『やわらかな光』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
春の日差しが、やわらかいイメージがある。
落ち着いて、穏やかな光。
それが見られるのは、これからひと冬越してから。
憂鬱だ。早く春にならないかなぁ。
「やわらかな光」
やわらかな光
この日はいつも曇り空
何年経っても、毎年この日にこの場に来ると
必ず空には分厚い雲がかかっていて
なのにいつも、あたりは雲間から光が差し込む
包み込んでくれる暖かい光
こんなこと中々ないと思うのに
あの日から年に一度、必ずこの日はこの空と出会う
それはまるで、貴方と出会った日々のよう
もう会うことはできないけれど
毎年同じこの景色が
貴方との出会いを思い起こさせる
それだけで私は生きていける気がして
私は毎年同じ言葉をして帰る
今日も、
「また明日から頑張るね、またね」
やわらかな光
「今日の天気は、曇りのち晴れ、太陽があまり見えない1日となりますが、雨の心配はないでしょう。」
テレビの天気予報を聞きながら焦げた食パンに崩れた目玉焼きを乗せてケチャップをかける。
毎朝目玉焼きトーストを食べて学校に行くのが日課となっていた。
ウチの家族は共働き。両親は毎月一ヶ月分の食材費を置いて仕事に集中する。どちらも夜まで帰ってこず、朝方になって帰って来てウチに挨拶もせず、すぐに寝る。
そのため、自分のご飯はもちろん、両親のご飯まで作らなければいけない。
金さえ置けば勝手に育ってくれる。
なんてこの親達は思っているのだろうか。まぁ、実際一人でもきちんと暮らして育っているのは事実やけど。
時間になると制服を来て家を出る。
「行ってきます。」
ウチの挨拶への返事は帰ってこなかった。
曇りのち晴れと天気予報士は言っていたが、ウチは折り畳み傘と、それじゃ雨を防げないかもしれない。途中で折れて壊れるかもしれない。
そつ疑って大きな傘も持っていった。
黒くて大きい変な傘。しかし、大きい分雨を防ぎやすい。
外に出ると雲の隙間からうっすらと朝日が差し込んでいた。
ウチは一度だけ朝日を見つめる。眩しくて目が痛くなる。そんな日の光が、数日前、自分を包みこんだあの白い翼と重なって、目を背けた。
あれからケーコとは話どころか、顔すら合わせてない。
数少ない友人と話さなくなれば悲しくなるかな。なんて思っていたのに、そんなことちっとも感じなかった。
いつも屋上で食べていた昼食も、教室で一人で食べた。
あまり話さなくなって喉が枯れることもなくなった。
でも、悲しさは感じなかったけど、何かが足りなかった。
今日も普通のように授業を受ける。
中学生になるまでの普通に戻ったはずなのに、何処かからっぽな気がしていた。
来週からテストなのに、授業が左耳から入って右耳から抜けていく。
赤点回避したかったのにこれじゃあ補修確定だ。
……いや、そもそもなんで赤点を取りたくないんだっけ。
補修がめんどうだから?多分それも理由なんだろう。両親に叱られるから?いや、あの大人達はウチの事なんか見てすらいない。
……あぁ、そっか。
理由に気づいた瞬間、勉強も何もかもどうでも良くなった気がした。
毎回のテストを赤点回避できたら、ケーコと遊ぶはずだった。
もう話さないんだから、どうだっていい。
もうこのまま授業を聞かずに赤点を取ってやろうか。補修も悪くないかもしれない。
そもそもウチは要領が悪い方で、優秀な自分の仮面を飾らないと行けない人間だった。
これからそんなこともなくなるのは気が楽だ。
ウチのはそんなどうでもいいことばかり考えながらシャープペンを回していた。
カラスのマスコットのチャームがついたキーホルダー。ケーコに貰ったものだ。
結局その日は授業なんて頭に入らなかった。
どうせやる気がないんだからどうでもいいのかもしれないけれど。
心の奥底でそう言い訳をしながら教科書をカバンに詰める。
最近の教科書は重くて本当に疲れる。なんで国語が二個もあるわけ?
