『友達』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「友達」
A Side
「ごめん、友達やめよ」
君にこんなこと伝える日が来るとは
思ってなかった。
「…うん。__がそう言うなら、
やめよっか。じゃあね、__さん、」
「…っ…うん」
元親友からの、苗字呼びは、
やっぱり苦しい。
でも、あのことを知ったからには
もう君と仲良くできる気がしない。
桜の雨が肩を濡らす。
君の背中が心を汚す。
B Side
「ごめん、友達やめよ」
想定内。本当に良かった。
「…うん。__がそう言うなら、
やめよっか。じゃあね、__さん、」
これで…、これでいいんだ。
花吹雪。今日は、桜が綺麗だ
A Side
「じゃあ。__と関わらないで」
放課後、体育館裏。尾行じゃない、
と自分に言い聞かせながら盗み聞きしてるのだが、
突然自分の名前が出てきたことに驚いた。
クラスの一軍女子と、親友。
桜のつぼみが少しずつ開いてきている
春だった。
「分かったぁ!、その代わり約束!
お前も、その子と関わらないでねぇ!」
少し気持ち悪い口調。なんとも、めんどくさそうな女子、という感じ
「…分かった。」
「もし関わったら、お仕置き…
だからね?」
そのいやらしい表情で全部察した。
「…!」
私と関わったら、__が虐められる。
─────────
雑ですみません
『友達』
今日転校生くるらしい!!
最高やん!女子かな?男子かな??
可愛い子来て欲しいな〜!
.
.
.
初めまして〜
うわ〜男かよ!
男でごめんね!!
友達なろうぜー
うん!ありがとう!!
転校生の友達をAくんとしよう。
Aくんはその夜しんだ
不可解なことにね
転校生の友達はみんなしんだんだって
それから転校生は死神って言われるようになってさ
だけどね
その転校生は今まで誰も殺したことないんだよ
そーいえば転校生が来た日にちょうど別の学年に転校生きてたらしい
こっちのクラスに来た転校生パッとしないのに
先輩のクラスに来た転校生超可愛いのずるいわ〜
って飛び交ってた
あれ、この連続殺人事件の答えでてんじゃん
友達
「お嬢って友達少なそうだよな」
「開口1番に失礼がすぎますわよ」
「いるの?いないの?」
「今の学校にしてもそのうち変わりますしコミュニケーションをとる必要性を感じませんわ」
「いらないの?できないの?」
「笹本も石蕗もいますし人間関係を全く築けていない訳ではないので。同年代の同業者って少ないですし少ない方が良いですし」
「家のお手伝いさんと世話係は友達にカウントしないんだぜ」
「む、無理に作らなくてもそれだけが人生じゃないって、矢車殿が…」
柳谷邸。日夜この世ならざるものと相対する祓邪組織、白咲を支援する柳谷家の持ち物。ここはそういう事件に巻き込まれて、日常に帰る術を失った子供の受け皿をしている。
要は見習い育成所。見習いは俺、尾上蓮。ここから定時制の学校に通ってる。リモートも可能。ありがとう。
見習いがもう1人。柳谷の本家直系のお嬢、柳谷柳子。
お嬢の世話係の石蕗さん、家の業務と管理を笹本さん。
あと時々仕事と仕事の合間に休憩に寄る人がちらほら。
付き合いの長さでお嬢に甘い大人がほとんどである。
「尾上君、お嬢様をいじめるのはやめてください。お嬢様は友達がいないので」
「いなくないです!!雨君と錦ちゃんが友達です!」
「人間の友達の話してんだけどな今」
庭の池に住んでる牛蛙と錦鯉を引き合いに出すな。
「友情に種族は関係ありませんよ」
「そこにあるの友情?飯奴隷じゃないの?」
「ううう、お、尾上君だってどうなんですの、友達いるんですか!?」
「俺同じクラスのやつと連絡取り合ってるし今度遊びに行くもん」
「初耳ですけど!?外出なら言ってください」
「なんでだよ面倒臭い」
「君が外出した先で事件に巻き込まれない訳ないです、予定すり合わせて厳戒態勢をとらねば…石蕗、笹本」
