『終わらせないで』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
『終わらせないでについて』
夢は絶対叶うよと信じて十数年生きてきた。しかし、その言葉は、嘘なのではないかと思う瞬間に幾度となく出会った。その瞬間は、私にとって、成長を与える瞬間か、それとも、希望を断つ瞬間になるのだろうか。それでも私は、嫌になったと言いつつもなんとか歩を進めた......。成長を感じたときは、嬉しいと思ったりもした。しかし、その後には必ず新しい壁が待っている。人生は、そんな瞬間の積み重ねだと私は、考えている。
ある時、誰かが言う「終わらせないで」と......。
そう言っているのは、私以外の人間か、それとも過去の自分か。
そんな空想を考えながら今日も机に向かう。
10.終わらせないで
視界は真っ暗。僕は目が見えない。
いつも見えない敵と戦っているみたいだ。
前が見えない僕は苦しかった。
目が見えなくても何かできるようにしないとって
思って毎日公園に通っている。
目が見えないと音に敏感になる。風の音、用具で遊ぶ子供達の声。とても楽しそうだなって思いながら、
椅子に座った。
すると、誰かが隣に座ってきたことがわかった。
だから「いい天気ですね。」と言った。
「くもってますよ笑」笑いながら話しかけてくれた。
その方は、女性のようだった。
僕達は暗くなるまで話した。目が見えないこと、好きなこと、いつも何をやっているのか、
話が止まらなかった。
この時間が終わらないでほしい、そう思った。
この日常が夏ごろまで続いた。
その日、大事なことを話した。
それは、「俺、手術するんだ。ドナーが見つかったんだよ!君の顔を見られるようになる」嬉しくてすぐに伝えにいったが、君は嬉しくないような声で
「良かったね」っと言っていた。
その一カ月後に手術をした。
目が見えることに感動し、涙した。
君に話したくて公園に行ったがいつまでたっても現れない。探してもいない。その日からずっと訪れているが君はいない。ある日、君を見かけた。
だが、君は目が見えなくなっていた。
もしかしたら、君は僕のドナーだったのだろうか。
申し訳なくて声をかけられなかった。
僕の目が見えていたらこんなことにならなかったのにと涙した。
君と話すその時間が続いて欲しかったのに。
終わらせないで
私は終わって欲しくない
あなたがどう思ってるかはわからないけど。
終わらないように努力するから、
あなたもそうしてくれるとすごく嬉しいかも。
ボクシングで言うところの自らダウンしたのか、それとも見えない何かがセコンドにいてタオルを投げてくれたのか、真実はわからないけど。
その命を終わらせないでほしかった。
尾崎、誕生日おめでとう。
毎年いい肉の日が来る度いつもずっと「きっと忘れない」よ。
テーマ:終わらせないで
あなたとの時間が好き
でも、もうダメなのかも
終わらせたくない
「あぁ、神様どうか」
終わらせないで
終わらせないで
終わらせないにしても
休息は必要で
休息の中には遊びも含まれる
ただ身体だけが生きていて
それを生きているとは言えないと思う
精神が生だとも考えてはいないけど
終わらせないと継続することは難しい
一休みが終わりではないから
ひとまず一区切りはしないとさ
ずっとは無理だから、主に身体的に
続けたいなら
続けれるように終わらせないと
ただそれだけをやり続けることは出来ない
色々やってくうちに
続けれる方法も見つかるかもね
とりあえず周りでも見渡してみたらいいよ
終わらせないで
フィナーレが始まる
幸運にも手にしたプラチナチケット
ああもっとこの世界にいたいと心でつぶやく
ついさっき幕が上がり始まったはずが
体感はほんのわずか
あっという間に舞台上の世界に引き込まれた
眼の前のカンパニーの情熱と
それに心動かされ反応をかえす観客
すべてが揃って作り出される世界
私はというと、笑われるかもしれないが
実は客席という舞台の一部として参加している気分で観ている
楽しさ満足感がクライマックスに達していくのと同時に、終わってしまうという淋しさが拮抗する
生の舞台はこれだからクセになる
忙しく暮らす日々のなか
非日常を感じる時間旅行
現実にもどるまで
もう少しだけこの世界を終わらせないで
考えれば考えるほど
考えることなんか
無駄だと思った
でも考えないより
いいんじゃないか
とも思った
そんな考えで
いっぱいになった時
本当に考えたいことを
考えられなくなり
結局考えなしに
行動した
やっぱり考えることなんて
無駄なのだと思った
未来のあなたとわたし
終わらせないで
終わらせないで
君が耳元で囁く
おしまいの合図
待って
まだ
もう少し
もがく間もなく終わりが近付く
終わってしまったら
またやって来る
さよなら
幸せを噛み締めて
寄り添って
その手を離す瞬間を待つだけ
何度目でも慣れない
押し寄せる
