『窓越しに見えるのは』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
窓越しに見えるのは、部屋を暗くさせるシャッター。
昨日は1日外に出て、人と過ごした。
気兼ねなく楽しい時間だったけど、いつもソロ活している散歩にも着いてくる後輩。
嬉しい事なのだろうけど、わたしには1人で自分のペースで過ごす時間がとても重要らしい。
疲れてお昼近くまで寝てしまっていた。
次からは断ろうと思った。
Noと言える勇気を持とう。自分を保つ為に。
【窓越しに見えるのは】
振り返って目があったので、窓越しに手を振った。
なにも返ってこなかった。
友達と思っていたのは私だけだったみたい。
誰、あの子。
―そんな目で見ないで。
あの子にとって、私は何。
窓越しに見えるのは私の友達、かもしれない。
あ。
そっか、私、死んだんだった。
憧れた存在は天高く昇る太陽だった
窓から見える景色は宝石のように美しく
その輝きには価値がある
どれだけ強く憧れてそうなりたいと願っても
私はその光から作り出される影でしかない
陽があれば陰がある
しかし陽がなければ陰はうまれない
私は永遠に自ら光を放つ陽にはきっとなれない
窓越しに見えるのは、壊れた私の故郷。
窓越しに見えるのは、私がよく遊んだ公園。
窓越しに見えるのは、私が住んでいた家。
窓越しに見えるのは、体育館。
体育館に並ぶのは、私の好きな人たちの死体。
窓越しに見えるのは変わりゆく季節と、あの子の後ろ姿。その情景をただ見つめているだけで日々は過ぎていく。それでもの心は十分に満たされていた。この細やかな幸せは永く続いていくと信じていたけれど、あの子は夏が始まる前にどこか遠い場所に行ってしまった。永遠の終わりを知った僕の心に生まれた空洞。そこにはどうしようもない侘しさが募っていく。もう二度と満たされることはないと悟りながら今もまだ窓の外を見つめている。先に立たない後悔のせいで、こんなに苦しい思いをするなんて知らなかった。知りたくなかった。そんな僕を横目に燦々と照る太陽。その眩さに手をかざし、瞬きを何度か繰り返す。窓越しに見えるのは、あの子じゃない子の後ろ姿。せめて一言だけでも言葉を交わせていたら、こんなに苦しくなかったのだろうか。せめて僕があの子のように外で遊べる健康な体をもっていたら、これほどまでの後悔は抱かなかったのだろうか。すべてはないもねだりで、たらればでしかない。喉に痞えていた言葉は嗚咽に変わり、僕をさらに惨めにさせた。
真っ青な青空。大きな羽で悠然と空を翔ぶ鳥を目だけで見送る。今日はとても暑くて身体を起こす気にもなれなかった。頬に伝う汗を緩慢とした仕草で拭い,仕方なしに椅子から腰を浮かせた。凪沙は机の上に重なり頁が折れまくっている教科書をやっとの思いで片付けると充電中のスマホをチラリと見遣った。56%。一先ず50%は貯まった。コードを引っこ抜くとテキストを片手に階下に降りた。炎天下の中に飛び出し,暑いサドルに跨る。垂れる汗をそのままに自転車を飛ばした。空を見上げると窓から見た空より遥かに大きな空が広がっていた。自分が見ている世界はほんの一部分に過ぎないのだ。先程空を翔んだあの鳥はこの何処までも続く空と一体化していた。私も,大きく飛躍したい。何処までも続く空に倣って。
少し遠くに海がある。私はいつも見ているだけで、行ったことはない。毎朝海岸沿いを散歩している人、ジョギングしている人、座ってぼんやり海を眺めている人、波と遊ぶ子供たち。この四角に切り取られた風景の中に、たくさんの人を見た。
私も行ってみたい、そう思うようになったのはいつからだろう。
体中に繋がれた管はそれを許さないし、自分で歩くことすら叶わないけれど。たぶんきっと、もう少しであの景色の中に行ける。そんな予感がする。
だから、もう少しだけ我慢。
窓の外、片腕を上げた君がピョンピョンと飛び跳ねていた。
どこからか仕入れた情報を元に、毎度、奇行とも言えるようなことをする君。
今回は比較的マトモなことをしている。
梅雨時の窓拭き。
程よい湿気と暑さがガラスの表面に付着した汚れを落としやすくする。
冬場のように急速に乾燥しないから、しっかりと乾拭きが出来る。
鳥が激突してしまうくらい、ツルツルピカピカになる筈だ。
その前に君が力尽きなければ。
窓の外、汗だくになりながら窓拭きをする君の為。
グラスに注いだキンキンのレモネードとゴマ煎餅を手に、窓辺へ寄る。
テーマ「窓越しに見えるのは」
真夏日の午後の空
淡い青に感じる無限
曇りなきガラスの発明者へ
敬意を込めて麦茶をひとくち
雲はどこにもないようだ
(窓越しに見えるのは)
窓越しに見えるのは君。
君は、上から吊るされた縄を首に掛け、台の上に立っていた。
その行動から僕は、君が何をしようとしているか察し、僕は大きな声で止めるように催促した。
喉が枯れるくらいに。
だけど、君にはこちら側の声は聞こえないようで、その行動をやめなかった。
僕はただ、窓に張り付いて、あちらを見つめる他なかった。
君は首を吊った。僕は悲しかった。又、嬉しかった。
僕が居なくならなければ、君は命を諦めることは無かったのかもしれない。悲しい、だけど、君が僕のために命を諦めてくれた事が嬉しくもあったのだ。
