落下』の作文集

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落下』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

6/18/2024, 2:02:22 PM

今日は何も思考できない。頭が働かない。
帰ってきてそのまま3時間も寝ていた。
床に吸い寄せられて起きれないまま。
ごはん食べたいしジムも行きたいしお風呂も入りたい。
こんなとき重力ってほんとに一定なのか疑問に思う。
絶対いつもより身体が重い。全く起きられない。
りんごと同じで私も地面に落下してる。

6/18/2024, 2:00:10 PM

題【落下】

私は、クラスで1番頭が良かった。
運動神経も1番だった。なのに、私の人生は落下するかのように、全部ができなくなった。
これから、たくさん努力をしていかなきゃな。

6/18/2024, 1:54:48 PM

【⠀貴方に落ちていく⠀】

ずっと深い底で溺れてた。
貴方しか見えていなくて、ずっと一緒にいるんだと思ってた。

でもいつからか息が出来なくて
暗くて、不安で怖くて
叫んでいた

貴方の隣にいるのに
いつからかずっと信じられなくて

底にいれば私の目には貴方しか入らなくて
それが幸せだったのに
貴方は上で明るい光の中で色んな景色を見てるの

はやく出してほしい
解放してほしいのに、
貴方から離れるのが怖い
もう疲れてるのに
まだ好きだって思ってしまう


貴方の沼に執着してしまうんだ

6/18/2024, 1:50:17 PM

「落下」
ずいぶんと、遠回りをしてきた。
曖昧な関係が心地よくて、目を逸らしてきたんだ。

でももう、認めるしかない、かな。
他の誰にも、この場所を取られたくないって。
あなたの隣に居たいって。

たった二文字を声に出したら、
すとん、と気持ちがはまった。

6/18/2024, 1:49:40 PM

芽吹いた生命は、その瞬間から落下を始める。
落ちていくため天まで昇る。

下へと引きずる力を借りて、遠く高くを浮かぶのだ。
枝葉末節恐れず飛んで、宙を揺蕩う花と成れ。

お前を襲う大気も熱も届かぬくらいに舞い上がり、
丸みに沿ってゆっくり素早く、堕ちてこい。

私はお前を見守ろう。
いつかは花散り燃え尽きるまでな。

『落下』

6/18/2024, 1:48:59 PM

【落下】

 ぷつん、と何かが切れてしまうことがある。帰りの電車、布団の中、ふと空を見上げた時、どんな瞬間でも、やりたいこと全てが無意味なように感じて、全身を保っていた意識という意識が落ちてしまうことが、ある。

もう何もしたくないと、泣きたくなる時だってある。自分が嫌になって仕方がなくなる時だってある。泣き叫んでも何をしても夜が明けなくて、ただただ画面だけ追いかけている日もある。

落ちていくのが怖い。気持ちも、自分自身も、周りからの信頼も、全てがあっけないもののように思えて、無性に生きていることが恐ろしくなってしまう夜がある。

でも、言えることがある。高さ10メートルから落ちた先のコンクリートより、一人で潜った食塩水より、手首に当てた冷たい金属なんかより、心の奈落の方がまだ暖かい。心が寒いから、しばらくはまだ自分の奈落に埋まっていよう。自分に向き合ってあげよう。しんどいよね、何もしたくないよね、頑張ってるよって、言えるようにしてあげよう。

いいお天気の日に布団を干すように、元気な時に、自分の心をなるべく、羽毛布団みたいに柔らかく優しくしておこう。落ちても怖くないって言えるように。

あなたにとってあなたが、私にとって私が、安心できる着地点であり、出発点であったらいいな。

6/18/2024, 1:48:54 PM

【落下】

バッと飛び起きると頬に汗が伝っているのがわかった。
あぁまた夢を見たのか。と分かる。夢を見た記憶は無いが、汗が出てることで自然に分かった。
いつからか建物から落ちる夢を見始めた。下を見ても地面が見えないほど高い建物から落ちる夢。
気付くと高い建物の屋上に立っていて、そこに地面はないのに歩き出す。地面は無いから、足は宙に出すことになり、そのまま落ちるのだ。
昔は落ちる!と思った瞬間目が覚めるのだが今では何mか落ちている最中に起きるのだ。
いつか夢の中で地面とぶつかってしまうかもな。
1回夢の種類は変わるが、家族が火事で僕以外取り残されたとき、過呼吸になってしまった。それは夢の中でも、現実世界でもだ。僕が過呼吸になっていることで起きたことがある。もしかしたら夢の世界で落下したことで、現実世界に支障があるかもな。

