赤い糸』の作文集

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赤い糸』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

6/30/2023, 2:14:39 PM

"赤い糸"

よく聞くこの言葉。誰しも一度は疑問に思ったことがあるのではないだろうか。

何故青い糸は存在しないのだろう、と。

精神的な落ち着きを得られる青よりも、燃えるように熱い赤の方が相応しいのだろうか。

そもそもこの言葉は恋愛面でよく聞く。何故なのだろう。

こんなしょうもない疑問ばっかりで出来た私の日々は

赤でもなく青でもない、沢山の色で混じった糸で構成されている。

運命の青い糸も私はとても素敵だと思うけどね。

6/30/2023, 2:13:40 PM

赤い糸



「俺の誕生日、何かほしいものない?」

そんなことを息子が言い出したのは、大学の入学式の日のことだ。

「誕生日って普通もらう日なんじゃない?」

息子には生まれつき発達障害があったが、結婚はせず、女手一つで成人まで育ててきた。

「そうだったっけ。でも、いいじゃない。何かほしいもの教えてよ」

息子が私に何かをしようとするなんてことは、今まで無かった事だ。
戸惑いつつ、内心は嬉しかった。

「そう?じゃあ手編みのマフラーでも編んでもらおうかしら」

冗談のつもりだった。
今はそんなものをする時期ではないし、まして手編みなんて。

「それがほしいもの?分かった」

そう言うと、息子はそれきりそのことを話題にすることはなかった。


--そして1ヶ月前後、息子の誕生日

「はい」
そう言って息子が私に紙袋を手渡した。

「なに?お菓子でも買ってきたの?」
ひどい話、私は1ヶ月前の息子の話を忘れてしまっていた。

「いいから、中見て」
息子はそう言って、じっと私の方を見ていた。

息子の行動に、私はようやく1ヶ月前の話を思い出し、そっと紙袋を空け、中を覗きこんだ。

中にあったのは、真っ赤な右手用の、小さなミトン。

私は袋の中に手を入れ、それを袋から取り出した。

「最初はマフラーのつもりで編んでたんだけど...ごめん、何度も間違えて糸が足りなくなって...それで、母さんいつも料理するとき使ってるからと思って」
そう言って息子は申し訳なさそうに、私から目を逸らした。

「そうなんだ」
それだけ言うと、私は息子を両手で強く抱き締めた。
と言うより、声に出すのはそれが精一杯だった。

「ごめんなさい」
突然抱きしめられ戸惑う息子を私はじっと見つめ、
「ありがとう。お母さん、すごく嬉しい」
と涙ながらに言葉を返した。

すると息子は、私の胸の中で、
「今日、母の日でしょ。誕生日でもあるけど、お祝いの日が重なってるから、何かしたいと思って」
と言い、私のことを抱きしめ返してきた。


今日が母の日なんて、忘れていた。
今日までそんな話、しなかったじゃない。

ギュッと抱きしめあった私の手の中には、不格好に形の歪んだ真っ赤な糸で甘れた、息子の愛情がたっぷりのこもったミトンが握りしめられていた。

6/30/2023, 2:06:46 PM

運命の赤い糸の話?
そういえば由来はなんだろうと思って、ググったら足首の縄の話がでてきたんだけど。
日本では小指あたりに繊細な糸。ずいぶんかわいらしいイメージになったよね。
誰かと誰かをつなぐ糸。しかも恋愛関係限定なのかな
個人的には魂の結び付きはあると信じている。糸のようなものとは限らないけど。
人と人だけでなく、人と物、動物同士、物と物など。
視えたり感じたりできる感受性を持つ人には、それらの縁が赤い糸のように見えているのかもですね。
それってキレイかな。それとも?

