『夜の海』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
気持ちのいい月夜
砂浜に腰を下ろし
そっと目を閉じる
潮風を感じ
波の音に耳を傾ける
そして聴こえてくる
いにしえの叡智を伝える声
くじらのうた
〜夜の海〜
素足で大地に触れたり
海や川に足を浸してみたり
植物や動物に触れ合う
自然に触れ合うことは
本来の僕達に繋がる
助けとなってくれる
僕の愛体と名の小説を手に取り夜の海辺へ
読み始まて20分後、僕はうとうとし始めた
海の亡霊となって彼女と再会する夢を見る
起きれば僕は目の前の海に逝くだろうか。
夜の海は恐ろしい
その人は浜辺に立ってそう言った
視線の先は真っ黒な空間
波の音だけが生きている証拠
せめて月が照らしてくれたら
その人の心を引き留めることが出来ただろうか
繰り返す繰り返すさざ波
消えない過去の罪
何もかも塗り込んでしまう夜の海
相合傘を描く少年
少女は微笑む
風に靡くスカートの青
二人を繋ぐのは夏
見送りに打ち寄せる白い波
覆い隠される想い出
何も残らない砂浜
水平線に陽が沈む
紺碧の世界にふたつの星
空にひとつ
海にひとつ
鷲と海蛍
後に残るは融けた碧光
私の体は大の字になってベットの奥の方に沈んでいく。重くだるーく沈んでいく。
落ちきったらどうなるんですかね
明るい港。街には、多くの明かりが灯る。多くの人々が着飾り、馬車に乗りこの街に集まる。みな、年に一度どの祭りを楽しみにしていた。
この時期は、身分関係なく、多くの人々で賑わう。
ある者が広場で、音を奏でる。すると、また、ある者は踊り出す。また、ある者は、その音に合わせ、また別の旋律を奏で出した。また、ある者は、その演奏と踊りを見て、楽しんだ。
夜が更けるにつれ、広場には多くの人々が音を奏で、多くの人が踊り、多くの人々が見て、楽しんだ。
その周囲には、人々が集い、酒や串焼きなどの露店を楽しんでいた。
この街は、かつて、無法地帯だった。
出自によっての貧富の差が大きく、生活の質が雲泥ほど開いていた。
ある貴族の青年が武功を挙げ、王から褒美として、公爵の爵位と街の統治権を与えられた。
それから、この街は大きく変わった。
貧しいの人々に職と家を与え、裕福な人々に貧しい人々を支援できる仕組みを作り、貧しい人々の施し方を教えた。
全ての街の住人に無償で、質の高い学を習えるようにするなど、無謀と云われた数々の政策を実行した。
いつしか、その青年は、年に一度、祭りを開くようになる。その祭りを通じ、青年と街の人々につながりが出来るようになった。
それをきっかけに彼は、街の住人から愛されるように成っていった。
普段の彼は、寡黙で多くは語らず、常に堅い表情だったと云う。
彼の死後に、彼の奥方様たちはこう語った。
「祭りのことだけは、街の人々との思い出を語るときだけは、いつも笑みを溢していたの。
わたしたち家族と、他愛のない話しをする時より、嬉しそうだったのよ。」と、彼女たちも嬉しそうに微笑み、口を揃えた。
「…夜の海って、もっとロマンチックなものだと思ってたんだけどなぁ」
最近カメラを新調した私は、早速写真を撮ろうと海のある街へ旅行に来た。
いわゆる「海なし県」に済んでいる私にとって、海はミステリアスで憧れの場所だった。
宿に荷物を預け、地元の食堂で取れたての魚を堪能する。初めて聞く名前の魚もたくさんあり、海の恵みをたらふく堪能した。
近くの浜辺に来たが、観光客が多くてなかなかいいスポットが見つからない。
しばらく悩んだ私は、せっかくなら夜に写真を撮りに行こうと決めた。
夜の海はどんな神秘的な光景を見せてくれるのだろうか。
私は定食屋でまた新鮮な魚に舌鼓を打ち、21時頃に同じ浜辺に出掛けた。
しかし、当たり前と言えばそうなのだが、夜の海は真っ暗だった。
浜辺と海の境界もわからない。
「はぁ……失敗したなぁ」
諦めきれずに、灯りを探して少し歩くことにする。
そういえば、柔らかい砂の感覚が気持ちいい。さわさわと鳴る音が耳をくすぐる。
夜になって人のいなくなった海の引いて寄せる波の音は、馴染みはないはずなのにどこか懐かしくて心が凪ぐ。
私はしばらく夜の浜辺の散歩を楽しんだ。
美しい景色は見られなかったけれど、美しい音に出会うことができた。
夜の海もいいものだな。
ぱしゃり、と音を立てて水面が揺れる。少し季節の外れた海は冷たく、少しずつ体温を奪っていたがそれすらも心地好く思えた。耳に届くのは波の音。一定に繰り返す落ち着いたそれは脈拍に似ている。
髪が風を孕んで広がった。前までは潮風で痛むのを酷く嫌がっていたはずなのに、今となっては気になりもしない。こんなに海という場所は居心地が良い場所だっただろうか。それとも、貴方がいるからか。
