『ずっと隣で』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
ずっと1人で生きてきた。両親ともに失ってからずっと。そのうち、感情も五感も落としてきた。心はぐちゃぐちゃで、全てを失ったように、色のない世界に1人立っていた。
そこに君が現れたんだったかな。それで私の世界は色づいたんだよね。
「なぁ、これめっちゃ良くない?」
っていつも笑っていた君の顔、忘れられないよ。
初めて私のことを話した時、君は泣いてくれたよね。辛かったね、って。いっぱい耐えてきて偉かったね、って。私もその言葉で泣いたっけ。ほんとに頑張ったなって思ったよ。ありがとう。
君はほんとに誰かを救うのが上手で、苦しんでる人を笑顔にしてたよね。君はほんとにヒーローだ。泣いて泣いて、君は優しく撫でてくれた。大好きだった。
なのに、君は私を置いていくの?
トラックが迫る。見ているしかできない。
あぁ、死ぬのか。直感で思う。
目を閉じる。
身体に衝撃。でも、トラックほど重みはなくて、ちょっと違う。
道路に転がる。少し擦りむいた。
自分のいた所を見る。彼が転んでいる。
「ねぇ、どうしたの?ねぇ」
信じられない。信じたくない。なんで、なんで…
「あああああああああ!!!!!!」
とめどない涙。溢れる悲鳴。
君はもう冷たい。
大量の血が彼の制服を染める。
君は、私のとなりでずっと笑ってくれる、そう約束したのに。約束のリボンは解けて放たれる。ごめんね、ごめんね。救ってくれた君の最期はあっけなく散った。
君と、来世で、となりで、またとなりで、笑えるのなら。それまで私は君の分生きれるかな。
『ずっと隣で』(創作)
「ママ、これ、よんで。」
幼い娘からのお願い事だ。断れるわけがない。
「ベッドで待っていて。」と、わたしは優しくありったけの笑顔で返した。まだパソコンの仕事が残っていたが、優先順位をつけ、まずはシンクの洗い物を片付ける。
パソコンでのデータ作成の期日は明日だが少しくらい大丈夫だろう。早く娘の元へ行きたくて、気もそぞろに家事を終わらせた。
「おまたせ。さあ、絵本をかして。」と、またわたしは優しくありったけの笑顔で、ベッドにいる娘の隣に潜り込んだ。絵本は“オズの魔法使い”だ。娘のお気に入りの本だったが、娘は物語の途中しか知らない。なぜなら、いつも途中で寝てしまうからだった。
昨日の続きから読み始める。娘は目を輝かせながら聴き入っている。この分なら、すぐに眠りにつき、仕事ができるな…と、踏んでいた。
ところが、今夜に限って娘はなかなか眠らない。カカシとブリキとライオンとの冒険を楽しんでいる。
ずっと隣で絵本を読み聞かせながら、わたしは内心焦った。
でも、止めるわけにはいかない。娘のキラキラした瞳を見ていると、止めたくなかった。
「ママ、起きなくて大丈夫か?」
夫の声に、わたしは飛び起きた。なんということか、わたしは娘と一緒に寝てしまっていたのだ。ずっと隣で寝ていたことになる。時計の針は夜中の1時をさしていた。
まだ間に合う。今夜は眠れない夜になりそうだ。
夫がコーヒーを淹れながらニコニコしている。どうやら、仕事が終わるまで付き合ってくれるらしい。
「お疲れさま。仕事と育児、たまにはこんな夜もあるさ。」
ずっと隣で、妻でいたいと思った瞬間だった。
ずっと隣で。
君が命に灯すロウソクの炎を見ていたかった。
ずっと一緒に居られると思っていた。
茜空に伸びる影はどんどん遠ざかってゆく。
当たり前だと思っていた。
数えられないほどの思い出を携えたその背中に、思わず惜別の涙が滴り落ちる。
「じゃあ、」
手を振った。
赤い温もりが名残惜しくて、失いたくなくて…
<ずっと隣で>
“ずっと隣で”という言葉からは、ずいぶんと幸福そうな気配がする。自分には無縁な類いの幸福だ。
まぁ、ずっと隣で“あなたを見張って”いたり、“憎しみを抱いて”いる可能性もあるし、こっちなら縁があるかもしれないけれど。
「ずっと隣で」
ずっと隣で君を見ていたい、君と一緒に過ごしたい、君を幸せにしたい……他にもたくさん理由はあるけれど。
「―――結婚しよう」
そう言って彼女の前にひざまづいて、婚約指輪を差し出す。
覚悟は出来ていたハズなのに返答が怖くて君の方を向くことができない。
呼吸がはやくなる、無言の彼女が怖い。
「…うん」
ギリギリ聞こえるような声量だったけど、確かに聞こえたその声に勢いよく彼女の方に顔を向ける。
すると、真っ赤な顔で涙目になった彼女と目が合った。
あまりの可愛さに思わず抱きしめて指輪を左の薬指にはめてありがとうとキスをすると、彼女は俺の胸に顔を押し付けて本格的に泣き出してしまった。
