『夜の海』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
夜の海。
遠くで、漁火が見える。
防波堤に打ち付ける波の音が
僕の鼓膜を揺らし
ぼやけた水平線を歪ませた。
入水。
苦しい死に方の一つだと言う。
しかし、上手く行けば片付ける必要もない
自然に帰る事のできる死に方。
僕が一歩踏み出せば、何もかも
沈める事が出来る。
さよならは残してきた。
何時でもいける準備は終えている。
波に身を委ね、数分苦しめば
ここ数十年の地獄から開放される。
わかっている。
それで楽になれる。
しかし、足は震え
悲しい気持ちで一杯になる。
何故、こんな事に。
そんな気持ちが溢れていく。
遠くで犬が吠えている。
野犬は危険だなと
車に戻る。
そこで一服。
遠くに漁火が見える。
波の音は聞こえなくなった。
夜の海。
その誘いは、僕にはまだ勇気が足りないみたいだ。
冬になったら、また来よう。
夜の海
暗い空と同じ色をしてそこに佇む
広い海 闇色に染まる空と黒色の液体の様に大きく唸る波が周囲を飲み込む
波打ちぎわに足を浸ければ冷たい水温が
肌を刺す様に冷たい
心の奥底に眠っている翳りが冷たい水温に
浸かる事で頭の中に蘇って来る
何がいけなかったのだろうか
自分自身を省みても 何が原因だったのか
心当たりが思い付かない
嫌 きっと 私とあの人のボタンが少しずつ掛け違っていったのだろう
少しの価値観のズレをそのままにし流し
気付かない振りをして幸せな家庭円満な
夫婦だと思い込んで 私は、幸せだと
恵まれているのだと刷り込む様に自分の
脳に言い聞かせていたのかもしれない
嗚呼 何故あの人は、あの女の元に
行ってしまったのか 私は、あの人に
尽くして 尽くして 尽くしたのに
やはり、若さか 美人で若い女に男は
食いつくのか けれど私だって独身時代は
自分を磨いて 化粧も美容も念入りに
丁寧にやってきたのに さぼって
居たわけじゃない 唯私は、あの人に
快適に過ごして欲しくて 暖かい家庭を
あの人に少しでも感じて欲しくて
仕事や家事で荒れてしまった手や肌を
顧みず 私は、身を粉にして、働いて
家事もして あの人も仕事を頑張ってるん
だから私も少しでも支えようとして
頑張って 頑張って でもそれが家庭で
すれ違いを生んで そうして気付いた頃には あの人に裏切られ 傷付けられ
そしてあの人は、私の元を去って行った....
(あはははっ笑える!)私は、意味も無く
笑いが込み上げてきた
そうして私は、波打ちぎわに浸かって
いる足を進ませ深く 深く体を浸からせた
私の死体が見つかるかは分からない
だけど私は、もう生きるのが辛い
死にたい訳じゃないだけどもう疲れた
何もかもなくなりあの人も私の元から
居無くなった今何を糧に生きていけば良い
せめて子供でもいればまた違ったのだろうか お互い仕事 仕事でそんな甘い一時は、最初の内だけだった。
でも真面目に働いていたのは私だけだった
みたい.....
嗚呼早く楽になりたい私の下半身はもう
暗い海に浸かっている。
このまま暗い海の底に体を沈めて
いけば深海と言う綺麗な場所に
行けるのだろう そうして私は、海の一部になる。綺麗に真っさらにリセットされる
その姿を思い浮かべ私は、笑みを深くする
こうして 私の体は、海の底に消えていき
波間に溶けて行く まるで泡になって
消えた人魚姫の様に 私の体はリセットされ穢れが浄化される様に暗い海が 夜の海が私を包み込んで行く
#8 夜の海
夜の海は怖いなんて君は言うけれど、僕は好きだ。
君と見る、満月が揺蕩う深夜の海は格別だった。
月のような優しい笑顔の君も美しかった。
__もう、見ることは叶わないけれど。
ゆっくりと、海水に浸かる。
深い深い藍色の海に、自分が溶けていくような感覚がする。
あの日と同じように、月光が優しく僕を包み、潮風が頬を撫でる。冷たい。
「今、そっちに行くから」
僕はそっと目を閉じて、波打つ海に身を委ねた。
綺麗で美しい広島の夜の海。
子供たちの輝かしい声。
暗闇を照らす星空。
だが、ひとつの光によって全てが夜闇に消える。
私はいつまでも平和な世を願いたい。
夜の海
行ったことないけど
静かでザザーって良い音が聞こえて波が綺麗なんだろうな!
良いな!
海の音
あと夜空もきれいだよね〜!
良いね!
