『胸の鼓動』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
君に出会ったあの日から、僕の胸の鼓動は高鳴りっぱなしだ。
君と話して、君とデートに漕ぎ着けて、君に告白して、鼓動はうるさいほどに鳴り続けている。
この胸の鼓動は、君と幸せでいることの証。
――ドクン、ドクン……。
このうるさいほどの胸の鼓動。きっといつまでも鳴り止まない。
「――!」
遠くから僕の名を呼ぶ、君の声が聞こえた。
「息を吹き返しました!」
目を開くと、白い服を着た知らない人達が僕を取り囲んでいた。
少し奥の方から、君が飛び出てきた。
「良かった! 生きてて良かった!」
その言葉で記憶が甦った。僕は事故に遭ったのだ。
僕のことを想っていてくれた君を想うと、鼓動は更に早くなる。
君がいる。それだけで、僕は生きていける。
大丈夫。君さえいれば、胸の鼓動が鳴り止むことはないんだ。
『胸の鼓動』
【胸の鼓動】
朝起きるといつも、君の頭が僕の胸に乗っている。僕が目を覚ましたのに気がつくと、悪戯っぽく笑って身を離し、おはようと笑うのだ。
「うん、おはよう」
まだショボショボとする目を擦りながら身体を伸ばす僕を、君は穏和な笑みを浮かべて見守っている。そんな君へと手を伸ばして、僕は君の艶やかな黒髪をくしゃりと撫でた。
「え、何?」
「別に。なんか撫でたくなっただけ」
驚いたように目を瞬かせた君へと、ぶっきらぼうに応じた。朗らかで賢く優秀な人材として世間からは評価されている君が、本当は臆病な寂しがり屋だってことを、僕だけは知っている。
――朝起きて貴方の呼吸が止まっていたらと思うと怖いのだと、そう泣きながら打ち明けたかつての君の姿を思い出す。それを聞いてすぐに、僕は君に同居を提案した。そうすればいつだって、僕の息を確かめることができるから。
毎朝僕の胸に耳を当てて鼓動を確認しなければ不安に押しつぶされてしまう君の脆さが、世界の何よりも愛おしいなんて、僕もたいがい趣味が悪いのかもしれない。そんなことを思いながら、僕は君の肩をそっと抱き寄せた。
『胸の鼓動』
若い頃なら
胸の鼓動と聞くと
片想いや憧れで
ドキドキしているような
姿をイメージしただろうが
この歳になると
時に
胸の鼓動が
激しく波打ったり
脈が飛んだり
若い頃に無理した
ツケが回ってきたのかと
情けなく思う
と同時に
いつ死んでもおかしくないと
不安になることもある
病院通いが
年々増え
改めて年を取ったなと
感じる
今日この頃
強い風が吹いた。
薄い桃色が視界を埋めるほど舞い、踊る。
その瞬間。
4月から通う地元の高校の門を、スケボーに乗りながら出てきた人。
すっと伸びた体躯、意志の強そうな輝きの大きな瞳、ミルクティー色をした短髪。
その全てが花びらとともに私の視界に流れた。
なんて、きれいな。
壊れたごとく瞬きさえ出来ずにただただ見つめる私の横を、つむじ風のように薄桃色の中を通り過ぎたその人を。
あの、全身の血液が熱くなる感覚を。
わたしは今でも鮮明におぼえている。
「胸の鼓動」
胸の鼓動
昼食が終わってから2分後
その手はケーキへと向かう
なんて正直な手なの
その素早さに思わず驚き
戸惑い、本当にいいのかと
その手に尋ねる
聞いているのかいないのか
その手はぶれずに進める
なんていけないことを
そう思うも束の間
口へと運ぶ手に逆らえない
甘味に支配される感覚
戸惑いや否定的な
気持ちは取り払われる
罪悪感をわかって胸はときめく
なんて美味しいのだろう
さっきの食事は遠い昔の話
この美味しさで
今日も頑張れるから
起こしてしまった結果から
新たな意味を見いだすのは得意だ
先ほどの後ろめたさなど
まるでなかったかのように
この胸の鼓動は
早くも夕食へと向かっている
【胸の鼓動】
高まるそれを何と言うのか、俺は知らない。
君を見ると、高まる何か。
熱く迸る感覚を何と言うのか。
君が八重歯を見せて笑っていた幼い日から、憂いを含んだ端正な横顔でグラスを傾ける今も、俺はそれを感じている。
高まるそれを何と言うのか、俺は知りたい。
胸の鼓動
走るのは得意だった。
今年の夏もリレーの選手に選ばれた。放課後の校庭でバトンの渡し方の練習を何度もした。
いよいよ運動会当日。朝から緊張する私に、「おにぎり、小さめに握ってあるからね。」と微笑む母。
何か口にしなければと、カウンターテーブルの上のバナナをチャージする。
午前の部の最後の種目がリレーだ。隣のかずよちゃんに、ハチマキを結び直して貰う。
「リレーの選手の人は、次の種目なので集まってください!」放送が入る。
ドキドキする。胸の鼓動が高鳴る。ピストルの合図でランナーが走り出す、白いハチマキの選手が前に躍り出る。その差はわずかだ。次々とバトンが渡り、最終ランナー私の番だ。バトンを受け取る右手を大きく後ろに差し出しながら走ってくる走者のスピードに合わせてリードをとる。胸の鼓動は大きく波打っている。右手にバトンを受け取ると素早く左手に持ち換えて、まっすぐまえを見据えて全速力で走り抜ける。カープを曲がる時に、前を走る赤い紅い襷を捉えた。「いける!」右側から左に走り込む。
白い襷をたなびかせて、ゴールのてーぷを切った。
やったー!白組優勝!