「とりあえず発信機と通信機を渡しますので」
「どこに行くかは教えてください、ドローンで追跡しますが近場で待機します」
「冗談で終われば良いんですけど、貴方の場合友達が真人間であるかどうかも疑ったほうがいいですからね……見過ごした自分が憎い……」
「真人間だし普通の友達だわ!!最新のプリ撮ってくるんだよ」
「女子高生みたいなはしゃぎ方しますね」
「駅前のゲーセンに新しいプライズはいったからな……絶対取ってくる」
「とりあえず半径五メートル圏内に私たち待機しますね」
「なんかあったら頼むわ、ないと思うけど」
「それが一番ですからねぇ」
当日
「宗教の勧誘と投資とマルチ商法をそれぞれプレゼンしてきて地獄だった」
「人間が一番面倒だったパターンでしたか…」
「プライズ取れたからやるよ……」
「やった、ありがとうございます」
「……友情に種族関係ないよな……」
「応援してますわよ」
「うん……」
トモダチコレクションと言うゲームに一時、何故かハマって、自分そっくりなMiiを拘って作って毎日の様に遊んだ
それからトモダチコレクション新生活も発売され、それも買ってかなり遊んだ。
そして今回、お題 友達 を見て、トモダチコレクション新生活を8年ぶり?に起動して遊んでみた。けれど、全く面白く感じず、5分でソフトを終了させた。
なぜあの時はトモダチコレクション・トモダチコレクション新生活にハマっていたのか、過去の自分に聞く事が出来るなら聞いてみたい。
恐らくもう、俺がトモダチコレクション・トモダチコレクション新生活で遊ぶ事は二度と無いだろう。有るとすれば俺でなく子供達がハマって3DSで遊ぶかどうか…
友達 作:笛闘紳士(てきとうしんし)
【気まぐれ一言】
基本的にここでの投稿は殆どが作り話につき
※この物語はフィクションです の注意書きをしてますが、一部実際の体験談も書いています。ですので、注意書きが無ければ本当の話です。
友達に戻ろうなんて言う君の抽象画的都合の良さよ
「友達」
「陽当たりがよくて良いお部屋だね」
貴子は昭子の新居に入って一言目にそう言った。部屋は飾り気がなく殺風景な感じがした。昭子が前に暮らしていた家はもっと広くて庭もあり華やかだった。
「特等席に座っていいよ」
そういって貴子をロッキングチェアに座らせる。ロッキングチェアは皮張りのシートの上に大判のクッションが置かれたもので、座ると身体がすっぽりと包み込まれるようだ。同じ素材のオットマンもあり、それに足を乗せるとうたた寝するのに最適な体勢になる。ロッキングチェアの斜め前に置かれた観葉植物が窓から差し込む真夏の陽射しを遮ってくれる。殺風景だと思っていた部屋が一瞬にして居心地のいい部屋に変わった。
昭子がコーヒーを運んできてくれたので、オットマンから足を下ろし身体を起こす。昭子はサイドテーブルにカップをふたつおき、自身はオットマンに座る。
「良い椅子でしょ。ここで本を読んだりボーッとしてんの。余生って感じでしょ?」
サイドテーブルにコーヒーを置きながら、昭子は朗らかに語る。
「高校の時、『老後はみんなで一緒に住もうね』とか言ってたよね」ふと思い出話を始める。
貴子と昭子は高校の合唱部で仲良くなった。他にも合唱部には3人いて年に一度くらいみんなで集まっている。その中でも貴子は昭子とウマがあった。
昨年の冬に昭子は夫を亡くしている。お葬式で会った時の昭子はかなり落ち込んでいたし、その後しばらく経って前の家にお邪魔した時も疲れている様子だった。「老けたな」と思った。
今日の昭子は肌の血色も良く、雰囲気が少しだけ高校生に戻った様だ。正直にその感想を伝えると、自分の好きな事を思い出したのだと昭子は言った。
「わざと迷子になるの。子どもの頃、好きだったんだよね。わざと知らない道とか通って『家に帰れなかったらどうしよう』って思いながら歩くの。それで知ってる道にでるとすごく安心するの。途中で素敵なカフェだとか美容室とか見かけるんだ。でね、また行ってみようと思うんだけど、なかなか辿り着けないの」
