夢見 はと

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 ごろりと草の上に寝転んで目を閉じる。草の匂いに包まれて、ゆっくり息を吐いた。しばらくそうしてゆっくり目を開ける。
 空は茜色に染まっていて、近隣の家からは美味しそうな匂いが流れてくる。……そろそろ帰らなくてはいけない。
 痛む体を動かして、立ち上がる。痣と切り傷と火傷跡を隠すように服の袖を引っ張る。
 もうしばらくすれば、最悪な今日が終わって、最悪な明日がやってくる。

5/4/2023, 2:53:32 PM