ただ、必死に走る私。何かから逃げるように。』の作文集

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ただ、必死に走る私。何かから逃げるように。』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

5/30/2023, 11:56:57 AM

ただ、必死に走る私。何かから、逃げるように。


何かから逃げる、なら‥それは死から。
人生の終わりが見えた人には、分かる気持ちだと思う。


じぁ、必死に走るの?必死に走っていても、だんだんにそんな事しても無駄って気づくのよ。
だから今は、とぼとぼ歩いてます。

5/30/2023, 11:53:07 AM

私は、人生を走っている

過去のトラウマから、逃げるため

走っていけば
いつか終わりが来ると信じて

心に余裕なんてないから
ただ、目の前のことで
いっぱいいっぱい

でも、走ってばかりじゃ
いつか疲れる
いつか心が疲れる

そう、君が教えてくれたから
たまには、歩くことも大切だと…

人生は、走らなければいけないときには走り、
ゆっくりするときには、歩くことも大切だ

今の私は、そう、思っている

5/30/2023, 11:52:25 AM

何もかもが上手くいかない。仕事も人間関係も恋愛も。




必死に勉強して取得した資格。就職氷河期なんて言われているこの時代に、やっとの思いで今の会社に就職した。大学を卒業して初めて職に就いた私は右も左も分からなかったが、必死に食らいついてなんとか毎日を過ごした。なんとか頑張っていたつもりだったけど、要領の悪い私は御局様に新人いびりを受け、上司には毎日のように怒鳴られ、あっという間に同期には置いていかれた。精神的にも肉体的にも疲弊していった。何度も辞めたいと思ったし、朝起きると憂鬱で動けなくなる。でもこれを手放すと私はまた就活に戻ることになる。ただでさえ就職氷河期なんて言われているのにそんなに簡単に次の就職先が見つかるはずがない。


何もかもが上手くいかない時ってのはあるもので、大学の時から付き合っていた同棲中の彼氏に別れ話をされた。長く付き合っていたのもあって、気を遣わなくなりすぎていたのかもしれない。口を開けば愚痴ばっかり、家のことも任せっきりで、家にいる時間はほぼ寝てる。そんな私にうんざりしてしまったらしい。彼氏もかなり色々考えてくれていたみたいで、別れ話の時は私より先に彼の涙が溢れていた。心底申し訳ない気持ちになった。


彼との家を出てとりあえず実家に帰る。私には何もなくなった。残ったのは仕事だけ。ああ。生きていたくない。


外は雨だ。このじめじめした空気が憂鬱な気分を増幅させる。急に涙が溢れた。全てを終わらせたい気持ちになった。ゆっくり歩いているとだんだん足が重くなっていく。それに抗うように私は走った。ただ必死に走った。何かから逃げるように。いや、何もかもから逃げるように。







ただ必死に走る私。何かから逃げるように。

5/30/2023, 11:51:52 AM

後ろからは「明日」「テスト」「絶望」が
やってくる私は、昨日までは何も考えず
走って逃げていた。だけど、もう、私は前の
「希望」「夢」を見て走り向かっている
逃げても良い、ただ何事も全力で
私は走る。叶えたい夢があるから


「ただ必死に走る私」
その先に何があるか分からない。でも、
走るということは逃げているということ
走るということは向かっていること
どう読み取るかで世界が変わる

見ている貴方に幸あれ

5/30/2023, 11:49:39 AM

ただ、必死に走る私。何かから逃げるように。

走る。とにかく走る。
別に、何かに追われている訳ではない。
どうせ、誰も追いかけてなんか来てくれない。

そんなこと、わかっている。

なのに、足を止められない。
止めてしまったら、泣き出してしまいそうだから。

私は、あの人たちから逃げた?
いいや、違う。
私は、多分自分から逃げ出した。

だから、必死に走るしかなかった。
これから先、どこに行けばいいのだろう。

5/30/2023, 11:48:50 AM

どこを走っているのかがわからない。
ただ、ある道を走ってなにかから逃げている。

俺は何もできない俺が嫌いだ。
とにかく一人で物事を判断するのが苦手だ。
好きなことを嫌いなことを率直に言ったら、後々面倒くさくなる。
好きなことを言って、嫌いなことを好きなように言って後から批判を買うよりかはマシだった。
だから全てを飲み込んだ。