6/30/2023, 2:06:25 PM

『赤い糸』
運命の人なんて居なかった
小指に結ばれていた糸は
塗料で塗られていただけだった

私って、ホント馬鹿みたい
手の上で踊らされて
栄養むしり取られて
まだ糸を切ってない

でも、悪いのは全部私だ
だって自分から小指に
結んだから

6/30/2023, 2:05:33 PM

私には赤い糸が見える。
赤い糸とは、よくある設定の赤い糸のことだ。
他の人には見えないらしい。

一列に並んで登校する子どもたち。
エナメルバッグの女子校生。
ベンチに座る老夫婦。
仕事帰りのサラリーマン。
年齢に関係なく赤い糸は繋がっている。

当然、赤い糸がない者や、
赤い糸はあっても一人でいる者もいる。
しかし意外なことに、
繋がり合っているペアは極めて稀だ。

例えばそこで仲睦まじくしている男女も、
繋がる糸は双方とも明後日の方向へ飛んでいる。
片方には赤い糸がないコンビや、
赤い糸がない者同士も日常的に見かける。

先日やっていたテレビで、
国際結婚をしたカップルが繋がり合っているのを見て、
柄にもなく声が出てしまったのを覚えている。

彼ら彼女らが幸せかどうかはわからない。
しかしこの能力によって、
人を遠ざけてきた私よりもよほど幸せそうに見える。

私の指に繋がった赤い糸。
相手は確実に私にとって素敵な人なのだろう。
そしてそれは相手にとっても同じこと。

私は赤い糸を切った。
こんな糸があっても出会えなきゃ意味がない。

でもなんだか少しだけ、吹っ切れた気がした。


~赤い糸~

6/30/2023, 2:05:05 PM

突然小指に糸が結ばれていた

赤くて細い糸

なんなのだろうかと少し引っ張ってみた

そしたら少し重さを感じた

不思議でしょうがなかった

いったいこの糸はなんなのだろうか

どうして突然出てきたのだろうか

試しにもう一度引っ張った

今度は結構強めに

そしたら

近くにいた仲の良い男友達が

少しよろけた

ふとその人の手を見たら

あたしの糸と彼の糸が

繋がっていた

6/30/2023, 2:04:20 PM

私は生まれたときから、不思議な能力を持っていた
「赤い糸が見える」という能力だ。
皆さんは、「運命の赤い糸」と、予想するのだろうが、私はそうは思わない。
…だって!嫌いな人と繋がってるんだよ!!
失礼。取り乱しました…。
まぁ…そんなこと気にしないで、普通に過ごしてるんですけどね〜!
これは、私の不思議な能力と嫌いな男の子との話です。



「おっはよ〜!!」
「おはよ〜!!」
私は友達に挨拶をした。とても信頼できる人だ。
ちなみに、幼い頃から一緒にいるので、私の能力を知っているのだ。
「はよ〜」
「…げっ(小声)」
「何だよその「げっ」っていうのは」
『聞こえていたのか…』
この人は、悠真。私の嫌いな人。
「朝から会うなんて最悪だな」
「……」
『こいつ、後でボコす💢』
嫌い。とても嫌い。大嫌い。
そう思った。
正直に言うと、こいつも幼い頃から一緒にいるので嫌いではない。
ただ、あんな事言われたら流石に怒ります💢
「もう、行く!!」
「あっ、おい!!」
「あっ、ちょっ待て!!」
友達をおいて先に行った。
しかし、
『同じクラスなんだよな…』
そう。私はあいつと同じクラス。しかも
『隣の席〜💢💢』
あんな奴と一緒なら死んだほうがマシだ!!

