ずっと隣で』の作文集

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ずっと隣で』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

3/15/2024, 7:00:11 AM

『ずっと隣で』

 僕、煌驥には好きな人が居る。

 そして、その子は今、俺の隣に居る。最高だ。

 1年ほど前に告白して付き合ってから、ずっと一緒だ。

 そして僕は今その彼女とリビングのソファでテレビを見ている。

 『なんか今日はいい番組やって無いね〜。まあ夕方だからかな。』

 そう言葉を零す。夕方にもニュースだけでは無くもう少し面白い番組が欲しい。

 テレビを消し、キッチンに行ってコーヒーを淹れようとする。

 『コーヒー飲む〜?! 今入れるけど〜!』

 そうリビングのソファに居る彼女に問いかけるが、反応は無い。

その子は付き合う前から無口な子であり、男嫌いでもあった。だから付き合った後も無視されたりはしていたが僕からすると悲しい。

 『ねぇ、流石に少しくらい反応してくれても良く無いかな〜?!』

 と言っても、変わらず返答は来ない。

 と、そこで俺はある事を思い出した。

 『ごめんごめん、忘れてたよ! もう喋れないんだったね! 『一年前みたいに』無口なツンデレさんなだけかと思ってたよ! あっはははは!』

 そう言って1人で笑い、コーヒーを淹れて先程まで座っていたソファに座り、コーヒーを目の前の机に置いてから彼女を膝の上に乗せる。

 『どうだい、僕との生活は? 中々に快適でしょ? 君がここに来なければ、この先君を苦しめる出来事が沢山あると思う。それを無くしてあげたんだから、褒めて欲しいな。頭でも撫でてよ。』

 そう言って膝の上にいる彼女を見る。
 
そして『もう一つの彼女』が寝室のベッドの上にある事を思い出した。

 『あ、やばい! 手が無いんだったね! 忘れっぽくてごめんね? 今持ってくるから!』

 そう言って、僕は寝室のベッドにある『彼女』を撮りに行った。

 ずっと一緒だよ? ずっと隣に居てね?

3/14/2024, 1:08:54 PM

『ずっと隣で』




『...rrr...rrr...』

「、、、は、、い」

スマホの呼び出し音。
かかってきた電話に出たらしく、背後で寝ぼけた返事が聞こえる。

「ん、、、はい、、、じゃ、、、」

ピッ、、、と通話が切れた音がした。
通話が切れた途端に、浮上しかけていた意識がまた夢の中に戻りそう、、、と思ったのだけど。

「、、ゆう、と、、、さん、、、」

背後から腕が伸びてきて、ぎゅっと強く抱き込まれて、その力強さに目が覚めてしまった。

今日は、週中の祝日。
夕べは夏目と飲みに行って、そのまま夏目の部屋に泊まった。

壁の時計を見ると、朝8時。
うーーん、、、起きてもいいんだけど。
この心地よさも捨てがたい。

あと少し。

3/14/2024, 11:06:44 AM

ずっと隣で君が笑うから、ずっと笑えなくても笑ってしまったんだよ。
ずっと隣で君が泣くから、ずっと言えなかった本音が言えてしまったんだよ。
君を信じていたんだ。君ならずっとそばに居てくれると信じていたんだ。
夢で終わるくらいなら最初から見せないで欲しかった。
なんで君は僕の傍から離れたの?