寂しさと愛しさ
神様
お願いします
この世界を
ふたりだけのものに
チッチッチッ
時計が時間を刻んでいく。
「アト、サンフンニジュウビョウデス」
「…なにが?」
「ワタシノバッテリーガキレルマデデス」
私はいつも一人だった。学校でも、家でも、苦しいときも。
「ダカラワタシヲツクッタンデスヨネ?」
「心を読まないで!」
そうさ。寂しかったんだよ。だからROBOTならいつも側にいてくれるんじゃないかって、そう思って。
「スミマセン。」
何も無い時が流れる
「ワタシハカンシャシテイマスヨ」
「何に対してよ」
「ツクッテクレタコトデス」
なにをアニメみたいなことを言ってるんだ。完全な私のエゴで作られたのがROBOTなのに。
「ソレデモ、ウレシカッタンデス」
ポタッポタッ
ぐちゃぐちゃの私の心から雫が零れ落ちる。
「…なにがうれしかったのよ」
ギイッ
錆びた音をたててROBOTが微笑む。
「ソレハ…デス…ネ…」
「…ROBOT?」
ガシャッ
横たわった金属に霞んだ目を向ける
「ねえ!ROBOT!起きてよ!」
冷たい鉄のボディを揺らしても反応はない。
「ROBOT…」
また私は一人になった。
ピコン
その音ともにROBOTに文字が表示された。
「キミノモノガタリハマダ」
【オワラセナイデ】#6
「あと三十分か」
時刻は午前八時半。朝の仕込みを終えて、開店の準備を急ぐ。
当店は開業時から十年続く洋食屋である。一時期は不況の煽りを受け、廃業寸前まで追い込まれたが、その後なんとか立て直した。常連さんにも贔屓して頂いて何とかやっていけている。
うちは、洋食屋では珍しくモーニングもやっており、モーニングの時間帯は自分一人、ランチとディナーにはアルバイトの子に手伝ってもらっている。
前菜で出すスープの仕込みを終えて、ほんの少し一段落ついた。モーニングは比較的お客さんが少ないと言っても、一人で回すのはかなり大変である。
カラン
店の扉が開く。
「すいません。開店まだなんです。申し訳ないんですが、外でお待ちいただけませんか?」
キッチンの中から顔だけを出して、来客に当店は九時開店であることを伝える。
「久しぶり」
扉を開けたまま、一人の女性が立っている。
「美恵子…」
俺は彼女の名前を咄嗟に口にした。彼女のことはよく知っている。いや、正確には知っていた。
五年前、うちの店は不況の煽りを受けて廃業寸前に追い込まれた。それまで、店は俺と彼女の二人で切り盛りをしていた。先行きがわからないことに不安を覚えた俺は、彼女に離婚を申し出た。
彼女は俺の元妻である。
離婚を申し出た時の彼女の一言が、凄く印象に残っている。
ーお店、終わらせないでね
俺は彼女の人生を台無しにしたことを申し訳なく思っていた。店が忙しく、子供も作る機会を失って彼女の時間を奪ってしまった。
彼女の年齢を考えれば子供の一人や二人居てもおかしくはない。さらに、二十代という大事な時期を店の時間に使わせてしまった。
俺は彼女の姿を見ると固まってしまった。どう声を掛けてよいか、どう謝ったらよいか。最初の一言が思いつかなかった。
「そこ座っていい?それとも開店まで外で待ってた方が良いかな?」
固まる俺に彼女が声を掛ける。ぎこちなく、構わない、と一声掛けて席に通す。
「変わって無いね。あの時から」
彼女が店内を懐かしそうに見渡して、机の上のメニューを開く。
「あ、これまだあるんだ。朝からガッツリハンバーグ定食。それじゃこれ貰っていい?」
「あ、うん。わかった」
この、朝からガッツリハンバーグ定食は、二人でふざけて考えたメニューである。通常のハンバーグと量は変わらないのだが、朝からハンバーグを食べる人はあまり居ないと妻が言うので、それだったらいっそのことガッツリと付けちゃえということでこのメニューの名前が決まった。朝食限定ともあり、値段も少し安くしてある。
俺がキッチンで料理を作っていると、彼女が席を立ち、キッチンを覗く。俺の料理姿に感心しながら、別れた後の五年間のこのを話してくれた。俺もこの五年間何があったか話そうと思ったが、ほとんどお店のことしか話せず、常に彼女が話していた。
「あの時の約束、守ってくれたね」
彼女が囁くように言った。
「あぁ」
俺はそれ以上は何も言わなかった。
「出来たぞ」
俺の声を訊くと、彼女はそそくさと元の席についた。
「お待たせしました。朝からガッツリハンバーグ定食です。ご飯はサービスで大盛りにしておきました」
「えへへ。ありがとう」
食べることが大好きな彼女はご飯はいつも大盛りである。俺が少食なことをいいことによく俺のおかずまで手を出していた。
いただきますの掛け声と共に、彼女がハンバーグを小分けに切ってからその一切れを口に運ぶ。
「んー、おいしいー」
彼女の満面の笑みで頬が落ちそうな素振りをする。
彼女の笑顔が、俺が料理始めたきっかけであることを彼女は知らないだろう。
終わらせないで
このまま中途半端なままで、終わらせないで!
