花束』の作文集

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花束』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

2/9/2023, 5:48:08 PM

涙はまだ引いていない。
でも、貰った大量の花束を両手に抱え、
「ありがとうございましたっ!!!!!!」と礼をして
勢いのまま駐輪場まで走っていった。

自転車のカゴいっぱいに花束を乗せて、

「荷物、先に持って帰ればよかったかな」と笑う。

力いっぱいペダルを漕いで校門を出た。
それはまだ寒い冬の日。

私が花束を貰った日。
高校最後の部活の日。

2/9/2023, 5:32:18 PM

上空からプロペラの回る音が聞こえる。こちらに近付くにつれて耳が痛くなる。忌々しい程に警鐘の如く存在を知らせる航空機は太陽と真逆の方角へ通り過ぎた。この地では草も生えず太陽を遮る高層ビルは生えてくる気配がない。私は墓石に触れる。彼が逝去してから約何年経ったろう。世界は再び阿片をきっかけに争いを起こし、平和だったあの日々とは想像もつかないくらいに、猖獗を極めた。
ただ阿片といってもそれはコンピュータ内に包含されている依存性の高い人工知能の事である。イモニセkと呼ばれる人工知能は人間関係が希薄化した電脳内政府を基礎単位とした社会には必要不可欠だった。21世紀の社会の人間関係におけるコモンウェルスは交話的コミュニケーションと忍従の肯定だった。機械的な問答、上司との飲み、気に食わない相手との会話、面倒臭い客の対応。生きる為とはいえこれが連綿と続くのなら…と未来に失望して若年層は自殺を図り、労働力は年々減っていく。
それを救ったのがイモニセkだ。人間的な返事をして、事前に得た個人情報と会話の蓄積から傾向を導出してその人物のカロカガティアに導くまるで神のような装置だった。瞬く間に出生率は上昇し、人と無理に会わずしてあらゆる生産や外務委託が可能になり、買い物もイモニセkを介して注文出来る。人間関係を必要最低限にしておくことが、電脳市民の普遍的な幸福なのだ。いや、もう市民と呼ぶのも厭わしい人間像が築かれていったのだ。 そんな人類の生が永劫に渡ると思えた。だが、この様な社会が持続する訳がない。先進国と発展途上国の格差はシュバルツシルト曲面が存在しているかのように明確な文化の境目があった。それは先進国が連合国のみで輸出入を決定したのが要因だったのだろう。発展途上国は常時トリップしている先進国の一つに攻め入り、見事に壊滅させた。そこでようやく先進国は、自分達が御伽噺に陶酔していた事に気付いた。
「君との日々は夢のように心地良かった。しかし、やはり夢だったようだ。目を覚まして、戦わなければならない。」
彼は勇ましくそう言い放った。そして悲しくも散った。
墓石の近くで少年が脳をさらして倒れている。もう彼の子供を産む事は叶わない。私の笑顔を褒めてくれる事も叶わない。ならばせめて、花を供えてやりたかった。しかし退廃した街の残骸に花は咲かない。私にはもう生きる理由などない。航空機が向かった方角を睨みながら呪詛を唱えて、地球滅亡を願った。
ふと、鮮やかな何かがある事に気付いた。警戒しながらも近付いていく。それは、花束だった。紫色の花が束になっているようだ。恐らくトリカブトだろう。墓に添える花としては相応しくないが、こんな世界には相応しい花だ。私はトリカブトの花束を取るために走る。
死ぬのなら彼の隣で。
そして私は遂に花束を手に取った。
その瞬間、私の手の中で超新星爆発の様な爆発が起きた。息ができない。全身が溶けている感覚がある。私は彼の為に、遂に何も果たせなかった。美しいものには刺があるのだと、死の直前激しく痛感した。