貴子は一度も結婚せずにここまできた。好きな事をして生きてきたと思っていたけど、本当に好きなものだったか考え直した。自分が好きと公言しているものはどこかしら世間の目を気にしていたのではないか。
貴子はお芝居が好きだった。いつか脚本を書いてみたいと思っていた。すっかり忘れていたそんな事を貴子は思い出していた。
——————-
お題:友達
1049文字
昭子の引越しの様子は10月17日に投稿しています。
僕が手を繋いでいるのは、僕の友達だ。
君はそう思ってはくれないけど、友達だ。
あの子が病気にかかった。
記憶を失う病気。
何かの表紙に記憶が消えて、決まったことが抜け落ちてしまうらしい。
あの子が失うことになったものは、
友達との記憶。
君に友達はいっぱいいたのに。
記憶がなくなって、みんな離れていってしまった。
でも。
僕は、僕だけは、君の友達でいたい。
誰も信頼できる人がいない、人間不信だった僕に手を差し伸べて、人と話せるようにしてくれたのは、他でもない君なのだから。
親のいないお互い。
ずっと一緒だと決めたんだから。
今日も君は僕に言う。
「誰ですか?」
僕は笑顔で、
「僕は亮太。友達になろ?」
と返す。
いつか君の病気が治るかもしれない。
もしかしたら一生治らないかもしれない。
どっちでもいい。
僕が君のことを守るから。
でも。
君を好きだと言う気持ちが、
小さな恋心が、
届かないのは、
少し悲しいかな。
きっと届かないとわかっていても。
小さな声でつぶやいた。
「大好きだよ」
高校生の頃は、友達と無限におしゃべりができた。時間が全然足らなかった。もうそんな体力すらないけど、「友達」というお題を見ると一番に思い出すのは、今はバラバラになってしまったその頃の友達だ。
ありふれていたけど、特別だった。
あの頃の儚くもかけがえのない日々は、自分が形成されていくなかでの通過儀礼のようなものだったのもしれない。
「大人になっても、桜の花の乱れ咲く春の日には笑って会えたらいいな。むかしむかしの幸せの底に落ち込んだような気がするお茶会もやろうね」
なんて言い合っていた彼女達は元気でいるのかな。いつかまた、そんなお茶会ができるといいね。
いつかまた。
いつかきっと。
「友達なんかじゃない」
「あいつは、友達なんかじゃない」
声を荒げたちょうどそのとき、彼女と目が合った。
開け放たれた教室の後方の入口で固まる彼女。
教室内の空気が凍りつく。
「あ、えっと……忘れ物、しちゃって……」
彼女は蚊の鳴くような声を出した。
男子生徒五人が残っている教室に、人見知りの激しい女子がひとり入るのは勇気がいることだろう。
彼女は、自分の机の中からノートを取り出し、逃げるように立ち去っていった。
ついさっきまで、俺と彼女の関係を揶揄い、言いたい放題していたくせに、気まずそうに目を逸らす悪友たち。
無性に腹立たしくなった。
こいつらにではない。
自分に対してだ。
俺は教室を飛び出した。
ほんの数十秒前に教室を出て行ったはずなのに、彼女の姿は廊下になく、焦りと不安と確信が俺を襲う。
絶対、聞かれた。
揶揄われて、恥ずかしくて、思わず言ってしまった一言を。
絶対、言ってはいけない言葉だったはずなのに。
あの場所に向かって走る。
彼女と過ごした、秘密の場所。
友達なんかじゃない──それは、文字通りの意味ではなく、それ以上の感情を彼女に抱いているから、友達だと思いたくない、ということなんだ。
どう聞いても誤解しかされない言葉を否定するには、まだ言うつもりは無かったことも伝えなくてはならない。
俺のことを友達だと信じている彼女。
俺が邪な気持ちで見ているなんて知ったら、彼女は俺に失望するかもしれない。
それでも、さっきの発言は撤回しなくてはならない。
どうか、どうか、あの場所に彼女が居ますように。
いや、居るはずだ。
居てくれ、頼む!
