『大地に寝転び雲が流れる・・・目を閉じると浮かんできたのはどんなお話?』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
『 大地に寝転び雲が流れる』
私が原っぱで寝っ転がってると雲が左から右へと流れていく、こうして見るとやっぱり空って青いんだな。世界って広いんだなと感じる
自分のことすごく考える、客観視する
そしたらまだまだ未熟だなって思う
今日は、涙が出る理由が分からなかった
でも人に優しくされた時
わだかまりが溶けてくみたいに
心が静まって、感謝に変わった
多分寂しいんだなって思った
知らない土地を歩いて、新しいものを見て
新鮮な気持ちになっても
どこか物足りないのは
私自身の物語に浸りきれてないから?
自分のとってきた行動を何度も振り返る
後悔と恥ずかしさとで自信を持てなくて
自分を変えようとしてるけど
それは同時に逃げてるだけのような気もする
今まで向き合えきれてなかったこと
それらにこれから気づくためには
「怖い」時に一旦立ち止まり、感情を分析し
より良い選択が出来るように
考えを改めなければならない
未来は自由に想像できるのがいいね
反省して変わっていこうとする人間を
誰が馬鹿にするか
もっと自信を持ってもいいのかもしれない
#大地に寝転び雲が流れる・・・目を閉じると浮かんできたのはどんなお話?
たくさんの羊さんに囲まれている夢。
ふわふわモコモコの私を取り囲んで、ほのぼのしている様子。
あとは大きな羊さんに乗ったり、小さな羊さんと一緒に遊んだり……
笑い声が響く青空。
それはそれはもう楽しくてしょうがない。
まだまだ見ていたかったけど、ふと目を開けてしまった。
おかえりなさい、現実世界へ。
だけど、本当に羊みたいなふわふわの雲が空いっぱいに広がっていた。
〜大地に寝転び雲が流れる・・・目を閉じると浮かんできたのはどんなお話?〜
目を閉じたまま隣にいる、君に話しかける
まぶたの裏が、きらきら燃えるように輝く
かさりと音がして
君が身動きしたように思え、ぼくは薄目をあけた
ひかりに目が慣れず、
まぶしくて君の影だけがゆらりと動いた
ぼくは、息をのんで
少しずつ、光に目をならす
ゆらゆらと空気がゆれ
またかさりと身動きの音
のんでいた息をはきだし
それは、ため息にかわった
君はもういない
そこには、風にゆれる長く真っ直ぐな青草
いつになったら
その空白に慣れるのだろう
くらくらと暗転する視界は
底から湧き上がる涙の味がした
♯大地に寝転び雲が流れる…目を閉じると浮かんできたのはどんなお話?
千切れた雲は離れ離れ
瞼を透かして見た空は血紅色
物語なんて浮かばない
ただ、赤色のキャンパスに
見えない青空を描くだけ
まどろみたくなるほど穏やかな昼下がりだった。
あんなに時計の針に追われて急かされていたのはなんだったのかと思うほど。風が前髪を揺らし、鼻を撫で、通り過ぎていく。芝生の青い香りが立ち上り、すうと深呼吸をした。肺の隅まで洗い流されたような感覚。川のせせらぎに耳を澄ませながら目を閉じる。
なにもかもが遠く、他人事だった。
「……そこのお姉さん?」
まぶたの裏がふと暗くなり、はたと意識が解けかけていたことに気づく。誰かが顔を覗き込んでいるようだ。渋々まぶたを持ち上げると、一人の男の子と一匹の犬が見えた。隣の家の子だ。はふはふと犬の息がかかる。近い。ちょっと離れてほしい。
「……奇遇ですね、こんにちは。犬の散歩ですか」
「こんにちは。ええと、はい。……お姉さんはなにしてるんすか」
「見ての通り、土手で昼寝でもかまそうとしているところです」
「スーツで?」
「スーツで」
