『ブランコ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
ブランコじゃなくてブランコの周りを囲う柵にイキって座って駄弁ってたら滑り落ちて腕骨折したことを思い出しました。せめてブランコから落ちたほうがおもろかったやろがい。アーメン
『ブランコ』(創作)
飲みすぎた。
夜中の路地裏、駅までの道をフラフラと歩きながら今夜の飲み会の余韻に浸っていた。顔がニヤけてしまう。
大学時代の集まりだった。いつも見慣れた面子だけだと思っていたら、今日は珍しい人が来ていたから、張り切って飲み過ぎてしまった。
─相変わらず、美しく凛とした女性だったな─
大して話すことも出来なかったが、それでも、顔がニヤけてしまう。眼福とは、こういうことを言うのだろうと、考えながらフラフラと歩いていたら、目の前に小さな公園が現れた。ブランコが風に揺れている。
「あーだめだ。飲みすぎた。ちょっと休もう。」
誰に言うでもなく、ブランコに乗る。
─ブランコって、こんなに小さかったかな─
と、思うほど、ブランコは小さかった。窮屈さを感じながら、座ったまま揺らしてみる。
「うっ。やばい。」
込み上げる吐き気に、目眩がした。激しい目眩に意識が遠のく感覚の中、微かに誰かの声が聞こえた。
気が付くと、病院だった。
なぜか病室の隅から、憧れの彼女が、心配そうにこっちを見ている。
「大丈夫?わたしが、救急車を呼んだの。忘れ物を届けに追いかけたら、倒れていたものだから。」
僕は青ざめた。格好悪くて、穴があったら入りたかった。
そんな気持ちを知ってか知らずか、彼女は毎日病室に来てくれた。
そんな訳で、妻との馴れ初めは「ブランコ」なのだ。
【ブランコ】
高校生の頃好きな人と話した時に
「今外いるんだよね」って言ってた彼女に合わせて
私も仕事終わりに公園寄って
ブランコを漕ぎながら彼女と話してた。
寒かったけど同じ外にいるということが
ただただ嬉しかったそんな単純な私だったなぁ。
ブランコを
キーコキーコ
泣きながら こいでいたの
あーちゃんとみーちゃんは
受け入れてくれたけど
わたしはジャンルジムより
シーソーで遊びたかったの
高いところはこわいわ
それを見ていた風くんは
事情を聞いて
一緒にシーソーで遊んでくれたわ
でも まさか来てくれると思わなかったわ
だってとっても楽しくすべり台をしていたの
風くん ありがとう
友達と二人、お店で飲んだ駅までの帰り道。
公園にある桜のつぼみが膨らみ始めて、春の訪れを感じさせる。
楽しくて別れがたくて、もう少し一緒にお喋りしたくて、公園に寄って行こうと誘う。
「えー、寒くない?私は大丈夫だけど。じゃあせっかくだし、ブランコ乗りながらお喋りしよ」
ベンチじゃなくて、ブランコに誘ってくれる。
そんな提案をしてくれるところも楽しくて、私は急いでブランコに座って、さっそく漕ぎ始める。
友達は漕ぐでもなく、なんとなく動かしながらブランコに座っている。
私はそれを見てお喋りの目的を思い出し、慌てて漕ぐのを中止して、ゆっくり同じペースで動かし始めた。
「いいのに、漕いでくれて。でもこっちの方が話しやすいね。
私ね、小さい頃ブランコ苦手だったの。
なんでって、だって怖くない?
いつかぐるんって一周しちゃいそうですごく怖い。」
それはわかる。子どもの頃誰しもが感じる恐怖だと思う。
でも、それ以上にブランコを漕いで感じる風や動きは楽しいものだから、私はブランコが大好きだった。
「そうだよね、それもすごくわかる。
だからブランコはいつも順番待ちだったもん。
でもね、大人になってわかったんだ。
ブランコって何人かで一緒に漕いでても結局は一人の乗り物なんだなって。」
どういうことだろう。
そりゃブランコは一人乗りだ。
「滑り台はみんなで同じ道を一緒に滑って同じ所に着地するし、ジャングルジムもスタートは違っても天辺は同じ。
シーソーは二人で協力するものでしょ?
でも、ブランコはどこまでいっても一人。隣りに乗っててもだんだんペースが違ってくるし、
漕ぐのに夢中になるほど、隣の声は聞こえなくなるし。」
なんとなくわかるような。
でも今こうして2人で漕ぐでもなく動かしながら喋ってるではないか。
「そうだね。でもこれはブランコで遊んでるというより少し面白い椅子扱いじゃない?