一週間前、小さく小さく骨の形もなくして海に眠った貴方。もし自分が死んだらそうしてくれと言われたときは日焼けも水着も嫌がる私へのあてつけかと拗ねて見せたが、眉を下げて頭を撫でてくれる彼に断ることはできなかった。今となってはとても後悔している。
骨になっても同じ家に居てくれたら良かったのに。子どものように水を蹴り上げて鼻をすすった。皮肉なほどに綺麗な星空にすら腹が立つのも全部、貴方のせいだ。海なんかになってしまった貴方のせい。私を残していった貴方のせい。
貴方には夜にしか逢いに来てあげないから。毎晩毎夜、病めるときも健やかなるときも喜びのときも悲しみのときも富めるときも貧しいときも。夜だけを、海に全部捧げてあげる。
『夜の海』
貴方が一人暮らししようかな。と言ったあの日から、
私はその言葉通りまがいの一人暮らし生活をしている。
それも、友達も知り合いも遮断されたままで。
そこまで、流行らせた風邪が腹立って仕方ないよ。
誰が流行らせたんだろうね。
しかも、それを、面白おかしく捉えて、
金の為に利用しているから余計に腹が立つよね。
私も遠く離れた生まれ育った街にいるけれど、
これが間違いなく悪いタチの話になっており、
衝撃的、悲壮感、遺憾的に捉えた事は今もなお、
続いている。
誰がこんなに風邪を、流行らせたたのかは、
正直わからない。
だけどね、いつかは、絶対、その人に天罰が下るから、
それは間違いないからね。
私達をバラバラにさせておきながらも、なお、
悪い事を進めている輩を私は絶対に許さないから。
これは大人げないと言われても、絶対に許してはならな
い事柄なわけであって、私は一生涯許すつもりもない
し、正直貴方に対する怒りも間違いなくある。
だけどね、それ以前に、貴方と一緒に住んでいたあの時
から、私達の私生活を流行らせて、風邪にさせた人達
を、私は絶対に許さない。
風化なんてできるわけがない!!
さあ、早く、詫びに、私の前に現れろよ!!
話し合おうぜ。
私は逃げずに待ってるから。
変な連絡してこなくて、いいから。
直接、ここへ来て、話し合おうぜ。
それとも、貴方の住所、教えてくださるのかしら?
もう、この携帯じたい把握してるんだから、
わからないこともないでしょ?
さあ、早く。
良い連絡くるの待ってるぜ。
悪党よ。
夜の海
真っ暗な海は魅入られる。
波の音がこっちにおいでと誘っているかのよう。
近づくと海の底へと引き摺り込まれそうに思う。
闇のように深くて暗くて冷たい夜の海。――それは美しく、そして怖い。
夜の海は綺麗だ。
海に映るビルも、
海に映るランタンも、
海に映る観覧車も、
全てが幻想的だ。
中でも海に映る月は素敵だ。
太陽とは違う優しい光。
水面に映るその彩りは美しい。
あのモネも知っていたのだろうか。
夜の海の美しさを。
あの紫式部も気づいていたのだろうか。
夜の海の恋しさを。
■テーマ:夜の海
「夜の海」
夜の海に沈んでいた経験が確かにあると思う。この話を誰かに語ったとしても誰も信じることはできない。何故なら、自分自身もいまだ信じることができない。だから、あれは夢だったと思うことにした。
人魚姫がかなわぬ恋に涙を流した、夜の海。私も運命への悲哀に涙を流していた。人魚姫は海の泡となったが、それを神様はご覧になっていた。アンデルセンの『人魚姫』は究極の愛の物語である。愛する人のために命を捨てる覚悟はありますか?「はい、あります」そう答えたのが人魚姫。
神様だけがご存知なら、それで良い。そうした覚悟で生きるのは本当に勇気のいることだ。今日は終戦記念日で、今年も正午に黙祷を捧げた。その時、祈りと共にある願いも語った。何を語ったのかは言えない。あの悲しい戦争で亡くなった御霊だけがご存知なら、それで良い。
私は己れの心には正直でありたい。誰に知られることがなくても、何もかもご存知の方が、たくさんいることに気がつくことができた。いま、そのことに無上の喜びと感謝の思いを抱いている。
テーマ“夜の海”
夜の海は怖い。
なんか出そう。
海と陸の境目が分からず
落ちそう。
そういうイメージしかない。
漫画やアニメやゲームなんかで
夜の海でデートをするみたいなシチュエーション出てきた瞬間
キュンとするより、ゾクッとする。
ゾワゾワする。
この話、ホラーにならないよね?という不安が押し寄せてくる。(ならない。)
と、言いつつも
実際、夜の海は、そこ迄暗くない。
漁師が煌々とライトを当てていたり
街頭があったり、都会ではライトアップしていたり…
でも、怖い。
とりあえず、やっぱりなんか出そう。
水辺はなんか居るって言うし。
(言葉にしたくない例のアレ)
夜の海に行く時は気を付けて。
心が疲れて家に帰りたくないとわがままを言った.
