『夜の海』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
夜の海は綺麗だ。
海に映るビルも、
海に映るランタンも、
海に映る観覧車も、
全てが幻想的だ。
中でも海に映る月は素敵だ。
太陽とは違う優しい光。
水面に映るその彩りは美しい。
あのモネも知っていたのだろうか。
夜の海の美しさを。
あの紫式部も気づいていたのだろうか。
夜の海の恋しさを。
■テーマ:夜の海
「夜の海」
夜の海に沈んでいた経験が確かにあると思う。この話を誰かに語ったとしても誰も信じることはできない。何故なら、自分自身もいまだ信じることができない。だから、あれは夢だったと思うことにした。
人魚姫がかなわぬ恋に涙を流した、夜の海。私も運命への悲哀に涙を流していた。人魚姫は海の泡となったが、それを神様はご覧になっていた。アンデルセンの『人魚姫』は究極の愛の物語である。愛する人のために命を捨てる覚悟はありますか?「はい、あります」そう答えたのが人魚姫。
神様だけがご存知なら、それで良い。そうした覚悟で生きるのは本当に勇気のいることだ。今日は終戦記念日で、今年も正午に黙祷を捧げた。その時、祈りと共にある願いも語った。何を語ったのかは言えない。あの悲しい戦争で亡くなった御霊だけがご存知なら、それで良い。
私は己れの心には正直でありたい。誰に知られることがなくても、何もかもご存知の方が、たくさんいることに気がつくことができた。いま、そのことに無上の喜びと感謝の思いを抱いている。
テーマ“夜の海”
夜の海は怖い。
なんか出そう。
海と陸の境目が分からず
落ちそう。
そういうイメージしかない。
漫画やアニメやゲームなんかで
夜の海でデートをするみたいなシチュエーション出てきた瞬間
キュンとするより、ゾクッとする。
ゾワゾワする。
この話、ホラーにならないよね?という不安が押し寄せてくる。(ならない。)
と、言いつつも
実際、夜の海は、そこ迄暗くない。
漁師が煌々とライトを当てていたり
街頭があったり、都会ではライトアップしていたり…
でも、怖い。
とりあえず、やっぱりなんか出そう。
水辺はなんか居るって言うし。
(言葉にしたくない例のアレ)
夜の海に行く時は気を付けて。
心が疲れて家に帰りたくないとわがままを言った.
" じゃあ海連れて行ってあげる "
君と歩いた初めての砂浜
防波堤に立つ君はどこか儚く見えた
" また辛くなったら一緒に来ような "
1週間後 君が入院したと連絡をうけた
何が何だか分からんくて
ひとりで夜の海に行った
" ひとりにせんといて ずっと一緒って言ったやん "
私の願いは叶わんかった
君の命日に君に逢いたくて海に行った
" また来年の今日会いにくるけん "
夜の海で捜す。
見つからないと確信してもなお探し続ける僕はもうずっと前から壊れているんだ。
僕はもう捜し物目的で来てなんかいない。
本当は探しものなんてどうでも良くなってるんだ。
だってきっとあれは土にかえってるから。
だからもう僕は見つけられないんだ。
明るくなったり暗くなったりを繰り返す海にはきっと朝は来ないから。
太陽が出てれば朝、なんて単純なものじゃないんだ。
仲間たちみんなと海で夜まで喋り明かして
「もう朝じゃんかw」
って笑い合うのが朝なのに。
僕は捜し物なんかより1mm先でさえ見えないこの目をどうにかしないと。
顔から流れ出る液体にもうひとつ液体が混ざった。
誰にもしたことのない話をしよう
夢にも現れたことのない月のように
深いかなしみの底から光が差しこむ
裸体の渚で、わたしたちは会おう
幾夜も往復した痕を踏み鳴らし
灰混じりの砂浜にいのちを署名する
われた爪からほとばしる色の名まえが