途中で諦め投げ出してしまう癖がある。
やると決めたことも、もう嫌。
私には向いてない!
そうやって終わらせてしまった事がたくさんある。
そんな記憶が、ますます自分を嫌いになり
自信を失わせてきた。
だから今取り組んでいる事は途中で諦め終わらせることはしたくない。
限界まで頑張った自分には、きっと後悔はないはずと信じて最後までやり遂げたいのだ。
「テオ、荷物は持った?」
「うん」
「お気に入りのCDもある?」
「うん」
「読みかけの本も入れた?」
「うん」
テオはトランクの鍵を弄びながらぼんやり答えた。まるで気になったおもちゃを手離せない幼稚園児のように。
私はテオに念入りに確認する。
テオは今日、終末医療を受けるためのホスピスに行く。もうこの家には戻って来れない。忘れ物は致命的だ。私はふと時計を見ると、予定の出発時刻より五分遅れていることに気が付いた。
「もう出発の時間だわ。テオ、車に乗って」
私は車のエンジンを入れ、未だドアの前で棒立ちするテオに声をかけた。
「……いやだ」
テオはそういうとトランクを強く握りしめた。ほっそりとした指は白くなっていて、トランクがミチミチと悲鳴を上げた。
テオは昔から手を焼かない子だった。一日に何度も打たれる注射も、身体が悲鳴をあげるようなリハビリも、喀血や嘔吐に襲われる夜だって、彼は泣き言一つ言わなかった。
そんなテオが、唇を噛み締めて、眉をキュッと寄せて、トランクの前でしゃがみこんでいる。爪に赤が滲んでも、握りしめる力が弱まることは無い。
「そこに行ったら、もう次がないんでしょ。わかってる、わかってるのに。僕は、ぼくは──」
テオの薄い背中が大きく跳ね、鋭い咳の音と共に口からバタバタと血が溢れた。テオは、血を拭おうともせずに、口を金魚のようにはくはくと動かしている。
私は思わず、車から降りてテオに駆け寄った。
テオに近づく度に、景色がすりガラスを一枚隔てたように見えていく。
「ああ、ああ。テオ、私の愛しいテオ」
私はトランクを押し退けて、テオの柳のような身体をかき抱いた。
「ずっと、愛しているわ」
テオの身体がぶるぶると震える。やがて、小さな嗚咽と共に肩口がじんわりと濡れていった。
「終わらせないで」
あなたはいつも勝手だった。
告白してくるタイミングは最悪。
トイレの前で普通告白する?
付き合ってからも勝手だったよね。
デートはサプライズという名のミステリーツアー。
場所を勝手に決めるわ、ロマンチックの欠片もない場所。
誰があんなクソ暑い日に秘密基地作るのよ、小学生か!
それでも、いつも表情がクルクルかわって、
それを隣で見てるのは楽しかった。
私のことを好きだと全身で表現してくれるあなたに、
そっけない態度ばかりとる私。
そんなところも好きだと言ってくれるあなたに
私は、甘えてしまっていた。
でも、あの日から変わってしまった。
変えてしまったのは、きっと私の放ったあの一言。
「あなたのそういうとこ、だいっきらい!」
それから、あなたとの連絡がとれなくなった。
当然、全身で表現されてた愛情がなくなって、
サプライズデートで振り回されることもなくなった。
なのに、可愛げない私は、ごめんって言葉すら
どうしても素直に口に出せなかった。
だから、当たり前のことだと思う。
あなたに会えないのが寂しくて、
連絡しても既読つかないことが悲しくて、
あなたの面影探して、あのクソ暑い日に作った
秘密基地まで行ったら、壊されてた。
近くに、廃材のように転がった秘密基地の残骸。
私は近くに転がってる秘密基地の残骸をひとつひとつ、
拾い集めながら静かに涙を流した。
次もし会えたらちゃんと素直になる。
可愛げはないかもしれないけど、きちんと謝る。
だから、だから。
「………どうか、どうか、まだ終わらせないで」
○○○○○その後の話○○○○○○
「あっ」
ふと、声に気付いて顔を上げると松葉杖のあなたがいて、
泣いたままの顔で見上げた私に驚いたあなたは、
あわてて近づいてきてくれた。
「どうしたの!?お腹でも痛い!?それとも、えーと、、
って、、、え?」
いつもと変わらない態度の彼に、私は抱きついた。
「本当にどうしたの!?大丈夫??やっぱり、どこか…
「ごめんなさい!!ごめんなさい、ごめんなさい。