そんな矛盾だらけの僕に、魂だけとなった君が此方を向いて『ただいま』と微笑んだ。
君がそう言い終えると、僕はいつ流したか分からない涙を拭い、『 お か え り 』そう言って、僕は君に笑いかけた。
お題【 窓越しに見えるのは 】
窓越しに見えるのは、世間でよく云われるような円盤型のUFOだ。ふわりふわりと宙に浮いている。常々思うことだがあれはどうやって浮いているのだろう。 SFならば反重力装置が着いているで片付けられるが現実問題そんなに簡単では無い。
折角なら聞いてみることにしよう。
私はそっと窓を開ける。ひんやりとした真空が流れ込んでくるのを感じた。
全身がうねうねと動く何かに掴まれるようなこの感覚はいつになってもなれないものだ。
宇宙服をきた私は彼らに声をかける。
「Hello?」
あぁ、そうだ。ここでは英語は通じないのか。
家にいるとき私はいつもは窓から外は見ず、
音を聞いている。
たとえば、窓の外でカラスがベランダの壁の縁を
歩いている音が「とつとつ」と聞こえ
止まったと思えば、いきなり街中の人を
起こす勢いで「ガァーガァー」と叫び
少し経ったら私のベランダから
カラスの実体はみていないが飛ぶ音が聞こえ
その翼の音は人々を驚かせて仕事を終え
ゆっくりとさっていく様子が目に浮かんだ。
ふと、窓越しに外の景色をぼんやり眺めてみた。
ビルの谷間から人々が慌ただしそうに歩いている。
空は青く澄み渡り、世界は変わらずに動き続けている。
そんな変化のない空を眺めていると、大きなトラックがとおりすがり視界が覆われる。
その瞬間、外は見えなくなり自分の顔が映し出された。
--相変わらず、冴えない顔してんな。
そんな自分を見て、フフッと笑みをこぼした。
ぼんやりと眺めていた
ただ眺めていた
雨粒がただ地面におちていく
悲しいとか楽しいとか
嬉しいとか妬ましいとか
辛いとか幸せとか
透明な小さな雫には そんな感情はなくって
どんな出来事も
そのまま受け容れているのだろう
傘の花が咲く窓越しの景色は
明日も続きそうだ
#48「窓越しに見えるのは」
ある朝
起きて朝の光を浴びるのが日課だ
僕は窓を開けようと窓辺に近付く
そこには見たことのある影
別の世界の僕と君の姿
君はとても頑張り屋で影で凄い努力して
僕にとって、とても眩しくて
でもその眩しさの中は居心地のいい温度
僕は復縁してよかったとも思ってる
周りからなんて言おうと
君に最後に裏切られようと
僕は君の行動全てを信じている
影の努力家
本当にそう思えるほど頑張っている
はめ殺しの窓
採光だけを目的とした窓
換気機能を捨てた窓
虫すら入って来れない窓
ただ眺めることしかできない窓
絶対に開くことのない窓
決して外へは繋がらない窓
カーテンを取り付けて
二度と開くことのない窓
~窓越しに見えるのは~
窓越しに見えるのは、眠りについた静かな町だった。
どうして、こんなところにいるんだろう。
気を抜くとすぐに我に返ってしまいそうで、わたしは窓の外に見惚れることにした。
夜だろうが昼だろうが、いつも光り続ける街から抜け出して、知らないこんなところまでやってきてしまった。
信号が赤色を灯した。一本道に通る車はわたしが乗るこのタクシーだけで、外に人影は一つも見当たらない。
運転手が缶コーヒーを一口飲んだ。彼とバックミラー越しに目が合う。けれど、お互い会釈も微笑みもせず、自然と目を逸らした。
やがて信号が青に変われば、車体は進み出す。
あの街から抜け出せばいいと思っていた。あの街から離れたら、なにかが変わると信じていた。
それなのに。
胸の中で虚無感が膨張していくことに、わたしはいつまで目を背けられるだろうか。
窓越しに見えるのは私ではない誰かと一緒に歩く君。
ふと目が合って、私は焦った。
急いでカーテンを閉めて自分の感情を塞ぎ込み、声を殺して泣いた。
薄く広がる雲と鳥のさえずり、遠くにあるのは私の身長よりもずっと高い木。
このまま暑くならなければいいな。
【窓越しに見えるのは】
窓の外にはバケツでもひっくり返したかのような大雨が降っている。打ちつける雫で滲んだ窓に、そっと指先で触れた。
突然の夏の雷雨。せっかく海へ行く約束をしていたのにと、思わず溜息を吐き出した。
雨は嫌いだ。苦い記憶は全て、雨と結びついている。父親の怒号、母親のヒステリックな泣き声。いまだに耳元で響くそれらをかき消したくて、必死に耳を塞いだ。ああ、本当に。雨なんて大嫌いだ。自分自身の脆さをこれでもかと思い知らされる。
下唇を噛み締めて窓の外を睨みつけていれば、不意に鮮やかな赤色が霞んだ視界に映った。驚くと同時に電話が鳴る。反射的に取ればひらひらと、真っ赤な傘の下の人影が手を振った。
「来ちゃった。せっかくだから家で映画でも観ようよ」
ノイズの混じった朗らかな声が耳朶を打つ。途端に心が上を向くのだから現金なものだ。君がいないと、僕はダメになってしまう。
「濡れたでしょ、早く上がりなよ」
つっけんどんな口調を装いながら、玄関の鍵を開けるために立ち上がった。
窓越しに見える君は、太陽よりも眩しい僕の光だ。なんて、恥ずかしすぎて口が裂けても言うつもりはないけれど。