6/18/2024, 1:46:33 PM

落下

考えて、考えて、考えてみて。
結果くだらないな、と思った。

学校の下らないいじめだって、どうでもよかった。
強がりとかではなくて、本当に言いたいヤツには言わせておけ、と思ってる。

「はっ、出来もしないこと出来るって言うなよな」
「……っ」

いわゆるいじめっ子が、いじめられっ子を詰る。
何がどうしてこうなったのか、始まりすら分からないけれど、この3階の、ベランダから落ちてみろ、という事らしい。

3階から落ちたら死ぬんじゃないか。
馬鹿馬鹿しいと思うのと同時に、教室の空気も悪すぎて俺は立ち上がる。
椅子を動かした音で、全員の視線を浴びるが、気にせずにベランダに向かった。

「おいなんだよお前…」

いじめっ子がなんだか急に慌てた声をだした。
ベランダの柵に乗って、下を眺めるとやっぱりすこし高かった。
後ろで「おいばかっ」「危ないよ!」「止めよう」「いや、出来るわけないって」と口々に言うけど別に止まる気もない。
歩くような気分で、地面に向かってダイブした。

少しの落下感。
そして、衝撃。

結論から言えば俺は怪我をした。
割と綺麗に受身をとったけど、少し入院した。
体の心配よりも頭の心配をされた。家族も同様に。

「ごめんね」と謝ってきたのはいじめられっ子である。

「なにが」
「僕のせいだから」
「違う」
「でも、あの時、飛び降りるって話したのは僕なのに」
「俺は好奇心であの日飛んだ。その前の話は知らないし、たぶん俺の頭が可笑しいだけだ」
「でも……」
「思ったよりも滞空時間が短くて残念だった」

考えて、考えて、考えてみた。
入院中までも考えてみた。結果思ったよりも。

「飛び降りは自殺に向いてないな」

残念だった。
いじめられっ子が泣き始めたので、「俺がおかしいんだよ」と俺は笑った。

6/18/2024, 1:46:02 PM

お題は「流水」
最初は四字熟語の落花流水しか思い浮かばなかったけど、松尾芭蕉「おくのほそ道」の冒頭の一部「川に棹させば流される。かくてこの世は住みづらい」とか、鴨長明「方丈記」の書き出し「ゆく河の流れは絶えずして、しかも元の水にあらず」とか色々思い浮かんだ。

そしてアプリを開かずに何となく考えていたら、なぜかお題を「川の流れ」と覚え間違いして「川の流れ いつでも 駆け抜けて行くから」まで頭の中で流して、「いやこれ歌詞違うだろ」と自分で気づいた。正しくは「時の流れ」だし、しかもしばらく元歌すら思い浮かばずに頭の中で再生していて、サビ直前でようやくNHKで昔放送されていた「生きもの地球紀行」の初代主題歌「TOMORROW」だと気づいた。
合唱曲なんかでは!ない!!!(大音量の主張)
いや人気あったのか穏やかなメロディーで歌詞が近年にしては珍しく恋愛じゃないからか、「生きもの地球紀行」の主題歌は全三曲とも合唱曲に使われているんだよなぁ。
二曲目が「この星に生まれて」で、三曲目の頃は他の番組に移って見なくなったから題名すら出てこないけど。

という全然違う話。

6/18/2024, 1:43:58 PM

「落下」


小さな小さな音が、身体の芯から聴こえた。

ポタ、ポタリ、ポタン。
ピチャン、ピチョン。
カタ、カタリ、カタン。
カチャ、カチャリ、カシャン。

気にもならないその音が、少しずつ芯を喰い荒らす咀嚼音だと気が付いた頃には、
ほろほろと崩れて、大きく崩落していく手前だった。

初めは、気にもならない歪みやひずみで。
黒い影のように、澱のように、ひたりひたりと近付いてくる。
忍び寄る影を、積み重ねる澱みを振り払うと、少し視界が晴れて、何事もなかったかのように、元の世界が広がったと錯覚するのかもしれない。

