RIN'

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私は生まれたときから、不思議な能力を持っていた
「赤い糸が見える」という能力だ。
皆さんは、「運命の赤い糸」と、予想するのだろうが、私はそうは思わない。
…だって!嫌いな人と繋がってるんだよ!!
失礼。取り乱しました…。
まぁ…そんなこと気にしないで、普通に過ごしてるんですけどね〜!
これは、私の不思議な能力と嫌いな男の子との話です。



「おっはよ〜!!」
「おはよ〜!!」
私は友達に挨拶をした。とても信頼できる人だ。
ちなみに、幼い頃から一緒にいるので、私の能力を知っているのだ。
「はよ〜」
「…げっ(小声)」
「何だよその「げっ」っていうのは」
『聞こえていたのか…』
この人は、悠真。私の嫌いな人。
「朝から会うなんて最悪だな」
「……」
『こいつ、後でボコす💢』
嫌い。とても嫌い。大嫌い。
そう思った。
正直に言うと、こいつも幼い頃から一緒にいるので嫌いではない。
ただ、あんな事言われたら流石に怒ります💢
「もう、行く!!」
「あっ、おい!!」
「あっ、ちょっ待て!!」
友達をおいて先に行った。
しかし、
『同じクラスなんだよな…』
そう。私はあいつと同じクラス。しかも
『隣の席〜💢💢』
あんな奴と一緒なら死んだほうがマシだ!!

―お昼―
「ねぇ、あいつの事どう思ってんの??」
友達があいつのことを聞いてきた。
「…悠真?」
「そう。」
「別に…」
「ふ〜ん…」
「何?意味ありげに」
「じゃあさ…」
「だからな―」
「悠真くん私がもらってもいい?」
「…は?」
嘘でしょ…?嘘?!?!
「はぁぁぁぁ?!」
「なんで?!」
「好きだから」
「うぐっ」
好きだからという言葉には弱い。
「っ…正直でよろしい」
「それ言いに来たの!じゃあ…」
「邪魔しないで」
「っ…」
「ね♡」
「…うん…」
「バイバーイ♪」
バタンッ
「怖すぎんだろ!!」
友達が出したことない圧が一気にきた。
死ぬかと思った
「うっ…」
いざ友達にそういう話をされるときつかった。
「もどろ…」
私は恐怖心を持ちながらもクラスに戻った。
友達とは同じクラスで席も近い。
しかも…同じ班。
ガラガラガラ(ドアを開ける音)
「…おっ!よぉ!!」
「…ども…」
「朝の元気はどこいった!!」
「うるせぇ!!」
「それそれwww」
「何笑ってんだよ!バカ!」
入ってきてそうそう悠真にバカにされた
友達の視線が痛い。
「おかえりー!」
「…ただいまー」
普通にしてなきゃいけない。なのに元気が出ない。
『どうして…?』
息苦しい。悠真と話していると不思議と変な感じになるし、友達と話すときは落ち込んでいる感覚で。
「…?どうした?」
「あっ!ううん!大丈夫!!」
「あっそう…ならいいけど…」
なに悠真に心配かけてんだ。嫌いな人なのに
「…」

―放課後―
「ねぇ」
「っ…」
「悠真くんとの関係邪魔するなって言ったよね?」
「うん…」
「だったらもうしゃべんなよ」
「なんで?」
「悠真くんのこと嫌いなんだろ?だったら話すなよ」
「は?!」
「なんであんたにそんな事言われなきゃいけないの?!」
「うるせぇ!口答えすんな!!」
グサッ
「っ…いた」
「分かった?私に口答えするとこうだよ?」
「…分かった」
「うん!いい子!じゃさっき言ったこと覚えといてね?」
「…はい」
トコトコトコ
「…」

―次の日―
「?おい?」
悠真に話しかけられる。でも私は、
「…」
無視をする
「…腕、怪我…してんぞ?」
「うるさい」
「はぁ?!心配してやったのに何だよ?!」
「悠真くんどうしたの?」
友達が悠真の所の駆け寄る。
「あいつさ俺が心配してやったのに無視したり、うるさいって。」
「ふ〜ん…最低だね」
「お前も流石にそう思うか」
友達がこっちに来る
「約束守ってたんだねいい子(ボソッ)」
ゾク
「?」
悠真は何もわかってない様子だ

―昼休み―
「悠真くん」
友達が悠真に駆け寄る
「悠真く―」
「おい」
「…」
「おい!」
「…」
「おい!!〇〇!!」
「えっ?私…?」
「お前だよ」
「ちょっといいか?」
「…」
うんと言いたかった。でも私は無言でうなずくことしかできない
「…」
やっぱり友達の視線が痛い
―数分後―
「なんかあった?」
「…別に」
「でも…」
「なんにもないよ」
「だから―」
「なんにもないって!!」
パタパタ
『どうして逃げちゃうの私』
私はいきなり悠真と話せなくなった
―放課後―
「ねぇ悠真くんと話すなって言ったよね?」
「…」
「おいなんか言えよ!!」
「…」
「💢💢」
またさされるんだろうなと思った。でも…
「おい!!何してるんだよ!!」
「なっ…」
「お前が〇〇をいじめていたことくらい分かっとるわ!」
「…違うの悠真くん」
「何が違うんだよ!!」
「これは〇〇がやったの」
「は?」
「〇〇が私をいじめるの」
「〇〇がこんな事するわけ無いだろ!!」
「チッ……」
「おい〇〇帰るぞ」
「うん…」
―帰り道―
「なんで…助けに来てくれたの?」
「ん?勘だよ勘」
「…」
「何年お前のこと見てると思ってんだよ…」
「え〜と1、2」
「数えるなよ!!」
「えへへ」
「お前のことは一生見捨てないよ」
「…」
この日は、ちょっと寄り添って歩いた
この時、目に見えている赤い糸は
「運命の赤い糸」
となった。

6/30/2023, 2:04:20 PM