息を弾ませてグラウンドを周って自分席についた。
かずよちゃんが、「さやちゃん、早かったースゴイ!」と称えてくれる。
「ありがとう!」と返事をしたわたしの胸の鼓動は、まだ少し高鳴っていた。
「胸の鼓動」
あり得ないほどうるさく響く胸の鼓動
僕の初恋
ドキッ と一言刺さる。
嫌な胸の鼓動が拭えない。
「俺は○○と一緒に居るから物事に関係あるなしに
関わらず話したり聞いたりするけど、○○は違うんだ?」
やってしまったと思ったけどもう遅い
反論しようと反省しようとこの人のなかでは
私の意見は拒絶と取られてしまった。
私はただ負担になりたくなくて
「私には関係ない事だから聞かないだけ」
そう答えたのに
彼からしたらただ無感情に突き放された
だけだったらしい。
制御できない胸の鼓動が嫌いだ。
驚いたとき、緊張したとき、走ったとき。
ドクドク、ドクドク、激しくなる音が嫌いだ。
身体中に響き渡る胸の鼓動は自分が生きている証なのに。
脈打つ振動が、震える体が、乱れる呼吸が、わたしを不快にさせる。
知りたくなかった恋さえ伝えるから恐怖を覚えてしまう。
制御できない胸の鼓動が嫌いだ。
生きていると感じる
止まってくれと願う
私の鼓動はまばらに続く
不整脈は、治らないらしい。
_ ₁₁₉
せっかく来たからには全部のお風呂を堪能したいではないか!
薬湯
露天風呂
壺風呂
ジャグジー
電気風呂
ミスト風呂
うむ、一通り堪能した後で、最後に勝負の時がやって来る。
対戦相手は俺じゃ。
つま先からそろりと水風呂に入り、弛緩していた体を筋肉がギュッと絞り上げていく。
肩まで浸かり、まずは落ち着けとゆっくりと深呼吸。
吐く息が冷え冷えとした頃合い、おもむろに大きく息を吸い込むとトプンと頭の先まで湯船に沈める。
今日は何秒まで息が続くか、いざ勝負!