―お昼―
「ねぇ、あいつの事どう思ってんの??」
友達があいつのことを聞いてきた。
「…悠真?」
「そう。」
「別に…」
「ふ〜ん…」
「何?意味ありげに」
「じゃあさ…」
「だからな―」
「悠真くん私がもらってもいい?」
「…は?」
嘘でしょ…?嘘?!?!
「はぁぁぁぁ?!」
「なんで?!」
「好きだから」
「うぐっ」
好きだからという言葉には弱い。
「っ…正直でよろしい」
「それ言いに来たの!じゃあ…」
「邪魔しないで」
「っ…」
「ね♡」
「…うん…」
「バイバーイ♪」
バタンッ
「怖すぎんだろ!!」
友達が出したことない圧が一気にきた。
死ぬかと思った
「うっ…」
いざ友達にそういう話をされるときつかった。
「もどろ…」
私は恐怖心を持ちながらもクラスに戻った。
友達とは同じクラスで席も近い。
しかも…同じ班。
ガラガラガラ(ドアを開ける音)
「…おっ!よぉ!!」
「…ども…」
「朝の元気はどこいった!!」
「うるせぇ!!」
「それそれwww」
「何笑ってんだよ!バカ!」
入ってきてそうそう悠真にバカにされた
友達の視線が痛い。
「おかえりー!」
「…ただいまー」
普通にしてなきゃいけない。なのに元気が出ない。
『どうして…?』
息苦しい。悠真と話していると不思議と変な感じになるし、友達と話すときは落ち込んでいる感覚で。
「…?どうした?」
「あっ!ううん!大丈夫!!」
「あっそう…ならいいけど…」
なに悠真に心配かけてんだ。嫌いな人なのに
「…」

―放課後―
「ねぇ」
「っ…」
「悠真くんとの関係邪魔するなって言ったよね?」
「うん…」
「だったらもうしゃべんなよ」
「なんで?」
「悠真くんのこと嫌いなんだろ?だったら話すなよ」
「は?!」
「なんであんたにそんな事言われなきゃいけないの?!」
「うるせぇ!口答えすんな!!」
グサッ
「っ…いた」
「分かった?私に口答えするとこうだよ?」
「…分かった」
「うん!いい子!じゃさっき言ったこと覚えといてね?」
「…はい」
トコトコトコ
「…」

―次の日―
「?おい?」
悠真に話しかけられる。でも私は、
「…」
無視をする
「…腕、怪我…してんぞ?」
「うるさい」
「はぁ?!心配してやったのに何だよ?!」
「悠真くんどうしたの?」
友達が悠真の所の駆け寄る。
「あいつさ俺が心配してやったのに無視したり、うるさいって。」
「ふ〜ん…最低だね」
「お前も流石にそう思うか」
友達がこっちに来る
「約束守ってたんだねいい子(ボソッ)」
ゾク
「?」
悠真は何もわかってない様子だ

―昼休み―
「悠真くん」
友達が悠真に駆け寄る
「悠真く―」
「おい」
「…」
「おい!」
「…」
「おい!!〇〇!!」
「えっ?私…?」
「お前だよ」
「ちょっといいか?」
「…」
うんと言いたかった。でも私は無言でうなずくことしかできない
「…」
やっぱり友達の視線が痛い
―数分後―
「なんかあった?」
「…別に」
「でも…」
「なんにもないよ」
「だから―」
「なんにもないって!!」
パタパタ
『どうして逃げちゃうの私』
私はいきなり悠真と話せなくなった
―放課後―
「ねぇ悠真くんと話すなって言ったよね?」
「…」
「おいなんか言えよ!!」
「…」
「💢💢」
またさされるんだろうなと思った。でも…
「おい!!何してるんだよ!!」
「なっ…」
「お前が〇〇をいじめていたことくらい分かっとるわ!」
「…違うの悠真くん」
「何が違うんだよ!!」
「これは〇〇がやったの」
「は?」
「〇〇が私をいじめるの」
「〇〇がこんな事するわけ無いだろ!!」
「チッ……」
「おい〇〇帰るぞ」
「うん…」
―帰り道―
「なんで…助けに来てくれたの?」
「ん?勘だよ勘」
「…」
「何年お前のこと見てると思ってんだよ…」
「え〜と1、2」
「数えるなよ!!」
「えへへ」
「お前のことは一生見捨てないよ」
「…」
この日は、ちょっと寄り添って歩いた
この時、目に見えている赤い糸は
「運命の赤い糸」
となった。