3/14/2024, 10:09:48 AM

今日、君はずっと隣で苦悩していた。私は、君に手を貸していたがどうにもいかないものだった。困難を極め、疲れ果てて君は子供に戻っていた。君が子供に戻ると、途端に甘えてくる。距離感が近くなり、作業に支障が来さない程度に私に触れる。声は、やわらかく間延びし、触れられそうな程優しかった。そして、私のことを好きなのだと、行動で示してくれる。いわゆる愛情表現を君は間髪入れずにしてくれるのだ。それは、私にとって嫌悪に成ってしまった。元カレを彷彿とさせるのだ。元カレは、常時甘えてくるが、特に仕事終わりに子供に戻る。そして、キスを強要される。私は、嫌だった。嫌と言っても無理やりしてくる。トラウマさえあるほどに、嫌悪感に満ちていた。
でも、それは元カレであって、君ではない。君は、私のことをちゃんと人として見てくれる。意見の尊重もしてくれる。だから、私は君の隣で共に歩きたいと思った。人間だから、表情筋や心理行動が似てくるのは仕方がない。要は、君がどんな人間なのかをちゃんと分かっているのか、どうかなのだ。私は、フラッシュバックで身が千切れる思いをした。でも、今立っていられるのは君の支えがあったからだ。きっと君が居てくれなければ、トラウマに向き合えずに絶望に浸る卑屈な人間に成っていた。君の支えに成りたいな。君の隣にいれるように努力し続けるよ。

3/14/2024, 10:06:12 AM

<読まなくていい前回のあらすじ>
 青年は因縁の男を探し出し、対峙する。
 男からなぜか交渉を持ちかけられるが、男を殺すことにしか興味がない青年は申し出を拒否。
 青年は剣を、男は銃を取り出し、一触即発の状況になる。
 だが殺し合いになる前に男は戦う気をなくし、そのまま立ち去ろうとする。
 青年は男を逃がすまいと、男に切りかかるのだが……

 一方作者は戦慄していた。
 『もっと知りたい』がお題だったので前回のオチに「無料体験は終わり。続きをもっと知りたければ♡下さい」(意訳)と書いたところ、普段よりはるかに♡が少なかったのだ。

 悪ふざけで書いたものだが、たしかに自分もそのフレーズは大嫌いなので、読者の気分を害したのは自明の理。
 大変申し訳ありませんでした<m(__)m>。
 少ないとはいえ、♡をもらったので続きを書かせていただきます。

<本文>
 
「ふう」
 青年はホテルの部屋に戻るや否や、そのままベットに身を投げ出す。
 安ホテルゆえ、硬いマットレスを不快に感じながら、頭に浮かぶのはあの光景。
 ようやく探し出した男を見つけ出すが、まんまと逃げられてしまう。
 確かに自分はあの男を切った。
 だがまるで霞を切るがごとく、なんの手ごたえもなかった。
 切られた男は笑いながら、闇に消えていった。
 あの男の事を調べたが、まだ知らないことがあるらしい。
 あの男は一体何者?

 結論が出ない考えに耽っていると、部屋のドアがノックされる。
「誰だ?」
「ルームサービスです」
 青年は訝しむ。
 ルームサービス?
 頼んでないどころか、そんなものがこの安ホテルにあるかどうかも知らない。
 もしかしたらあの男の仲間が自分を消しに来たのかもしれない。
 殺そうとしてきた相手を捕まえることで情報が得られる。

 そのことを確信した青年は、向こうの思惑に乗ることに決めた。
「分かった。今開ける」
 青年は愛用の剣を持ち、警戒しながら扉に近づく。
 扉を開けた瞬間、青年の顔に向かって拳が向かってくる。
 だが青年はその拳を難なくかわし、逆に襲撃者を姿勢を崩して転倒させる。

 転んで地を這っている襲撃者の顔を見て、青年は驚く。
 襲撃者は青年と同じくらいの年頃の少女。
 彼女は青年の幼馴染であった。

「あー、もう。女の子を投げるなんてひどくない?」
 少女は自分から襲ったことを棚に上げ、青年に文句を言う。
「俺を殴ろうとしてよく言えるな。
 はあ、まあ入れ」
 青年はため息をつきながらも、少女を部屋に招き入れる。
 その様子を見て、頬を膨らませながら起き上がる
「こういう時、普通手を伸ばして抱き起すもんじゃない?」
「知らん」
 少女は青年に文句を言いながら、部屋の奥へと入っていく。