教科書だけでこんなに分厚くなるか?
そんな事思っても学校がなんとかしてくれるわけでもない。結局ウチの愚痴は全て無意味なんだ。
だからずっと黙っていたんだろうな。
結局天気予報では雨の心配はないって言ってたくせに帰り道は信じられないほどの大雨が振っていた。
傘を持ってきて良かった。きっとこの様子だと折り畳み傘は無理だろう。
ウチは黒くて大きな傘をさして家に向かって歩き始める。
コンクリートのへこんだ場所に水が溜まって濁った水たまりができている。
歩道橋を渡って、そっと下を見下ろす。
目線の先を見て、頭が真っ白になった。
ケーコが歩道を歩いていた。
考える間もなく、歩道橋を渡り、階段を降りる。
「けー、こ……!」
ウチの声は雨の音と車の音にかき消された。
「ケーコ!」
久々に声を出した気がした。彼女はようやく気づき、後ろを振り返る。
思い切り走ったせいで水たまりの水が跳ね、足元はもちろん、傘もうまく持てずに体中が濡れていた。
彼女は傘もささずに豆鉄砲をくらったような顔でこちらを見ている。
ケーコも体、それと自慢のふわふわな翼もびしゃびしゃで、メガネにも水滴がついていた。
傘をさしていないのは、きっと傘を忘れたからだろう。
傘忘れたん?
今日曇りのち晴れ言うてたのに嘘やん
来週テストやのに風邪ひくで。
その場で言わなければいけないことは頭の中に思いついていた。
そうだったのに、たった一言、放った言葉にまた自分自身で幻滅した。
ケーコはしばらく固まったあと、ボソッと
「…こんにちはでしょ、普通。」
なんて返した。
その瞬間、ザーと聞こえていた雨音が急に鳴り止み、雲がどけていく。
雨がやんだのだろう。今更かよ。もうお互いびしょびしょだっての。
どけられた雲の隙間から日が差し込む。朝にみた日とは違って、少し赤みがかっていて、目に優しくない。
「傘、忘れたん?」
「まぁね。」
まぁねってなんだよ。自慢気に言いやがって。
ウチは若干不服に思いながらもうつむいていた目線をまず、ケーコの足元に当てる。徐々に自分の顔を上げていって、おそるおそる彼女の顔を見た。
髪も服もびしゃびしゃで、メガネは水滴まみれで恐れていた彼女の眼差しなんて見れない。でも、きっとメガネの奥はいつも通りの何気ない顔なんだろう。何気ない顔だったらいいのに。
太陽が移動して日がケーコに当たる。
彼女の翼は黒い髪の色と相反していつも綺麗なのに、今日はやわらかな光が差し込んでさらに美しく感じていた。
でも、この感情は美しさからの感動なんかじゃない。
彼女に向けるウチの感情は、きっと、
これは、駄目だ。言葉にすると戻れなくなりそうだった。
そんな汚い感情なんか知りもせず、ケーコはやわらかな光に当てられながら「帰ろう。」とウチに手を差し伸べた。
天使みたいやな。
なんて、感想はこれまたあっさりしていた。
日記 最終バスで降りる前に僕の方を振り返り、瞬きをなどがしてほんの数秒僕の顔を、見た女がいた。前日にナンパが失敗してから、自信がらなくなった。僕には不釣り合いな程耽美な女の人だった。僕の心臓が砕け散った。もう、失うものはない
柔らかな光
今は 何も 思い出せなくても 忘れないでね
銀色のドレスをまとい 追憶を駆け巡る
いつかこの世界で 知ったことの全てが
走馬灯のように 駆け巡っては
僕らが少年の時に 初めて知った事と
わかるときがあるでしょう
思い出を捨てたり 悲しい言葉が何も
美しいことではない
永遠の中へと 消えていった 幼さが
いつかは僕ら 生まれたときの 純粋な情熱を
抱いた 傷口も知らない 天使の微笑みと
わかってほしいから
