ソンヘ

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胸の鼓動


街の喧騒、
行き交う人々の声、
ハングルの響き、
ネオンの街に蠢く生命体のようなハングルの海、
香辛料の匂い…

街全体がまるで巨大な生き物のように、
熱くて、パワフルで、エネルギッシュ。

学生時代に初めて韓国を訪れたとき、
私は韓国の街のパワー、人々のそのパワーに気圧された。その胸の鼓動を今も覚えている。

そしてまた、何故だろうか、
初めて来たとき、言いようのない「懐かしさ」が身体中から溢れた。「韓国に帰ってきた」かのような…。

初めて韓国を訪れてから、
行くたびに、韓国の人々の熱さ、街のパワーの熱さに身体が躍動し、懐かしさでいっぱいになるあの感覚、
あの胸の鼓動が、たまらなく恋しくなる時がある。

韓国語で人を「사람(サラム)」と言い、
愛を「사랑(サラン)」と言う。
どちらも、綴りも音も似ている。
人(サラム)は、サラン(愛)があるから生きていかれるのだと、この2つの単語から思う。

そんなサランとサラムでいっぱいの韓国に、
もうどれぐらい行かれてないだろう…。
行きたくて、恋しくてたまらない。
胸の鼓動を身体いっぱいに感じながら。



ソンへ






9/8/2023, 5:18:01 PM