6/30/2023, 1:57:01 PM

赤い糸

赤い糸ってね、運命の人と小指に繋がってるんだって。

誰と繋がっているのかが見れるのは世界にわずか10人程度。

そのうちの一人で自分は見えるの、誰と赤い糸が繋がっているか。

あ、あの女性、隣の高身長の男性と繋がってる。

赤い糸が見えるって面白いな。

自分も小指にある赤い糸が見えるよ。

でも、誰と繋がっているのかは見えない。

だって、赤い糸がすごい長いんだもん。

いつか、運命の人が目の前に現れたらいいな。

てか、今何してたんだろ。あ、そうだ。゛あいつ゛を待ってたんだ。

あいつとは幼稚園からの゛幼なじみ゛だ。

自分はあいつと久しぶりに会う。あいつが誰と赤い糸で繋がってるのか見るの、楽しみだな、


「ん、ごめん。遅れた。」

『全然大丈夫ッ!!』


そう会話をしながらこいつの小指を見てみる。

なぜだろう。赤い糸は自分の手の方に伸びている。

自分の手を見てみた。こいつの小指と自分の小指は赤い糸でしっかりと繋がれていた。


『(え、なんで?、こいつが運命の人なの?、、、』

「ん、?どした、?」

『ッいや、なんでもない。』

「ふーん。じゃ、行こっか。」

『、うん。』


そこからのお出かけでは、このことが気になりすぎてあまり楽しめなかった。


『今日、楽しかった?』


流石に楽しくなかったとは言えないので嘘をついた。


「うん、もちろん、!!」

『最後にさ、行きたいとこがあるんだけど、、いい、?』

「 、?いいけど、、」

『ん、じゃ着いてきて』


こいつにそう言われ着いていく。

すると、少しオレンジ色に染まっている空が反射して綺麗な海が見えた。


「こんなとこでなにすんの?」


こいつは黙ったまま波打ち際まで行く。


『〇〇』

「ッなに?」


突然名前を呼ばれ驚いてしまった。

目の前の奴は急にこちらに振り向く


『〇〇のことが好きだ。』

『結婚を前提に付き合ってください。』

「は、」


一瞬で頭が真っ白になった。


「(今、付き合ってくださいって言った、、、?)」


『一生大切にして、絶対幸せにするから、付き合って欲しい。』

「、、、しょうがないなぁ〜w」

『え、いいのか?!』

「だから、いいって言ってんじゃん、、//」

『ッ、さっきも言ったけど、一生大切にするし、絶対幸せにするッ!!』

「、wじゃ、宜しくね。今日から私の彼氏さん♪」

『ッおう!!//』


それから10年後、自分たちは結婚し、子供もできた。

あの赤い糸は本当に運命の人と繋がれているんだな。

今は、赤い糸が見えることを上手く使って、友達の結婚まで手助けしている。


_4end_

6/30/2023, 1:54:54 PM

赤い糸と聞いたら皆は何を思い浮かべるだろう
運命の赤い糸?あの歌手の歌?それともゲームのアイテム?

大半の人はロマンチックに運命の赤い糸と答えるだろう
けど私は運命の赤い糸なんて答えないし、そんなもの信じない。
私は由緒正しい家柄の一人娘で産まれる前から親同士が決めた許嫁がいるらしい。
自由恋愛なんて許されず小学一年の頃、好きな人が出来たなんて言えば次の月にはその子は転校した。
その頃からドラマや漫画のような運命の赤い糸なんて信じなくなった。

高校生になり周りでは誰と誰が付き合ってるだの、あの先輩かっこいいだのそういう話ばかり
けれどそういう私もお年頃、唯一の楽しみがある
それはお昼休み、いつも4人で推しやメイクなどの話に花を咲かせる
そしてゆっくり彼を見ることが出来る大切な時間だ。