死にたい僕を
夜の海が包み込んだ
沈んで、沈んで
でも、溺れなくて
ただ誰もいない海底に
一人取り残されるだけ
苦しいことも
楽しいことも
何も見えないような暗闇に
顔を埋めて
泣いている
夜の海
動けないから
ここにいるしかない
押し寄せる波が、
明日を運んでくる
#夜の海
#夜の海
「夜の海ってきれーだよね、アリス」
「ええ、そうね、さいり」
大きな月が浮かぶ星空、きらりと光る白い砂浜、波が寄せては返し小さな音を立てる。世界に二人しかいないように二人の声だけが響く。
「昼の海は来たことあったけど、夜は初めてですね」
時折り吹く風にアリスの長髪とワンピースの裾が揺れる。水に濡れるのを気に留めず、波打ち際で貝殻を探し始めるさいり。アリスはさいりを愛おしげに見つめる。
「そーだねぇ、昼はいつも忙しいしね!」
さいりは貝殻を見つけてはこれじゃないと後ろに投げる。指に砂をくっつけて探し続け、紫と赤……アリスの瞳の色をした貝殻を見つけ微笑んだ。
「変な色の貝殻いっぱい落ちてて面白い〜」
「お気に入りが見つかったの、見せて?」
「だめー」
さいりは見つけた貝殻をポケットにしまって走り出す。
「次は屋台に行こ! 美味しいものあるといいな〜」
「はいはい」
二人は今日も平和だ。
夜の海
夜の海は冷たい。だけど僕はそんな冷たい海の中に踏み入れた。どんどんと水深が深くなっていって足が届くかくらいの所まで来た。透けたTシャツからは友達から受けた暴力でてきたあざが見えた。僕はそれを見て唇を噛んだ。お母さんに言っても「あんた物語作るの好きだからってそんな妄想しないで」と言われた。僕にはお父さんもおばあちゃんもおじいちゃんもいない。誰にも相談できなかった。ゆういつ信じていたお母さんにまでもああ言われてしまった。もう頼れる人がいない。そう思って僕はお母さんに行方不明だと思わせるために隣の県の海で命を経つことにした。この時お父さんが生きていれば、おばあちゃんが生きていれば、おじいちゃんが生きていればそう考えた。数秒後僕は「くだらない」と言って海の底へと沈んでいった。
夜の海。
黒髪の女性が白い洋服を着て,
海の中に浸かっている。
何度も呼びかけるが,全く反応はない。
仕方なく近くまで走って肩を叩くと,
女性はゆっくり振り向いて……
気が付くと,病院のベッドで寝ていた。
夜の海、それは夜空の星達が反射して
とても幻想的に輝くのだ。
今日はそんな景色を眺めていたら
澄んだ声の歌が聞こえてきた。
何て言ってるか分からないけど
魅了されるようにその聞こえる場所にまで
体が勝手に歩いていた。
そこには翼の生えた少女が座って
周りには人魚らしき影も見える。
すると少女は驚いて僕をこの場から離して
立ち去ってしまった。
また聞きたいな。
"あ~…。また見られて動揺してるよ。"
人魚がため息をついて海に消えていった。
夏は夜が短いから早く帰らねば。
夜の海
夜の海に憧れていた。
ささやかなさざなみを聞きながら眠ろうと思ってたのに。
真夜中。眠れない。今からいけないことをするんだと思うと、ワクワクが止まらない笑
ショルダーバッグに手帳、ペン、お金、そしてお気に入りの服を着て、できる限りひっそりと、家を出た。
今日の相棒はビンテージの実用車。こういう日には電動ママチャリよりもベターでしょう?
とりあえず海に行こうと思いますよ。
聞こえてくるのは偶にタイヤとアスファルトの摩擦音、あと酔っぱらいの声くらい。意外と静かなんですよこの子。
てか大丈夫か酔っ払い。帰れる?
目的地なんて特に無いけど、近づいてくるにつれて大型車が増えてくる。ぼくのことなんて多分見えてないよね。今日はなんだかそれが嬉しい。
着いた。砂浜に体育座りする。波の音を子守唄に、心地良く眠れると思ってた。飲まれたって良いとも。
恐怖。波はまるで大地を引き裂くような音を立て、こちらに猛スピードで迫る。これ、嘘じゃない。
ぎゅっと自分を抱き締めたまま動けない。
目なんて瞑ってられない。
その瞬間に飲まれてしまいそうで。
結局一睡もしないで迎えた朝は、綺麗。
お腹空いた。カフェ行こう。
そして、褒めて?
がちゃ。おう。寝とうかと思った〜どこ行っとったん〜?