優しい風と 柔らかい光の中へ
捨てなくてもいい その若さでできた
言葉の全て 思い出してね
悲しみの世界を 忘れて行けるから
時々流れる 星のように 願いをかけて
柔らかな光へと 上っていく 階段の途中で
君と見た夢 思い出すから さよなら
『やわらかな光』
私は特異体質を持っている。
人の感情が手に取るように分かるのだ。
これだけでは特別感が微々たるものであろうからもう少し説明を加えよう。
言葉の通り、内発的な心理変化を物理的に感触として捉えることができるのだ。
余計理解不能になった?ではそうだな、近頃起きた出来事を、この不思議な体質の説明として語らせていただこう。
東暦20141年 13/12(Wen) 14:58
その頃私は大学のレポート作成に追われていた。
旧暦の地球の文明を研究していたのだが...ビデオ?ばんそうこう?ペットボトル?訳のわからない言葉ばかりだ。
古代文明を0から学び始めて1年弱、研究に入り浸る私の唯一の友達はこのとっくに冷め切ったクソ苦いコーヒィであった。
精神的疲労が爪先まで到達しようとしたその日、彼女は私の存在を繋ぎ止めた。
「ねぇ、何の勉強してるの?君」
彼女の口から出た言葉は、その時の私にとって最早音の羅列にしか聴こえていなかった。
「おーい、だいじょぶそ?」
徐々に本来いるべき世界へ意識がコネクトする。
「へ?あ、う、うん」
自分でも情けないくらいの腑抜けた声が出た。
私が返事をすると彼女は安心と好奇心を含んだ瞳で私に向かってはにかんだ。
「お、生きてた生きてた!いやぁさっきから君瞬き一つもせずにいるんだもの。座ったまま逝っちゃったのかと思ったよ」
彼女は流暢に喋り出す。
「でね、実は君に一つ聞いてほしい事があるんだけどね」
「う、うん」
「私もその研究に尽力させてもらいたいの」
「うん、うん............う.............................ん⁉︎⁉︎」
彼女は私にとってのメシアであった。
「へぇー、こういうことやってるんだね...へぇ...」
彼女は、私が研究に捧げた時間が決して無駄ではないのだと分からせるかのように全てのことに好奇の気持ちを向けてくれた。
それでいて彼女が私に向ける感情は、とても温かだった。
今までに汲み取ってきた数多の感情とはどこか違う。
心地良い温みと、春の陽光の様な柔らかさ。質の良い光を想起させる、そんな触り心地の感情であった。
そんな彼女と私は今、過去の時空と現在の時空を一時的に繋げることに成功している。
そこの君、2023年を生きているので合っているかな?
私の話を聞いてどう思ったかな?
君達のテクノロジー、ましてや私たちの技術を持ってしてでも、実は未だ人類の感情を認識する事は不可能なんだ。
だから、こんな特異体質を持って生まれた私にしてみたら「感情を推測する」という行為の重要さが分かりかねるんだ。
気持ちを汲み取るのはとても疲れる事だろう。皆がそう口々に言うよ。
でも出来るなら気持ちを分かろうとすることをやめないでほしい。ある意味、感情は人間のアイデンティティの要素であり、それが誰か他者に伝わって初めてその人のパーソナリティが確立すると思うんだ。
感情を理解することをやめてしまったら、人間が人間でいられなくなる。だからどうか、この鮮やかな「人間」という生物を心と心で捉えてほしい。
で、でも!無理に分かろうとはしないで!それで君の心が壊れたら大変だ。何事も無理は良くない。ちょっとずつ、ちょっとずつでいいから...。
それじゃ、君にもやわらかな光が訪れますように。
未来で待っているよ。
...