初めて彼を見かけたのは入学式から1週間が経った時
移動教室で廊下を歩いてた時に仲間内でワイワイやってる彼を見かけた。
話したこともなければ同じクラスでもないが何故かその時から廊下ですれ違う度に自然と目で追っていた
小学校のあの時以来好きな人を作らなかった私が久しぶりに恋をしたのだった。

入学してから半年、今のいままで彼と話したこともない
ただ遠目から眺めるだけ。
でもそれでいい、万が一付き合えたとしても両親にバレないようにすることは到底出来ないだろうし
顔も知らない許嫁がいるから付き合ったとて未来がない
だから学生時代のいい思い出になるよう彼に私の気持ちを知られないまま卒業しよう、その時まで久しぶりの片思いを楽しもうと決めたのだ。

夜、食事をしていると父が
「今週の土曜日は昼から大事な用事があるから、早く起きるんだぞ」
と言ってきた、大事な用事なんてあったか考えていると
「あなたに許嫁がいることは話してたわよね?
その人と顔合わせするのよ。大丈夫、向こうの家の人達は気さくな方ばかりだし、きっとその人のことも気に入るわよ」
母がとても嬉しそうに話す
あぁ、ついに来てしまったかと思った。
話には何度か聞いていたが家柄の話ばかりで、相手の年齢も知らないし写真すら見たことがない
そんな状態で大丈夫と言われてもこちらとしては不安でしかないが、両親の言うことは絶対なので
『わかりました、準備しておくね…。』
…とても憂鬱だ

土曜日、約束の日、そして私の片思いが終わる日
今までは許嫁のことを何も知らなかったから誰にも言わず自分の心の中で片思いを楽しもうと思っていたが
知ってしまったらさすがに浮気をしているみたいで気が引ける、だからこの日顔合わせが終わったらきっぱり彼の事は忘れようと決めた。

少し緊張しながら座敷で両親と待っていると襖からカタッと音がした
どんな人か想像しながら無礼のないように挨拶をする
『お初にお目にかか……り…ます…。』
顔を上げるとそこにはいつもの制服とは違い、着物を着ている彼がいた
「はじめまして。って言っても、同じ学校でしたね。」
運命の赤い糸なんて信じないと決めていたのに…。

6/30/2023, 1:53:30 PM

赤い毛糸玉がころころと転がり、糸が少しずつ解けてゆく。そしてそれは階段まで到達し、とんとんと音を立てて弾みながら落ちてゆく。階段を下り終えると、くるくるくると転がり、やっと毛糸玉は止まった。
「もう、タマったら。また巻き戻さなきゃいけないじゃない。」

6/30/2023, 1:52:16 PM

パラドックス



レンズの中に赤い光が見える

切り替わる映像

望んでいたのは何

焦がれる幻想

欲しいものは何

誰かがリモコンを押した

まるで

アキレスと亀




※赤い糸

6/30/2023, 1:51:53 PM

娘が一人、ベッドで寝息を立てている。更けきった夜の闇に仄かに灯るぼんぼりの明かりが、室内をぼんやりと照らし出す。ベッドの傍ら、カーペットに腰を下ろす男が居た。男は娘を見上げながら、頬杖を付いて娘を眺めている。ベッドのかけ布団の下から、赤い紐状のものが伸びている。それは時折微かに蠢いている。そして何よりその赤い紐は、今まさに娘の傍に居座っている男の背に繋がっているのだ。