からだ中をつたって丸い星を描く
「死ぬはずだったのよ」
多くのものが、とわたしは応える
「書かれなかったのよ」
あなたをつよく、わたしは抱きしめる
砕けた歯と青あざをとりこぼして
大洋の水面に弾け飛んだ伝承
「いのちは硝子でした」
焼かれ、身に宿し、無から産まれたことばも
綴じられたものは僅かに届かず
積み上げたことさえ忘れる
誰にも話したことがなく
誰も聞いたことがない
口が口を塞ぐとき
行き交う言葉を耳は知らない
「死ぬ前に──」
息を継いで、また
「死ぬ前に──」
繰り返している
書物机から遠ざかり
星あかりにもっとも近づいた縁を這う
八本脚の黒い影の喚きが
熱の詩になる
新月の前夜に滴る
あたらしい過去として
いつも此処になく
いつも此処にあることばとして
その腕をまわす
わたしたちの形になる
「ほんとうに多くのものがどこかに行ったんだ
聞いてくれるかい?」
#夜の海
昼間は潮騒に程遠い。日差しとカーテンが手を取り合って眠気を送るので、おれはそれに逆らわず目を閉じる。でも程遠い。
夜。部屋の明かりを消すと知らない闇が広がる。夕飯を終え、歯を磨き、明日の準備をして、それから飛び込む。ぬるい空気は慣れた水温みたいに肌を撫でた。
おれの海はここにある。
一面だけの窓は山側を向いている。街灯にそっぽを向いて網戸で飛ぶ虫を隔てば、波のような風だけ。気まぐれな寄せ引きだけがくらい部屋に訪れる。
いくらか味わったあとにしずかに目を閉じて、耳の奥で音を聞いた。
ぐう、ごお、さあ、ざあ。カーテンは闇色と海色の間ではらむ。
さあ、ざあ、ざあん、ざざん。波の音がつぎはぎの幻に染みわたる。
朝日がおれを打ち上げるまでくらいゆりかごで眠った。
夜の海について
・夜の海は行ったことはない。行ってみたいと思う気持ちと行きたくない気持ち両方ある。
夜の海は漆黒である。深い闇そのものである。空からの光が消えた為に、何も映せずに無の状態になっている。そのあまりの静寂と虚無感に、本当にその先は何もないのではと感じそうである。
それに単純に何も見えないのに足を踏み入れるのは危険だ。海の中は未知の生物、危険な生物もいる。陸上生物である人間は、単体で海の中は無力に等しい。迂闊に入るべきではない。
・海は宇宙のような世界だと誰かが言っていた。全体の5%しか解明できていないらしい。
・夜の海に…アマビエのようなものを見かけたという話を聞いて、勇気を振り絞って行ってみたが…何も現れなかった。
恐らく暗くて見間違えたのだろうが、未知だらけの海の夜は、思いもよらない出来事もあるだろうに。
『夜の海』
夏休み祖父母の田舎に、れいんは、勉強の息抜きに一人で来た。
何もない、無人駅で降りた。
スマホのマップを見ながら、歩き出す。
街灯がポツリポツリと、あるだけだった。
ーー夜が夜の貌をしていた。
畑の中を電車が通っていた。久しぶりだけど、田舎は、ジブリの世界だな〜と思った。
やがて、海が見えてきた水平線の向こうに半月が出ていた。
『れいん君。』
と、僕の名前を呼ばれた。
暗闇の海の近くにいるはずのない、クラスメイトの桜かすみがいた。
僕は、海へと降りる階段を降りた。
『桜かすみさん?』
と、尻上がりの呼び方をした。多分、僕の顔も眉をひそめていただろう。
桜かすみは、白いワンピースを着ていた。髪の毛は、ロングヘアーだった。
『れいん君、勉強を頑張っていますか?』
と、桜かすみは、訊いてきた。
『まぁ、イチオな』と、僕は応えた。
『そっか……。』
と桜かすみは、寂しそうに笑った。
『私ね、れいん君みたいに勉強が出来る人って憧れなの。』
『……』
『れいん君みたいに、夢があったり、何時もトップを見ている人はどんな風景を見ているのかな〜?』って、何時も考えていたの』