これらを繰り返して、はたと気が付いた時には、泥濘に身を捕らわれて、身動きが取れなくなっていた。


ちょっと今日は、足が竦んでいる。
泣くのはまだ早い。
泣き虫な私は、それでも時々は泣いてしまうけれど。
もう少し、あと少し。
(それは、どのくらい?本当に待てるの?)
身体の内外から聴こえてくる色んな声。

パキリ。

小気味の良い音が響いて、ひとつ得心がいった。
あぁ、ついに。
ココへ来てしまったなぁ。
静かで冷たい泥沼に浸かって、私はその冷たい温度に寂しさや悲しみを想うのだろう。

6/18/2024, 1:43:30 PM

視界が暗くなり視界が縦に伸びる。

宙に浮くなんて芸もできず只只視界が

闇に染まっていくのを眺めている。

そこには焦り、苦しみという感情はなく、

諦観。とても冷静だった。だって  は、

そうまでしてもこの景色を目に

焼き付けたかったのだ。 

            視界が途切れる。





   も、そう感じてほしいな。じゃ、次

くれぐれも      に、がんばってね。

6/18/2024, 1:43:12 PM

落下

私の人生落下し続けてる

今年も評価は下がってる

ついでに預金も減っている

しかしこの世はゼロサムゲーム

私が落下した分誰かが上がっている

でもそれがあいつで許せるのか

あぁ取り返しもつかないほど落下している

6/18/2024, 1:38:07 PM

落下といえばりんご!
りんごが落ちるといえばニュートン!
現場からは以上です!!!

6/18/2024, 1:37:25 PM

「冬の日にはメルティーキッスが落ちてこないかなぁ」
…って近所の子供が言ってたけど、
それ危ないよね

お題「落下」

6/18/2024, 1:33:38 PM

底が無ければ
止まることなく

どこまでも
いつまでも
落下し続けていく

落ちていくことを
楽しんでいるかのように

もしも突然、底が現れたら

跳ね返るのだろうか
弾け飛ぶのだろうか
一瞬にして砕け散るのだろうか

この思いは、どうなるのだろうか

6/18/2024, 1:31:36 PM

『未来』

 大変っす。
 ビッグニュースっす。
 俺、実はチートもらっちゃったんすよ。
 今朝のことっす。
 寝てたら、夢に神様が出てきたっす。

「お前はいいやつだ。
 お前は今までたくさん人のためになることをした。
 だから褒美に、特別な力をやろう。

 しかしお前はとんでもない馬鹿だ。
 未来を見る力を与えるてやるから、これでもう少し考えて行動しろ。

 これからは、その力を使い自分のために生きることだ。
 もう騙されるなよ」

 その時は『変な夢見たな』と思ってたんす……
 けど、外に行くと他人の未来が見えるようになっててビックリしたっす。

 神様ぱねえ。
 俺、バカだからいろんな人に迷惑かけたのに、こんなバカにもすごい力をくれるなんて……
 俺感激したっす

 こんなすごい力、俺だけで独り占めするのはもったいないっす。
 この力で人の役に立つっす。


 ◆

 というわけで占い師になったっす。
 未来を見る力で、たくさんの人を幸せにするっす。
 キャッチコピーは「あなたの未来、見通します」っす。
 頑張るっすよ。

 初日からさっそくお客さんが来たっす。
 張り切るっすよ。
「大好きな彼氏に、たくさんお金が必要って言われたんだけど、楽にお金稼ぎできる方法を占ってよ」
「お金、渡さない方がいいっす。
 お金もらったら、彼氏はトンずらするっす」
 女の人、怒って出ていたっす。
 どうしたんすかね。

 気を取り直して次行くっす。
「ちょっといいなと思っている人がいるんだけど、相性教えてくれる」
「DV男だから、やめた方がいいっす」
「テストの問題教えて」
「教えても忘れるから意味ないっす」
「その水晶玉売って」
「売らないっす」

