りを見渡すが何も変わらず、やはり青空がそこには広がっていた。
そうして途方に暮れていると、少し離れたところに小さい雲があるのを見つけた。
「……あそこまで行ってみようか」
目的地を定めた僕はそこに向かって走り出す。
ダッダッダッダ
走る。
ダッダッダッダ
ひたすら走る。
ダッダッダッダ
……たどり着かない。
どれだけ走っても僕と雲の距離は縮まらない。
まるで、表面に青空が投影された球体の中を走っているみたいだ。
いや、事実そうなのかもしれない。
僕の周りに広がる青空は、何処までも続いているように見えているだけなんだ。
大空に見えてその実、僕を小さな世界に閉じ込めている牢獄なんだ。
考える。
「どうすれば此処から抜け出せる?」
考える。
「何時から僕は此処に居た?」
考える。
「一体誰が僕を閉じ込めた?」
…………分からない。
分からないが、取り敢えず……
僕は足元の小空を、力の限り踏みつけた。
どこまでもどこまでも、果てしなく広がる大空。
その全貌は、多分誰も知らない。
誰にも、見えない。わかりたくてもできない。
でも、たしかに存在している。
だって、空がないと、私たちは生きていけないから。
毎日のように目にする。
そして思い出す、懐かしい過去。
私の目の前に広がっている、大空に願いを込めて。
そして、祈りを、誓いを込めて…
その場所から、いつまでもいつまでも見守っていて。
だって、空がないと、私たちは死んだらどうなるの?
死後の世界は、あるよ。そう信じてる。
大空
翼「ボールは友達!怖くないよ!」
大空
空は大きい方が綺麗なので
高い建物は消えてください
*大空
冬の冷たい空気に研ぎ澄まされたような青い空が好き。
白い雲の間から射す天使の梯子が好き。
白い雲がうねって西洋絵画のような空が好き。
様々に変わる空が好き。
大空、自分は青くて広いイメージがある。
晴れた大空を見ると、自由な感じがして心が軽くなる。逆に曇りや雨の大空を見ると窮屈さを感じて、暗くなる。
空で一日の気分が決まる気がする。
大空と心は似てる気がする。
空を見たら、あの人もこの空の下にいると思うと少しワクワクする。小さい頃に店で話したあの女の子今何してるんだろうか?
大空
「翼をください」
音楽の教科書にも載った、あの曲。
山本潤子さんの伸びのあるあの声、
頭の中で甦ります。
この大空に翼を広げて
飛んで行きたいよ〜♪
ね、あなたにも聞こえませんか?
大空は
どこまでも続いている
今はなかなか
会えない人にも
離れていても
この大空の下では
どこかで繋がっている
同じ空を見上げていたら
そんなことを思うと
果てしない
空の拡がりを感じる
「大空」
ずっと見守ってくれているような存在
大空…いいな。
私の周りは毎日同じ風景だけど、
大空は違う。
雲ひとつない日、雲で覆われちゃった日、
同じ日なんてない。
似ていても、雲の形、雲の大きさ、雲の量、
少しは違うんだよ。
いいな…。
それはまるで、とても大きくて青くて綺麗で
何もかも吸い込んでしまうかのような存在。
そのものはさらに違うとこと繋がっていて
何がいるのかも分からないようなとこにたどり着く。
人間という何もかも小さな生き物はそこでは
普通に生活することも出来ない。そんなところで死ねたら
さぞ美しいだろう。だが、そんな場所でも生活できるようにしようとしている人間もいるようだ、僕にとってはとても邪魔な存在だ。
この地球という場所で生まれる感情というものは全てそのようなことから生まれる。人間一つ一つ考えが違う、これはとても不思議だとは思わないか全てが同じ場所で生まれて全てが同じような脳で
なぜこれほどにも一つ一つ差が出る僕は不気味で仕方がない
だがこれにはあっという間に答えが出る場合もある
けれどその答えもみんな違うかもしれない
大空
おばあちゃんがいなくなった。
土砂降りの大雨だった。
涙の後の顔を誤魔化すために
傘を刺さずに一人で歩いていた。
両親が居なかったから余計に辛かったし悲しかった。
そんな時を思い出しながら
祖母の墓に手を合わせる。
隣にいる人が顔を上げると同時に顔を上げた。
もう寂しくないし独りじゃない。
だから頑張るね、おばあちゃん。
ふと見上げた空は、雲ひとつ無い青空だった。
大空へ旅立った貴方へ。
今度は1人で頑張り過ぎず
身近な人に頼ってください。
私の中の教科書のような人でした。
ありがとうございました。
真っ白な羽を広げて行くんだ
あの広大な空に向かって
窓の縁に手をかけて
足をかけて
勢いよく空中に飛び込んだ
体が浮く感覚
あぁ
初めて空を飛ぶ鳥ってこんな気持ちなのかなぁ
青くてどこまでも続く、終わりがないあの空の向こうに
いつか見た君の真剣な横顔が、その無邪気な笑顔があるのだろうか。
君のあの、とても悲しそうな顔も、。
それでもいいんだ。
今の君が、未来の君が幸せでいてくれるのなら。
お題〈大空〉
小さい頃から空を見上げては
何もいない空間を目で追っていたらしい
母は聞く
「何を見ているの?」
僕はいつも
「大きな鳥が飛んでいるんだ」
そう言っていた
今もその鳥は飛んでいる
昔よりも近い距離で
大きな翼を広げて大空に浮遊している
こちらにおいでよと手を伸ばして
何度も行こうとしたが
僕にはまだあの大空は似合わない
いつかあの鳥のように飛べる日が来るのだろうか
大空
広い空…
見しらぬ街
ふあんと恐怖に
怯え…
身動きつかず
立ち止まる
あなたは
そんなわたしを
優しく…
エスコート…
こわくないよ…
ずっと…そばにいるから
安心して…
あなたのやさしい声…
わたしは勇気をもらった…
ありがとう
大空
あの子と私は両手の親指と人差し指で
四角を作って上にかざした
囲われた指の中には
青いキャンバスが生まれ、
隅っこに隠れていた白い絵の具は
ゆっくりと少しずつ溶け出して
何かの造形物になった
あの子はそれを見て誇らしげだが
私は何故かそんな気持ちにはならなかった
きっとあの子ならそれが何か
知っているに違いない
と思った私は正体を聞こうとした矢先、
あの子は指を離してしまった
途端、造形物は再び液状になり
キャンバスは消えた
「あー楽しかった!」
あの子の嬉しそうな声とは裏腹に
私は指を離せずに震えていた