好きなこと
嫌いなこと
やりたいこと
やりたくないこと

自分の思いをすべて自分の中に閉まって、嘘の自分を被った。
本音を言わなければ誰も何も言わない。
だから、こんな世界にうんざりして逃げた。
自分の本音もからも、施設からも逃げて、ただ知らない場所を走り続けた。

気付けば海が見えるきれいなところにいた。
あることを思いついた。
ここから落ちれば一生誰にも言われずに逃げていけるのでは、と。
「これが最後、か。まぁ、悪くは無かったかもな。」
そう言って、柵を飛び越えて海に落ちた。
暑い夏には似合わないくらい、海は冷たかった。
これで楽になれる。誰にも言われずに、逃げていける。
意識を手放しかけた時、視界に人がうつったと思ったら上まで引き上げられた。
「何してんのさ!」
助けてくれたのは俺の幼馴染みだった。
「はぁ、邪魔すんじゃねぇよ?あと少しで死ねたのに」
「君は何から逃げているんだい?」
急に聞かれた。こいつは昔から勘がいいやつだ。やっぱりバレてた。
「…何も」
「私に隠し事かい?無理に決まってる。それに、なんとなく、わかる。」
「だったら、聞くんじゃねぇよ」
そう言って突き放し、沈黙が流れた。それを破ったのはあっちだった。
「なら、助けてあげたお礼を貰おうかな」
「俺は別に助けてほしいなんて言ってねぇよ」
「でも、助けて欲しそうな顔はしてたよ?」
「勝手にしろ!」
「じゃあ、死ぬの禁止、それに君は私よりも養護施設の人気者だろう?君が死んだらみんな悲しむ」
声でわかる、ほんとは心配していることを。
怒っているようには見えるが内心、心配で仕方なかったんだろう。
普段からそんなんなら俺みたいに人気になれるかもなのにね。
「てなわけで、私が死ぬまでは君は死ぬの禁止ね」
「……わかったよ」
「ほら、行こう」
そう言って二人で夜の道を歩き出した。
俺は心の奥底で思った。


また逃げる毎日に戻るのか

#18

5/30/2023, 11:46:02 AM

それをまるで逃げだと思うのならば、では確かに逃げているのでしょう。
悪魔はみな、自分の中に飼うものなのだから。

5/30/2023, 11:45:11 AM

ああ、だれかたすけて。
私はだれ?なんで生まれてきたの?
生きていることがこんなにも辛いなんて知らなかった。
いつからか現実から逃げてゲームばっかり触るようになった。

これからもこんな日々が続くのか。
あぁー、もう何もかもがめんどくさい。

5/30/2023, 11:41:54 AM

息が上がる、もう走れない
それでも私は走り続ける
なんで走ってるのかなんて分からない
何かから逃げてるの?それとも何かを追ってるの?
……そうだ、私は。
逃げてるんだ、逃げて、逃げて……現実や、未来や、過去から逃げて逃げて
光よりも速く逃げたら、私は『今』から逃げられる?