 青年はベットに腰かけ、少女は備え付けの椅子に座る。
「で?なんでここにいる?」
 先に口を開いたのは青年だった。
「なんで?それは私が聞きたいが?」
「質問に質問を返すな」
 はあ、と少女はため息をつく。

「分かってるでしょ。アンタを追いかけてきた」
「追いかけてくるな、と書置きしたはずだが?」
「それに従う理由なんてない」
 少女は青年を睨みつける。
 その迫力に青年はたじろいでしまう。

「それに約束したじゃん。君を守るって」
「いつの話だよ。それに俺は男だ。女に守られるなんて格好がつかない」
「今どき古いよ、それ」
「だが――」
「約束した。それとも私のほうが弱いとでも言うのか」
 少女の言葉に、青年は反論できなかった。
 実際に少女は青年より強い。
 先ほどは少女の方が投げられたが、それは少女が本気で殴ろうとはしてなかったから。
 もし本気なら立場が入れ替わったことだろう。

「あいつの事探しているんでしょ。私たちの両親を殺した、あの男を」
「ふん、そんな男、興味ないな」
「嘘ばっかり。あんた顔に出やすいの治らないね」
「……」
 少女は懐かしそうに青年の顔をみる。

「ねえ、私あの時言ったよね『今日から家族だよ。ずっと隣で守ってあげる』って」
 青年は何も言わない。
「だからさ、あんただけの問題じゃないの。あなたの問題でもあるし、私の問題でもあるの。だから、一緒に行こう」

 青年は少女を危険に巻き込まないため、一人旅立ったのだ。
「ダメだ。もう家族を失うわけには……」
「私が家族を失うのはいいの?」
「それは……」
「大丈夫、私は死なない」
 その言葉を聞いた青年は涙があふれた。
 今まで自分を押し殺してきたが、不安でいっぱいだったのだ。
 不安を男を殺すとう言う一念のみで抑えていたのだった。
 少女は席を立ちあがり、青年の隣に座る。

「安心して、わたしたちは家族だから。ずっと隣にいるから、ね」
 少女は、泣いている青年の頭を、子供をあやすように撫でる
「昔、いつもこうして慰めてたね」
 青年が泣き止むまで、少女はずっと隣で頭を撫でていたのであった。

3/14/2024, 9:59:37 AM

「ずっと隣で」

なんでもない、普通の日常を突き破ってきた超科学的存在。「ボクと一緒に宇宙を救ってくれ!!!」なんて荒唐無稽なことを初っ端からぬかされてからの騒々しい人生。

自分が最期の時を迎えるまで、そいつはずっと隣でやかましくしていた。

「なんでキミはベッドからなかなか出てこないんだい?」
「キミはもっと自分を大切にしたほうがいい」
「おーい!!!ゲームしようぜ!!!今回もボクが完全勝利するけどね!!!」

孤独で寂しい人生を送っていた自分に初めてできた仲間。
そいつにとって自分なんか「銀河の中の知的存在のうちのひとつ」かつ「研究用サンプル」くらいでしかないだろうに、随分と親切にしてくれた。

最初は正直信用もできないし、いきなり居候されて困惑するしかなかったが、一緒にいて互いのことが分かっていくと、「宇宙の危機」を共に乗り越えようと本気で思えるようになった。

「胡散臭い自称マッドサイエンティストの子供」から「親友」になるまで時間はかかってしまったが、そいつは諦めずにずっと自分の隣にいてくれた。

隣にいてくれるひとなんてこれから先も居ないんだろう、そう思っていた。でも、あんたは「暇つぶしだよ!!!」とか言いながらこんな人生を変えてくれた。

ありがとう。つまんない暮らしを賑やかにしてくれて。
ありがとう。毎朝作ってくれた温泉たまごトースト、美味しかったよ。
ありがとう。宇宙のこと色々教えてくれて。

ありがとう。最期まで隣にいてくれて。

でも、自分はあんたのために、何かできたんだろうか?
もう終わるっていうのに、今更不安になってきた。

身体が闇に沈んでいく。
だんだん体が軽くなっていく。
音も遠くなっていく。

……。

……あれ、まだ意識がある。というか自由に動き回れる。
隣にはあんたがいる。いつもとはうって変わって泣きそうな顔をして、「かつて『自分』だったもの」を見つめている。

試しにそばにあった花瓶を触ってみる。あ、透けて触れられない。電気のスイッチも駄目か。
どうせ無理だろうと思って、あんたの頭にチョップを仕掛けてみる。

ごちーん!!!!