どうせ安物だから汚れは気にしない。もうそろそろ買い替えようかと思っていたところだし。隣家の男の子はなんとも言えない顔でこちらを見下ろしている。犬も相変わらずはふはふと至近距離で私を見ている。できれば遠ざけてほしい。けもののかほり。あっなめるな。
「……今日仕事、ですか?」
「ええ。仕事でした。今はさぼりです」
「さぼり」
「ええ。君もさぼりですか」
記憶が確かなら高校生だったはずだが。
「今日は日曜日なので休みです……」
「おや、そうでしたか。すみません、曜日感覚が死んでおりましてはははは」
朝から晩まで働いているせいですべてが変わらず同じ日だった。朝起きて、出社して、終電ぎりぎりに帰り、眠り、起きて、出社して、その繰り返し。
あまりにばかばかしい。
私は生活するために働いているのであって、働くために生活しているわけではない。
気づいてしまったので、このサイクルから抜け出すことにして、今に至る。
「ところでどうしてこのワンちゃんは私の頬を舐め回し続けているんでしょうか。化粧は犬の体に悪いと思いますので控えていただきたいのですが」
「あああっすんませんごめんなさい! こらっこむぎ、なめないで!」
犬ことこむぎさんが抱き上げられ遠ざかる。揺れるしっぽが見えた。楽しかったようで何よりだ。私の頬は犠牲になり、けもののかほりをそこはかとなく漂わせることになったが。化粧落ちてるだろうなあ、と思い、まあいいか、ともう一度目を閉じた。きちんとしなければいけない理由は今、ないのだから。
いや、一つあった。
カッと目を開くと、こむぎさんを抱き上げたままの隣家の男の子がぎょっとした顔で体を引いた。
「いけません、やることがありました」
「えっあ、え?」
「退職届を叩きつけに行かなければ。弁護士にも相談を入れないと。では、これで失礼」
「あっはい」
私はさっと立ち上がり歩き出した。がんばってください、と背後から声をかけられ、ついでにワン! とひと鳴き聞こえたので、拳を突き上げることで返事とした。土手の昼寝はまた今度の楽しみとしよう。
(お題:大地に寝転び雲が流れる…〜)
(運営さん、なにか方針を変えたのかなという戸惑いとともに)
帰りに寄り道がてら野原に寝っ転がった
夕焼けの空が綺麗だった…
空に浮かんでる雲を見て、掴めそうと思い手を伸ばした
届かないけど…
ちょっとだけ寂しくなった…
昔はよく馬鹿やって怒られて…楽しかった…
今は仕事で忙しいのを理由に逃げている…
昔の友人に連絡をしてみた…
「もしもし、今ひま?」
「あ〜ごめん忙しい」
この会話を5人としてやめようと思った
ふと目に入った電話番号に連絡してみた
高校生の時に一緒に馬鹿やってた奴だ
「もしもし、今ひま?」
「おう!今ひまだったからかけようとしてた!」
「そっか、今から呑まない?」
「良いね!お前の家行くから!」
「わかった!」
よし帰ろう、今日は綺麗な夕日を眺め馬鹿やって騒ごう
いつもの街が、眩しいくらい鮮やかな街に見えた
友は偉大だ
それは私の何よりも望んでいる風景。
何にも縛られず
誰に不安も覚えず
まわりのことや謙遜など
私だけが私だけを
本当の意味で大事にできる
理想
そうでありたいと願う心。
–大地に寝転び雲が流れる…目を閉じると浮かんできたのはどんなお話?–
異様な出来事というものは、時に人を選ばないものである。それは当たり前に過ぎていくはずの日常が、突如として変化するときのように。何気なく生きている人間が、突然事件の被害者に、あるいは加害者になるときのように。
