『紅茶の香り』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
紅茶の香り
それは苦い香り
君と一緒にいた思い出と、
今いないのだという事実を教えてくれるから。
楽しかった、幸せだった記憶が多ければ多いほど
今、私の胸を締め付ける。
どうしたらよかったのだろう?
どうすれば今もあなたは私のそばにいてくれたのかな?
苦しいのに、悲しいのに
同時に、君が私を私にしてくれていたのだ
あなたがいない今、自分の心に穴がぽっかりと開いている
その喪失は他の誰にも埋められない
私は今後も
その喪失を抱えて生きていく…
紅茶の香り。
僕は嗅ぎ分けることが出来る。
ハーブ、アップル、レモンなど。
その特技を見せた時、僕は引かれた。
だから僕は隠すようになった。
あの子が好きな匂い、、ちゃんと覚えたのに...。
母に貰いしメイソン飲みてさえきみが淹れし紅茶あましと思う
きみが目を鼈甲色に燦めかせ作り出だすは「紅茶コーヒー」
お題 紅茶の香り
アールグレイ
アッサム
ダージリン…
お洒落な名前と
お洒落な味わい。
そして、香り。
んーやっぱり紅茶が好き。
カーテンが揺れて
本を読みながら
窓辺で紅茶の香り。
柔らかい日差しと私。
どう?
私もちょっとお洒落でしょ?
–紅茶の香り–
紅茶なんて久しぶりに飲んだな、と言う。こんな味だったか、と言う。あーぬくい、と言う。どうやって淹れんの、と言う。香りが飛んでしまうほどに重なる言葉が、もたらされる時間が、こんなにある。どれもこれも誰かにとってはくだらないのだろう。カップはまだ温かい。何度でも。何度でも淹れよう。
あ゛ー 疲れた
ベッドへダーイブ!!
はぁ、
ゆっくりするか、
明日休みだし
てか、喉乾いたー
紅茶でも飲むかー
ベッドからキッチンまで移動するのすら疲れるな、
まぁいいや
よし、紅茶出来たー
飲も
んー、いい香り
やっぱ、紅茶飲んでる時がゆっくり出来るなー
あっ、朝読んでた本読もーっと
えーと、54ページっと、
なんか、すんごい進んで読めてる気がする笑
もしかして、紅茶のお陰か?
なんか、この調子だったら、明日仕事でも...って、
明日休みだって!もー、
明日休みだし、もっとゆっくり休んじゃおー!
紅茶お代わりー!...っと
紅茶の香り
紅茶の香り╱10月27日 金曜日
私、紅茶が好き。
美味しいし、すごく良い香りだもん。
恋愛って、紅茶と似てる気がする。
好き同士でいる時間が熱々で美味しい紅茶。
時間が経ってきて、不満とかが溜まってきた時が、冷めてきて美味しくない紅茶。
お別れが、捨ててしまった紅茶。
結婚が、飲み干した紅茶。
じゃあ、紅茶の香りはどこにあたるんだろう。
それは、「思い出」だと思う。
飲み終わっても、しばらくは残っているし、ふとしたきっかけで思い出すことがある。それに、飲んでる時はそう感じなくても、記憶の中の紅茶って、だいたい良い香りでしょ。
それは、「思い出」に似ている気がする。
私の記憶の中の貴方も、紅茶の香りと同じで、美化されていたみたい。
だから、また貴方のことを好きになってしまった。
周りから見たら、どこがいいのって思われるかもしれない。
紅茶の香りのように美化されているから魅力的なの。
もう、救いようがないのかもしれないね。
No.2 紅茶の香り
「雨、どうしようかな」
僕は近くの服屋さんに行っていた。
だがその帰り道、雨が降ってしまった。
しかもかなりの大雨だった。
スマホを見ると、止むのは夜の8時ぐらい。
今は1時ぐらいだった。
さすがにこのまま雨宿りするのは嫌だし、コンビニとかで傘を買って帰ろうか。
そう考えていた時のことだった。
「すいません、今時間いいですか」
僕がパッと見ると、それはお嬢様オーラむき出しの女の子だった。
一体どこかのお姫様がなんの用だろうか。
僕ははい、と頷くと女の子が、
「実は私、店をやってるんですけど、雨の中たっているのもしんどいと思いますし、来ませんか?」
女の子はニコッと僕に笑いかけてくる。
「どんな店なんですか?」
僕は聞いてみる。
「紅茶が専用の店です!パンケーキとかもありますし、カフェとして捉えてくれて大丈夫です」
女の子は明るい声で答えてくれた。