「花束」

2/9/2023, 5:14:27 PM

花束



いつものある朝、


素敵なあなたに、お礼の花束を贈りました。


あなたは、びっくりしていたけど。


とっても嬉しいそうでした。


あなたがいてくるから、私も頑張れます。


感謝の気持ちをこめて。


いつもありがとう。

2/9/2023, 4:51:06 PM

「こんな所にお花屋さん」

なんとなく足を踏み入れた裏道。いつもと違う帰り道で見つけたのは小さなフラワーショップ。大小さまざまなバケツに顔を出す色とりどりの花々。近づいただけで特有の控えめな甘さが風に運ばれてくる。

ガラスの向こうも当然のように緑と花に溢れ,所狭しと飾られたドライフラワーに花束 リースにクマの形をしたピンク色のカーネーション。


「バラにアネモネにスイートピー,チューリップにガーベラ·ダリア かすみ草とスターチス。百合に菊それから蘭と桜もある」

知っている名前を一つ一つ確認するようにして観賞する。美しく咲き誇ったものからまだ蕾のものまで各々の魅力を主張してくる。


「いいなぁ」
「花好きなんですか?」

くすくすと控えめな笑い声に振り向けば,そんなことを問われる。穏やかそうなほほ笑みを浮かべたその人はエプロン姿で,手にはふわふわとした珠のような黄色の花。あれは確か……

「ミモザ? 」


「はい 正解です。もし良かったら中見てきませんか?」
「えっ。……迷惑じゃありません?」

思っても無い誘いだけれどお仕事の邪魔をする訳にはいかない。


「見ての通り他にお客さんもいないことですし,お時間があれば話し相手になってくれませんか」
「そういうことなら,よろこんで」

エスコートされた店内は,一歩足を踏み入れただけで花の香りに包まれるそんな空間。


「いらっしゃいませ。良かったらかけて」
「ありがとうございます」

どこに視線を向けても花。小ぶりなものから大ぶりなものまで多種多様な植物たち。そんなものを眺めながら,そのひとつひとつについての話を繰り返す。

たくさんの知らない話。花の種類に面倒の見方 果てはラッピングの仕方まで。柔らかな日差しがオレンジの光に変る時までずっと。


「ああ,もうこんな時間。つい話しすぎちゃった。もうすぐ閉店の時間だ」
「遅くまでごめんなさい。仕事大丈夫ですか」

軽く一時間は話していたらしい。あまりに楽しすぎて時間を忘れていた。


「いやいや。誘ったのはこっちだから。大丈夫だよ。ほとんど済んでるから」
「そうですか。じゃあ帰ります。今日は本当にありがとうございました」

これ以上押し問答していても迷惑にしかならないので,名残惜しいがお礼を言って帰ることにする。


「ちょっと待って。はいこれ」
「……?」

渡されたのはカラフルな花のミニブーケ。どれも大きく花開いて1番美しい瞬間を閉じこめたような作品。


「サービス。明日には売れないから気にしないで。家で飾る分にはもう少し持つと思う」
「ありがとうございます。すっごく嬉しい」

顔を近づけてみればそれぞれの香りが混じりあった匂いがした。優しい色。


「どういたしまして,喜んでもらえて何より。気をつけておかえり。またおいで」
「はい,ぜひまた。さようなら」

頂いたブーケを大切に抱えながら家路に着く。ほのかな甘い香りは幸せの匂い。なんでもない日の特別な思い出。





テーマ: «花屋»