未だ脳裏の片隅に辛うじて残っている幼少期の記憶がある。その場所へはどうやって辿り着いたのか分からない。辿り着いたというより、気づいたらその場所にいたという感じだ。湖を隔てた向こう、霧の立ち込める鬱蒼とした景色の中に、厳かに佇む巨大な邸宅が見えた。手前の建物は古式ゆかしい日本のお屋敷の構造だが、よく見ると奥に連なる造形は西洋の屋敷を思わせた。生気を感じさせない異様な雰囲気だが、不思議と恐ろしくはなかった。
眼前に広がる湖をぼんやりと眺めていると、視界の端に小さく何かが映り込んだ。目を凝らすと、白いボートのようだ。誰がが乗っている。黒い着物に白髪をなびかせる女性。その頭の上には獣のような尖った耳が生えている。湖の縁ギリギリの位置まで近づいて観察していると、不意に女性がこちらを振り向いた。
瞬間、全てが凍りついたようになった。風も、草も、霧も、水面も、全てが時を失ったように止まっている。遠く離れているはずの女性と目が合う。なぜか鮮明に見えるその顔は白い仮面で隠されていた。その奥から、目の前の湖の底のような深い蒼の瞳が見つめている。どこまでも冷たく刺し貫くような視線に、やがて意識が遠退いていった。
ハッと目覚めると、原っぱに倒れていた。当時いつも遊びに行っていた公園の外れの場所だった。空は日が傾きかけていて、家路を急ぐ人々が行き交っていた。慌てて起き上がり、一人走って自宅へ帰った。
今思えば、あれは遊び疲れて寝落ちした際に見たただの夢だったのだろう。大人になった今、自分の中で勝手に納得したつもりでいるが、どうにも腑に落ちないものを感じる。思い出してしまった記憶の違和感を抑えながら図書館へ向かう。仕事の資料作りのためだ。情報を求めて本棚に並ぶ背表紙を追っていると、ある背表紙の文字に目を奪われた。日本の元祖ミステリー小説のタイトルである。学生の頃にハマって一時期読み漁った記憶がある。思わず手に取りパラパラとページを捲る。流し読みをしているうち、あの不思議な記憶と重なるような場面がところどころに混ざっていた。屋敷、獣、仮面、湖………
ハタと気づいた。この本に描かれている光景は、かつて幼少期に見たあの記憶の中の景色と全く同じだ。読み進めていけばいくほど、頭の奥の霧がかった記憶が鮮明になっていく。もしもあれが夢だったとしたら、あの頃にはすでにこの本のストーリーを知っていたのだろうか?映画化もされている作品だ。可能性はある。だがやはり何かが引っかかる。何かを忘れていないか……残っている記憶は本当にそれだけか……他に覚えていたことはないか……なにか…………あのとき湖から見た屋敷は、ボートの女性は、こちらをただ見つめる瞳は――
本当に彼女だけだったか……?
その夜、布団の中でまぶた越しにあの景色が見えた。
巨大な日本家屋の屋敷の窓から、様々な風貌の奇怪な者たちが、それぞれ色の映える瞳をじっとこちらに向けていた。彼ら全員見覚えのある姿――それはあのミステリー小説のシリーズに登場するキャラクターと特徴がよく似ている者たちばかりだった。
彼らの幻が、忘れたはずの好奇心を引き寄せてならなかった。
ごろりと草の上に寝転んで目を閉じる。草の匂いに包まれて、ゆっくり息を吐いた。しばらくそうしてゆっくり目を開ける。
空は茜色に染まっていて、近隣の家からは美味しそうな匂いが流れてくる。……そろそろ帰らなくてはいけない。
痛む体を動かして、立ち上がる。痣と切り傷と火傷跡を隠すように服の袖を引っ張る。
もうしばらくすれば、最悪な今日が終わって、最悪な明日がやってくる。
『大地に寝転び、雲が流れる…』
その昔、宝塚のある男役さんのことを、他の男役さんが「流れる雲を眺めていたら、そのままひっくり返って、大の字になってまだ眺めているような」雰囲気と評されていて、なんとも的を射てると納得した思い出があるのですが、今でも雲を眺めるとふとそのことを思い出します。
唐突ですけど、雲、眺めてますか?