だんだん肺の中の空気が冷え切ってゆくのを感じる。
まだ前回の半分も経たない内に苦しい…苦しくなってきたぞ。
胸の鼓動を数えているので、凍えた心臓は動き鈍くなり1秒がどんどん長くなってゆく。
このまま止まってしまうんじゃないか。
もう限界だ。
酸素を求めて顔を上げると、ゴールで待っていたのは
「お客さ〜ん、ウチ潜水禁止なんでご遠慮くださ〜い。」
ネットで検索してみると、どこの銭湯でも湯船に顔をつけるのはマナー違反のようだ。
生涯破られることのないエターナルレコードとなった。
今日の風呂上がりのコーヒー牛乳は格別にうまし。
胸の鼓動
ねぇ 聞いて
何が話したいわけでもないけど
私の話しを聞いて欲しいの
いっぱいためこんだものを流してしまいたいんだ
くだらない話しも笑って聞いて
心の傷に薬を塗るみたいに
話せば
少しずつホッとして
ちょっと楽になって
これはね
キミでなければだよ
キミが居てくれて感謝してるんだからね
明日も
明後日も聞いて欲しいよ
風も明日も声も要らない
心すら野暮になるほどに
届かない熱の中に咲いた
君の横顔に鼓動が鳴った
-花は遠く-
クジラが怖い。
不思議なことに映像だったり実物を見るのは平気。もちろん刺し身も美味しくいただく。
写真だったり静止画だと、頭がおかしくなってしまうのでは、というくらい怖い。
特に海面からマッコウクジラが頭を突き出している画像が。
思わず半ベソかいちゃうくらいだから、相当だと思う。
ググってみたら海洋なんたら恐怖症なんてものが出てきたので、とりあえず画像を見た瞬間、ギュンッと息が止まりそうになった。
ちょっと今、心臓が痛い。
テーマ「胸の鼓動」
胸の鼓動
街の喧騒、
行き交う人々の声、
ハングルの響き、
ネオンの街に蠢く生命体のようなハングルの海、
香辛料の匂い…
街全体がまるで巨大な生き物のように、
熱くて、パワフルで、エネルギッシュ。
学生時代に初めて韓国を訪れたとき、
私は韓国の街のパワー、人々のそのパワーに気圧された。その胸の鼓動を今も覚えている。
そしてまた、何故だろうか、
初めて来たとき、言いようのない「懐かしさ」が身体中から溢れた。「韓国に帰ってきた」かのような…。
初めて韓国を訪れてから、
行くたびに、韓国の人々の熱さ、街のパワーの熱さに身体が躍動し、懐かしさでいっぱいになるあの感覚、
あの胸の鼓動が、たまらなく恋しくなる時がある。
韓国語で人を「사람(サラム)」と言い、
愛を「사랑(サラン)」と言う。
どちらも、綴りも音も似ている。
人(サラム)は、サラン(愛)があるから生きていかれるのだと、この2つの単語から思う。
そんなサランとサラムでいっぱいの韓国に、
もうどれぐらい行かれてないだろう…。
行きたくて、恋しくてたまらない。
胸の鼓動を身体いっぱいに感じながら。
ソンへ
乾いた鼓動が鳴り響く部屋で
あなたと二人、どこまでも堕ちていく
【胸の鼓動】
『胸の鼓動』
あなたに一目会っただけなのに、言葉とか交わしてないのに
一緒にいる時は当たり前のように名前で呼び合う。
まだまだぎこちない呼び方だけど
胸の鼓動を早めるには十分すぎるくらい。
慣れないことばかりで、キスもぎこちないけど
あなたと一緒にいる時間の胸の鼓動は早くて、幸せな音。
この音が止みませんように。
#胸の鼓動
「一生の心拍数って決まってるらしいですよ」
「そうなの? だったら、私は貴方より早くゼロになっちゃうわね」
「そうとは限らないと思いますけど」
「なんでよ。私の方が1年分多く減ってるんだから絶対そうでしょ!」
得意げに笑う貴女は、俺の想いに気付きもしない。
――1年分なんてとっくに追い抜いたと思うよ?
【あなたの隣は速度が上がる】
『愚生の生涯(ぐせいのしょうがい)』
秋月が登り始めるこの季節。
ある校舎の裏ではこんな噂が流れていた。
「「満月の夜になると、校舎の中庭に幽霊が出てくるんだって」」
どこにでもある噂。子供時代によくやる遊び。
「「肝試しなど行ってはどうだい」」
そう教場の支配者から言われ、
逆らうこともできない愚生は夜の校舎に訪れていた。
どの時代にも大将などという者は存在するようで。愚生は孤独を感じたな。
さて来てみれば、木製の色味が薄く曖昧になっている校舎。
大分暗く不安になるが、中庭までの道筋なら灯火が無くとも行けるだろう。
そんなことを思いながら、人気のしない少々肌寒さを感じる廊下を進んでいく。
「何か外套でももってくればよかったかな…おや?外套?」
愚生、嫌なことに気がついた。
「嗚呼、外套。教場に置いたままだな」
仕方なく軋む階段を登ってゆく。