2/9/2023, 4:48:54 PM

花束


27歳の終わり頃。
沢山のTo doリストを抱えて帰省した。

久しぶりの父からの誘いも多忙を理由に断ると
夜中にも関わらず突然キレだした。

「お前は、なしてそげんことも出来んとか!?」

萎んだ口元をわなわなと震えさせながら
振り下ろそうとする腕を必死で止める母。

結局、何発か叩かれたが痛くはなかった。
怖かったあの拳もすっかり歳をとっている。

それからの数日間。
父とは目も合わせずもちろん会話もない。
同じ空間にいることを拒んだ私は予定をさらに詰め、
家にはあまり帰らなかった。


まだ少し雪が残る朝。
笑い声が消えた実家から車で30分の場所にある
大きな扉の前。

久しぶりに聞いた声は少し震えていた。

「こんなお父さんだけど、〇〇ちゃんのこと大好きよ」

謝ることを知らない人が考えた精一杯の
ごめんね。だった。

まだ泣いてはいけない。

左手の大きな百合の花束をぎゅっと握り
おめでとうの声で溢れるの光へ
父と2人ゆっくりと歩き出した。

2/9/2023, 4:44:38 PM

『何でもない日の花束』
蒼白い日々の行列 中間地点で皮を剥ぐ めくれた表皮に未来の斑点 冒険と称して何でもない日に意味を与える 無造作に集められた花達が束になり 今日は記念日と歌い出す 全ての何でもない人々が 生きてて良かったと思えるように

2/9/2023, 4:42:51 PM

お題:花束

気持ちを伝える為に、送るような花束
貴方も大切な人へ花束を送って、気持ちを伝えてみては?――

2/9/2023, 4:39:27 PM

【花束】
【創作】【宵(よい)と暁(あかとき)】

2/11 PM 1:30

 日本では、女性から男性へ
 チョコレートを贈る日として
 定着しているバレンタインデー。
 海外では、男性から女性へ
 花を贈るフラワーバレンタインの方が
 一般的で、日本でも認知されてきたと
 お昼の情報番組で紹介されていた。
 とはいえ、きっとこれからも日本では、
 バレンタインデーに女性がチョコを贈り、
 ホワイトデーに男性がお返しをするという
 慣習が続いていくんだろう。

 (花、か)

 宵と暁へのホワイトデーのギフトは
 チョコやマカロン、マドレーヌといった
 スイーツばかりだったけれど、
 花を贈るのもいいのかもしれない。

 (花束……ああ、でも手入れが大変か。
  それよりはインテリアとして飾って
  長く楽しめるような……)

 検索して見つけたのは、
 キューブ型の透明なシリコン樹脂に
 たくさんの花を閉じ込めたような
 《クリスタルハーバリウム》。
 キラキラ輝く立方体の中で、花の色が
 あまりにも鮮やかで綺麗だった。

 宵は青系の色が好きだから、
 ブルーローズを基調としたものがいい。
 暁はピンク……いや、それよりも
 黄やオレンジ、白といった明るくて
 元気が出そうな色の花の方が
 いいかもしれない。
 
 宵は表面上は控えめに。暁は手放しで。
 2人とも、きっと喜んでくれるだろう。

2/9/2023, 4:30:54 PM

両手いっぱいになるほどの大きな花束
それを見て

“綺麗”

“素敵”

“愛されてる”

“幸せね”

なんて言ってくるけど
大きな花束を貰ったからって幸せだと、愛されてるなんて思えない

大きさよりも
たった1本でもいいから
私の事を考えて選んでほしい

私の容姿、私の性格、私の雰囲気、私の話し方

何でもいいんだよ

ただ私を想って一生懸命選んでくれたその1本には、きっと誰も予想できないほど
大きな愛が、幸せが詰まってる気がするから

2/9/2023, 4:27:16 PM

花束


君に笑顔の花束あげる

君に幸せの花束をあげる


お返したくさんありがとう

2/9/2023, 4:26:47 PM

あなたに贈る花は何がいいかしら

添える言葉は何がいいかしら

この気持ちが伝わるよう、他に何をすればいいかしら

そんなことを考えながら、お花を選ぶのが
とても楽しいの

2/9/2023, 4:05:13 PM

私には余裕が無い。

出来上がったルーティンの中で

突如現れる緊急クエストをこなし、

掴めない焦燥感と、

可視化できない不安感を、

周りに悟られないようにすました顔でやり過ごす。

その張り巡らせた緊張感はもはや無意識で、

私を守る盾として警戒心を怠らない。



空の青さに疑問を感じ美しいと思ったのはいつだろう。

風を感じて呼吸をしている今に感謝したのはいつだろう。

花を見て綺麗だと思ったのはいつだろう。


花は私の盾にはなれない。

だから、いつか盾が必要で無くなったら、

何気ない日に自分のために花束を買うような

そんな余裕のある日々を送りたい。

2/9/2023, 3:54:16 PM

#.hpmiプラス 🎲 お題:花束
「99本の薔薇」




私には付き合っている人がいる。名前を有栖川帝統という。彼はとんでもないギャンカスで、働きもせず彼の友人や私にお金を借りてまでギャンブルをするような人間だった。
そんな彼が唐突に「俺、働くわ」と言い出した時は、明日は嵐が来るかもと思ってしまった。そのくらい、働くという言葉が似合わない男なのだ。