3月21日
まだ袋に入ったままの布団の上に転がった
カーテンもつけていない窓から
”やわらかな光”が部屋全体に差し込む
ワクワクのお昼寝タイム
20年以上まえの話
頬に触れる貴方の手が
やさしく、やさしく触れるの
ガラスを触るように
花を愛でるように
この人のもとへ今日も帰る。
やさしい光を私は見つけた。
『柔らかな光』
もう一度だけ妻に会わせてください。
そう願ったら、目に飛び込んできたのは細長い箱にしがみついて泣き崩れる妻だった。あれは棺桶だ。そして、あの中に僕が眠っている。どうやらここは葬儀場らしい。周りにも見知った顔が沢山。僕はこんなにも親しまれていたのだということを知った。なんだか嬉しいな。死んでるのに、嬉しいだなんておかしな話なのだけど。
だが、妻に会えたのは良いが当然僕の姿も声も届かない。手を伸ばしたら彼女の肩をすり抜けてしまった。失敗した。もう一度だけ妻を抱き締めさせてください、と願うべきだったか。
僕がこの場に降りたってからもずっと絶え間なく泣き続ける彼女。ごめんよ、と声をかけてもそれは届かない。本当にごめん。こんなふうに悲しませてしまって。もう何も届けられなくなってしまったけど、これからはずっと君の未来を空から見守っているから。君が僕に与えてくれたいろんな物のお返しに、君に安全な日々が続きますようにと願うよ。そうすればきっと、小さな悪運は寄ってこないはずだから。
別れはいつか来るものだ。けど、僕たちはそれがあまりにも早すぎた。やり残したことなんてありすぎて、挙げだしたらきりがない。未練なんてタラタラさ。
だけどね。
本当に感謝してるよ。最期は“もっと”“ずっと”ああしたいこうしたいを嘆くより君にありったけの感謝を伝えるよ。とは言っても声が届かないんだけど、感じてもらえたら嬉しい。
どうもありがとう。君は僕の最高の妻だった。
音にならないけど渾身の力で叫んだ、瞬間、周りが眩しくなった。続けて降ってくるやわらかい光。そろそろ時間らしい。さよならは言わないでおこう。もしかしたら、またいつか、君の前に出てこられるかもしれないから。その日が来る頃には君の涙する日が減っていますように。
朝目覚めると窓から柔らかな日差しが差し込んできた
1日の始まりを告げる合図のようだ
◤やわらかな光◢
窓辺で机に突っ伏す君に、やわらかな光が差し込む。
穏やかな微笑みが相まって、まるで絵画のようだ。
そんなことを言ったら笑われるだろうけど。
いったいどんな――……誰の、夢を見ているのか。
表情だけでそれがわかる気がして、少しだけ寂しくなった。
やわらかな光が差し込んだ…
「んっ…おはよ…」
私が目を覚ますと彼女がとても嬉しそぉに
「おはよ♪」
ちゅっ♡
とほっぺにキスをしてきた。
そぉ…
私たちは女の子同士で付き合っている♡
当時、私は彼女と仲良くする度に
あぁ〜私が男だったら
絶対に付き合いたいよねぇ〜
って思っていた。
するとある日彼女が暴露した。
「私、実はレズなんだ…」
私は不思議なくらいに驚かず受け入れていた。
むしろ、ちょっと嬉しかったかもしれない♡
その日から私は彼女と付き合いたいと
日々アピールをしてきて
私なら幸せにしてあげれるかもと思って
勇気を出して告白をしたらあっさりOKだった。
それから2年付き合ってきて今同棲しているの。
「ねぇ、女の子同士ってお得ぢゃない?