「痛った!!!!はぁ?!?!!!」

「痛って、でも触れた。……おーおー、マッドサイエンティストの端くれのクセして辛気臭い顔してんな〜。」
余裕なふりをしているが自分も心底驚いている。
驚きを隠しつつ、会話を続けた。

「『チョーカガクテキソンザイ』なんだったら、冥界のことも知ってるはずだよな〜?」
「まぁもちろんだとも!!!だがキミはそういうの興味なさそうだったから、少々驚いたのさ!!!」
「もしかして、また会えたらなぁ〜とか思ってた?www」
「まさか!!!ボクが!!!キミに?!!」

「まぁ元気そうで何よりです。それよりも、前言ってた『青方偏移がどうのこうの〜』はどうなったんだ?」
「?」
「え〜……まぁ、アレだ。暇だから手伝おうと思って」
「!!!……我が忠実なる僕(しもべ)よ……再び契約を結ばん……!!!」
「ま〜た拇印かよ……」

まさか自分の人生に続きがあるとは思いもしなかった。
今度は自分があんたのために何かできたらいいな。
そう思って、自分は病院の部屋を後にした。

3/14/2024, 9:47:33 AM

ふたりきり
ずっと君の隣にいたい
そう思えただけで
僕は幸せ
夕焼けより輝く君と夜道を歩く


スワンプです 助けて

3/14/2024, 9:47:25 AM

私の隣にずっといて。

私はあなたと過す、この時間が好き。
毎日は会えないあなたが、今は私の目に映ってる。
そんなこの瞬間が大好き。

あなたはどう思っているのかな…
遠距離恋愛の私達は"いつも"一緒にいることはできない。電話やLINEでしかあなたと触れ合えない…
私はちょっぴり淋しい。

でも、その分、あなたと会える瞬間がすごく楽しい。

これからも私の隣にずっといて。
私に逢いに来て

3/14/2024, 9:40:49 AM

この家を 持って引っ越し 出来るなら 老後の悩み ひとつ無くなる

3/14/2024, 9:40:48 AM

〖ずっと隣で〗


「ずっと一緒だよ。」

彼は私に言う。
すごく心配性で、私のことが大好きな故に不安になることが多い彼。

「俺から絶対離れちゃだめだよ?」

「俺以外は見ないで。」

「2人で幸せになろーね。」

「ずっと一緒だからね、隣にいてね。」

一見メンヘラに見える彼だがそんなことはない。
いや、私と付き合う前まではそーだったのかもしれない。
私のために変わったんだと思う。
そんな君から離れるはずがないじゃん。