カフェか……お洒落なイメージがあるな……。
僕はどちらかと言うと色々着こなしてお洒落する人とは程遠い。
裏表もあまりなく、テンションはいつも高く、面白いことをやって人を笑わせるタイプだ。
学生の頃も人気だったが、「○○くんってお洒落だよね」というタイプの人気者ではなく、「○○くんって面白いよね」で人気者のタイプだった。
だが僕も大人になって、お洒落に興味を持った。
少し家に引きこもっているイメージの仕事だから、たまには外出して色々見ているうちにお洒落にも興味を持った。
僕は色々悩んだ末、
「はい!行きます!」
と答えた。
すると女の子はパッと顔を輝かせながら、
「来てくれるんですか!?ありがとうございます!あ、傘ないですよね、これ使ってください」
女の子は持っていたお洒落な傘を差し出してくれた。
女の子はカバンから小さい折り畳み傘を出し、開くと、
「カフェはこっちです!着いてきてください!」
女の子はゆっくりと歩き出した。
僕は女の子に貸してもらった傘を差して、なるべく濡れないようにゆっくりと歩く。
僕は行く途中で聞こうと思ってたことを言う。
「あの、よければ名前を教えてくれませんか?」
「私は愛莉と言います。あなたの名前も教えてくれませんか?」
僕も名前というよりかは偽名を名乗り出す。
「仕事の偽名なんですけど、「雨水 ーAMAMIZUー」って言います。知ってます?」
お嬢様らしき女の子は答える。
「え、雨水さんですか?私、ファンですよ」
愛莉さんは落ち着いた口調で言う。
「え?本当ですか!?」
僕は愛莉さんよりやけにびっくりしながら言った。
「私、家族でカフェをやってるんですけど、父親があなたのことが好きで……それから、伝染して行ったってわけです」
「あー……なるほど……」
そうやって会話をしてるうちに、僕は紅茶の香りが漂うのがわかった。
「もしかして、この近くが愛莉さんのカフェですか?」
「えぇ、その通りです。今日は家族がいるので、色紙にサインしてあげてください」
愛莉さんは少し笑いながらそういった。
僕がカフェの入口を開けると、お父さんらしき人が駆け寄って話してくる。
「愛莉、お客さんか?」
「うん、そうだよ。お父さんが好きな、雨水さん」
するとお父さんは顔を輝かせながら、
「え、雨水さんって……あの雨水さんか!?え、サインしてください!Tシャツに!」
「Tシャツに……?」
僕はすかさず突っ込んだ。
「あぁ、間違えた……えーと、サインして欲しいんですけど、もうここにドーンと書いてください」
僕は愛莉さんのお父さんに招きいられ、お父さんが指さしてる所を見る。
そこには何も書いてない広い壁だった。
え?壁?しかもこんな広いところに?
僕は一瞬戸惑って、またなにか間違えたのかと思い聞いてみる。
「え、壁ですか?いいんですか?」
「はい、壁に書いてください。堂々と。」
僕の耳は間違っていなかった。
とにかく僕は覚悟を決めて書いてみることにした。
手馴れながらも少し慣れていない感じで書く。
書き終わり、遠目で見てみると、結構いい感じだった。
「とってもいいですね!ありがとうございます!父親が喜びます!あ、どうぞカウンター座ってください」
愛莉さんは相変わらずニコニコで手招きをしてくれた。
僕が座るとすぐにパンケーキと紅茶が届いた。
紅茶の匂いが店内に広がる。
僕は早速手につけてみた。
「おいしいです!」
普通の店より何十倍も美味しかった。
僕はバクバクと食べる。
そんな僕を愛莉さんはじーっと見つめていた。
僕はあっという間に紅茶とパンケーキを食べてしまった。
「あ、雨止みましたね」
愛莉さんが窓を見つめながら言った。
スマホを見ると時刻は2時。
予定より早く雨は止んだそうだ。
「じゃあ、僕はこれで」と立ち去ろうとすると、
「あの、雨水さん!もし雨水さんがテレビに出たら、またここに来てくれませんか?」
愛莉さんは僕の手を握りながら言った。
テレビ、か……。
「分かりました!テレビは出れなかったとしても、有名になったら来ますね!」
僕はそう言うと、愛莉さんは嬉しそうに、
「はい!ありがとうございます!」
と、さっきよりもニッコニコで答えた。
僕は店内を出た。
ふと歩いているうちに後ろを見ると、その店は無くなっていた。