 なんか誰も来なくなったっす。
 なんでなんすかね?
 ネットの口コミを見たら、『あそこに行くと不幸になる』って書かれていたっす。
 驚いたっす。
 店を出している場所が、まさか逆パワースポットだったなんて、夢にも思わなかったっす。

 人を幸せするためにに占いの店を出したのに、不幸にするなんて意味がないっす。
 場所を変えるべきっすかねえ。

 どうするべきか数日悩んでいたら、久しぶりにお客さんが来たっす。
 そんな気分じゃないけど、ちゃんと占うっす。
 それがプロってもんす

 今回のお客さん、は珍しい親子三人での来店っす。
 中学生くらいの女の子と、そのオヤジさんとオフクロさんすね。

 オヤジさんが、恐い表情で俺を見るっす。
「あんたの占いは、怖いほど当たると聞いた。
 どうしても占ってほしいことがある」
 こんなに真剣に聞かれたのは初めてっす
 これは気が抜けないっすね

「この子の事だ。
 来週手術があるんだが、成功率が低いそうなんだ。
 結果は分かるか?」
「死ぬっす」

 オフクロみたいな人が泣き始めたっす。
 女の子も泣きそうな顔でこっちを見てるっす
 女の子の泣き顔は苦手っす。
 慌てて、解決策を言うっす。

「大丈夫っす。
 死なない方法があるっす」
「ツボを買えとでも?」
「ツボ?
 何の事っすか?
 病院を変えるだけでいいっすよ」
 俺の言葉にオヤジさんが目を丸くするっす。
 そんなに変なこと言った覚えはないんすけどね。

「この子は難病で、特別な設備のある病院でしか治療ができないんだ。
 病院を変えるということは、この子の治療ができなくなるんだぞ」
「設備関係ないっすね。
 担当の医者が、手術の失敗に見せかけてその子を殺そうとしているっす。
 保険金殺人すね」
「バカな。
 評判のいい医者だぞ
 それに担当の医者とはいえ、赤の他人だぞ。
 保険金なんて受け取れない」
「保険のオバちゃんもグルっすね」
「ありえん!
 でまかせじゃないか」
 オヤジさんは、俺を嘘つきのような目で見るっす。
 今まで何度もされた目っすけど、いつまで経っても慣れないっすね。

「うーん難しいっすね。
 あ、セカンドオプ……オペ、……オポ?」
「セカンドオピニオンって言いたいのか?」
「そうっす。
 帰りにこのまま違う病院に行ったらすぐ分かるっすよ」
 俺は三人の顔を見てはっきりと断言するっす。

「そこの医者が断言してくれるっす。
 ただの貧血だって」

 ◆

 数日経ってまたお客さんが来始めたっす。
 なんでも「よく考えたら悪いのは占い師じゃなくって相手の男よね。疑ってごめんね」て言われたっす。
 誤解が解けて良かったっす。

「次の人どうぞっす」
「お久しぶりです」
「覚えてるっす。
 迷子の犬を探してる人っすね」
「違います」
 間違えたっす。
 どうも未来が見えるようになってから、物覚えが悪くなったっす。
 ……前も特に物覚えは良くなかったすね。
 気のせいだったっす。

「以前娘の手術のことを伺ったものです」
「ああ!
 ニュース見たっすよ。
 医者と保険のおばちゃん逮捕されてたっすね」
「ああ、全て君の言う通りだったよ。
 娘が貧血なのも含めてね」
 オヤジさんはにこりと笑うっす。
 笑顔が似合わないけど、恐い顔よりはいいっす。

「娘さんは元気っすか?」
「ああ、新しい病院で治療を受けている。
 前よりも元気なったよ」
「それは良かったっす」
 自分が関わった人が幸せになるのは嬉しいっす。
 占い師やって良かったっす。

「それ相談なんだがね。
 実は私は警察官なんだ。
 日本の平和を守るため、君の力を貸りたい。
 もちろん謝礼は支払う」
「断るっす」
「ふむ、理由は聞いてもいいだろうか?」
「俺は、みんなの役に立ちたいんすよ。
 警察に協力する余裕がないっす」
 俺の返答に、オヤジさんは味のある顔をしたっす。
 俺、変な事言ったすかね?