「…ガノ、死ぬまでずっと隣に居てね」
「ああ、キティア、お前もずっと一緒にいてくれよ」
イケメン猫は思う。
僕は魔法で何か作り出すことは出来る。
でも自然には敵わない。
窓辺の陽だまりの温もりが大好きなんだ。
この中でそっと包まれているのが。
陽だまりよ、ずっと隣にいて欲しい。
ずっと隣で心満ちて。
題「ずっと隣で」
ずっとずっっっと隣に君がいて欲しい
笑ってて欲しい
泣いてて欲しい
何をするにも君がいて欲しかったな。
2回目の長い旅はずっと隣にあなたがいてくれる
Aはずっと私のそばにいる
食事の時も入浴の時も外出の時も
ずっと、ずっと、ずっと、
いつからAがいるのか分からない
ただ、ぼうっと私を見つめるのだ
そう、見つめるだけ
昔から、何をするのも一緒だった。
外で遊ぶのも、おやつを食べるのも、高校受験も全部。
得意な教科も、好きな食べ物も嫌いな食べ物も、みんな一緒の双子の俺たち。
「ほんとに、あんた達はずっと一緒ね」
母さんが呆れたように言うのが、もはやお決まりになっていた。
「あのさ」
それは、ほんとに急だった。
双子の弟が、俺にだけ打ち明けてくれた秘密。
好きな人ができたんだ。
「さすがに兄貴とは被ってないと思うけど」
この人、と弟が指したのは、俺のクラスの集合写真。真ん中より少し右にいた、クラス委員の女の子。
「へー」
「応援して」
「うん、まあ、いいけど」
意外な趣味だなー、とか思いながら、弟の顔を盗み見る。
全部一緒だと思っていたのに、いつの間にか弟は、俺の隣から前に進んでいた。俺と一緒じゃなくても平気になっていた。
「なんか、変な気分だな」
「何が?」
「んーん、なんでもない」
寂しいけれど、全部一緒の人間なんていなかったってことだろう。できれば弟の恋が実るといい。そして、俺にも幸せを分けてほしいと、そう思った。
並んで歯を磨く朝も
眠れない夜にココアを飲んだ夜も
仕事がうまくいかず泣いたあの日も
おいしいケーキを食べた時も
手料理が失敗して笑い合った瞬間も
いつだって君がいた
私の心に寄り添ってくれた
ねえどうかこれからもずっと
二人隣で笑い合っていられたら
《ずっと隣で》
確証なんてものを持ち合わせている訳では無い。
いつ破られるのか、そもそも、破るも何も無いのか。
それすらも知り得ない事だった。
けれど、ただ願っていた。
「隣に居させて欲しい。どんな関係だって構わないから。好きだけど、それが恋愛なのか友情なのかは僕にもわからないから」
まだ十歳で知って、話して、その時は恋に落ちた。
それから僕はまだ、君を嫌いになる理由を見つけられていない。
好きなところしか見えない盲目さは、恋や憧れ、推しに対する感情なのだろう。
それでも、一緒に居て落ち着くだとか、一番楽しい時間をくれるだとかは何処に分類されている感情なのだろうかはわからない。
「好きだから、付き合ってくれ。そう言われたら頷くけど」
恋人同士の接触がしたいかと聞かれると絶対にそんなことはない。
自分にコンプレックスがあるのも否定しないから。そういう人が、精神的恋愛思考を持つとも聞く。だからなのかも知れないし、また違うのかも知れないが。
とにかく、僕は僕を余り好きでないから。
君と手を握ることすら、まだできない。
肩のぶつかる距離で、息の掛かる距離で話すことは常にあるのにも関わらず。
「別れたい、って言われても頷くよ。その代わり、しっかり友達に戻ってもらうけど」
友達になったとて、僕らの距離感は全く変わらない。だから、お互い恋愛感情の『好き』なのかわからなくなるのだろう。
そして不安が募った僕が、愚かな真似をする。
そこまでがワンセットなのかも知れないし、そうでないのかも知れない。
だから。
いや、だけど。
「一緒に居たい気持ちは同じだよ」
それの正体なんて、まだわからないけれど。
ずっと、出会った時から変わらないまま大人へ近付いてきて。
強く、ふとした時でも、悩んでいる時でも思うのは。
「ずっと隣に居たい」
君の笑顔が、とか。
声が、とか。
匂いが、とか。
全部ひっくるめて、そうなんだと思う。
好き。大好き。
なんて言葉は、僕にとってどれだけの重みなのか。
それが全く分からなくなった。
君の隣に居続ければ、いつかはわかるって思ってるんだ。
「だからそれまで、居て欲しい……かな?」
何を今更、って君は笑ってくれるかな。
僕が帰ってきてから、ずっと泣きっぱなしで僕に抱きついている君。知ってるよ。新しい環境に行くのが、怖いんだよね。不安なんだよね。分かるよ。僕も同じだから。僕だって新しい環境は、怖いし不安だよ。でもね、君ならきっと大丈夫。僕はずっと隣で君が頑張ってるのを見てきたから。それにね、僕と君との距離が遠く離れても、僕の心はずっと君のそばにいるよ。だから、今は君の心が落ち着くまでいっぱい泣いて。それで落ち着いたら、今度は僕に心からの笑顔を見せて。