3/14/2024, 9:37:39 AM

言葉に言い表せれないような達成感と、高揚感が身を包んだ。
やっとだ、やっと私たちは、!
んふふ、と妖艶な笑みを浮かべてしまう。

やっと、私たちは邪魔者を排除して2人だけで生きれる!あぁ、なんとこの事実が美しいものか!
興奮冷めあらずの状態で、手に持つ刃物の柄を持ち、くるくると回す。

ねぇ、と後ろで座っている愛する人に声をかける。
だが返事はかえってこない。

「あ、そっか、もう君は死んでるんだ!ごめんごめん、!忘れてたよー!
でも、これで、ずっと隣にいれるね!」

【ずっと隣で】

3/14/2024, 9:28:22 AM

“今日は会えない”。
昼休みに、携帯を確認するとそれだけ送られてきていた。どういうことだよ。仕事がのびそうとか、急病になったとか、理由もなしに会えないだなんてあんまりだ。
普段よりもイラッとしてしまった理由はちゃんとある。彼女と会うのは、今年に入って初めてなのだ。年末年始も互いの仕事の目処がただずに会うことができなかった。せめてもの電話で新年の挨拶を交わし、今年はゆっくりどこか旅行でも行きたいね、だなんて話してからあっという間に2ヶ月あまりが経とうとしている。季節も1つ終えてしまった。淋しいけど、彼女は一生懸命自分の仕事を頑張っている。それを分かってるし、男のくせに安易に“会いたい”だなんて口にするのもどうかと思ったから、大人しく彼女のスケジュールが落ち着くのを待っていたのだ。
ようやく、“来週末空いてたら会える?”なんて嬉しすぎるメッセージをもらって。僕はすぐさま返事をした。ちょっとお高めのレストランの予約も入れておいた。別に会う日は彼女の誕生日でもなんでもないけれど、小さなブーケでも用意したら喜んでくれるんじゃないか。そんなことを考えながら今日という日を待ち侘びていたのに。
“会えない”の理由をせめて知りたくて、彼女の携帯に電話をかけた。でもどうせ、出ないのは分かっている。僕よりも遥かにハードワークをしているのだから。だが予想とは異なり、コール音は3回で途切れた。
『はい』
電話の向こうから彼女の声が聞こえる。まさか出るとは思ってなかったから何を話すべきかもたついてしまった。出るはずかない、と思っていながら電話をかけるのは可笑しな話だが、本当に彼女の声が聞けるとは思ってなかったのだ。
「久しぶり」
かろうじて出た言葉がこれだった。肉声を聞くのは1か月以上ぶりだから間違ってはいない。
「今日、会えないってどういうこと」
『……ごめんなさい』
「僕は理由が知りたいんだよ」
1度だって、君の仕事の忙しさを咎めたことはなかった。あぁ頑張ってるんだなって、誇らしくも思ったりした。でも今回だけは。納得はせずとも君の口から理由をちゃんと聞きたい。そう思ったから、出るか分からないけど電話をしたのに。
「……泣いてるの?」
聞こえる声が僅かに嗚咽を孕んでいた。訳が分からない。会えない理由も泣いてる理由も、何も分からない。でももう、さっきまでの苛立たしい気持ちはさっぱり無くなっていた。心配でもどかしい、これまた後味悪い感情が頭の中に広がる。
『今日、本当にごめんなさい』
「いいんだよ、仕方がない。それよりどうしたの。なんで泣いてるの」
『仕事で、ちょっと』
うまくいかなかったの。消え入りそうな声で彼女が言った。泣くほどまでに向き合っているからこそ、うまくいかなかった時にどうしようもなくなってしまうんだろう。そんな彼女はこれまでに幾度となく見てきた。僕なりに、ずっと隣で見守ってきたつもりだ。大して力にならなかったかもだけど、誰よりも君のことを心配していた。今だってそうだ。
「今日、無理にでも会えるとしたら何時なら会える?」
『え?……えっと……だめ、日付変わるのは確実だと思う』
「いいよ、それでも。終わったら連絡して。会いに行くから。それまでずっと待ってる」
『……ありがとう』
ちょっとやそっとで諦めるもんか。君に会わない限り、僕の今日は終わらない。だからいくらでも待つよ。そう言うと、彼女がもう一度震える声でありがとうと言ってきた。こんな時に思いきり抱き締めてあげられたらいいのに。
それでもいくらかは彼女のメンタルを助けてやれたようで。じゃあ後でね、と最後に話した彼女の声は、ようやくいつもの落ち着きはらったものだった。
何時でも、待つから。だから僕と会う時はどうか笑顔でいてほしい。