『うん』と、僕は、短く返事をした。
『そしたら、何時も。れいん君のことばかりでいっぱいになったの。』
と、桜かすみは、大きな瞳を潤ませた。
『れいん君に、ちゃんと私の気持ちを曖昧に伝えたままだったから、云いたかったの。ごめんね。』
『桜かすみさん、僕は夏休みだからちょっとだけ時間があるよ』と、僕は笑ってみせた。
『ーー暫くだけではいいから、一緒にあの月をみたいな〜』
『いいよ』と、僕は、言った。
『黙っていてもいいよ』と、力なく桜かすみは、言った。
僕は、理解ったと、応えた。
夜の海が僕をやさしくさせた。
桜かすみは、もういない人だから……。
せめてもの、僕なりのありがとうのつもりだった。気付きけてごめんな。終り
数時間前までは美しい青だった。水面がきらきらしていて、太陽に反射するようにどこまでも澄みきっていた。それが夜になると全然違う景色になる。どこまでも広がる真っ黒い世界。音もない、生命感も感じない。うっかり気を抜いたら此方に襲ってきそうな夜の海だった。今みたいなメンタル状態の時にこんな場所に来ては行けない。全てを呑み込まれそう。夢とか希望とか、そういうポジティブなものはぜんぶ、真っ黒く汚されてしまいそう。
まだ、やれるのに。私はまだ頑張れるのに。夜の海が私の心を孤独にしようとする。そんなものに負けては駄目だとようやく重い腰を上げた。もう少し強くなれたらまた改めて夜の海を眺めに来よう。そう誓って、自分のあるべき場所に戻ろうと踵を返す。
その時、生ぬるい海風が髪を揺らした。海が行くな、と言っているのか。はたまた私の背を押す優しさなのか。分からないけど、汐の風は流れそうになった私の涙をうまいこと止めた。
もう少し、あと少し強くなれたら。夜の海を好きになれるかもしれない。
夜の海、貴方と遠出をした夏休み。
「暑くないんですか?」
夜とはいえ酷暑といわれる日。ハンディファンを持った私に話しかける。
「暑いです」
貴方は静かに私の隣に座る。お盆の真っ只中、帰省の予定はなかったのだろうか。
「家帰らなくて大丈夫ですか?」
「大丈夫です。私がどこで何してようが気にしない人達なんで。」
吐き捨てるようにそう言い貴方は二本目のエナジードリンクを流し込む。
「そうですか」
サンダルと靴下を脱いで、浜辺に向かう。貴方は不安げに私の名前を呼ぶ。
押して返す波。
くるぶしまで濡れた足先。濡れるのも気にせず海に入る。
ぬるい水温、大きく聞こえたバイクの音。
「行かないで!」
ひときわ大きい貴方の声。思わず足を止めた。振り返れば目に入る、貴方の潤んだ瞳から涙がこぼれ落ちた。
「大丈夫ですよ」
珍しく泣きじゃくる貴方を宥めるように頭を撫でた。
「遠いとこ行っちゃうかもって思って、怖くて、それで」
しゃくりあげながら必死に伝える。
「大事だから、どこも、行って欲しくなくて」
「うん」
そっと貴方を抱きしめた。
不安にさせてごめんね。
大好きだよ。
夜の海
静かな夜の海。沿岸の灯りが、湾に沿ってカーブする、夜の海。
宿の窓から眺める静かな海です。
海から遠くに住むわたしにとって、たまに訪れるその宿の夜景は、旅の一番のご馳走です。
夜の海を見てたら星空になった
世界があべこべになったんだ
夜の海
夜の海は静かで
怖いです
なんか引き込まれそう
真っ暗な浜辺
恋人と一緒なら
ロマンチックかもしれない
一人ではたぶん
行かない
黄昏るなら
夕日を見ながらのほうが
いい
ある離島で
真っ暗な浜辺で
一服してた
海を眺めてたら
半透明な足が見えた
恐怖で
その場からすぐ
逃げた
何だっただろう
私には霊感はない
大東亜戦争の
激戦区の
島だった
沖縄
今は夏だと
観光客で賑わう
海がとてもきれい