昼の海が青いからといって、海は青いのだと思ってはいけない。夜の海が黒いからといって、海は黒いのだと思ってはいけない。その青も黒も、ただ空の色を映しているだけなのだから。透明であればあるほど、何を映した色なのかを見失ってはいけない。あなたも、私も。
/お題「夜の海」より
「夜の海」
静かなこの私だけのセカイで
ただただ穏やかな漣だけが私のセカイを
彷彿とさせ、支配していく。
この私の為の、私だけのセカイでの
"夜の海"は、くらくらするほど美しくて
この私のセカイでは、
この目まぐるしい苦しい世界では
私のセカイは赦されなくて、
そうだとしても、このセカイもこの世界が無いと
生きていけないと言うとしても、
どちらの"セカイ世界"でも、
"夜の海"は綺麗だから。
だから、だから今でも貴方は生きているのでしょう?
夜の海には、闇が潜む
月光以外の灯りは消え去って
新月に夜にはより一層
隣並ぶ君の温もりを確かめたくなる
海へ運ばれる優しい風に
2人の隙間を走る風が
その音が段々小さくなるように
1日で1番長いこの時間が
もっと長くなってくれないかなと願いたくなる
夜の海?好きだよ。
このまま頑張ったら、誰も何も知らないうちに消えていけそうで。
夜の海
波打ち際をゆっくりと裸足で歩く。時折足が海水に浸り、波が足の下から砂を持ち去って行く。
街の喧騒と明かりは遠く、僅かな街灯の光と波の音が辺りに満ちていた。
片手に持ったサンダルを揺らしつつ歩く。白いワンピースがひらりと広がる。
行く先はかろうじて明かりが届くだけの暗がりだ。特に目的も無く歩き続ける。
「そろそろ帰るか?」
後ろから声がかかる。てっきり浜辺の入り口にいるのかと思っていたら、ついて来ていたらしい。
「うーん、もうちょっと」
なんとなく答える。
「ならせめてUターンしてくれ。あっちは暗い」
危ないということだろうか。言われた通り振り返り、彼を正面から見つめた。
あちらもサンダルを片手に、Tシャツと七分丈のパンツを着ている。こちらを見て、なんだろう、笑っている。
「どうしたの?」
「いや、なんでも」
答えになってない。また笑っている。
「海に引き摺り込んでやろうか?」
「あはは、止めてくれ」
とうとう声を上げて笑い出した。
「何がそんなに面白いの?」
そう問うと少し苦笑して、やっと白状した。
「お前と、2人だけの世界に来たみたいで」
「この海が?」
「そう、2人っきり」
仄かに赤く染まった顔でそう言われるとやけにむず痒い。あまりのむず痒さに、彼の腕を掴むと真っ黒な海に2人で飛び込む。
彼の悲鳴と水飛沫の音が辺りに響いた。
※内容が暗いです。
※こちらはフィクションです。自殺を促すような意思は一切ありません。命大事に生きてください。
月夜の光に照らされて、ゆらゆらと煌めくその水面が、こちらにおいでと甘く囁く。
まるで人魚の歌声のように、柔らかで魅力的な波音が、ここが私の故郷だと優しく諭してくる。
そこに行ってはならないと、砂浜が足元に絡みつき、地上に戻れと訴えてくる。
けれど、それでも───。
……母なる海でゆっくりと水の泡となりて、海の藻屑となりてこの身を終えたほうが、地上の塵芥として生きていくよりマシでは無かろうか。
この世を生きるのに、自分は不出来である。
それならば、すべてを優しく受け止めてくれる海に縋り、その身を任せてこの世を去るべきでは無かろうか。
遠い、遠い月が、目の前でその姿を揺らめかせ、妖艶にこちらにおいでと手招きをする。
今ならこの月ですら、我が手元に置けるのではと、その身を前に乗り出すと、足は宙に浮いたように軽やかになり、ザブンと大きな音がした。
月光を辿っていけばいくほど、地上よりは軽やかさが増す一方で、緩やかに体の意志と温もりが奪われていく。
地上よりも冷たい故郷は、私を抱きとめようと足を掬って、私を転がしてみせた。
私のすべてをすっぽり丸め込んで、まるで赤子が揺りかごの中で揺蕩うように、静かな波がゆっくりとこの身を揺らし、自分の元から地上へ戻ろうとする空気が泡とってなって子守歌を残していく。
寒く底の見えない深淵が私を後ろから抱きかかえ、地上の水面がそんな私を嘲笑うかのように、元いた世界の美しさやきらびやかさを照らし出す。
ああ、結局、こちらも生き辛いものであったのか───。
全てを悟った時には、一寸の光も見えず、静寂と闇だけが私の元に残った───。