まぁ、何が言いたいかと言うと、その一人の乗り物って意識し始めたら、すごくブランコが好きになったの。自分のペースで速さも高さも決められる。力を入れた分だけブランコに伝わる。それって素敵だなって。」
自分の意思が伝わる乗り物と思えばまた違った面白さを感じる。
「だからね、自分の人生自分で舵取りをしたいってこと!」
人生論になった。
あっけにとられた私をよそに友達はすごい勢いで立ち漕ぎを始めて、本当に一周まわっちゃうんじゃないかというところで思い切りジャンプをした。
「こうやって、大きくジャンプもできるしね!」
着地に成功した友達は弾ける笑顔を見せてくる。
なんだかよくわからない感じに友達にペースを持ってかれた気がするが、やっぱりこの子といると楽しい。
笑顔を見たら私も同じように飛んでみたくて、ブランコを漕ぐべく立ち始めた。
ブランコというと子どもの遊びだと思う人も多いが、案外ブランコ好きな大人は多いと思うな!
「第一印象は『思い出の◯◯』、例のカードだけど、振り子モンスターなカードもあるのな……コブラ?」
9月23日頃に「ジャングルジム」ならお題に出てたわ。某所在住物書きは某カードゲームのデータをスワイプで確認しつつ、今回投稿分のネタを探していた。
何年乗っていないか分からぬブランコ。振り子運動を比喩として使えば、暖寒暖な昨今の気温差、気温の乱高下を物語として落とし込めるかもしれない。
あるいはソシャゲのブランコ乗りキャラか、もうすぐ公開から2年の某映画、宇宙人2名の公園会談か。
「ぶらんこ……?」
ポツリ。物書きがお手上げよろしくお題を呟く。
何を書けと。 どのように書けと。
――――――
都内某所、某茶葉屋近くの静かな公園、夜。
近所のアパートに住む、名前を藤森というのだが、
ブランコにひとり腰掛け、子狐1匹抱きしめて、その子狐に頬だの鼻だのをベロンベロン舐め倒されている子供を、近くもなく遠くもない距離から見ている。
子狐は藤森と目が合うたび、
ぎゃっ、ぎゃん、ぎゃん!
二声三声威嚇して、また子供を慈しむように舐める。
ランドセルを背負った、小学校低学年と思しき少女だか少年だかは、泣いているらしい。
時計を確認すれば、もうすぐ22時。ブランコから一歩も動こうとせず、肩を震わせている。
「藤森です。子狐、見つけました」
スマホを取り出し、電話をかける。
「ただ、連れて帰れそうにないので、『無事で、安全な場所に居ます』とだけ」
失礼します。 言って通話を切ろうとした藤森が、あらためて子狐の方を見ると、
どこから取り出したやら、器用に前足でドッキリ風の横看板を持ち、こちらに向けている。
看板にはただ5文字。
【あと5ふん】
「……あと5分したら帰るそうです」
藤森は小さなため息を吐いた。
――時は少々さかのぼる。
公園近くの某茶葉屋は、女店主が近所の稲荷神社に住まう神職の家族。看板猫ならぬ看板子狐が、たびたび店内を巡回している。藤森は茶葉屋の常連である。
その日の仕事帰り、茶葉屋へ寄ったところ、
店主から、「夜のお散歩から帰ってこない子狐を、ちょっと探してきてほしい」との依頼。
報酬は稲荷の米麹で作られた甘酒と、その甘酒を使用した生チョコ2箱。しめて税込み5555円。
日頃世話になっている店からの要請である。断る理由も無く、藤森は子狐の捜索を始めた。
子狐が毎度毎度姿を見せる藤森の部屋にはおらず、
では子狐の実家の稲荷神社の森の中で、長い昼寝の続きでもしているかと思えば、外の寝床は空っぽ。
「猫又の雑貨屋」なる雑貨屋にも、「本物の魔女が店主」という噂の暖かいカフェにも居ない。
心当たりをあちこち探して、気がつけば、1時間以上歩き回ってもうすぐ22時。
向こうの公園に、ブランコに座っている者がある。
ふと見た光景が気になった。
よくよく見れば、子狐を抱えている。
『こぎつね、』
いつもであれば、呼べば尻尾を振り常連たる藤森に突撃してくる子狐が、その日に限ってひと目見るなり、
ぎゃん、ぎゃん!
子狐なりの精一杯で、藤森を威嚇するのである。
児童の保護要請のため、110番しようとすれば、よりいっそう、子狐ギャンギャン。大声で吠えた。
『子狐。分からないのか、私だ』
ぎゃん!ぎゃん、ぎゃん!
『店主が心配している。一緒に帰ろう』
ぎゃぎゃっ!ぎゃぎゃぎゃん!
