『街の明かり』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
あぁ。こんなに街が遠くなってしまった。
あんなに憎らしかったあの街の明かりさえ
とても綺麗に見える。
僕は孤児だった。
その後、奴隷商人に捕まり、あの街の貴族たちに何度も、売られたり買われたりの繰り返し。
でも、1人の女性が、僕を救ってくれた。
その女性はフィオナ。という。
僕を貴族から買取り、隣町の孤児院に入れてくれた。
僕は、いや、孤児院にいるみんながフィオナに感謝し敬っていた。
そんなある日ある出来事が起こった。
僕が孤児院で、できた親友に里親が見つかった。
僕はとても悲しかったが、里親が見つかることはとてもありがたいこと。なので泣けなかった。
でも夜一人でこっそり泣いた。
僕は、フィオナに紅茶を届けるため、フィオナの部屋に向かった。
すると、本だなの本がズレていて押すと、
下に穴があき、落ちた。
すると、心臓。腸。脳。いろいろな臓器が
小瓶に入れてあった。
その小瓶には僕の友達の名前が。
僕は理解した。
あの街の方がよかったと。
僕はもう一度あの町の明かりを見たいと思った。
街の明かり
田舎の何もない静かな夜に憧れるのに、いざ放り込まれると怖くなる。
街の明かりが視界に入ったときの安堵感ったら、もう。
都会に行くと、わくわくする。どこに行っても洒落てて、きらきらしている。
憧れるけれど、住んでしまったら、これが日常になったら、くすんでしまうのかな。
少し車を飛ばせば、海も川も山もある。こんな田舎に住みたいと願う都会の人もいるかもしれない。
お互いさまってことで、決着。
と、我ながら、よくわからないことを書いてしまった。
全部炎暑のせいend
私でも宙から見れば星なのか
/お題「街の明かり」より
街の明かりを有難く思うのは、一人旅の夜の段。
『誰かしら生活している』
明かりを横目に見ながら『一人旅なのだから強がらなくては』と思うことがある。(自分との対話の時間なのだから)
自分を、物語の途中のような浮世離れの存在にしたり、地を這うような憐れさで一杯にしたり。とんでもなく乱高下させるきっかけを明かりの明滅で感じとるのだ。
「この街も都会になっていくのかな」
この街唯一の街灯をみながら呟く。
「私が死ぬ頃にはもっと明るくなってるね」
彼女は病気でもう一ヶ月もしたら死ぬと言われている。
ここは長年田舎だったが最近人が増えてきて、最近では珍しい全く街灯が無かったこの街に街灯工事がはいった。
半年後にはこの街全体に街灯ができるらしいが、彼女はそれを見届けられない。手術をして成功すれば生き残るらしいが、成功する確率が極端に低いことから手術をやめたらしい。
ー1週間後ー
彼女は死んだ。予想よりもずいぶんと早く。もっと話したいことがあったのに。
それから時は流れ街灯も全部できて幾つかビルのようなものができた。その写真を撮って彼女の仏壇に手を合わせる。写真を供えて。「もっと話したかった」と言えば彼女がそこで「私も」と微笑んでいるような気がする。
そして僕は自殺した。彼女に街を見せるために生きていたから。
お題…街の灯り
お題《街の灯り》
「ようこそ死者が灯す街へ」
「死者が?」
昏い夜の底に彩れたその街に灯りはない。それでも夜を見透せるこの瞳のおかげで、困った事は一度たりともない。せいぜい悩みがあるとしたら、死者を呼び寄せてしまうくらいだろうか。
華美な装飾を好まない自分の纏うものは、旅路の途中で出会った《織姫》と呼ばれる少女だった。言の葉から織る、風から織る、水から織る――世界に存在するものなら、すべて可能であると。
――ねぇリュカ。僕にもできるかな?
俺は、さあなと心で返事し。それから独り言のように口にする。
「どうやって灯してるんですか、死者は」
「死者の、言の葉です。言の葉には、理なんて関係ないですから。言の葉には無限の力があるんですよ――それこそ禁忌すらも紐解いてしまう力が」
「…………」
《リュカは。リュカだけは、わたしを否定しないよね?》
俺が――終わらせる。
この滑稽な物語は、俺が始めたものだ。
俺が、いなければよかったんだ。
題【街の明かり】
私は、不安なとき、いつも街の明かりを見ていた。
安心するから。
「あー、私だけじゃないんだって。」
だから、街の明かりが大好きなんだ。
一人暮らしをしていた頃。
仕事帰りの電車の窓から、街の明かりを見るのが好きだった。
仕事に疲れ、人に疲れ、世の中に疲れて…
それなのに人の営みを象徴するような街の明かりにほっとした。
マンションの明かり。家々の窓から漏れる明かり。
街灯。広告塔。
その明かりの中に、人々の生活を感じながら
自分はその中に入れないと思いながら
そして明かりのついてない暗い一人暮らしの部屋に帰っていく。
今。私は家族の待つ家に帰る。
明かりのついた我が家へ。
或いは私が明かりをつけて家族を待つ。
街の明かりの中に、私は居る。
お疲れ様です。
町の灯りの件についてご連絡いただきましてありがとうございます。
お忙しいところご連絡いただしまして申し訳ございません。
その件につきましては早急に
部長と相談いたしまして
詳細が決まり次第
改めてこちらからご連絡いたします。
ふらり ふらりと
玄関から交互に投げ出した爪先
夜の散歩で静けさに輪郭線を忘れ
それでも消えぬ、根深いしがらみ
いっそ誰も彼もを忘れられたなら
本当に自由でいられるのか?