俺は強くそう願いながら、旧校舎の非常階段を昇っていった。
────友達
友達
私には友達がいない。
d=(^o^)=b
友達との会話の中で
「占い」について話題になることがよくある。
「横浜中華街の占いが当たるらしい」
「あなたの家にある古いテーブルクロスが悪い気を放っているから捨てなさいと占い師に言われた」
面白いなと思って話は聞くが、
占いに行こうと誘われても行く気にはならない。
自分の人生、初対面の占い師から、
「あなたはこうなる、こうしたらいい」と言われて
占いに行く人はいやじゃないのかな。
遊び感覚で深く考える必要はないから
行こうよと言われるけれど、
私はその言葉に無意識に囚われてしまいそうだから、
占いには行かない。
「占い師が来年は運命の人に出会うと言ってたから、
それまで待ってるの」と言っている友達がいた。
占いを信じて待っているだけではいけない。
自分の人生は自分で切り拓かないと。
その言葉は喉元まで出かかっているけれど、
ピュアで可愛い友達は、占いを信じきっているので、
言うに言えないでいる。
♯友達
友達といったら、修学旅行のバスである。
後部座席に陣取って、何やらガヤガヤと叫び散らかすことがなんといっても良い。
青春の1ページを作っているのだ、という意識はその時には何も知らなかったが、今を振り返ると、1ページになっている。
バスのなかの席順は、今の時代は知らないが、当時は自由席だった。友達グループの一角がバスに乗り込み、後部座席を陣取り、その次のグループが後部座席前の左右に散らばり、なんかゲームをするという喋りをしていた。
前とか中間とかは、勉強ができる風の小規模なものがあって、ボッチは前の方しか座れない。
それを後部座席から見ることができるのだ。
修学旅行は、行きのバスと帰りのバスで雰囲気が異なっている。帰りはあとは帰るのみということで、前の連中、中ほどの連中はだいたい寝ていた。
しかし、後部座席の僕たちは、寝ようと思っても寝れない間柄。ひそひそ話をして、寝かせてくれない。
それで修学旅行が終わった学校。
放課後の空気を吸って、ようやく日常に戻れた気分になる。
一生ものの友達ってさ
出会った時にはわかんないもんなんだね
まさか私たちがそんなズッ友になってるなんて
思いもよらなかったよね
趣味だって好みだって違うのに
離れてたって、このLINEと手紙で
ずっと繋がっているもんね
友達
この友達ってワードはいろいろと有名な歌やセリフが多いよな。友達100人できるかなとか愛と勇気だけが友達さとか。
あとはネットだと人間強度が下がるってのが有名か。ほかにはなにかあったかな。ちょっと思い付くのがないけど多分ほかにもあるんだろうな。
いろいろとネタにされるように友達というのは大切だ。普通は友達がいるもので友達がいないというのはやはり社会性に欠けていると言わざるを得ない。
ちなみに俺に友達はいない。理由は社会性に欠けているから。
友達で、良いの?
友達が、良いの?
あなたの中の、私は
どこに立っているのかな。
言葉ひとつで
何者でもなくなってしまうのが
こわいよ。
【お題:友達】
おじいさんはいつもひとりぼっちだ。
築50年の昭和漂う一軒家に1人住んでいる。
おじいさんは今年で85歳になると言った。
最近は
「いつ死ぬかもわかんねえ」
なんて弱音を吐いてばかり。
おじいさんが「こどくし」しないように、仕方なく毎日通ってやっている。
おじいさんはひとりぼっち仲間だ。
でも同じひとりぼっち仲間でも僕は前の家を追い出されて居場所がない。おじいさんは居場所があるだけ僕よりましだ。
少し羨ましいけど、おじいさんは僕を追い出したりしないから僕の居場所として認めてくれているのかもしれない。
おじいさんはなんでひとりなんだろう。
おじいさんという生き物はおばあさんと一緒に住むものだと思っていた。
僕はこれまで色んな家を転々としてきた。
そこでみるおじいさんは大抵おばあさんと暮らしていた。
なんでこの家にはおばあさんがいないんだろう。
僕は聞いてみる。
「おまえ、じいさんがみんなばあさんと暮らすと思ってんのか?」