「……というのが、僕の体験談です。信じて貰えなくてもいいんですけど、僕がその後に書いた「紅茶の香り」はこの話をテーマにしました。」
「なるほど。小説家の雨水さんがそんな体験談をしたなんて、とても信じられない話です。じゃあ、今テレビに出たということは、今から行くんですか?そのカフェに」
「えぇ、久しぶりにあの紅茶とパンケーキ、食べに行こうと思います」
数年後、僕は笑いながらそんなことをいい、また愛莉さんに会いに行くと心に決めた。
少し寒くなってきた朝に
本格的な紅茶ではないけれど
マグカップにお湯を注ぐだけの紅茶を淹れる
マグカップを口元に寄せると
ふわっと紅茶の香りがする
それと同時に舌をやけどする
そんな秋の訪れ
「___あいしてる!」
ふとした時に思い出すのは、お前とよく行った喫茶店の事や。
お前は紅茶の匂い苦手だからって、苦いからって、何時もミルクティーを飲む。
彼処の紅茶、美味いんにな。
あのフラワリーな匂いも独特のコクも、美味いんにな。
─────ふと、目の前のお前が紅く染まっていくのを見た時、そんなことを思い出した。
「___は?」
紅く、紅黒く染まって行く手は、冷たい。
俺は、1回でもこいつに好きだと、大好きだと、愛してると、伝えたことはあったんやろか。
お題 紅茶の香り
今日は会える?と電話をかけてみても
友達と一緒だからと言い逃げるあなた
電話越しに聞こえる彼女の笑い声
今日も1人この部屋で
紅茶の香りに誘われながらため息ついても
あなたが見える訳でもないから
寂しさ埋めたくなる
戸棚の奥から、お気に入りの茶葉を取りだして
沸かしたお湯を、ティーポットの中に注ぐ
いい香りがしてきたら、少しの間蒸して置いて
その間に、色鮮やかなクッキーを、お皿に盛りつけようか
あとは、二つのカップに紅茶をゆっくり注ごう
ほら、ふわりと優しい香りが、してきたでしょう?
さぁ、準備は出来た。
今から、二人だけのお茶会を始めようか。
--二作目--
休日の、少しだけ早い朝の時間。
そんな朝に、あいつは決まって紅茶を淹れてくれた。
優しい花の香りが、まるで部屋全体を包み込むように、ふわりと香る。
そんな匂いを堪能しながら、紅茶に口をつければ、少し冷えた身体を優しく暖めてくれる。
ふぅ、と小さく吐息を漏らすと、あいつはいつもふっと笑う。
「お気に召してくれた様で何よりだ」
そう言いながら、あいつも紅茶に口ずけて、同じく吐息を漏らす。
それに釣られるように、俺もクスリと笑いを零す。
こんな、何気ない休日の一時。
紅茶の香りに包まれながら、そんな小さな幸せを噛み締める
#紅茶の香り
102作目
紅茶の香りのするベランダにて。
「僕は、もう自分が何者なのか、何を目指して何をしてきたのかさっぱり覚えていないよ。何も考えず、ただ呼吸を繰り返していただけ。」
明るい花のような彼が、ポツリともらした言葉。
その一言が私にはとてつもなく闇深く思えて、少し怖かった。
the morning glow
今年の冬は一段と寒い。寒さの本番はまだこれからだというのに、私の吐く息は白い。それに、今日は雨だ。窓に打ちつける雨の音が、1人には広すぎる我が家に響き渡っている。
私も歳をとった。薄く生える髪の毛は白く染まり、ベッドから起き上がるだけでも腰や膝が痛む。目が覚める時間も随分と早くなってしまった。寒い冬の時期の朝は本当に体にこたえる。
私はダイニングへ赴き、紅茶を淹れた。冬の突き刺すような寒さの朝は嫌いだが、そんななかで味わう君が淹れた紅茶は格別だった。
君がいなくなってからどれくらい経ったのだろう。随分と長く君と顔を合わせていないけれど、いまだ日常に君の影を追ってしまう。毎朝自分で紅茶を淹れるとき、君のつくる紅茶を思い出すのだけれど、私が淹れた紅茶の味はどこか渋くて、香りもなぜか物足りない。やっぱり私は君には敵わないみたいだ。
温まった私の体に、窓を打つ雨の音が心地よく響く。肌を刺す寒さもどこか気持ちが良い。
ああ、寒い。このまま眠ってしまおうか。君がいたらこんなところで寝るなって叱ってくれたかな。けれど今ここにいるのは私だけ。ああ、瞼が重い。目が覚めた時には雨が止んでいると良いのだけれど。
......ん?
