「ずっと隣で」
ずっと隣で君を見ていたい、君と一緒に過ごしたい、君を幸せにしたい……他にもたくさん理由はあるけれど。
「―――結婚しよう」
そう言って彼女の前にひざまづいて、婚約指輪を差し出す。
覚悟は出来ていたハズなのに返答が怖くて君の方を向くことができない。
呼吸がはやくなる、無言の彼女が怖い。
「…うん」
ギリギリ聞こえるような声量だったけど、確かに聞こえたその声に勢いよく彼女の方に顔を向ける。
すると、真っ赤な顔で涙目になった彼女と目が合った。
あまりの可愛さに思わず抱きしめて指輪を左の薬指にはめてありがとうとキスをすると、彼女は俺の胸に顔を押し付けて本格的に泣き出してしまった。
「…ガノ、死ぬまでずっと隣に居てね」
「ああ、キティア、お前もずっと一緒にいてくれよ」
3/13/2024, 1:49:05 PM