女の子限定のとこに一緒に行けるし
温泉だって一緒に入れるし服とかも共有出来るし
ヘアアレンジだってやってあげれるし
一番は妊娠の心配が要らないから
気にせず愛し合えるよね♡」
私は彼女のその前向きさも好きで
惹かれたのかもしれない♡
彼女の顔を見つめながら
「…好き。」
すると彼女は
「私は愛してる♡♡♡♡♡」
あ…
「私だって愛してるもん///」
もぉ〜、ずるいなぁ〜♡
今日は一日お休みで
2人は布団に潜って抱き合って
ひとしきり愛し合ったのでした♪
西の暮れ 三日月の笑み
星の種まかれし空は淡く紫
#短歌 #書く習慣 20231016「柔らかな光」
『やわらかな光』2023.10.16
夜中にふと目が覚めた。時計を見るとちょうど二時になったところだった。
ベッドに入ったのてっぺんだったから、二時間しか寝ていないことになる。
なんとなく喉の渇きを覚えて、キッチンでミネラルウォーターをコップ一杯飲んだ。
自分のベッドの下に敷かれた布団では、友人が気持ちよさそうに眠っている。さっきまで散々、酒を飲んでいたので少しいびきが大きい。気になるほどではないのだが、お約束とばかりに鼻を軽くつまんでやった。ふがっと変な声を上げるものの、起きそうにない。起きてほしいわけではなかったので、放っておくことにした。
トイレを済ませてベッドに戻る前に、なんとなくベランダに面したカーテンを少しばかり開ける。
まん丸になりかけの月が、優しく地上を照らしていた。
秋の夜空は好きだ。空気が澄んでいて、星や月がよく見える。
都会のネオンとは違ったやわらかさがあり、見ているとホッとするのだ。
しばらく月を眺めていると、ほどよい眠気がやってくる。
酒に酔い月に酔う。なかなかどうして風流だ。
少し開いたカーテンはそのままに、ベッドに戻った。やさしい月の光を浴びながら、そのまま夢の中に沈んでいった。
#やわらかな光 #詩 #ポエム
足を滑らせて落っこちた先にも、光は拡がっている。
人は悲しみの渦の中でも、光に包まれている。
生きている限り、無傷ではいられない。
汚いものでも綺麗なものでも、美しいと感じる、その一瞬があれば人生を続けられる。
誰かに優しくされた記憶だけでいい。
私たちは、とても儚く脆い足で、かろうじて立っているだけなのかもしれない。
それでも倒れはしないだろう。
私たちの上には、やわらかな光が降り注いでいるのだから。
やわらかな光
私の中が貴方には全て見えてしまっているのでしょうか。綺麗な言葉で綴られた文体は、紛れもない貴方を表していました。それをなにとすれば良いのか分からず、やわらかなとさせていただきました。あぁ、一度お会いしたい。この、胸焦がれた気持ちをどうか、伝えてみたいものです。
キラキラしたイチゴの乗ったショートケーキ
だった
『あるぺん』にはお小遣いが残ってる時は
殆ど毎日通った
マスターの隣には、2つ上の先輩が
いつもティーカップセットを
手際よく洗っていた
私はまだコーヒーが飲めなかったので
いつもホットココアを一杯だけ
ゴメンね
と言って先輩が手渡ししてくれたのは
ショートケーキ
目の前に置いたのではなく
どうぞと置いたのではなく
にこやかに置いたのではなく
その時に心の中に
無数の想いが激しく流れ込んで来た
『ゴメンね 君の気持ちには
応えられないんだよ』
そう言う事なんだね
初めて貰った大切なプレゼント
キラキラしたイチゴが印象的な
悲しい
嬉しい
寂しい
思い出
やさしいやわらかな光の中に消えていく
ーーーやわらかな光ーーー
【やわらかな光】
地面に身体を叩きつけられた。
痛い、痛い、痛い、痛い、熱い、寒い、分からない。
自分の背中にあった筈の白い羽は、そこにはなかった。助けなど、なかった。彼の羽のような白い腕は、私の体を掠った。
ぐしゃり、
砂の床が綺麗なレッドカーペットに。
観客の代わりに、蟲と鴉が拍手喝采。
私に擦り寄ってきた。
私にやわらかい光が降り注ぐ事を願い、
3階の窓枠から此方を覗く頭に呪いが降りかかる事を
祈る。
#25 やわらかな光
遠い月よりも、私は夜の街を
照らす街頭に恋をしてる
2023/10/17
#include <stdio.h>
main()
{
printf("Hello Baby\n");
}
(やわらかな光)