『遠くの空へ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
遠くの空へ
たましいがぬけてゆく
空にとびたつと、空にはいろんな生物もおよいでいた
魚もいたし、猫もいたし、虫もいたし、
もちろん人間も、ぼくとおなじようにおよいでいた
みんなたましいなので半透明で白かった
けむりみたいだと思った でも空にいるから、雲かな
どうやらゆっくりとどこかに吸い込まれているようだ
水に流されるように、おおぜいの生物が流れにまかせて
空をおよいでいく
やがて光をはなつ扉みたいのがみえて、
みんなそこに吸い込まれていくらしかった
ぼくは何も考えられなかった
ただそういうもんだと思って、空に流されていた
あの扉の先には何がまっているんだろう
でも案外こわくなくて、ぼくはゆうかんだと思った
澄んだ青空に手を伸ばしても、君のいるところには届かない。
名前を呼んでも、返事はない。
朝目覚めるたび、どこにいても君の面影がちらついている。
もう、涙は出ないけれど、寂しく思う春爛漫。
だから、この想いを君に届くように、手紙に綴る。
君の好きな桜の便箋に、たくさんの想いを綴るよ。
遠くの空へ行ってしまった君は、私にとって特別でした。
君は私のことをどう思っていたのでしょうか?友達でしょうか?親友でしょうか?
君のいない世界なんて、想像していませんでした。
私の横でずっと笑っていると思っていました。
咲き誇る桜を1人で見ると君を思い出し寂しく思います。
1人で帰る道にも君の面影がチラついているほどに。
この気持ちを君に伝えても困った顔で笑うでしょう。
ただ1言───愛していました。
目が、あった。
その色はついさっきまで食べていた桜餅のようだった。柔らかな薄紅色を瑞々しい萌葱色へと移り変わる、その経過を表しているようだった。
目が離せない。
ゆっくりと近づいてきたそれは、信じられないくらい真っ白な手を伸ばして僕の顔に触れた。
ゆっくりと輪郭をなぞり、なにかを確かめるようにじっと僕の目の中を覗き込んでいる。
満足したのか、これまたゆっくりと離れていくそれは少し淋しげに笑ったようにみえた。
ざあ、と音を立てて強く風が吹く。
柔らかい吹雪が視界を覆い尽くして、かろうじてみえたそれは小指をたてて僕をみつめていた。慌てて手を伸ばそうとして、グッと力強く後ろに引っ張られた。
華奢というには細すぎる皺々の骨ばった手が肩を抱き、もう片方で視界を塞ぐ。
「おまえにはやれない」
はっきりとした音が風の中に響いた。まるで、洞窟の中にでもいるように反響して聴こえた。外にいるはずなのになんでだろう。
気づけば見慣れた庭にいた。なぜかばあちゃんに後ろから抱きつかれていて、泣いていた。いかないで、いかないで、と小さく呟きながらばあちゃんが泣いている。
そういえば、じいちゃんはこの庭でいなくなったんだっけ。そう、いなくなった。亡くなった、ではなくいなくなった。
「おまえまで連れていかれなくてよかった」
あんなに咲いていた桜はこの一瞬で半分くらい散ってしまった。庭に散らばったはずの花びらは数枚を残してほとんど見当たらない。どこかへいってしまったのだろう。
ひらり、1枚の花びらが降ってくる。それは庭にあるものよりずっと濃い色をしていた。まだ泣いているばあちゃんの頭にのって、じわりと溶けていった。その部分だけもとの白髪と混ざって桜と同じ色になって、瞬きしたらもうもとに戻っていた。
なんだかよくわからないけど、ばあちゃんはここにいてはいけない気がした。遠くから聞こえる風の音が来る前に離れなければいけない。
皺々の手をひいて家の中へ戻る。2つ並んだ座布団に座って縁側の窓を閉めた。途端、強い風が吹きつけて桜を揺らし残った花びらを攫っていく。宙を舞う暇もなく、飛ばされていった。どこか、遠くへ。ばあちゃんも僕も行けない遠くの空へ飛んでいった。
【題:遠くの空へ】
あの空の奥には何があるのだろう。
雲はどこへ向かうのか。
あなたもすごく遠くにいる。
自分が行くことが出来ないくらい遠く。
少しでも近づいて見せるね。
少しでも釣り合えるように。
#遠くの空へ
遠くの空へ
青空に立たれた貴方はそれが本心なのか
銀色に縁がギラギラ輝いて
1つ指腹でなぞるとぷつりと涙が落ちる
ふと踏み込んだ足場には池に浮かぶ小さな貴方
木々はこちらを見やっている
無機質な型だけが私の涙を拾い上げ呼んでいる
私もそちら側へ行きたいと願うた
お題 遠くの空へ
「結愛(ゆあ、仮名)!」
「ん?」
振り向くと、あい子(仮名)がいる。
「何?」
「知ってる? 今日、横須賀でバルーンフェスティバルがあるんだって! でもここからじゃ見えないね。結愛、どうしても見たいんだけど。」
「バルーンフェスティバルでしょ? だったら見えるよ。何時から?」
「14時から。」
