赤い糸
赤い糸ってね、運命の人と小指に繋がってるんだって。
誰と繋がっているのかが見れるのは世界にわずか10人程度。
そのうちの一人で自分は見えるの、誰と赤い糸が繋がっているか。
あ、あの女性、隣の高身長の男性と繋がってる。
赤い糸が見えるって面白いな。
自分も小指にある赤い糸が見えるよ。
でも、誰と繋がっているのかは見えない。
だって、赤い糸がすごい長いんだもん。
いつか、運命の人が目の前に現れたらいいな。
てか、今何してたんだろ。あ、そうだ。゛あいつ゛を待ってたんだ。
あいつとは幼稚園からの゛幼なじみ゛だ。
自分はあいつと久しぶりに会う。あいつが誰と赤い糸で繋がってるのか見るの、楽しみだな、
「ん、ごめん。遅れた。」
『全然大丈夫ッ!!』
そう会話をしながらこいつの小指を見てみる。
なぜだろう。赤い糸は自分の手の方に伸びている。
自分の手を見てみた。こいつの小指と自分の小指は赤い糸でしっかりと繋がれていた。
『(え、なんで?、こいつが運命の人なの?、、、』
「ん、?どした、?」
『ッいや、なんでもない。』
「ふーん。じゃ、行こっか。」
『、うん。』
そこからのお出かけでは、このことが気になりすぎてあまり楽しめなかった。
『今日、楽しかった?』
流石に楽しくなかったとは言えないので嘘をついた。
「うん、もちろん、!!」
『最後にさ、行きたいとこがあるんだけど、、いい、?』
「 、?いいけど、、」
『ん、じゃ着いてきて』
こいつにそう言われ着いていく。
すると、少しオレンジ色に染まっている空が反射して綺麗な海が見えた。
「こんなとこでなにすんの?」
こいつは黙ったまま波打ち際まで行く。
『〇〇』
「ッなに?」
突然名前を呼ばれ驚いてしまった。
目の前の奴は急にこちらに振り向く
『〇〇のことが好きだ。』
『結婚を前提に付き合ってください。』
「は、」
一瞬で頭が真っ白になった。
「(今、付き合ってくださいって言った、、、?)」
『一生大切にして、絶対幸せにするから、付き合って欲しい。』
「、、、しょうがないなぁ〜w」
『え、いいのか?!』
「だから、いいって言ってんじゃん、、//」
『ッ、さっきも言ったけど、一生大切にするし、絶対幸せにするッ!!』
「、wじゃ、宜しくね。今日から私の彼氏さん♪」
『ッおう!!//』
それから10年後、自分たちは結婚し、子供もできた。
あの赤い糸は本当に運命の人と繋がれているんだな。
今は、赤い糸が見えることを上手く使って、友達の結婚まで手助けしている。
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6/30/2023, 1:57:01 PM