おじいさんの反応に自信をなくしてキョトンとしながら、小さくコクンと頷く。
おじいさんはハハハと可笑しそうに笑う。
「おじいさんはずっとひとりなの?」
「一人じゃあなかったさ」
おじいさんの目が優しく細められたのを僕は見逃さなかった。
「10年前までここに住んでた友達がいる。あいつが居なくなってから…」
おしゃべりなおじいさんが珍しく言葉につまる。
おじいさんの視線はある棚に注いでいる。
何かあるのだろうか。聞きたくて仕方ないのをこらえて、おじいさんが口を開くのを待った。
「漫画家を辞めた」
「あれが気になるか?」
聞きたくて仕方ない様子を悟ったのか、隣に座っていたおじいさんが、重い腰をあげて、棚からあるものを取りだした
「漫画のかみ?」
その時僕は原稿という言葉を知らなかった。
原稿が何十枚にも重なって10cmくらいの厚みを持っていた。漫画本で見るより生で見た方がずっと絵がダイナミックで綺麗にみえる。さすがプロ、といえる原稿だ。
「すごいな、これおじいさんが描いたの?」
「いい絵だろ?」
「それをかいたのはあいつだ。俺は何遍も試して見たが絵はかけなくてよ。俺は原作担当だ。」
「げんさく?」
「ストーリーを考えるんだ。」
「おじいさんはその人がいないと漫画がかけなかったんだね」
「そんならあいつも同じだ」
顔をくしゃっとさせてクックックッと笑った。
どこか誇らしそうだった。
「元々俺は漫画家の世界に入るつもりなんかなかなった。絵がかけないから漫画家なんて選択肢になかったんだ。」
「でもあいつが俺の原作を認めてくれた。絵にしたいっていってくれた。あいつが言ってくれて初めて俺は漫画家になりたかったって気付かされたよ。」
「ねえおじいさん」
「なんだい」
「そんなに面白いのおじいさんの作るお話」
「自信あるぜ」
歯を見せてにかっと笑った。
友達の話をするおじいさんは心なしかいつもりよりイキイキしている。
おじいさんその言葉を待っていたかのようにいそいそと大きな紙の山から原稿を取り出す。今度は作文の時使うみたいな原稿だ、と思った。
原稿の黄ばみは長い時を経てきたのを物語っていた。
おじいさんは意外と字が綺麗だった。
「字がきれいだね」
おじいさんはそんなこと気にしてないで早くと読むのを急かす。
分かんない漢字や言葉があったのに意味はなぜだかすらすらと理解出来た。
まるで何度も読み返した小説のように。
おじいさんのつくるお話はどこでも見たことの無いようなわくわくするお話だった。
原稿用紙10枚くらいの短編だった。
短いお話なのにそのせかいにすぐ僕は入り込んで、
日が暮れるまで僕はそのお話を何度も何度も読み返し何度も何度もそのせかいに浸った。
その様子をおじいさんは満足そうに眺めていたのに気が付かないほど僕は集中していた。
そのうちこのお話を描きたいといったおじいさんの友達の気持ちがよくわかった。
「僕も絵が描けたらおじいさんと一緒に漫画をかきたかったな」
「おまえさんからもらう何よりの褒め事だな」
おじいさんと仲良くなれた気がして僕は嬉しかった。
おじいさん話すのようになったのも実はここ1ヶ月のことだった。それまではおじいさんがおしゃべりなことすら知らなかった。
寡黙で、いつも難しい顔して新聞を読んでる頭の固そうなおじいさん。
これまで転々としてきた家で見てきたおじいさんの方がまだ穏やかそうな顔をしていたのに。
僕はおじいさんと話すまで実は少しおじいさんのことが怖かった。
でもたまにおじいさんが怖い顔を悲しそうに歪めてどこか遠くを見つめるのを見て、おじいさんを一人ぼっちするのは可哀想だと思った。どうしてかなんでか分からないけどここにいなきゃいけないような気がした。
僕には居場所がないからそう思うんだと思ってた。
僕は毎日おじいさんに話しかけるようにた。
おじいさんはいつも知らないふりをする。
僕は悔しかったけど前の家でも慣れているから傷ついたりしない。
みんなにはかぞくがいるけど僕にはその記憶すらない。
僕もそんな仲間が欲しかったなおじいさんももしかしたらかぞくがいないのかもしれない。