テーマ:ずっと隣で
作者のつぶやき:いやー、言われてみたいなーなんてちょっと書きながら思ってました。でも、実際に言われたら逆に落ち着かなくなる気もします。難しいですね。
いつも、並んで歩いていた
春の桜も、夏の海も、秋の公園も、冬の街並みも
でもだんだんと足並みはずれていくんだね
いつのまにか、遠くになっていって
背中がだんだんと小さく見えなくなって
わたしは、どこにいるのかわからなくなってしまったよ
ずっと隣で、歩いていく事があたりまえに思っていた
夕日に照らされる、わたしの影、隣があいた、さみしい影
私、ひとりでも、歩いていくよ
あなたからもらった、想いを心のポケットにしまって、新しい出逢いを見つけるために。
【ずっと隣で】
可愛くて美人で、責任感があって人気者の彼女。
そんな彼女と他の人よりも、少し仲が良いと思っている。
ある日、元児童会会長の彼女と児童会室に行った。
そこでは黒板に絵を一緒に描いていた。
完璧に見える彼女が、自分にしか見せないような
どこか抜けてる性格に自分は見惚れていた。
二人しかいない児童会室。静かな時間だった。
でも、その時間が自分という存在を知れた時間だった。
その人と会った日のことは今でも忘れない。
大雨の4月だった。美術大学に行きたくて、受験に受かる絵を描きたくて初めて予備校に来た。
「じゃあ、描いてみて。終わったら講評するから声を――」
バダァンッと信じられない音がして、先生の顔がひきつる。削ったばかりの鉛筆を取りこぼしそうになって右手で掴んだ。
「せんっせーい!」
「ドアは静かに開けぇや、エリコ!」
エリコと呼ばれたのは、信じられないくらい美貌の女生徒だった。セーラー服がよく似合う長い黒髪がほつれている。先生が元ヤンだと知ったのと、エリコさんと出会ったのはどちらも私が1年の頃だ。
「わたし浪人してるんだよねぇ。今年で2年目」
私が2年のときにエリコさんが言った。私は高校2年、エリコさんは浪人2年。奇妙な偶然だった。その時でさえ、いや1年のときでさえ、今年は受かる、と私や予備校の教師でさえ思うくらいエリコさんの絵は秀逸だった。
3年のとき、エリコさんはまだ予備校に来ていた。添削のために描いていた再現作品を見せてもらったが、とても落ちるとは思えない絵だった。これが落ちて、私が受かるわけがない。そう出鼻をくじかれて始まった受験期は、悲鳴と落胆、快々諸々そうして終わった。
結果発表の日は、エリコさんと来た。
「緊張しますね」
エリコさんは一言も喋らなかった。
結果が張り出される。自分の番号を探す。尋常でないほど間の空いた番号を慎重に目でなぞる。
――え、嘘。あった。
現役合格? 私が? エリコさんは?
思わず横を見やる。エリコさんの番号は私より後で2枚目だ。でもエリコさんは1枚目の紙を見つめている――私の、番号を。
再現作品を描きに予備校に行った。いつも来ていたエリコさんを見かけることは二度と無かった。
私が殺した。あの天才を。ずっと隣で見ていたから分かる。あの人は天才だ。私なんかよりよっぽどゴッホやピカソそれらの巨匠に近い存在だ。
エリコさんを取らなかった大学は正気なのだろうか。芸術がここにあるのだろうか。エリコさんは存在が芸術みたいな人だった。あの人を取らないなんてどうにかしてる。
だって番号を見つけるまで私は、
エリコさんとなら落ちてもいいって本気で思ってたんだから。
【ずっと隣で】2024/03/13
長いねごめんね。最後まで読んでくれたならありがとう
笑顔、泣き顔、怒り顔 様々な表情
趣味、友達、恋愛 身の回りの変化
もっと他にも
ずっと貴方の隣で1番知っている人でありたい
ずっと隣りにいて。
寂しくなる。
なんで、違う人の方行こうとしてるの?
気持ちがさまよってるの?
こっちに来ないと私
死ぬよ?
ずっと隣で
あなたの笑顔の理由になりたかった
あなたの帰る場所になりたかった
あなたの大丈夫になりたかった
あなたの幸せになりたかった
ずっとあなたの隣で愛という幸せを知りたかった
昔、よく隣で寝て腕枕をしていたのは猫
しかも姉妹
たとえ猫でも腕枕するのってけっこう疲れるんだけど、2匹とも腕枕が好きでさ
はずしてもはずしても、またすぐにさせられるハメになるんだよ
たまに左右に1匹ずつさせられることがあって、ちょっと美女をはべらせてるマフィアの首領みたいな構図なんだけど、これがマジでしんどくて、肩がガチガチになっちゃうんだ
今じゃ懐かしい思い出だけどね