薄荷

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高校生の頃は、友達と無限におしゃべりができた。時間が全然足らなかった。もうそんな体力すらないけど、「友達」というお題を見ると一番に思い出すのは、今はバラバラになってしまったその頃の友達だ。
ありふれていたけど、特別だった。
あの頃の儚くもかけがえのない日々は、自分が形成されていくなかでの通過儀礼のようなものだったのもしれない。


「大人になっても、桜の花の乱れ咲く春の日には笑って会えたらいいな。むかしむかしの幸せの底に落ち込んだような気がするお茶会もやろうね」


なんて言い合っていた彼女達は元気でいるのかな。いつかまた、そんなお茶会ができるといいね。 
いつかまた。
いつかきっと。


10/26/2024, 2:33:30 AM