3/14/2024, 9:18:30 AM

ずっと隣でケラケラ笑って楽しそうにしているその人の見せない悲しみを勝手に見つけた。自分に見せる気もないだろうそれを見てしまってから人生が狂うほどに執着している。向こうはきっと疾うの昔に次へと進んでその悲しみを拭う人を見つけているっていうのに自分は未だにその日の衝撃を忘れられない。ずっときっと思うことすら騒がしい。自分は騒がしい割には静けさを愛する人だったから。静かな愛をあの日の自分に渡すように伝えたかった。

3/14/2024, 9:18:25 AM

「ただいま。」

ドアのバタン、と閉まる音ともに聞こえてくる心地の良い低音。

玄関へパタパタと足を運べば、そこには愛おしい人。

『おかえりなさい。遅かったですね。』

声をかけても顔色一つ変えずに頷くだけ。
差し出されたカバンとコートを受け取り、一緒に居間へと向かう。

『何処か行っていたのですか?』

「……少し、寄り道をな。」

『そうでしたか。』

こう話しているうちに、彼は器用にネクタイを解きワイシャツのボタンを外している。

『ご飯にします?それともお風呂がいいですか?』

「……風呂。」

ボソッと呟くと、そのままお風呂場へ入っていった。

(いつもご飯が先なのに……珍しい。)

そんなことを思いながら、ワイシャツを洗濯カゴへ入れ、コートやカバンを片付けた。



結婚して二十五年。
子供も成人して独り立ちしていった。
あとは夫婦でゆっくり余生を過ごすだけ。

寡黙な旦那との馴れ初めは、友人の紹介からだった。
恋愛にとんと疎い私を見兼ねてのことだったのだろう。

初めは年上相手に何を話したらいいのか分からず、戸惑ったものだ。
だけれど、私のたわいもない話を黙って聞いてくれる姿に何処か安心感を覚え、気づけば想いを募らせていった。

そんな彼からプロポーズを受けたのは、交際を始めてから三年の記念日であるホワイトデー。
好きな方からの申し出を断る選択肢は、私の頭にはなかった。


そう、今日三月十四日は付き合った記念日でもあり、結婚記念日。

お祝いしている訳では無いが、毎年ひっそりと美味しい料理を作って食卓に出していた。

夫からはもちろん何も無いが、それを不満に思ったことは無い。少し寂しくは感じるが、日常生活の節々で大切にされているのは分かっているので、それで十分。

好きな人と家庭を持てて、私はとても幸せだ。


(……夕飯食べて帰ってきちゃったのかしら。そしたらこのご飯はどうしましょう。)

机に出していた茶碗を食器棚を戻し、作った料理と睨めっこをしながら悩む。

寄り道、だなんて珍しい。
余程お腹がすいて定食屋にでも入ったのだろうか。
趣味で買い物などをするような人でもないので、きっとそうだろうと考えるのを辞め、作った料理の処分に頭を使うことにした。

『お隣さんにでもおすそ分けしようかしら……』


ガチャ。

お風呂場の扉が開き、夫が出てくる。

『あら、温まりました?』

「……あぁ。食器片すのか?」

『え?えぇ。何処かで食べてきたのでしょう?』

「いや?何も食べてないが……」

思考が停止する。
ん?じゃあどこに寄り道を……?