私は割と眺めてます。
趣味・散歩の私としては、歩きながら1日1回、空の写真を撮るようにしているのですが、その時その時で本当に表情が違います。
今日の夕方は、雲多めで夕陽のグラデーションが素敵でした。
そんな雲の流れを表す四文字熟語に『行雲流水』があります。
行く雲や流れる水のように、自然に逆らわす淡々と行く、という意味らしいのです。
「水の流れのような」という言葉もあり、私はこれを常にフラットな精神状態だと思っていたのです。
でも、ある先生の言葉にハッとしました。
曰く。
水の流れはいつもいつも一定では無い。
滔々と緩やかに流れる時も有れば、瀑布のように激しい時もある。
人も同じだ。
大らかに皆を包み込む様な時も有れば、正義を叫ぶ時には激しく声を上げなくてはいけない。
臆病ではいけない。
穏やかにと、見て見ぬふりは違うんですよね。
軋轢を起こさないようにって気を使ってる振りして、ただ自分が悪く言われないように臆病風に逃げ腰になっている時もあったりして。
その反対に、つまらないことでキレちゃう時もあるし。
なかなか、人間とは難しい生き物です。
だからこそ、人間。
そこを悟ったら仏様だから、もうこの世からオサラバしなきゃなんない、なんて事も言われているそうなんで、まだまだ藻掻くしか無いようですが。
せっかくだから今日も映画の話を少し。
『大河への道』
ご覧になりましたか?
昨年だか、一昨年だかの作品。
日本地図を作った伊能忠敬を大河ドラマの主人公に、それで村おこしをしようとするお話です。
中井貴一さんや、北川景子さん、松山ケンイチさん等々、出演者の皆さんが現代と伊能忠敬の時代との二役をされていて豪華でした。
海の美しさ、雲の流れる空の雄大さ。
途中、草刈正雄さん演じる将軍様が思わず零す言の葉。
「余の国は美しいのう」
激しく同意してしまいました。
もしどこかで見られたら、是非。
アプリを入れてみた
初日から何も思い浮かばない
《大地に寝転び雲が流れる》
ぽかぽかの土手で日向ぼっこしながらぼーっと雲眺めたらきもちいだろうな
虫はやだけど。
ある日、親友が言った。
「私さ、青空の下で、お日様に当たる時間が好きなんだよね。」
親友は暖かい大地の上で、雲が綺麗な空を見ながら言っていた。
その時の親友は、どこか寂しそうだったんだ。
そう言えば、その日みたいな暑い夏だったかな。
親友の友達が交通事故で亡くなったのは。
あの日から笑っていなかった親友が、久しぶりに笑っていた。
「...友達とね、今日みたいに大地の上で、空を見てたの。」
久しぶりに笑ってくれた嬉しさで、僕はその話を聞いていなかった。
「私が遊ぼうって誘ったから、その日は遊んでいたの。」
「でもね、その日の帰りに、私の友達が死んだ。」
「私が誘ったから。だから私、親友に償いたいの。」
そう残して、親友は帰って行ったんだ。
その日に、親友は亡くなったんだ。交通事故で。
僕が遊ぼうって誘ったから死んじゃったのかな。
だから、親友に償いたいんだ。
──────そう僕に過去を話してくれた君は今日、交通事故で亡くなった。
初めてのループ系?書いてみました!意味分かりにくくてすみません!
あとハート300いきました!押してくださった方ありがとうございます。
(最近のお題難しすぎて頭おかしくなってます。そこはご了承ください。)
以上、作者より。
「大地に寝転び雲が流れる…目を閉じると浮かんできたのはどんなお話?」
太陽の明るさと、酸欠由来の目眩が鬱陶しくて目を閉じた。
自分の鼓動が、呼吸音がうるさい。じわりと纏わりつく汗で張り付くTシャツが気持ち悪い。
土の香りと若草が生んだばかりの酸素を鼻と口から目いっぱい吸い込んで、肺に新鮮な空気を送り込む。
今度は鉄の匂いを喉の奥で感じる。どこかの血管が切れたのか、不愉快で、けれど全力を出した証のようで、変な達成感もある。
ようやく整ってきた呼吸を機に、瞼をゆっくりと開けた。
太陽の明るさを、空の青さを鮮明に感じる。空がいつもより高い。雲が風に流れていることで時間が流れていることを知る。