「……警察の協力するのも、社会やみんなの役に立つと思うが?」
「じゃあ協力するっす」
「軽いなあ。
 なんか不安になってきた……」
 オヤジさんは、今度は表情が無くなったっす。
 忙しい人っすね

「早まったかなあ……
 この先大丈夫なのだろうか」
「ご安心くださいっす
 未来に不安があるなら聞いてくださいっす。
 『あなたの未来、見通します』がキャッチコピーすからね」

6/18/2024, 1:29:15 PM

よく崖から落ちる夢を見る
何故なのかは分からない
でも大概が天変地異で逃げ回っているときに多い気がする

現実では…
起きたらいつの間にかベッドから落下して床の上にいたとか
椅子の上で体育座りのままウトウトしてしまいそのまま椅子から落下
目を開けたら床に転がってて景色が横に傾いてるとか…

結構落下してるやん

崖から落ちる夢
正夢にならんことを祈っとこう

ちなみに…
今朝紅茶を飲もうと戸棚からティーカップを出してたら手が滑って落下
割ってしまった
お気に入りのカップだったのに…

そんな今日のテーマがまさかの「落下」
タイムリーすぎて笑える

6/18/2024, 1:27:37 PM

落下


堕ちてゆく
堕ちてゆく

海の底へ?
天界から下界へ?

そうして
堕ちた先に
微笑む貴方がいるといい
私を
受け止めてくれると信じて
今日も
真っ直ぐに
堕ちてゆく

煌めく人魚の鰭(ひれ)も
純白の羽根も毟(むし)り取って

ただ貴方の元へ

6/18/2024, 1:24:38 PM

男はひとり屋上に立っている。
彼は何もかもにうんざりしていた。
日々退屈でしょうがない。
もういっそ、終わらせてやろう。
どうせ、俺ひとり居なくなったところで誰も困りやしないのだ。

一度終わりを考えると、なぜもっとはやくそうしなかったのかと疑問を覚えた。なんだ、簡単なことじゃないか。
目の前のフェンスをつかみ、つまさきを穴にひっかけてよじ登ってみた。
視界が少し高くなった。他人事のように真っ青な空がそのぶん近くなった。
息をすいこんだ。気持ちは落ち着いている。ためらいや迷いも特になかった。これ以外に正解はないように思えた。
男はするするとフェンスをのぼり、とうとういちばん上に腰掛けた。目をつむって、両手を離す。視界がゆっくりと傾いていく。
さよなら、せいせいするよ。

ごうごうと空気の流れる音を聞きながら落ちていく。男はつむっていた目をあけた。一瞬だと思っていたのに、意外と長い。
視界は普段エレベーターでみる景色の逆再生だ。窓からみえるすべての人間が、こちらを気にもとめずに一心不乱に机にむかっている。
ざまあみろ、俺は一足先におさらばだ。
そろそろ地面に到着か…案外あっさりだな、男が再び目を閉じるその一瞬、窓際にいた女と目があった。女はぽかんとこちらを見ている。
あ、俺のことをみている。
誰にもみられず終わるものだと思っていたのに。
でも、けっこう悪くないな。
男は不思議な満足感を得て、そのままもう目を開くことはなかった。

6/18/2024, 1:23:50 PM

“落下”

落ちる―――
目の前でマグカップが傾く。
ジャンプしてきたキジトラのマーロの後ろ足が当たった。
マーロも気づき、すまなそうに俺を見る。

―ダメなんだ、それは―

彼女がどこか旅行に行った時に買ってきてくれた。素焼きの一点物らしい。

―マグカップぐらいは大切にしてね―と、いい加減な俺にわざと嫌味混じりに言った。

これは大事にするんだと決めたんだ。
俺の身体は宙を舞った。
次の瞬間、凄まじい音とともに、積み上げた本やガラクタが崩れ落ちる…そして、俺も床に打ち付けられた。
マーロは慌てて隣の部屋へ逃げていったらしい。
俺は…仰向けになったまま、天井を見つめホッと胸をなでおろす。

こんな時に、野球部で培われた瞬発力が急に発動された。
―間に合った…―

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