答えと応えのない独白は
暗闇に呑まれてしまった。
なんとなくだが
解っているんだ。
この地上で溢れかえる星灯に
身を置く人生では、叶わぬ話と
遠の昔に思い至っていたのに
自分勝手な私では
生きる事を辞めたいとは
到底、思えなかったんだ。
ー 街の明かり ー
街灯に明かりが灯る頃
公園のベンチに1人
サラリーマンが草臥れたスーツの上着をベンチの背に
掛けるとベンチに腰掛け
どこからか買ってきたホットの缶コーヒーを持ち
見るとも無しに公園の草むらにチラッと視線を向け
おーい
と呼びかけた
と
草むらから黒い猫が て て て と
男の足元に擦り寄ってきた
にゃお
黒い猫が鳴くと
男はベンチに掛けた上着のポケットから
ちくわを取り出し
今日は これな と
猫にちくわを向ける
昼飯の残りだよ
美味いぞ
そう呟くと
ひと齧りサラリーマンがちくわを頬張り
もぐもぐしながら
猫にちくわを再び向けると
猫はちくわを齧って
あっという間にパクパクと食べた
にゃお
それから
黒い猫はまた鳴いた
もうねえぞ
サラリーマンは言うと
冷めた缶コーヒーを飲み干した
次は何がいい
刺身は無理だな
サラリーマンは呟きながら
上着を羽織る
黒い猫はそれを見届けると
スッと闇に溶けるように
草むらに消えた
サラリーマンは今度はタバコに火をつけると
ぷかぷか吸いながら
明日はまた明日考えよう
と鼻を啜り
ベンチから立ち去った
そこには
静かに佇む街灯と
ベンチが残り
サラリーマンは
街の明かりに消えた
街の灯り
夕暮れ時にすれ違うあの子
家族団欒 賑やかだろうなぁ
「町の明かり」
町に明かりが
点る頃
僕のお家
は
真っ暗だ
僕のお家に
明かりが点る頃
町の明かりは
真っ暗だ
街の明かりは照らしてる
男の暴力を
あの子の母親の涙を
男の情事を
あの子の処女の喪失を
全て照らしている
お前等の犯罪と被害者の悲しみを
暗い。
窓から街を見てみた。
街の灯りが消えたみたいだ。
暗い空に星が散りばめられている。
とても素敵だ。
夜って素敵だなあ。
夜の街 そこにはいくつもの光が輝いている
まるで星空の様な光景
高層ビルの最上階そこには絶景が広がる
1つ1つの光が何かをアピールしている様な感覚になる
赤,青,緑,黄色,白と様々な色のライトが光る
ライトにもそれなりの個性がある
赤,熱情
青,嫉妬
緑,ピュア
黄色,陽気
白,純粋
それぞれ違う色だから意味も違う
だから色にも個性がある
またあのビルからの絶景を眺めたかった
あの日
あんな事件が起きなきゃ
田舎に住んでいた時は暗いなぁ
都会に住むと明るいなあ
街の明かりはあんなに必要だろうか
ふと思う。
この街はとても綺麗に輝いている
でも綺麗なのは誰かの苦悩があるから
その苦悩があるのはなぜだろうか
この輝きを見るためだったりするのだろうか
『街の明かり』
ギラギラしたネオン。嘘でつくられた街の明かり。はぐれないように君の手を固く握った。週末の街はいつもより揺れてる。
夜になって暗くなり、街の明かりがつき始める頃も好きだが、私はさらに夜が深くなり、街の明かりが少なくなる時間も好きだ。昼間は賑やかな街が、夜になって静かになるのもその良さを出している。
「よくデートスポットで、綺麗な夜景スポットとかあるじゃん?」
「ありますね。今度のデートはそういう所に行きたいのですか?」
「それも良いんだけど、深夜にベランダから見る明かりの少ない夜景も、特別感があって好き」
「あぁ確かに。夜更かしする中でも優越感に浸れますよね」
そんな感じで、夜景についての話をしていた。お互いに好きな物は似ていて、夜景でも都会のネオンが光る街並みよりも、建物の明かりがちらちらと光っている方が好きなのだ。
「夜景デートよりも、私は星空を見る方が好きかな」
「プラネタリウムとかは如何ですか?」
「いいね!満天の星空を見られるところは少ないから、プラネタリウムは大好きだよ」
それなら次のデートはプラネタリウムですね、と彼は微笑みながら言った。
テーマ「街の明かり」