『あ、そうなのですね。じゃあ食事用意しますね。』

疑問が湧いたが、とりあえず食事の準備をすることにした。


『どうぞ。』

コトリ、と食器を置いていく。
今日は久しぶりにビーフシチューを作ってみた。
ロールパンも買ったので、一緒に並べる。

『ごめんなさいね。寄り道をしたと言ったものだから、てっきり食べて来たものだと。』

「え、……いや、それは……だな。」

夫が困ったように頭を搔く。
あまり見ない顔をしていたので、思わず凝視してしまう。

「……変に隠すのは、らしくないな。」

そう言うと同時に席を立ち、部屋へ歩いていく。
すぐに戻ってきたと思ったら、手には包みが。

「これを買いに行ってたんだ。」

『それは……』

包装で分かる。私の好きなアクセサリーショップのものだ。ぎこちなく差し出してきたそのプレゼントを、そっと受け取る。

「その……君が付けていそうなのを選んだんだが……」

『会社帰りに寄ったんですか?』

「あぁ、閉店間際だったんだが、快く対応してくれたんだ。優しい店員さんだったよ。」

ゆっくり包装を剥がせば、そこにはまた小さな箱。
パカッと開けると桜のブローチが。

『可愛らしいですね。』

「これからの時期に丁度いいかと思ってな。」

『ありがとうございます。でも急にどうしてこんな……』

夫の顔を改めて見ると、少し赤い。
コホン、と咳払いをすると、再び口を開いた。

「俺は……言葉が少なすぎると、この前……栞菜(かんな)に言われてだな。」

『栞菜に?』

栞菜は私たち夫婦の一人娘。
今は社会人として働きながら、一人暮らしをしている。

「毎年、バレンタインデーにお菓子を作ってくれたり、ホワイトデーに料理を作ってくれているだろう。」

『そうですね。まぁでも、あれはほぼ趣味というか……』

「そうだな。でもいつも美味しいものを作ってもらって、温かい風呂や安心できる場所を守ってもらっているのにもかかわらず、礼のひとつも言えてないのはな。」

『それはでも、』

「陽子」

あなたの稼ぎがあってこそ、と言おうとしたと同時に名前を呼ばれる。

ふと見た修也さんの顔は、とても真剣な顔をしていた。


「いつもありがとう。これからも、どうかそばにいてくれ。」


プロポーズの時と変わらない、私を真っ直ぐ見つめる瞳。
話すことが苦手なあなたの事だもの、きっと沢山悩んだ事でしょう?
このブローチも店員さんとどれだけ悩んだのかしら。
色々な思いが巡って、愛おしさが胸に溢れていく。

「陽子?」

頬に一筋の涙が伝った。
そこで初めて、自分が泣いているのだと気づく。

修也さんは、どうしたらいいのか分からず固まってしまったけど、それがまた愛らしい。

手でサッと涙を拭い、今度は私から見つめる。


『もちろんです。ずっと隣に居させて下さいな。』


#ずっと隣で

3/14/2024, 9:15:17 AM

ずっと隣で


先を歩く背中を、
追いかけるだけだった頃は過ぎて、
今はあなたの隣で、
同じ速度で、同じ方向を見て歩いている。

どちらかが元気を失くしてしゃがみ込む。
そんな時もあるけれど。

できるならずっと隣で。
この道をもっと先まで。



#191

3/14/2024, 9:07:39 AM

今日は中学校の卒業式だった
保育園から今までずっと一緒だったみんなとの別れ
大好きな友達との別れ
みんなとずっと隣にいられる気がしてしまう
でもあのメンバーで受ける授業も歌う合唱もたわいもない会話ももう見ることはできない

みんなのこれからの活躍を願って

3/14/2024, 8:54:32 AM

私の隣はあなたがいい。

この先もずっと。

『ずっと隣で』

3/14/2024, 8:48:59 AM

夜、彼の家のソファでゆっくりしていると、仕事部屋からノートパソコンを持った彼が出てきた。
「あれ?終わったの?」
「いや、ここでやろうかなって」
「ほえー...私邪魔じゃない?」
「別に」
「......私が行こうか?」
「ここでいい」
「あっ......そう...」
彼はテーブルの上でパソコンを開くと、カーペットの上に座って作業を始めた。

カタカタとキーボードを叩く音だけが響く。

私はスマホを見るのを止めて彼を観察する。彼は作業中、肩まである茶色の髪を一つに束ねる。そしてコンタクトから黒縁の四角眼鏡へと変える。

(...あ)