ただ、必死に走る私。何かから逃げるように。

5/30/2023, 11:39:27 AM

ただ、僕は必死に走って走って遠くへ逃げた。
何かから逃げるかのように。

その何かが当時の僕には分からなかった。
でも、今の僕にはわかる。

あれは自分自身だった。

あの頃は何もかも焦って、
自分自身を追い込んでいた。

だから、それが具現化してできた、
自分だったのだろうな。


【ただ、必死に走る私。何かから逃げるように。】


#35

5/30/2023, 11:39:09 AM

ーただ、必死に走る私。何かから逃げるように。ー


※私の死生観をつらつらと書き綴ったので、本文中に“死”という単語が頻出します。
なので苦手な方は読み飛ばしてくださいますようお願いいたします。


人生。

それは死から逃れる逃走劇なのか、それとも死へとひた走る逃避行なのか。

きっとそれは捉え方の違いでしかないんだろう。


死を肯定的に捉え死を欲し死へと向かうを人生と捉える人。

死を否定的に捉え忌避し生にしがみつくを人生と捉える人。


当然、死を欲するなんて言うと不謹慎だと怒られるだろう。

だが、少なくとも私の中には“より良い死に様”を迎えたいという願望が確かにあるのだ。

無論、今すぐ死にたいと言っている訳では無い。
あくまで自分の納得する死に方へ向けて準備する過程こそが人生だと思っているのだ。

なので当然ながら私が納得できない死に様など真っ平御免なのである。

最後まで好きに生きて満足して死ぬ、そのためにはくだらない死からは逃げ切らねばならない。

『死ぬために死から逃れる』

なんてことを言ってもきっと誰にも理解されないのだろう。

そして多くの人は生きることが目的でその後の結果として死がやってくると言うのだろう。

それでも私の中にはきっとこれからもより良い死に様を迎えるという目的のために生きるという結果が残り続けるだろう。


これは、あくまで作者である私が今現在心に秘めている死生観である。
今後の人生を歩んでいく中でその考えが変わるか変わらないかは分からない。

なので、ただただ思ったことをつらつらと書き連ねたチラシの裏の落書き程度に思っていただければと思いつつ話を締めさせて頂きたく思います。

5/30/2023, 11:38:32 AM

ただ、必死に走る私。なにかから逃げるように。

「こちらアイリッシュシチューとパンケーキです。パンケーキはおかわりができますのでお声がけください」
そうシャーロットは微笑んだ。
それをありがとうと受け取るのはリオとエミリーの二人で、仲睦まじい二人を見てシャーロットは目を細くする。
たぶん、わたしは逃げてきたんだろうなあ。シャーロットは二人に背を向けて思う。ずっとずっと逃げたくて、ちょうど村にきた勇者リオと精霊使いエミリーの二人に連れ出してもらったことを思い出す。
走り続けた先で、死にものぐるいで魔族や魔王との戦って、気付いたら彼女は銀枝亭でウェイトレスをしていた。
シャーロットはわからないものだと思いつつ、テーブルを周り空いた皿を下げ出て行く客に頭を下げ、常連客との雑談に応じる。
帰りたくない。逃げて出てきたあの村に、絶対に帰りたくない。シャーロットは首を振った。
彼女はまだ逃げ続けている途中なのだ。

5/30/2023, 11:38:21 AM

5/30 お題「ただ、必死に走る私。何かから逃げるように。」

 駄目だ。もう、走れない。膝をつき、草むらに倒れ込む。
 悪夢が追ってくる。迫ってくる。
「違う…違う、俺じゃない! 俺のせいじゃ、ない…!」
 その声すら掠れ、己を守るには至らない。
 不意に現実に放り投げられたように、目を覚ました。俺の左右の瞼は、涙をひとつずつまろび出した。
 わかっている。俺が何を言ったところで、あいつはただ控えめに笑うだけだ。だが。
 わかっていた。口には出せずとも、嫌というほど。
 あいつの夢を砕いたのは、俺だ。

(所要時間:10分)

5/30/2023, 11:37:23 AM

夜みんなが寝静まったころ
懐中電灯を手に
コテージの外に出た

小さなカエルがコロコロと
綺麗な声で鳴いていて
空には天の川
心地良い冷たい風が吹いてくる

遠くでハイエナが
ウーウウ、ウッ と
仲間を呼ぶ独特の声

カエルの声に誘われて
水辺にそっと近づくと
傍の茂みで黒い影が動く

ライトで照らすと、
あっ赤ちゃんカバ🦛だ!
かわいい!…ひとり…で…?
と思うと同時に背筋が凍る

暗い茂みの奥から
巨大な黒い塊が走り出してくる
お母さんカバだ!!

あの巨体に激突されたら
あの大きな口で噛みつかれたら

逃げなきゃ…はやく…
闇の中 足もとも定かでないが
とにかく走るんだ、逃げろ!!

無我夢中で走りつづけ
フシュー!フシュー!という
荒い息づかいが遠のいていった

子どもから離れさえすれば
襲うつもりはなかったのだろう

昼間 のどかな池の水面から
目と耳と鼻先だけが出ていた
あの姿とはかけ離れた恐怖

未だかつてあの時くらい
必死に走ったことはない



「ただ、必死に走る私」

#120

5/30/2023, 11:36:02 AM

私は自分が嫌いだ。
だから自分を隠して嘲笑っている。
何にも分かれやしない此の人たちは無邪気に笑うだけ。
知らない。知らない。何で。何でなんだろう。胸が痛いのは。チクチクと針が深く刺さり血が溢れる。
笑うだけじゃ駄目だってふっと無表情になる。
ああ、やっぱり落ち着く。こっちの私は
居場所がない自分はただの空気となる。
精神的にも状況的にも嫌になる。
私が何時か追い詰められたらそのときは誰かが嗤っていて欲しい。
なんて。私はもうすぐ逝くから平気だよ。って嘲笑った