数分前、男はこっそり娘の部屋に忍び込んだ。娘が既に眠っていることを見越した上で、男は息を殺して娘の寝床に近寄った。そして、身を屈めて娘の寝顔を確認すると、男はそっと立ち膝になり、後身頃の下から音もなく赤い触手を伸ばし始めた。男にはある時から不思議な能力が備わっていた。それは、触手を使って相手の身体から「ホルモン」を吸い取るというものだった。ホルモンとはもちろん、人間の体内で作られる分泌成分だが、それは謂わば「若さのエネルギー」そのものである。 男はそれを他人から吸い取ることでいくらかの若さを補充出来るのである。とはいえ男自身はそこまで若さに執着があるわけではなく、誰彼見境なく若さを奪い取るようなこともしない。あくまでも彼がホルモンを分けて貰うとすれば、気に入った女性からほんの少し齧る程度である。そしてそれは女性の比較的敏感なところの方が吸い出しやすい。

男は娘を特別好いているわけではなかったが、自身に心を許してくれる最も身近な存在であった。
男の触手がベッドの中に侵入し、娘の下着の内側に入り込んだとき、触手はゆっくりと娘の身体を這いずって胸の上に乗った。娘の胸はほとんど膨らみが無く、乳首は沈んでいた。男は少しため息をつきながら、触手の先で軽く乳首をつついたり撫でたりした。やがて乳首が起き上がり、触手の先が花開くと、そっと乳首を包み込んだ。時間をかけて少しずつ、じっくりと娘の「女の素」を吸い取る。それからしばらくの間、男の触手は娘のホルモンを少しばかり頂戴していた。娘はこの頃感情の起伏が激しいことが多々あり、それがホルモンの分泌によるものだと知った男は、どうせならと娘の溢れ出るホルモンを余分な分だけ貰ってしまおうと思い付いたのだった。娘は気づかずすやすやと眠っている。男はそんな娘の寝顔を傍で眺めながら、自身の身体に流れ込む温かなものを感じていた。

#赤い糸

6/30/2023, 1:48:39 PM

私は幼い頃から人と人を繋ぐ赤い糸が見えた。
「運命の赤い糸」という言葉は知っていたが、これがそうだとは思わなかった。
なぜなら恋人の間にひとつもないから。
だけど、最近ようやく分かった。
運命の人と巡り会うことなんて、ほとんどないことなのだと。

6/30/2023, 1:47:52 PM

赤い糸

ふたりの手首に赤い縄を結びましょう

ふたりの首に赤い縄を占めましょう

ふたりの手をかたく繋ぎましょう

これから飛び込む私達ふたりは
赤い糸などあやふやな物に繋がれなくても

病める時も健やかなる時も
誓い合い添い遂げられる

6/30/2023, 1:45:57 PM

赤い糸

それは運命の糸

真っ赤な糸

私と君を結んでいる糸

でもそれは、元々“白かった”みたいね


だけど今は、赤い糸

元々白かったこの糸を、赤い糸とは呼ばないかもしれない...

でもそんなことどうだっていい


だってやっと私たちは運命の赤い糸で結ばれたんだから!


君と、私の小指につながっている

これはきっと、『運命の赤い糸』で間違いないんだから!

6/30/2023, 1:43:53 PM

人に期待をすると見事に裏切られることがある。
赤い糸に結ばれたとしても
''裏切り''が消えることは無いし、
例え“裏切り“の言葉がこの世に誕生していなくても
一生存在し続けるものだと思ってる。