どうやら私はダイニングの椅子で眠ってしまっていたようだ。卓上の時計によれば、ほとんど時間は経っていないようだ。紅茶もまだ湯気を漂わせている。良い香りだ。
目の前の紅茶を一口すする。温かくて美味しい。
「相変わらず、君の淹れる紅茶は美味しいよ」
「当たり前よ、あなた。」
窓の外に目をやると、すっかり雨は止み、穏やかな鳥たちの鳴き声が聞こえてくる。ゆっくりとはけていく雲の隙間からは、美しい大地というステージにスポットライトを当てるかの如く、何本もの光線が降り注いでいるのが見えた。
天使が吹くラッパの音が聞こえた気がした。
夜更けて 週末前の楽しみは
読書に紅茶 クッキー少しを
#短歌 #書く習慣 20231027「紅茶の香り」
『出来たらそのまま客へ出してくれ!』
給仕姿の同級生が怒鳴る。満員御礼、外には行列。彼を始め接客の担当者は卓の間を息つく間もなく動いている。
しかしその状況で、厨が暇なわけがない。
どうして俺が給仕なんか!!!と怒鳴り返すと、男性客に大人気の麗しい顔を歪めた " 男 " が、
『お前の " もりもり!生ショートケーキ " をご注文だ。
一回くらいお客様の顔を見ろ!』
と吐き捨てた。別の厨担当者に、どうせ聞かんからとっとと行け!と言われ、考える間も惜しくなり手に付いた生クリームを拭う。混雑を縫って辿り着いた卓で、思いも寄らない顔を見た。ひらり、と手を振られる。
『やあ。』
くっ、くく……!!!!思わず叫びそうになり既で堪える。仮にも客と店員だ。なんで此処に? 関係が良いわけではない俺達が総出で居ると知っているはずなのに。
『……っ、お待たせいたしました。』
感情を押し殺し皿を持ち直した時、二度目の驚きが襲った。
こいつ、女連れ!!!
フォークをとり、ほらおあがりよ、と一口分のケーキを女に差し出す奴を見て、いい気なもんだと驚き怒り呆れを同時に飲み込む。ごゆっくり、と呟いて最速で厨に戻った。
…それしかなかった。俺は忙しいんだ!
殺気立つ厨に戻ってほっと息をつく。再びホイップに戻ろうとした時、爽やかな香りと共にぽんっと肩に手が置かれた。
『お前の卓だそうだ…頼んだ。』
また俺なのかよ!!!!!
【紅茶の香り】
身体に細胞に染み渡る。
リラックス効果はバツグンだ。
ダージリン、セイロンティー、ホワイトティー、、、
その日、その時、その場所で、楽しみたい。
私にとって、ほんのちょっとした楽しみの一つ、紅茶の香り。
紅茶の香り、私の大好きな香り。
私の夢の中に出てくる素敵な香りは紅茶なのかな?って時々思うけど不思議だけど違う香りなんだって思っちゃう。
どうしてかな?身体が疲れてるのに夢のなかでも苦しんで疲れなきゃいけないのはどうして?
そんなときに助けてくれたあの香り。
何だったんだろう。紅茶…。 紅茶な気がする。
きっと私を助けてくれたのは、私が愛したあの紅茶。
ありがとう紅茶。
10/27「紅茶の香り」
目の前にティーカップが置かれる。ふわり、と懐かしい香りがした。
「どうぞ。聞くの忘れてたけど、紅茶は飲めるよね?」
「うーん…、多分」
茶葉の名前は覚えていない。砂糖を入れても、ミルクを入れても、どうも舌に合わなかった紅茶だ。ただ、香りは嫌いじゃない。
「ミルクか砂糖いる?」
「うん。…あ、やっぱりいいや」
久しぶりに、向き合ってみる事にした。昔付き合ってた彼女との記憶に。
(所要時間:8分)
300字小説
山のお茶会
「今年は夏の君が居着いて……それがやっと去って、美しく化粧しましたのに」
「はあ……」
秋の登山。鼻をくすぐった紅茶の香りに気が付くと、俺は紅色の着物を着た娘のお茶会に座っていた。
「なのに、しるばーうぃーくが過ぎたとかで誰も見に来てくれませんの! しかも秋の君があっという間に去ってしまって、来週には冬将軍が来ますのよ!」
娘が文句を言いつつお茶を入れる。
「もう! 憂さ晴らしにヤケ食いですわ。付き合って下さいまし!」
スコーンに葡萄に栗、薩摩芋に林檎。お腹がバンパンになるまで食べた後、ふわりと秋風が吹くと俺は山の麓にいた。
「夢……?」
手には土産か、アップルパイ。
「……今年も綺麗でしたよ。来年もまた来ますね」
お題「紅茶の香り」