わがままばかりで、可愛げないけど、
私、あなたのこと手放したくないよ…」」
彼は困惑してたけど、おずおずと抱きしめ返してくれた。
「なにを心配してるのか、よくわからないけど、大丈夫。
僕も君を手放す気はないよ?」
「……………は!?だって、ずっと連絡しても既読すら
つけてくれなかったじゃない!」
「えっ君から連絡くれてたの?嬉しいなぁ。
実は僕、君と最後にデートした日に事故にあっちゃって
スマホずっと見られなかったんだよね」
そういって、松葉杖を手のようにヒラヒラさせた。
「…知らな、かった。私自分のことばっかで、
そんな可能性考えてもみなかった…ごめん」
「ううん、僕も電話とかで連絡しなくてごめんね。
…ちょっと意地悪したくなってさ」
「………は?」
「だって、君、僕のこと嫌いっていった。
正確には、だいっきらい、って言ったかな?」
「それはっ、、、ごめん、なさい。」
びっくりしたような顔をした。
「うん、いいよ。そっけない君も大好きだから。
さて、秘密基地壊れたみたいだし、直そうか!」
「は!?あなた松葉杖でしょ!?」
「大丈夫大丈夫、骨折だから♪」
「なにも大丈夫じゃない!」
私は、勝手で自由なあなたが好き。
あなたは、そっけなくて可愛くない私が好き。
変わり者同士ある意味お似合いかもね(笑)
正直なところ
何もしたくない
と思うことはよくある
元来ダラダラが好き
自分の為には
なかなか動けないけれども
あなたの為だと
よっしゃやるかとなる
毎日の仕事や
家事育児
そしてあなたの母親の介護
全てはあなたへの
愛情のなせる技
だからね
常にわたしを愛して
決して終わらない愛を下さい
【終わらせないで】
終わりたくない。
心の底から、そう思った。生まれて初めて、自分のデザインした衣装を、華やかな舞台の上で、こんなにたくさんの人に見てもらえたんだ。
単なる高校の文化祭。それも、普通校の。
もちろん、「〜にしては上出来だ」などと言われるようなクオリティでは満足してない。ちゃんと、どこに出しても恥ずかしくないものたちばかりだ。
(どこに出しても恥ずかしくない、か)
レイは一人で笑みを漏らした。まるで自分の子どものようだ。
初めて、大勢の人の前で指揮をとった。そして、その大勢の人たちに感謝した。
「お、レイ。ショー、良かったぞ」
振り向くとそこには、父親がいた。何か違和感があると思ったら、デカいカメラも、臭いタバコも、何も手に持っていない。
「……。」
父親は無言でレイの前に立っていた。手持ち無沙汰なのか、右手がタバコを持つ形になったまま自分の脚を叩いてリズムを取っている。ーそれも、娘が今日刻んだリズムだ。
「これで、終わるなよ。いや、終わらせないでくれよ。」
そう言い残して、父親は去っていった。
(そうだ。終わりじゃない)
レイは秋晴れの空を見上げた。
(終わりにするものか)
待って、まだ私は。
小鳥のように弱く濡れた声は、赤黒くて寒い部屋に谺するだけだった。
誰かの手を借りないと動けない話せない私は、貴方がいないと何も出来ない。
紅茶を飲むことも、花を嗜むことも、フリルのドレスに心を踊らせることも。
私はたかが人形。ドール。玩具。
何れ手放される日が来るのは分かっていた。
それでも私は、まだ貴方と……
<終わらせないで>
秋の黄昏の、海を見て立っていた。
夕日は刻一刻と沈んでいく。
「秋の日はつるべ落とし」なんて言うけれど、こんなにはやいとは思わなかった。嗚呼、地球よ、まだ終わらせないでほしい。まだやり残したことがいっぱいあるのだから。
今から西に向かって精一杯走ろうか、それとも、相対性理論とやらに頼ってみようか。
それでも得られるアディショナルタイムは、僅かなものなんだな。
激しい波が岩に砕けていく。こんなに儚いのだから、もっと時間を大切にしなければと思った通り今日この頃。
母に頼んで、腕時計を買って貰った。
終わらせないで
長く続けられないことはわかっているから
遠くない先に終りが来ることもわかっているから
もう少しの間だけ
夢の中にいさせてください
この幸せな瞬間の積み重ねを
心に記憶に刻みつける時間をください
どうかまだ終わらせないで
終わらせないで
私と約束して
今ならまだ
間に合う
もう少し
いける
から
ね
。
まー