─────【夜の海】
お題「夜の海」(雑記)
……だめだ自殺とか死体とか暗い発想しか出てこない。海なんて泳ぐものじゃなくて見るものだよ!!!(夏は海沿いの同人誌即売会に行っていた経験者)
同人で小説を書いている(一応オリジナルでも書いているけど最近サボりがち)から、前のジャンルで書いた小説を思い出した。
登場した時点で鬼籍に入っている姉と、主人公の弟が二人で海に行く話。
二人とも歌が好きだからって事で、作中で既存曲の替え歌を歌わせた。死ぬ姉には暗い歌、残される弟には明るい歌を選曲。
あと、夜ってわけではない(はずだ)けど、題名だけで買った有栖川有栖『海のない奈良に死す』って小説も思い出した。
奈良出身だからです。表紙のデザイン上半分にゲッティイメージ(って写真素材サイト)が使われているとのクレジット表記にびっくりした。
ちょっと鉄道よりだから、鉄道好き(厳密には貨物系の模型鉄なんだけど、乗り鉄でもある)な弟にも勧めてみれば良かったなと今更思った。
有栖川有栖は中学の頃に読んだ時は挫折したんだけど……あれ題名何だっけ。
以降で推理小説二冊について書いているけど、特にネタバレとかはしていない、はず。
パンゲア大陸ぐらい覚えているだろ……と登場人物に突っ込みたくなったのは内緒。この本でジャックダニエルってお酒に興味が湧いた。
後年、甘過ぎて飲めないと友達からジャックダニエルのハニーを譲られて飲んでみたけど、お酒なんて最終的にどれも苦い気がする。(それをアルコール成分と呼ぶ)
なんでこの小説に夜のイメージがあるんだろう。二人目の被害者が見つかったのが夜だった気がするけど、同じく奈良を舞台にした、西村京太郎の十津川警部シリーズ『南紀白浜殺人ルート』と混ざっている気がする……。
こっちはめっちゃ地元近くの駅が出てくる上に、シリーズ中でも珍しくちゃんとした時刻表トリックが使われている。ドラマも見てみたいんだけど、何せ家にテレビを置いていない。(実家には多分放送を録画したDVDがあるはず)
海のない奈良〜は海で見つかった被害者がどこで殺されたか、南紀白浜〜は犯人がどうやって時間を捻出したかが主題。二冊とも奈良と和歌山が舞台で、電車が出てくる点が共通している。
未だに思い出すのが、海のない〜で主人公が電話を掛けた時に「もしもし」と出た相手に対して「子供っぽい」だか評する場面。
主人公(作者)が想定する正解は「はい、○○です」とかか? と考えるんだけど、人の通話を聞いていても、仕事じゃない電話は第一声が「もしもし」の人の方が多いよね?
まあたまに「はーい」の人もいるけど。
夜の海の話に戻る。
……やっぱり不穏な空気がするなぁ。
そもそも夜に海行かないでしょ。危ないし。
物語で夜の砂浜で手持ち花火をやる場面が出てくるけど、日中に海水浴がくっついてくるせいで縁がない。本名に海が入っているけど、海は泳ぐ場所じゃない。
……ホタルイカ漁だったか、夜に船を出して、舳先につけた明かりでおびき寄せる漁があったけど。(検索したら違いそう……。何だっけあれ)
釣りも夜中がよく釣れるって言うよね。今日職場で他の人達が釣りの話をしていて思い出した。前の職場のでも釣りが趣味な人が多くて、某自動車会社の社長(現会長)に遭遇したって経験を聞いた。
吉住渉の漫画『ミントな僕ら』で、デザインは好きなのに全然ヒットしないから使えないルアーをキーホルダー代わりに使っているってエピソードが出てきて、釣りとか全然しないのにデザインだけで選んだルアーをキーホルダー代わりに使っていた事がある。当時中学生。
こっちに出てきたのは夜じゃなくて早朝だった。
他は思いつかないから終わり!
自分は変?
自分は、高い所と暗い場所が嫌い自分はそんなに色々な事に興味を持たない性格なのでお出かけするときに何も興味を持たないから選ぶのがとても難しいそしておばあちゃんとお出かけ行ったとき遠慮はしてないのに
「遠慮しないの」とよく言われる
話し変わるけど自分は色々なアレルギーあるのに犬や猫もアレルギーなのに大好きだ。
これは本当です
「夜の海」
思い出してしまった。
昔夜の海に友達と一緒に
遊びに行った。
空が白んできた頃
私達は遠くの方にあった防波堤に
真っ黒なてるてる坊主が
ぶら下がっている事に気付いた。
私達はそのまま帰ったが
その日の朝その防波堤には
警察が来ていた事を
次の日に聞いた。