だったら僕とおそろいだ。
仲良くなれたら、もしかしたら、かぞくにもなってくれるかも。
その思いで僕はめげずにおじいさんに声をかけた
すると1か月前くらいからか。
おじいさんは僕に返事をしてくれるようになった
それからたくさん日が暮れるまでお喋りをして楽しい毎日を過ごした。
これからずっとこんな楽しい日々が続くんだって僕はワクワクした。おじいさんの描いたあの小説の中みたいに。
あれからおじいさんはおじいさんの友達と描いた漫画やおじいさんが書いた小説それはそたくさん見せてくれた。
でも僕は分かってしまった。
思い出してしまった。
なんで僕だけ
居場所がないのか。
みんな無視するのか。
怖い声で追い出そうとするのか。
僕が悪い子だからそうなんだと思っていた。
そう思おうとしていた。
でもおじいさんは僕のことを大事にしてくれる。
おじいさんはなんで僕を無視しなくなったのか。
その理由を、悟ると同時にこの時間がもうずっと続かないことを知ることになった。
僕とおじいさんはかけがえのない友達だった。
そんなこと絶対態度に出さない頑固なアイツも同じ気持ちだったと知ることが出来ただけで十分なお土産だ。
あっちに行ったらそれをダシにあいつをからかってやろうと企みながら、静かに息を引き取る大切な友達のしわがれた手を握ってやる。
友達
・予定が苦手。
・会話の間に入る沈黙が苦手
・帰り道スッゴイ疲労感
などなど…私には友達は持てない
あの日大事な友達が亡くなった。突然の出来事で驚愕してしまった。次の日から学校へ行けなくなってしまった。なんでお前が先に行ってしまうんだろう。約束したよな、俺が先に死ぬまでお前は生きてくれって。今思い出すと涙が込み上げてくる。お前が死んで一年がたったな。けど俺たちは深い絆で繋がっている。一生会えなくても、辛くて泣きたい時でも、心の中にお前がいる。俺もそっちへ行く時また話そうな。じゃあなまた会う日まで。
友達
友達ってなんだって?
分からなくなっちゃた。
お友達っているの?と先輩に言われてしまった。
つい、俺は「友達ってどういったものでしょうか?」と禁断の質問をしてしまった。俺にとっては危ない質問だ。誰にも聞いてはいけないものだった。だって、今でも友達という意味もわからなからないって危ない状態じゃん。お前そんなこともわからないのかと言われちゃうんじゃん。俺は慌てて「いや、やっぱなんでもないです。」と言った。先輩は「友達には何も意味もないと思う。だけど、わからなくなる時はある。人間の都合がいい言葉だよ。」と言った。先輩の言っている意味がわからず、ポカンとしていると先輩は「いつか、わかる日が来るよ。そういつか、人生は長いだから。」と言って空に浮かんでいたストベリームーンを見ていた。あの赤い月みたいに誰かが苦しんでいるんだろうか。
私には、昔から友達がいた。
恋を知りたくて、キラキラしてる二人の友達を作った。
初めは年齢を知らなくて、でも、昔の小さな私よりも大人だった。
いつの間にか、友達の兄妹と周りにいる友達が出来た。
気づいたら側にいて、聞いてみたら、友達になっていた。
気がついたら、友達が増えていって……いつの間にか居なくなっちゃってる友達もいて………”外”での友達が一人もいない事に気づいた。
だけど気づいた頃にはもう、”外”での友達の作り方が分からなくなってしまった。しかし、特に後悔といった感情は感じなかった。
最初の友達の片方……彼女には何度も相談をした。
自分のこと、勉強のこと、努力の方法など様々なことを。
最初の友達の片方……彼には何度も叱ってもらった。
逃げ出しそうな時、イヤになった時など、弱気な時に。
だから私は最期に…二人に、聞いてみることにした。
⸺あなた達二人にとって、私は迷惑でしたか?
彼女はこう返した。
「当たり前。けど、生んでもらった感謝はしてる。それはありがとう」
彼はこう返した。
「……貴女が居なきゃ俺はいないし、あいつもいなかった。色々迷惑かけられたが、これから迷惑をかけられないのは、ちょっとだけ退屈になるな」
そんな二人だから、私は君たち二人を原初としたんだよ。
【心の友達】