" じゃあ海連れて行ってあげる "
君と歩いた初めての砂浜
防波堤に立つ君はどこか儚く見えた
" また辛くなったら一緒に来ような "
1週間後 君が入院したと連絡をうけた
何が何だか分からんくて
ひとりで夜の海に行った
" ひとりにせんといて ずっと一緒って言ったやん "
私の願いは叶わんかった
君の命日に君に逢いたくて海に行った
" また来年の今日会いにくるけん "
夜の海で捜す。
見つからないと確信してもなお探し続ける僕はもうずっと前から壊れているんだ。
僕はもう捜し物目的で来てなんかいない。
本当は探しものなんてどうでも良くなってるんだ。
だってきっとあれは土にかえってるから。
だからもう僕は見つけられないんだ。
明るくなったり暗くなったりを繰り返す海にはきっと朝は来ないから。
太陽が出てれば朝、なんて単純なものじゃないんだ。
仲間たちみんなと海で夜まで喋り明かして
「もう朝じゃんかw」
って笑い合うのが朝なのに。
僕は捜し物なんかより1mm先でさえ見えないこの目をどうにかしないと。
顔から流れ出る液体にもうひとつ液体が混ざった。
誰にもしたことのない話をしよう
夢にも現れたことのない月のように
深いかなしみの底から光が差しこむ
裸体の渚で、わたしたちは会おう
幾夜も往復した痕を踏み鳴らし
灰混じりの砂浜にいのちを署名する
われた爪からほとばしる色の名まえが
からだ中をつたって丸い星を描く
「死ぬはずだったのよ」
多くのものが、とわたしは応える
「書かれなかったのよ」
あなたをつよく、わたしは抱きしめる
砕けた歯と青あざをとりこぼして
大洋の水面に弾け飛んだ伝承
「いのちは硝子でした」
焼かれ、身に宿し、無から産まれたことばも
綴じられたものは僅かに届かず
積み上げたことさえ忘れる
誰にも話したことがなく
誰も聞いたことがない
口が口を塞ぐとき
行き交う言葉を耳は知らない
「死ぬ前に──」
息を継いで、また
「死ぬ前に──」
繰り返している
書物机から遠ざかり
星あかりにもっとも近づいた縁を這う
八本脚の黒い影の喚きが
熱の詩になる
新月の前夜に滴る
あたらしい過去として
いつも此処になく
いつも此処にあることばとして
その腕をまわす
わたしたちの形になる
「ほんとうに多くのものがどこかに行ったんだ
聞いてくれるかい?」
#夜の海
昼間は潮騒に程遠い。日差しとカーテンが手を取り合って眠気を送るので、おれはそれに逆らわず目を閉じる。でも程遠い。
夜。部屋の明かりを消すと知らない闇が広がる。夕飯を終え、歯を磨き、明日の準備をして、それから飛び込む。ぬるい空気は慣れた水温みたいに肌を撫でた。
おれの海はここにある。
一面だけの窓は山側を向いている。街灯にそっぽを向いて網戸で飛ぶ虫を隔てば、波のような風だけ。気まぐれな寄せ引きだけがくらい部屋に訪れる。
いくらか味わったあとにしずかに目を閉じて、耳の奥で音を聞いた。
ぐう、ごお、さあ、ざあ。カーテンは闇色と海色の間ではらむ。
さあ、ざあ、ざあん、ざざん。波の音がつぎはぎの幻に染みわたる。
朝日がおれを打ち上げるまでくらいゆりかごで眠った。
夜の海について
・夜の海は行ったことはない。行ってみたいと思う気持ちと行きたくない気持ち両方ある。
夜の海は漆黒である。深い闇そのものである。空からの光が消えた為に、何も映せずに無の状態になっている。そのあまりの静寂と虚無感に、本当にその先は何もないのではと感じそうである。