全力疾走した後だけは、学生時代の自分に戻れる。社会に揉まれ、あの頃とはなにもかも変わってしまった感性の中で、この疲労感だけは、自分があの頃と同じ人間なのだと実感させてくれる。
まだ、死んでない。大丈夫。
自分の所在を確認してから立ち上がれば、ここはさっきよりいくらかマシな世界に思える。
「大地に寝転び雲が流れる」
近くには花かんむりを作る彼が一人と、
その彼に付き合わされるヤギが一匹。
まあヤギはシロツメクサをモソモソと食べ全く気にする気配はないのだが。
彼の家族はそのヤギ一匹だけ。
だから彼は皆にかわいそうだの、
変なやつだの色々言われた。
だけれども彼は幸せなのだ。ただ他人の物差しが
人間と一緒に暮らすことを望んだだけなのだ。
彼はヤギとふたりぼっちで過ごす時間が何よりも
心地よかったのだ。
特にあの広い原っぱに大地に
寝転び雲が流れるのを見ると、
何も考えずに過ごせるから。
僕はそんな2人を見るのが何よりも好きだった。
大地に寝転び雲が流れる
昔国語で習った啄木の歌だったか、ふっと思い出して、芝生にゴロンと寝転んだ。もう十五ではないけれど、何か…
そして、牧水の白い鳥を思い出しながら、大きく深呼吸してみた。何処迄も果てることのない青空に、漂う白雲が儚く切なく…
作ることは嫌いじゃない。
でも、オリジナルは1つもない。
自分が作る世界は、いつだって誰かの模倣で。
ありきたりで、つまらなくて、どこにでもあるモノしか作れない。
それがプロになれない理由だと諦めて、挑戦することも、そこから学ぶこともしなかった。
ーーーでも、模倣は自分の唯一の武器で、自分の在り方で、作る証明だと知らされた。
作ることは好きだ。けれどそこに個性はない。
その個性のなさが、自分の作り出すものなのかもしれない。
個性がないと言うことは、個と言う我を、自分はいつだって消せると言うこと。
それを、強みだと思ってもいいのか解らないけれど。
”大地に寝転び雲が流れる・・・目を閉じると浮かんできたのはどんなお話?”
目を閉じた先に浮かんだセカイは、やはりありきたりで味気ない、そんなセカイだった。
大地に寝転び雲が流れる・・・目を閉じると浮かんできたのはどんなお話?
大地が寝転んでは…
雲が流れるばかり。
なぜだろう。
不思議でしかならない
大地はこんなに広くて大きいのに…
雲だって大地は,輝いて
永遠と一緒にいて欲しい…
空にも本棚があるのか
そう気付いたのは
飛ぶことにすっかり疲れて
草原に仰向けになったときだった
邪魔な羽根はシュラフがわりに身体に巻いた
手をのばすと
微かに硬い背表紙に指が触れる
読める……のか?
いまのところ
透明なまま だが?
人差し指で引き抜くと
胸にドスンと落ちてきた一冊の本
表紙は赤くファンタジーな匂いがする
蛇がお互いの尻尾を咬んで円を描いている
確かどこかで、
これを読んだような気がする
一気に眠くなった頭を
ぼんやり過ぎる何か。
(思い出せた頃にはきっと僕はそっちに居るんだろう)
(逃げ込める居場所だって君がくれたここから)
大地に寝転び雲が流れる
はぁ、と男はため息をついた。
にらめっこをするように向かい合っていたパソコンの画面から目をそらし、思いっきりつむる。目の奥が痛いような気もしたが、それを邪魔するように頭の方がズキズキと痛み、顔をしかめた。
夜遅くのオフィスには男一人しかおらず、伸びをしながら帰る準備をする。些細なミスや押し付けられた仕事に押しつぶされ、恋人ともすれ違いが多くて上手くいかない。
はぁ、ともう一度ため息をついた。自分以外のみんなが幸せそうに見えて、羨ましくなる。
「俺も転生してーなー」
そうボソッと呟き、現実逃避をするように、いつも通りとあるサイトを開いた。
転生ものの小説が読みきれないほど投稿されているそのサイトで、男はいつも通り気になったタイトルからクリックして読み始めた。
疲れていたからか、それはほのぼのとしたスローライフのような話で、ささくれ立っていた心が少しだけ落ち着く。
広い草原に寝転びながら、雲が流れる様子をただただ眺める描写はとても丁寧で、時間がゆっくりと流れているような感覚に陥った。