5/30/2023, 11:30:17 AM

よく友達から「顔に出やすい」と言われる。
俺自身もそう思う。
だから今、俺は大好きな先輩から必死に逃げている。
だって近くにいたら、先輩のこと好きだってこと、絶対気づかれちゃうし。
それなのに、彼女は俺がいくら逃げても追いかけてくる。
「なんで逃げるのよー」
って涼しい顔してる先輩。
理由、言えるわけないでしょ!
俺たちの追いかけっこはまだ続く。


【2023/05/30 ただ、必死に走る私。何かから逃げるように。】

5/30/2023, 11:28:40 AM

お題: ただ、必死に走る私。何かからにげるように。

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『素晴らしい!じつに素晴らしい!!』

大臣の声に続き、なにかに取り憑かれたように、わああ、と拍手喝采が沸き起こる。視線の先には、背の高い好青年が、誇らしげな顔で女王の前に跪いていた。

薔薇の女王が統治する、茨の王国。
ここでは、ある変わった掟があった。

-『茨のように、険しい道を乗り越え、何かを成し遂げてこそ、1人前と認められる。』

1人前と認められた暁には、女王様から直々に茨の冠を授けられる。それでようやく、世間から崇められ、尊敬される存在になれるのだ。

割れんばかりの拍手は未だ続いている。
ちらほら、泣いている人もいた。
隣にいる母も、感動したようにうんうんと頷いている。
一方の私は、それら全てとは一切真逆の感情を抱いていた。

(………痛そう)

あんな冠、トゲトゲしてて可愛くないし。
この王国で、そんなことを口にでもしたら、それこそ女王様に直々に首をはねられるだろう。
けれど感情に嘘はつけなかった。

『皆の者も、この素晴らしき青年のように、苦しき茨を切り開き、栄光を手にするのだ』

大臣の言葉と続く歓声に、私の思考は遮られた。

……

「覚えてる?あの子、小さい頃あなたと一緒に遊んでくれてたお兄さんよ」

母にそう言われ、何となくぼんやりと朧気な記憶が蘇った。ああ、そんなこともあったっけ。

「とうとうあの子も1人前に認められるなんて。大きくなったわねえ。」

続く言葉は、わかっていた。

「あなたも早く冠をもらいなさい。そうすれば、女王様に認められて、幸せになれるのよ」

私はそこで聞くことを放棄した。
母はそんな私に気づかず、話を続けている。

心の中に浮かぶのは、ただ、一つだけ。

(認められなければ幸せになれない……そんな幸せの形を決められたものが、本当に幸せと言えるの?)

「…………」

「ちょっと、聞いてるの?全くもう、近所の○○さんと違ってあなたは……」

そこから母の小言が始まる。
私はそれを聞き流しながら、ある覚悟を決めつつあった。

(………逃げよう)

この国から。
もう、この国で、私が幸せになれることはない。

………

兵が休憩に入り、警備の甘くなる午前2時。
私はそれを見計らって家を抜け出した。

久しぶりに目にする外の世界は、ただ、優しく、何も変わらずにそこにあった。
なんだか、涙が溢れそうになるのをぐっとこらえて前を向く。

次の瞬間、私は地を蹴り、走り出した。
どこに行くかなんて、決めてない。
ただ、走った。
この国から逃れ、本当の幸せを手に入れるために。

5/30/2023, 11:25:35 AM

怖い。悲しい。辛い。
嬉しい。幸せ。楽しい。
そんなありきたりな感情なんて湧かなくて。
自分が誰なのかさえ、分からない。
記憶喪失とかではなくて、ただただ自分が分からない。
今、私は楽しいの?それとも、悲しいの?
自分に問いかけるように。
ああ、無感情なのか。
何をしても、されても、何も感じない。
それなのに。
そうだと思っていないのに。
どうして涙が出るの?
どうして…
私は今、走っているの?