束ね忘れだろうか、左側の髪だけ垂れている。

私はなんとなくの出来心で、その髪に触れた。
(サラサラ~...)
何回かブリーチをかけていると聞いたが、そんなの微塵も感じさせないような触り心地だ。
(髪、綺麗だなぁ...)
なんて事をぼんやりと考えていると、ぱっ、と彼が驚いた様にこちらを向く。
「えっ、わ、ごめん。邪魔だったよね」
「...ううん。ありがと」
「ん?なんで?」
「髪、褒めてくれたでしょ?」
「聞いてたの!?」
「口に出てたよ」
私は頭を抱えた。まさか口から出ていたとは。

「いやっ、髪だけじゃないから!全部!全部綺麗だからっ!」
「そんなに焦らなくても、お世辞なら大丈夫からね」
「お世辞じゃないし!髪だけって勘違いされたくない!!」
「えぇ...?」
「玲人(れいと)は全部綺麗です!異論は認めませ~ん。本人でもで~す」
「.........」
「あ!こいつアホだなって思ったでしょ!!顔に出てます!!」
「アホじゃないよ、漢字の阿保」
「一緒ッ!!!」

彼はパソコンを閉じて隣に座る。
「あ、仕事いいの?」
「うん。明日の分だしね」
「......私、邪魔した?」
「だから邪魔してないって、もう。くらえっ」
「いてっ」
私は彼から拳を肩に軽くぶつけられる。
「勘違いしまくった罰」
なんて笑いながら答える。む、可愛い...

「葉瀬(ようせ)も、髪サラサラだね」
「へへ~ん!でしょー?ほらほら~」
「ん、むふっ、サラサラ」
「ふふふ~」
彼に髪を推すと頭を優しく撫でてくれた。
「...葉瀬も全部綺麗だね」
「ん?本当?ありがと!毎日手入れしてんだよ~?」
「髪もだけど、葉瀬自身もね」
「えぇ?玲人が綺麗だよ~一番綺麗!」
「ふーん、じゃあ」

彼は下から顔を覗き込むように私の顔を両手で押さえる。そして

「その思考回路してる葉瀬も、一番綺麗だね」

と、言った。
「...そう、かなぁ...?」

「うん、そうだよ。一番綺麗な俺が決めたんだから、葉瀬も一番綺麗」

私は既に羞恥心のボルテージは上がっていたが、このせいで更に上がってしまった。
「ぅーゎ......うーわ!キザだ!イケメンだ!破壊神め!!」
「は?破壊神??」
「キザいわぁ~罪だわぁ~」
「えぇ?俺は思ったことを伝えただけだよ?」
「はいそーゆーとこー!!罪!!罪です!!」
「なら葉瀬も罪だね」
「え?」
「葉瀬が最初に言ったんだよ、髪綺麗だなぁって」
「うぐっ!!!」
「でも嬉しかったから許すよ。葉瀬は俺を許してくれないの...?」
彼は私に上目遣いをする。
これは自分の顔がいいと分かっていないと出来ないことだ。イケメンがこの顔をするのは耐えられない。
「......許すぅ...」
「ふふっ、ありがと葉瀬」
「............愛してますぜ、玲人」
「...え、何急に」
「いーじゃないですかぁ~~玲人は?」
「...俺も愛してる、よ?」
「ふふ、ありがと」
「...こ、こちらこそ...」


お題 「ずっと隣で」
出演 葉瀬 玲人

3/14/2024, 8:42:29 AM

今も未だふと、肩を並べた友人に
会いたいと思う事がある。

スマートフォンを持ち上げる。
プライベートを知る術の無い友人に。

3行にも満たない
当たり障りのない
労りのメッセージを。

SNS如きで
開いてしまった溝を
知ってしまうのは恐ろしいことだ。

言葉を待つのは辛いが、
思い出だけはずっと隣で笑っている。

3/14/2024, 8:39:25 AM

ずっと隣にいるって約束したね。隣にいるってことは、いつも同じ方向を向いているの。
時に後押ししたくなるって気がついた。でも黙って隣で見守るね。約束したから。

Next