ダイビングで有名
海で行われた花火大会に行ったことがある。
地元では、なかなか盛大な大会で、
それはダイナミックで華やかな花火が何発も
打ち上がった。
昼前から海水浴をし、良い席を取るため結構な
金額を出し、そうして見れた花火大会だった。
空に水面に色とりどりの花火が打ち上がり、
あちこちから歓声が上がった。
ひとしきり堪能した後の帰り道は、とにかく渋滞で
時間がかかり、1日楽しいながらも苦労した花火
大会だった。
みんなヘトヘトになったけれど、それも一つの
思い出だな。
「夜の海」
「海はね、必ずあなたを守るから」
「海に行くなら、夜に来なさい」
「昼や夕方もいいけれど、夜も意外と綺麗なのよ、"夜の海"っていってね」
「一度でいいから、あなたの目でしっかり見てみなさい」
俺の母親はそう言って死んだ。
母の言った"夜の海"が気になって、沿岸に呼ばれているように足が進む。
着いた。これが"夜の海"か。
綺麗だな。昼や夕方も良いけど、俺は夜のほうが好きかもしれない。
人一人おらず、夜空に瞬く数えきれない星。
今日は満月か。真っ暗な世界に、月明かりがほどよく照らす。
これのことか。母の言っていた意味とは。
海のように寛大な母、なんて言うが、
確かに「必ず守ってくれる」気がするな。
_2023.8.15「夜の海」
花が開くように
密やかに
夜が訪れるとき
記憶された
わたしの中の過去が
ひとつづつ
小さなうねりとなり
打ち寄せる波となって
こころの奥に凍結させた
ひとつの想いを
静かに融解し
空虚な夜の海へと
誘います
遠いあの日
ガラスのこころで拒絶した
あなたの手のぬくもりも
あなたの淋しい嘆息も
今であれば
優しさだけで
包むこともできたでしょう…
想いは
深い海の中
もう
ひとすじの月明かりさえ
届きません
# 夜の海 (246)
テーマ:夜の海 #275
「夜の海は暗くて怖い。
でも満月の夜だけは違う。
人魚が姿を現すんだ」
本当か嘘かはわからない。
私は島で会った同い年くらいの男の子に
教えてもらったことがある。
こうして仕事に疲れて
夜の海を眺めているとその時のことを思い出した。
その少年は小さい頃、私と仲が良くて
よく遊んでいたっけ……。
あの子、今もいるのかな。
いつの間にかその子のことも忘れてしまった。
無邪気な私も遠い昔においてきてしまった。
大人になるって寂しい。
今日は満月か。
私はふと見上げると大きな丸い月が目にはいる。
人魚……か。
人魚でも現れてくれたら
あの頃の純粋な私に戻れるかしら。
あるはずのないものに期待している私がいた。
人魚は無理でもいつかまたあの子に会いたい。
あぁいい眺めだ。
ここに越してきて、もう2年もたったのか。
人生は早いもんだな。
俺はここに来て満足だよ。
沢山の金がかかったな。
ーあぁ!?なんだと!?お前やんのか?!ー
あぁまた聞こえてきた。やらなければいいものを・・・
囚人番号862!出房だ。
もう終わりか・・・
「×月×日×時××分。」
冷たい音が 鳴り響いた。
学生時代、どうしようも無い気持ちでいっぱいになったときは1人で夜の海を見に行った。
親には危ないと怒られるから、いつも黙って寄り道をした。
浜辺の波打ち際まで寄って、波の音に耳を傾けながら歩く。
人はほとんど居ない。
というか暗闇でほとんど見えない。
波がざばーん、と打ち寄せては引いていく一定のリズムに耳を傾けて
砂浜の不安定で重たい感じに意識を向けたら
余計な思考が消えていく。
人もいないから人目を気にしなくていいし
暗闇なお陰で五感に集中できる。
そうしてしばらく歩いて、もう疲れたってところまで来る頃には
少し心の余白が出来ている。
私にとって夜の海は
私だけの特別なもの。