幽霊が怖いだとかよく耳にするけど、
いちばん怖いのは圧倒的''人間''の方だと思う。

人間の''憎しみ''は醜い。
いや、''人間自体''が醜いのかもしれないね。

6/30/2023, 1:43:19 PM

【小塚悠代 こずかゆうだい】×【栗原都子 くりはらみやこ】


「『赤い糸』ってあると思いますか?」大学の先輩で仕事の相棒である小塚さんにそう聞いてみた。リアリストな彼はどう考えるのかが知りたかったからだ。
「『赤い糸』ですか。僕が思っているよりも、君はロマンチストなんですね。」パソコン作業をしながら、彼は答えた。目線は私ではなくパソコンに向いている。
「だったらなんですか?私は人並みにロマンチストですよ」
「そうなんですね。……赤い糸とは、運命の赤い糸とかそういうやつですよね」
「そうですよ」そう私が言うと、彼はやっぱりパソコン作業をしながら答え始めた。リズムよくタイピング音がなり続ける。
「僕は、運命の赤い糸はあると思います。それはロマンチックなものじゃなくて、イメージは、神的ななにかがこう、糸を引っ張って関わる人を選んでる感じ。です。」
「へー。特殊ですね。気持ち悪」私は浮かんだ感情を包み隠さず伝えた。私が期待してた回答とは少し、いいやかなり違った。私は『無い』とか、『君と出会えたから運命の糸はある』とかそういう回答を期待していた。
「自分から聞いたんでしょう?」
「そうですけど、なんかこう、もっと夢があるイケメン彼氏みたいな回答を期待してたんですけど…」
「イケメン彼氏って、あなたそうゆうキャラじゃないでしょう」タイピング音は止まずになり続けている。
「まぁ。ていうか、さっきから小塚さん私のことあなたあなたって、せめて名前で読んでくれませんか?」私は、座って作業する彼に近づいた。パソコンばっかりで少しムカついたからだ。
 彼は作業をする手を止めて私を見つめ始めた。少しドキッとした。顔はタレント並みに整っているし、好みの顔に見つめられたらドキドキするのは当たり前だ。
「…小塚さん?あの…」気まずくなって話しかけた私の頬に右手を伸ばして、彼は微笑んだ。まるで猫を愛しいと見ているように。
「…僕は、栗原さん。いいや都子さんと出会えたのは、運命の赤い糸のおかげだと思ってますよ。」顔色を変えず、むしろイケメン彼氏そのもののように、彼は嘘を言ってのけた。私は夢でも見ているかのような錯覚に陥った。「で、どうですか?」その言葉で私は現実に戻った。
「おぉ、流石小塚さん。大学時代、女の子誑かしてただけありますね。流石イケメン」自分がドキドキしたという感情を悟られないように、そうふざけって言った。彼が大学時代、女の子を誑かしてたという事実はない。
「ありがとうございます」
「否定してくださいよ」
「否定する必要あります?」
「無いですね。」
「でしょう。」
「そんなことより、また呼んでくださいね。都子って」運命の赤い糸とか関係なく、小塚さんに名前を呼ばれるのは嫌いじゃない。私は呼ばないけど。『悠代さん』なんて恥ずかしくて言えないけど。嬉しかったなんて、好きだなんて、私は言いませんけど。

6/30/2023, 1:41:15 PM

僕達は永遠に赤い糸なんかで結ばれているんだよ?

まあ、結ばれてなくても、絶対離さないけどね ニヒ

赤い糸

6/30/2023, 1:39:02 PM

わたしの小指に巻きついた
細くて赤い糸。

この先には誰がいるのだろう?

嫌な人だったら、どうしよう。
誰もいなかったら、どうしよう。

そんな不安や恐怖があって、
糸を手繰り寄せられない。



赤い糸の先にいるのはひとりだけって
誰が決めたの?
嫌なら選び直せば良いだけよ。

赤い糸の先に誰もいなかったら
好みの人に結んじゃえば良いだけよ。

赤い糸に結ばれてはいても縛られないで。

赤い糸は可能性。
赤い糸は無限大。

運命は、選べるのよ。

6/30/2023, 1:34:30 PM

赤い糸(2023.6.30)

薄闇の部屋の中で、鈍く輝く刃を左腕に押し付ける。
そのまま大きくひとつ息をついて、刃を握る右手をスライドさせる。
しぱしぱとこそばゆいような微かな痛みとともに、赤い糸が生まれる。一本、二本、三本……。
「運命の赤い糸」なんてものは、きっともうとっくに切れてどこかへ行ってしまったけれど。目に見えないそれを少しでも手繰り寄せるために、今日も私は糸を紡ぐ。

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