『こぎつね……』
ため息を吐き、どうすべきか途方に暮れて、
そして、物語冒頭へ至るのである。
店主に子狐発見の一報と、「あと5分」の意向を伝え、公園から離れた藤森。
結局あの子供は誰で、何がどうで、何故ブランコに座っていて、いかにして子狐が彼/彼女の頬なり鼻なりをベロンベロン舐め倒すことになったのか、
藤森が知ることは、ついぞ無かった。
ブランコが風に揺れている。
それを見て思い出すのは、郷愁の記憶。
公園で飽きず陽が翳るまで乗った記憶。
あの錆臭い手の感触は、今でも覚えている。
しかし最近の遊具は、ブランコですら危ないと言われるという。
皆の遊び場は、一体どこへいくのだろう。
『ブランコ』
サーカス小屋の高い梁。そこから垂れるふたつのブランコにスポットライトが当たり、ドラムロールが鳴り響く。長い間信頼し合っていると思っていたブランコ乗りの相棒は、知らぬ間に私から心を離して年若い男を追いかけている。舞台の上では仮面のように笑顔を貼り付けてはいるが、鬱陶しがられていることは他の団員にも知られるほどに明白だった。
ブランコで逆さまに揺れながら思ってしまう。今夜ここで飛び移ってくる相棒の手を離したらどうなってしまうだろう、と。思っただけで本当にそうするつもりは無かったのだ。スポットライトの光で何も見えないまま、観客の悲鳴だけが耳に響いた。
不格好なブランコ
家に子供が集まると、父は家の中にブランコを用意する。
ブランコといっても、オシャレなインテリアだったり、子供が喜びそうな室内ブランコではない。
脚の短いアームレスチェアに縄を掛け、梁からぶら下げた、即席ブランコのことである。
なんとも不格好なブランコ。
しかし、その異質な見た目と工作感あふれる演出に、どの子も面白がって夢中になって遊んだ。
父は何でも自分で作る。
小屋や倉庫、炭、お茶に至るまで範囲は幅広い。中でも機械いじりが好きで、壊れたパワーショベルやフォークリフトを修理したりもする。
しかし、驚くべきことに、これらの技術と知識は、誰かに教わったわけでも書物から学んだわけでもなく、実物を見て仕組みを理解するのである。父にはそういう「見て盗む」的な職人的な素養があった。
無愛想で無口な父だが、決して人が嫌いなわけではない。
ひとたび興味のある話題になれば、目を光らせて語りだす。聞き手が飽きても構わずしゃべり倒す熱もある。
そんな父は村の人や親戚からの信頼も厚く、たまには相談も受けるが、人前に立つ事だけは断固として拒否した。
父には学がなかった。
あまりにも貧しい家の長男として生まれ、小学校へ上がる年、口減らしとして裕福な親戚の家へ下働きに出された。
同い年の子たちが学校で学んでいる間、父は赤子の世話や炊事、雑用をしていた。
あの頃学校に通えていたら、せめて字の読み書きができたらという思いは、今でも父の中に強くある。その焦りや無念が時々無意識にポロッとこぼれてしまうのだ。
父の我慢と努力の甲斐もあり、父の妹や弟たちは全員下働きに行かずに済み、学校に通う事ができた。
兄弟たちは皆父を慕ったが、父は兄弟たちに対しても劣等感を感じているようだった。
そんな状況に責任を感じるのか、祖母も時々口説いていた。
子供の私はなんとはなしに聞いているだけだった。
そんな祖母が永眠し、彼女の荷物を整理した時、タンスの底から一枚の賞状のようなものが出てきた。
丁寧に包まれてしまわれていたその立派な賞状は、なんと父の中学の卒業証書だった。
小学校も通っていない父は、中学校も通っていない。もちろん卒業式など出席するはずもなかった。
父も全く覚えのないその証書を祖母はどうやって手に入れたのだろうか。
証書の存在すら誰も聞いたことがなかった。
父にも渡せず、死ぬまで大切にしまってあった証書。
私が思うよりずっと、祖母は心苦しく思っていたのだろう。
私が姉のように慕っている末の叔母は言う。例え学校に通っていなくても、父は何でもできる天才だと。
心の中で『言い過ぎ!』とツッコミを入れながらも娘としては誇らしく嬉しかった。
父はどう思っているか知らないが、私は今の父が良い。
職人気質で、深く狭く自分の興味を研究していく父。
雪に閉ざされたこんな冬の日、父はきっと何か作っていることだろう。
父がワクワクしながら研究している姿が目に浮かぶと、私は妙に安心する。
私の原風景に欠かせないもの、その中に父と不格好であったかい創作物は絶対含まれている。
僕はブランコが苦手だ。
あの揺れているのを見ると目眩がしてくる。