「今日午前授業でしょ? 私は見えるよ。」
「え!?」
「私、生徒会長だもの。屋上で会議があるの。ホワイトボード出して。そのとき、ちょっと早く来てれば見れるよ。」
あい子は残念そうに俯く。
「うちはあいにく、今日から日曜まで富山だから。見えないよ。」
「そんなことないよ! 実際には見えないかもしれないけどね、遠くの空へ、「バルーンフェスティバルはこんな感じかな?」って思ってみれば浮かんでくる。ね?」
あい子を送り出すと、ふと、屋上に出た私。寝転がり、空を見つめる。遠くに、赤い丸いものがふわふわと浮かび、空の階段を駆けて行く。おそらく、あれがバルーンフェスティバルの開催を告げるものなのだろう。きっと、あい子も、どこかで遠い空へ願いを込めて、送り出しているのだろうな。
昔から体が弱い女の子は今日も「退屈だなぁ」と思いました。女の子は毎日病院の決められた場所でしか生活出来ないため、あまり外に出たり空を見たりした事がないのです
8月の半ば、真夏と言っても良いぐらいの暑い日でした。
女の子の病室に同い年ぐらいの男の子が来ました。
ベットは隣だったので女の子と男の子はすぐ仲良くなれました。男の子から話を聞くと、彼も体が弱いらしく1年間ぐらいこの病院で生活すると言いました。女の子は少し嬉しい気持ちになりました。話し相手・病院での友達が出来たので女の子は心の中で凄く喜びました。
1年はあっという間でした。女の子と男の子は、トランプで遊んだり、自分の事を話し合ったり、折り紙をしたり、絵を書いたりもしました。そして、男の子が退院するという日にちも後1週間になりました。女の子は出来る限り男の子との時間を大切にしました。
ある日男の子が「○○○は外に出た事あるの?」と聞いてきました。女の子は無いので、「ずっと病院の中だよ、〇〇は出た事あるの??」と聞き返しました。
男の子は「僕は出た事があるよ、空がとても綺麗だったから○○○にも見てほしいな!」と言いました。
女の子は、とても目を輝かせ嬉しそうに「私も早く病気を直して、空を見てみたいな〜!」と男の子に言いました。
そして、ついに男の子の退院の日です。男の子は昼の1時にこの病院を出ます。女の子はその時間まで男の子とたくさん笑ったり喋ったりしました。男の子も楽しそうでした。ついに1時です。女の子にとって凄く寂しい時です。
男の子は病室を出る前に、「○○○も早く外に出て、僕と一緒に遊んでね!!!」と女の子に言いました。女の子は、「もちろん!その日まで待ってってね!」と男の子に言いました。男の子は嬉しそうな顔で病室を出ました。
それからというもの、女の子は真剣に治療をして少し治ってきました。でも、体が弱いという事はどうしても治らないので、そこはもう仕方無いと決めていました。
そして!女の子が退院する日です!
女の子が始めて外に出て、空を見る日でもあります。
女の子は始めて空を見ました。〇〇が言っていたどうり凄く綺麗でした。女の子は凄く嬉しくなりました。
男の子と会うのは凄く難しい事です。住所を教えていないのでどこに家があるのかとか分かりませんでした。
女の子は「いつか会う日まで絶対忘れないからねー!!」と遠くの空に叫びました。
遥か遠くの空へ
眠りから覚めて最初に見たのはもう世界には居ないはずの彼の顔だった。
だがしかし彼はもう居ない,所詮彼に顔が似ているだけと思い直す。
「俺と一緒に世界を取らないかい?」
………嗚呼本当に■■■■■に似ているね君は。
良いとも,私は天を泳ぎながら見守っているから頑張ってくれ我が主
……大空よ,どうかせめてこの子を見届けさせてくれ。
〜終〜
元々飛ぶのが下手だった。上手く羽ばたけなくて、みんなの笑い者だった。
ただでさえそんな状態だったのに、翼に怪我をした。飛ぶのは絶望的になった。
季節が変わり、仲間達は遠くの空へと旅立っていく。
みんなの後ろ姿を見送る。僕は飛び立つこともできず、ただ死を待つのみだった。涙で世界が滲む。
みんなが向かう先の遠い遠い空を思い浮かべながら、瞼を閉じた。
温かい場所にいた。
ここが想像した遠くの空なのか。その更に向こうなのか。それとも、そうか、あの世なのか。
目をゆっくり開けると、狭い狭い場所にいた。僕は人間に拾われたようだった。
人間は僕に不自由ない生活をさせてくれた。とても優しく触れてくれた。
今も時折思い浮かべる。遠くの空を。
でも、ここには羽ばたける広い空はないけれど、この狭い空間が今の僕の世界で、僕の幸せになった。僕にとっての楽園だ。
『遠くの空へ』
遠くの空へ
妹に全て搾取される人生です
誰も助けてくれないんです
誰にも辛さを分かってもらえないんです
「別にいいじゃない」
そう言われるだけです
じゃあ、あんたらは自分の大切にしている物、自分の物、自分のテリトリー全てをぐちゃぐちゃに荒らされて耐えれるんですね?