彼のその言葉には嘘はないようで、朝は8時に家を出て、夜は10時に帰って来る。きっと死ぬ気で働いているのだろう。それなのに休みの日は賭場に行くのかと思えば、進んで家事をして、私に自由の時間を与えてくれた。
彼の変化に、私はどういう風の吹き回しか分からず困惑していた。

そんなある日、
「悪ぃ、明日から3日間出張に行くことになった」
と彼が言い出した。

「帝統、頑張りすぎてるんじゃない?休みの日だって家事やってくれるし」
「今まで散々遊び倒してお前に迷惑かけてきたからな、死ぬ気で働くくらいが丁度いいんだよ」
「そう…無理はしないでね。気を付けて行っておいで」

出張の前日、そういう会話をした。こうして当日彼を送り出すと、3日間の一人暮らしが始まった。


彼のいない家は静かで、寂しいものだ。寂しさを紛らわすためにテレビをつけてみたり音楽を流してみたりするのだが、矢張り1人の寂しさは拭えなかった。3日目、寂しさが爆発しそうになっていた頃、スマホが震えた。
画面に表示される“発信者:有栖川帝統”という文字。
ワンコールも終わらないうちに電話に出ていた。

「出るの早いな」
「お仕事お疲れ様。1人は寂しかったよ」
「悪かった。もうすぐ帰り着くから待っててくれ」
「うん、待ってる。気を付けて帰ってきてね」

お皿洗いや明日の準備をして彼の帰りを待っていた。
今か今かと待っていると呼鈴が鳴った。
こんな時間に訪問者が来るのは珍しいと思いながら出ると、そこにはスーツを着て大きな花束を抱える帝統が立っていた。

「おかえり…どうしたの、それ」
「ただいま。○○、今まで散々迷惑かけて悪かった。今までの分までいっぱい頑張るからその…俺と結婚してくれ」

そう言って帝統は頭を下げ、花束を私の前に差し出した。
彼とはもう7年の付き合いで、お互い20代半ばと結婚を考えても良い頃合だった。
なるほど、彼が最近仕事を頑張ってたのはこういうことかと納得した。

「嬉しい…こちらこそ、よろしくお願いします」
そう言って花束を受け取れば、帝統は顔いっぱいに笑顔をうかべ、私を抱き寄せた。


後から聞けば、この花束は99本の薔薇で作ってあるらしい。

99本の薔薇――永遠の愛。

ロマンチックとはかけ離れた彼が、こうして花束の意味まで考えてサプライズをしてくれた今日。私と彼が付き合って丁度5年の日のことだった。

2/9/2023, 3:52:14 PM

「花束」

私も夫も地味な人生を
過ごしてきたのかなと思う。

誕生日も結婚記念日も
花を贈ったり特別なことをしないと
決めている。
お互いがその記念日に元気でいること。
一番の贈り物かなと。

夫が定年を迎えた日。
せめてこの日だけは、花束を贈ろうと
小さなバラの花束を用意した。

仕事を納めた夫は、
かかえきれない花束を持って帰宅した。
職場の同僚や、友人から贈られたのだ。

人生初、夫は、最高の花束をたくさんもらった。
部屋中がお花畑。
穏やかで、誠実で、誰にも優しい夫。
職場でも地味ポジションの夫。
それでも花束の数だけ夫を認めてくれる
人がいたことが嬉しかった。