それに単純に何も見えないのに足を踏み入れるのは危険だ。海の中は未知の生物、危険な生物もいる。陸上生物である人間は、単体で海の中は無力に等しい。迂闊に入るべきではない。
・海は宇宙のような世界だと誰かが言っていた。全体の5%しか解明できていないらしい。
・夜の海に…アマビエのようなものを見かけたという話を聞いて、勇気を振り絞って行ってみたが…何も現れなかった。
恐らく暗くて見間違えたのだろうが、未知だらけの海の夜は、思いもよらない出来事もあるだろうに。
『夜の海』
夏休み祖父母の田舎に、れいんは、勉強の息抜きに一人で来た。
何もない、無人駅で降りた。
スマホのマップを見ながら、歩き出す。
街灯がポツリポツリと、あるだけだった。
ーー夜が夜の貌をしていた。
畑の中を電車が通っていた。久しぶりだけど、田舎は、ジブリの世界だな〜と思った。
やがて、海が見えてきた水平線の向こうに半月が出ていた。
『れいん君。』
と、僕の名前を呼ばれた。
暗闇の海の近くにいるはずのない、クラスメイトの桜かすみがいた。
僕は、海へと降りる階段を降りた。
『桜かすみさん?』
と、尻上がりの呼び方をした。多分、僕の顔も眉をひそめていただろう。
桜かすみは、白いワンピースを着ていた。髪の毛は、ロングヘアーだった。
『れいん君、勉強を頑張っていますか?』
と、桜かすみは、訊いてきた。
『まぁ、イチオな』と、僕は応えた。
『そっか……。』
と桜かすみは、寂しそうに笑った。
『私ね、れいん君みたいに勉強が出来る人って憧れなの。』
『……』
『れいん君みたいに、夢があったり、何時もトップを見ている人はどんな風景を見ているのかな〜?』って、何時も考えていたの』
『うん』と、僕は、短く返事をした。
『そしたら、何時も。れいん君のことばかりでいっぱいになったの。』
と、桜かすみは、大きな瞳を潤ませた。
『れいん君に、ちゃんと私の気持ちを曖昧に伝えたままだったから、云いたかったの。ごめんね。』
『桜かすみさん、僕は夏休みだからちょっとだけ時間があるよ』と、僕は笑ってみせた。
『ーー暫くだけではいいから、一緒にあの月をみたいな〜』
『いいよ』と、僕は、言った。
『黙っていてもいいよ』と、力なく桜かすみは、言った。
僕は、理解ったと、応えた。
夜の海が僕をやさしくさせた。
桜かすみは、もういない人だから……。
せめてもの、僕なりのありがとうのつもりだった。気付きけてごめんな。終り
数時間前までは美しい青だった。水面がきらきらしていて、太陽に反射するようにどこまでも澄みきっていた。それが夜になると全然違う景色になる。どこまでも広がる真っ黒い世界。音もない、生命感も感じない。うっかり気を抜いたら此方に襲ってきそうな夜の海だった。今みたいなメンタル状態の時にこんな場所に来ては行けない。全てを呑み込まれそう。夢とか希望とか、そういうポジティブなものはぜんぶ、真っ黒く汚されてしまいそう。
まだ、やれるのに。私はまだ頑張れるのに。夜の海が私の心を孤独にしようとする。そんなものに負けては駄目だとようやく重い腰を上げた。もう少し強くなれたらまた改めて夜の海を眺めに来よう。そう誓って、自分のあるべき場所に戻ろうと踵を返す。
その時、生ぬるい海風が髪を揺らした。海が行くな、と言っているのか。はたまた私の背を押す優しさなのか。分からないけど、汐の風は流れそうになった私の涙をうまいこと止めた。
もう少し、あと少し強くなれたら。夜の海を好きになれるかもしれない。