きいきいと鳴く床が妙に怪しい雰囲気を纏わせる。
すんすんと鼻を効かせてみれば、今にでも幽霊の冷風が鼻を突き抜けていきそうだ。
「さて、着いたぞ」
もう秋も近しいというのに
何故だか空気がどよんとした教場。今日来るには、まっこと相応しくない。
「いやに寒いな。外套は…あ、あったぞ」
場所を忘れていたので見つからないかと心配したが以外とあっさり見つかった。
「さてこれでも着れば少しは暖かく…」
愚生、気づき肩を震わせた。
なんと驚くことに外套に触れた瞬間、外套の中に人が見えたのだ。
女の顔だった。暗かったためよく見えなかったが、愚生を睨んでいたような。
この事実に、肝が座っていない愚生は回れ右をしてできるだけ急いで教場を後にした。
「嗚呼、何が幽霊だ馬鹿馬鹿しい。そんな者、非科学的だろうに……そんなことより、早く、一刻も早く中庭行って家に帰らねば」
愚生、頭が回らずに呼吸を乱して中庭に飛び出した。
そしてまた、愚生は意表を突かれた。
中庭に出ると、低い校舎の屋根の上で可憐な少女が舞っていたのだ。
ちらりとこちらを見てきた時の表情はまさに容姿端麗といったものだろう。
一瞬で心奪われた。
まだ十五ともとれぬ少女の近くに歩みよる。
「これ、外套で暖まっていたのはそなたであろうか」
少女はこちらに気づくことはなく、舞っている。
その月を見る遠い目が、なんと美しいことなのやら。
嗚呼、その顔に触れてみたい。
ふと、危なげに手を伸ばした。
さら、さらさら
少女は腐り、砂になった。
その瞬間、また愚生も手から全身へ砂に溶けるような空気に呑まれた。
だがしかし、空気に呑まれた、呑まれただけなのである。
「この空気がもし本当に愚生を呑んでくれるのなら、愚生はもう君とゆけるのだがな」
「愚生の胸の高まりはずっとこの時この場で止まったままだ」
愚生は今日もため息を吐いた。
__「あるお話し。愚生の生。有名な大正時代の本だ」
今日も僕は図書館で一冊の本を取る。
「すみません。これ借りられますか」
「ええ。よろしいですよ」
その本を借りたまま、僕のお気に入りのスポットへ移動。
「あれ、君今日もいるのかい」
「……」
愚生の生の主人公と一緒の屋根の上に座り、隣の猫を撫でる少女を見やる。
「君ももう少し素直になればいいのに」
「……」
相変わらず猫を撫でる君は、普段の君とは似つかわしくない。
「やっと会えたのに寂しいな」
また、この時代ですら、今日も僕はため息を吐く。
お題『胸の鼓動』
※愚生(ぐせい)=昔の一人称。謙虚さを用いた言い表し方。
※教場(きょうじょう)=昔の教室の言い方。クラス。
※秋月(あきづき・あきつき)=秋のお月様。
※外套(がいとう)=コートの古い言い方。
※容姿端麗(ようしたんれい)=姿かたちが美しいこと。主に女性の形容として使われる。
あとがき
さてさて、今回はモダンチック、大正チックな話しにしてみました。それから最近読むものがミステリーホラー系なのでこちらも少しだけ?ミステリーですね。意外と考察されてみたら楽しいものになると思います。色んな想像をしてみてくださると筆者も嬉しい限りです。是非是非、ご自分のお考えのもと物語を楽しんでくださいね。筆者的には「何故少女は睨んだのか、現世でも無愛想なのか」と「何故作品名は『愚生の生涯』なのに本は『愚生の生』なのか」を考察してみると楽しいと思われます。後、愚生の生で二人が砂になるシーンもですね。結構印象強いシーンだったかなと思います。それではまた次のお話しで。
織川より※織川の日常です。暇だったら読む程度でご了承願います。
夜お眠りになる前の皆様こんばんわ。朝起きられたお方おはようございます。やっと5日が過ぎてお休みですね。人によっては休みじゃないよーってお方もいられるかもしれませんね。いつもお疲れ様です。あのですね、織川模試をやったんですよ。志望校二つあるんですけど一つが合格の可能性『A』でもう一つが『D』でした。差が凄いです。偏差値の差が大きいので仕方ない…ってことにしたいです!!!もう本当に!!!いや、英語ほぼなんて言ってるか聞き取れなかったよ!?皆もめっちゃはずしてたよ!?厳しくない!?泣きたいです笑でもまぁ、一つAとれてるんでいいんですよ。ハハ。因みに織川の偏差値は丁度中間ぐらいです。54、5ぐらいですね。Dの方は63です。ま、まぁ頑張ります。というかもうすぐしたらまた模試ですよ。早いって!!ねぇ!!止めよう!?そういうのよくないよ!?まぁ、やることにかわりはないんですけどね。では、織川はそろそろ寝ますといっておきながら寝ません。じゃあおやすみなさい!!!