チッチッチッ
時計が時間を刻んでいく。
「アト、サンフンニジュウビョウデス」
「…なにが?」
「ワタシノバッテリーガキレルマデデス」
私はいつも一人だった。学校でも、家でも、苦しいときも。
「ダカラワタシヲツクッタンデスヨネ?」
「心を読まないで!」
そうさ。寂しかったんだよ。だからROBOTならいつも側にいてくれるんじゃないかって、そう思って。
「スミマセン。」
何も無い時が流れる
「ワタシハカンシャシテイマスヨ」
「何に対してよ」
「ツクッテクレタコトデス」
なにをアニメみたいなことを言ってるんだ。完全な私のエゴで作られたのがROBOTなのに。
「ソレデモ、ウレシカッタンデス」
ポタッポタッ
ぐちゃぐちゃの私の心から雫が零れ落ちる。
「…なにがうれしかったのよ」
ギイッ
錆びた音をたててROBOTが微笑む。
「ソレハ…デス…ネ…」
「…ROBOT?」
ガシャッ
横たわった金属に霞んだ目を向ける
「ねえ!ROBOT!起きてよ!」
冷たい鉄のボディを揺らしても反応はない。
「ROBOT…」
また私は一人になった。
ピコン
その音ともにROBOTに文字が表示された。
「キミノモノガタリハマダ」
【オワラセナイデ】#6
11/28/2023, 3:58:54 PM