誰に当たるのも許されず、声を押し殺し泣き、誰もどうにもしてくれない、実の親でさえもなにもしてくれない状況を耐えることができるんですよね?
すごいですね
妹はとても可愛い顔で男女年齢とわず、好かれます
でも、私は嫌いです
私の人生から消えてほしいです
私の持ち物、友達、お金、全て搾取されます
苦しい、汚い、触らないで
遠くの空へ逃げたい
遠くの空へ…
黒板の微分積分うわのそら
君の世界を理解したくて
返信のボタン押すのは待ってくれ太白星の火が消えるまで
(遠くの空へ ]
遠くの空へ
会いたい会いたい会いたいよ~
泣いちゃう泣いちゃう泣いちゃうよ~!もう一度もう一度会いたい
頑張ってみるよ。だからごめんなさい
今日もまた晴れていた。始業式だ。制服のスカートの丈が短い、身長が少し伸びたのかな。
両親は共働きだ。だから、おじいちゃんが学校までいつも送ってくれる。
青春時代の真っ只中で、思春期。家族の愛が恥ずかしい。
車に乗った。いつもと変わらない道だ。
今日もいつものファミリーマートの角をまがる。
信号待ちの人がいるなぁ。こんな時間に何するんだろ。
私服だし、大学生?いや、顔が老けてる。まぁどうでもいいや。
僕はファミリーマートの前で待っていた。これから仕事へ向かう。
目の前を、車が通った。女子学生とその祖父か。羨ましい。
自分にも祖父と車に乗っていた時があった。もう叶わないけど。
2人は無言で、女子学生はムスッとしてたなぁ。わかる。
俺もそうだった。
だけど、今思うとあの子の過ごす時間が羨ましい。
目の前を一瞬通った、あの2人が乗った車は止まっていたかの様に感じた。同時に懐かしい気持ちになった。
今日もどこかで誰かが僕と同じ様に懐かしさを感じているのだろうか。誰かに懐かしさを与えてるのだろうか。
皆さんの代わりに、思い出させてくれてありがとう。と伝えたい。
毎日膝の上でゴロゴロしてくれた事も
寝起きでナデナデさせてくれた事も
私のほっぺをペロペロしてくれた事も
今でもはっきり覚えてる
感触も、声もはっきりと
もう君は
思い出の中でしか逢えないのになぁ
お題
「遠くの空へ」
「遠くの空へ」
遠く遥かに広がる空に飛行機を飛ばす
この時代の環境に妬みながら
ただ相手を負かすことだけを考え
相棒の操縦桿を握りながら散る逝く姿
ー心在らず死の覚悟の矛先
大切な人よ 帰らぬことにお許し下さい
子の成長先に平和があることを願いー
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「遠くの空へ②」
卒業の日に学帽を放り投げ下級生の手を最後まで焼かす
失敗をしてしまった
それを受け流せれたら良いけれど
どうしても私にはそれが出来ない
空を見れば今日は三日月じゃないか
「お月様も本調子じゃないし、仕方ないよね」
そう呟いてみるけれど
そんなの、今の自分と関係ない事くらい分かってる
でも、そう思わないと
やっていけない日だってあるんだもの
遠くの空へ
遠くの空へ
飛び立ったあなたを
独りにしないために
今日も羽搏き続ける
たとえこの羽が太陽に融かされようとも
いたいのいたいのとんでゆけ
あのやまをこえてとんでゆけ
ないていたボクにしてくれた
だいすきなひとのおまじない
きっといだいなまほうつかい
いつかボクはおとなになって
そらをかけるまほうをかける
いきたいところへとんでゆく
しんじることから、はじまる
みたいせかいはボクがきめる
『遠くの空へ』
遠くの空へ出かけてみる。手軽に気軽に扉を開けてそんなには怖がらなくてもたどり着く。どうやら少しくすんだ空は思った以上に美しい光が滲んでいて甘い甘い雨と塩っ辛い虹が見えた。傘を持ってくるのを忘れたので安っぽい時計塔の軒先でなんとなく眺めている。雨に濡れる自由があってもいいが、だからといってわざわざ濡れに行くのもと空を眺めていると、雨の中を楽しげに歩く誰かがいた困ったことにあまりに楽しそうだから止める気にもならないけれど美しい雨音を楽しむように壊していく。風邪を引きかねないなと思いながらも軒先を譲るには勇気も根気も足りなくて困っています。晴れればマシだろうかと思いつつあまりに楽しげだから雨が上がればいいとも言い難い。くすんだ空はあいも変わらず光が時折散っていく。