でもあの華やかなたくさんの花束を
見た後に、妻として、小さな花束を
あげるのがちょっぴり気まずかった私。

結局、渡せないまま、華やかな花束に
まぎれこませて飾った。
夕食は、少し豪華に定年を祝い
長い間お疲れ様でしたと言葉をかけて
地味夫婦のささやかなイベントは、終了した。

定年から三年。夫の趣味は、園芸。
せっせと花を育てている。

ある日、夫の育てた鉢植えにバラが一輪咲いた。
私の好きな可愛らしいピンク色。

このバラの花の色好きだわと夫に告げたら
なんとあの時、たくさんもらった花束から
バラの花だけ刺し芽にして育てたのだと
言う。
さまざま数種類バラがあったけど
刺し芽で根ずいたのがこのピンク色の
バラだけだったらしい。

私が用意した小さなピンク色のバラの花束。


夫は、気づいていない。
私の花束を刺し芽にして育てていたこと。

私には、嬉しいサプライズだ。
でも花束を用意してたことは、
内緒のままにしておこう。

夫は、きっと花束を欲しいわけじゃない。
花を育てて花を咲かせたい。
それだけのこと。

私の花束を育ててくれたことが
何より私は、嬉しい。

2/9/2023, 3:50:56 PM

君のため シロツメクサを 集めてる 花束にして 君にあげるんだ。

2/9/2023, 3:48:29 PM

お母さん
いつもありがとう

わたしはカーネーションを1輪だけ買って
母に渡した

ごめんね
1輪だけで
来年はちゃんとしたの買ってくるから

わたしは母にそう言った
母は黙って渡した1輪のカーネーションを見つめて

ありがとう

と言った

ありがとうだなんて...
もったいない言葉...

わたしはそう思った

母はなぜ1輪だけであんなに嬉しそうだったのか
私には理解できなかった

しかし
現在自分が母親になり理解した

子どもから貰うものは無条件でなんでも嬉しい
ということに

本数なんて関係ない
気持ちが大切

そんな言葉は大人になってから
ちゃんと理解できるのだと
わたしは知った

もちろん
花束も素敵だと思う

2/9/2023, 3:46:16 PM

貰ってみたら
あげたときの
想像以上に嬉しい


『花束』

2/9/2023, 3:38:49 PM

お題《花束》



公園を冷たく照らす青い満月。


月下――公園のゴミ箱に詰め込まれた色褪せた花束。


それを無言で見つめる青年。



あんなに愛しい日々を綴り合った恋人は、たった一言だけ言い残して去った。



「好きな人ができたの」




――それがどんなに残酷の言葉か。



――君は知らないから。簡単に告げられるんだろうね。




悲しさも後悔もないかのように、恋人の足取りは軽やかだった。その踏みしめた道には春が咲いているようで、青年とは正反対で。




「もうどうでもいいや。明日世界が壊れたって、僕にはどうでもいい――」




そうぽつり……とつぶやき、青年は歩きだす――その道には冬が、蒼く煌めいていた。

2/9/2023, 3:13:54 PM

「ねぇねぇママ!きょうね、こうえんではなたばつくったの!!」

シロツメクサとたんぽぽとわたげ!
きれいでしょ〜


「ねぇお母さん、これプレゼント。いつもありがとう」

カーネーションの花束。
いつも頑張ってるお母さんに、サプライズだ。
驚いてくれて、良かった。


「……お母さん」

お母さんが一番大好きな向日葵の花束。
空の上でも元気にやってるかな。
どうか、いつまでも私を見守っていてください。

それに応えるように、向日葵がさわさわと揺れた。

〜花束〜

2/9/2023, 3:09:15 PM

花束

あなたはきっと
綺麗な花束を
いくつも貰って
来たのでしょう

だって
素敵な人だもの

あなたはきっと
その花束を
とても大切にして
来たのでしょう

だって
そういう人だもの

あなたの素敵なところはね
花束もその中の一輪も
そして花びら1枚さえも
とても大切にするところ

そんなあなただからこそ
私はあなたを好きなのよ

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