そう以前話したはずなのに、なぜか君は揺れているブランコを見るように頼む。
少し朦朧とする僕に君は小声で語りかけた。
「指輪は高くなくても大丈夫。
夜景の綺麗なホテルのレストランに憧れてるよ。
そこでぜひお願いします」
……小声には気づかなかったフリをして、おねだり通りにしよう。
小さいときからブランコは好きだ。大人になってもブランコに乗ると落ち着く。足を曲げたり伸ばしたり、高くこげることは負けたことがない。特技だったことを思い出した。得意なんてないと思ってた。
『ブランコ』
夜の公園で隣り合ったブランコに乗っていた僕ら。当時抱いていた気持ちを伝えてからそろそろ1年になる。
あの日のことを思い出すと、今でも心臓がどくんと大きく動く。僕の思い出の場所。
______やまとゆう
ブランコ 昼下がりの公園に、楽しそうな子供たちそんな子供と比べてしまう自分に反吐が出る
ブランコ
思い出すのは、夕暮れの公園。バス待ちで母と童謡を歌いながらこいだ風景。
帰り路を急ぐのか、鳥が群れながら空を飛んでいく。
誰が一番遠くまで靴を飛ばせるか、競争した。
なぜか頭の上に落としたり、帰るまで行方を探したり。
こぎすぎでお尻が落ちて、必死にすがりついた鎖の鉄のニオイ。
久々に乗ったら、酔ってしまってがっかりしたけど。
それでもこいだら楽しくて、忘れていた感覚が蘇る。
公園からはいろんな遊具が消えていったけど、
なくなって欲しくない遊具である。
わたしは小さな公園にあるブランコ。
もうボロボロになって、みんな乗ってくれないの。
手でつかむところはさびてるし、座るところはきれいとは言えないし。はやく整備してほしいなー。
でもそんなわたしに、今日乗ってくれる子がいたの!
わたしはその子に喜んでもらいたくて、キィキィと大きな音を出したわ。
その子と一緒に来ていた大人が、驚いちゃったのか、わたしから引き剥がすようにその子の手を引いて帰っちゃったの。
わたしきみのこと楽しませるから、明日も来てくれるといいな。
ブランコ
『私の街』
ギーコギーコ
今日も私はブランコに揺れている。
高い山の上にあるブランコ。
私は昔からこのブランコが好きだ。
なぜって?、それはこのブランコから見える街の景色が最高だから。
通ってる学校、校舎が大きくてよく見える
行きつけの喫茶店、あそこのパフェ美味しんだよな
友達とよく行くカラオケボックス、好きなバンドの曲ばっか歌っちゃう
たまに行く映画館、この前見た映画感動しちゃったな
この街には私の思い出が沢山ある。
それが全部見えるこのブランコが、私は好き。
灰になる
仮組みされた私の心臓は
不透明に宙を舞う
今になる
僥倖なる辺鄙な世界は
軈て、砕けて塵となる
天を這う
空を借り、青天の霹靂
大冒険 幕は降りた
大世界で小規模な争いに
我々は一生懸命に戦っている
それが醜くとも、ダサくあれども、
今 目の前にある大世界で
私を 生かしている
#19 ブランコ
お題:ブランコ
ブランコで空まで手が届いたら、そう考えた事がある。
もちろんそんな事出来ないのは知っている。
それでも出来るんじゃないかと考え、想像するのは
楽しいじゃないか。
そう思っていたはずなのに、歳を取るとは残酷だな。
空を見上げる事が少なくなり、出来ない事を出来ると
考える事もなくなってしまった…
久しぶり空を見上げてみると空は昔と変わらず、
勇気を与えてくれるように僕を見下ろしていた。
君と暮らしたアパートの近くに、小さな公園があった。
ペンキの剥げたブランコが唯一の遊具。
天気の良い日には、二人で木陰のベンチに座ってとりとめもなく話した。
僕らは若くて、お金は無くて、それでも幸せだった。
ブランコを楽しげにこぐ子どもたちを見つめ、君は何か、憧れるような目をしていた。
僕は君の望みが怖くて、ついにそれを口に出すことができなかった。
若かったんだ。僕は。
なんの責任も持たない人生が楽で、結婚はしたくなかった。
君は物言いたげにときどき僕を見た。
不自然に目を逸らすと、失望の色を浮かべた君の瞳がちらりと見えた。
そうやって少しずつ、君の人生に僕が要らない理由が増えたのだろう。
僕の甘えに君は見切りをつけて、アパートには僕だけが残された。
今日、僕もこの部屋を出て行く。
新しい家のそばにはやはり公園があったけれど、ブランコは無かった。
君のあの目を思い出さずに済むことに、僕はこっそり安心していた。
あの憧れが喜びに変わる瞬間を見たかったなと、君がいなくなってからぼんやり思い続けている。