5/30/2023, 11:25:08 AM

いつもなにかに追われていた。それはきっと誰もがそうで、みんなみんな、得体の知れないなにかに怯えて走っている。
私も走っていた。ただひたすらに、漠然とした恐怖に怯えてひた走る。

それってなんだろう。わからない。わからないけど怖い。怖くて仕方ない!向き合うことも正体に気づくことも怖くて怖くて、怖くて、

「だれかたすけて……」

どうか誰か私に救いをもたらして。この、終わらない道のりを、必死に走る私に。誰でもいいから、私の涙を拭ってよ。もう大丈夫って抱きしめて。



いつもなにかに追われていた。
きっと、なんて曖昧な言葉は使わない。
もう私は知っている。

みんな、この世界に生きるみんながなにかに怯えている。誰もが無意識に救いを求めていて、私もそうだ。
みんな救われたいと思っているなら、みんな、誰かを救う余裕なんてない。

たすけてくれる"だれか"なんて、いない。


「ならわたしが」
私が私を救わなきゃ。


そして私は駆け出した。今までよりもずっと力強く、必死に、執念にしがみついて。
いつもなにかに追われている。
それは苦しいけれど、でも、きっと自分を救うなにかになり得るのだと、信じたいと思った。

5/30/2023, 11:24:24 AM

「はぁっ……はぁっ………」


ただひたすら走っていた。
闇雲に。どこに向かっているのかは分からない。

周りを見ても何も見えず、遠くに見える光を目指して走り続けていた。

後ろから追いかけてくる、〝何か〟から逃れるように。


自分の呼吸の音だけが聞こえる。
どれだけ走っただろうか。
心臓がドクドクと脈打っていて、足も重くなってきた。
もう限界は近づいているのに、止まることはできない。
後ろの〝何か〟に対する恐怖心が、今の自分を動かす動力となっていた。


「はっ…………ぐっ……」

歯を食いしばる。
汗が顔を伝い、喉はカラカラに乾いていく。

もしこれが、学校の体育の授業ならば迷いもせず止まっていただろう。

しかしこれは、体育の授業では無い。
体育の授業ならどれだけ良かっただろうか。


後ろの圧迫感がどんどん強くなっていく。
どんどん距離を詰められている気がする。
何がいるのか、全く分からない。
ただ少なくとも追いつかれた後、無事でいられる気はしなかった。



ドッ。


音がした。自分の下から。

「は、」

音がしたと同時に、ふわりと浮いた。
いや、浮いたのではなく、着くはずの地面がなかった。


「なっ、あぁっ!?」

変な声を上げながら下に落ちていく。
見えないどこかへ落ちていくほど怖いものは早々にない。


ドサッ。


すぐに地面の感覚がした。
体制を崩したため腰から仰向けに落ちたが、穴が浅かったのだろう、さほどのダメージにはならなかった。

深い穴で無いのなら、もしかしたら手の感覚だけで上がれるかもしれない。そう思って起き上がろうとした時だった。


起き上がれない。
と同時に、お腹の上に重さを感じる。


_________体の上に、何かが乗っている。



冷や汗が伝う。
何も見えない。しかし、息遣いは聞こえる。
今目の前にさっきまで後ろにいた〝何か〟がいるのだ。

モゾモゾとお腹の上で動いている。
体が動かない。

徐々に顔に近づいてくる。
顔なのか、はたまた手なのか、それともそれ以外か。
そもそもこの上にいるものは生き物なのか。
得体の知れない〝モノ〟が自分に触れようとしている。

死を覚悟した。




ゴンッ。



鈍い痛みで意識を取り戻す。
真上には見慣れた天井。自分の部屋だ。
ベッドから頭を下にした状態で落ちたのだろう、まだ足だけかろうじてベッドに乗っていた。

「ゆ、め?」

吐き出すように声が出る。

ふと、夢の中で重圧を感じていたお腹の方を見ると、すやすやと眠る愛犬の姿があった。


「な、んだ……お前かよ。」

全身の力が抜けていくのを感じた。


そばの少し空いた窓から、風が入る。
寝汗をかいたのか、少し涼しく感じた。

風に揺られ、壁にかけてあった日めくりカレンダーがなびく。


そこには、〝月曜日〟という文字があった。


#ただ、必死に走る私。何かから逃げるように。

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