『窓越しに見えるのは』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
何も見えない深い闇
虫の声、カエルの鳴き声、川の音
目が慣れたら見えてくる
家、田んぼ、星空
田舎に行きたーーーーい!
#7 窓越しに見えるのは
窓越しに見えるのは、
兵士、戦車、逃げ惑う市民。
崩れ行くビル、マンション、シンボル。
いつまで続くのか、終わりがあるのか。
窓越しに見えるのは、
変わらない毎日。
違うのは天気くらい。
退屈な毎日だし、生きづらい日本だけど、
これを平和って言うんだろうなぁ。
窓越しに見えるのは。窓越しに見えるのは隣の家か道路くらいのものだ。ふむ、特に語ることのないお題だな。
そういえば窓とはちょっと違うけど部屋の中にある引き戸のガラスを割っちゃったんだよな。あれっていくらくらいするんだろ。
賃貸だからこの部屋を出る時に弁償しなきゃだよな。気が重いぜ。
弁償と言えば壁にネジで穴も開けちゃったんだよな。まだ若い頃に借りて結構な年月をここで過ごしたからやらかしてることが割りとある。
恥ずかしい話だけど昔は部屋を傷つけてはいけない、そんな当たり前のこともわかってなかった。だから物を引っかけるための穴を開けちゃったんだよな。
それに長く住んでいるから故意じゃなくて事故で壁にひびや穴を開けたこともある。まだ酒を飲んでいたころに酔っぱらってとかでね。
今のところ引っ越す予定はないけどもし引っ越すことになったら現状回復とかそんなのでいくら取られるんだろう。自分のやらかしとはいえ怖いものだ。
私の家はマンションの三階。私の部屋は南向きで日当たりがいい。でも窓はずーっとカーテンが閉めてある。
だって、外の世界なんて見たくないんだもん。
少し前にお父さんが私にもう一つの窓をくれた。
それは一日中煌々と私の顔を照らす。
朝も昼も夜も関係ないとばかりに同じ光が私を照らす。
その窓と言う名のPCの中にはゲームやSNS。
知らない人と文字だけの会話。
やりとりする人の名前は多分、本名じゃないし、写真も拾った写真か加工したやつだと思うし、私だってそう。
この窓の中だけは、なりたい自分になれるんだ。
窓って名前のPCは名前の通り、ちょっとだけ覗き見はできるけれど、扉のように出入りはできない。
このままじゃダメだってわかってるけど、どうしても部屋から出られない。
SNSに新しいメッセージが届いた。
「久しぶり。」って。「誰?」って聞いたら、アオイって同級生の名前が返ってきた。
え?本物?本人だとしたら、どうして私ってわかったんだろう?お父さんもお母さんも私のアカウント知らないはずだし、個人情報がどうやってバレたのか。怖い。
とりあえず無視しよう。そうしよう。
久しぶりにパタンと光る窓を閉めた。
しわくちゃの布団にくるまって、どうしよう。どうしよう。と悩んでいたら寝てた。ぐっすりと。
この部屋に居れば安全。誰からも嫌な事言われないし。
SNSで嫌な奴いたらブロックしちゃえばいいし。
でも、アオイは気になる。
寝たからか、ちょっとスッキリした頭でもう一度、光る窓を開く。カタカタとタイピングしてアオイに話しかける「何?」コレならあのアオイじゃなくても大丈夫。私って知ってる人じゃないかもしれない。アオイなんてありふれた名前だし。
するとすぐに返事が来た。
「10分後、カーテン開けて。そしたら伝える」と。
えー!どうしよう。どうしよう。ボロい部屋着にボサボサ頭。カーテン開けたくない。
「じゃあ知らなくてもいい」と急いで返事。
その後は早く返信が来ないかとジッと光る窓を見つめる。なかなか返信が来ない。それでもジッと光る窓から離れられない。
ようやくアオイからの返信「10分たったよ」
この窓の向こうにアオイがいるの?凄いドキドキして汗が滲む。どうしよう。
怖いからまた布団にくるまって知らんぷりしようとする。今度はなかなか夢の世界に行くことができない。
気になって仕方ない。
少しだけ。少しなら。と、そっとカーテンの端っこを摘んで上げる。
マンションの前の道路にアオイはいた。
汚れた窓越しに見えたアオイはニッと笑う。開けたのがバレたみたい。そして、パクパクと口元が動く。
アオイはこちらに携帯を見せた。わけがわからないけれど、カーテンから離れて電子機器の窓を開く。
アオイから「話したよ」って。
「聞こえない」って答えたら
「じゃあ窓開けて」って
「無理」
「家行っていい?」
「無理」
「電話は?」
電話…
電話くらいならしてもいいかな?って思ってたら
「9時に電話するから」の文字。
わかったって返事はできないけど、アオイは電話かけてくれると思う。
窓はまだ開けられない。
でも随分前に充電の切れた携帯をコンセントに繋ぐ。
少し外の世界に繋がるかもしれない。
窓越しに見えるのは、街の風景
つまんない授業なんて、聞いてちゃいられない
早く終わらないかな
外はとってもいい天気だ
今日はどこか寄り道でもして帰ろう
空が茜色に染まった
窓に映る私の頬も茜色
数時間前までは青空
私の頬には涙が伝っていた
幸せな日々との別れ
感傷に浸り……溺れていた
茜色の空は
涙を枯らし
気持ちも枯らしていく
何も考えなくていい
そんな時間
やがて闇に呑み込まれていく
闇は月明かりで
静かに照らされる
私の心も少しずつ
潤いを取り戻す
まだ未練はあるけれど
少しずつ
少しずつだけど
前に進めそうな
そんな……月明かり──
(2023.07.01/窓越しに見えるのは)
窓越しに見えるのは
うちの窓からは、畑といろんな家
もし、海が見えたなら
朝はもっと早く起きれて、
なんなら、ウォーキングしちゃうかも
もし、森が見えたなら
朝は、もっと早く起きれて
なんなら、ウォーキングしちゃうかも
いつからあそこにいたのかは覚えてない。窮屈な箱の中。決まった時間にごはんが出てくる。それだけ。見えない壁があって、向こう側には神様がやってくる。たくさんの神様。匂いがわからないのが不気味で、じっと僕を見る目が怖くて、いつも箱の隅で震えてた。夜になれば少しは楽になれた。ビョウインの匂いの人がやってきて、僕と遊んでくれたから。でもいつも悲しそうな目をしていた。僕の頭を撫でながら、いい人に巡り合うんだよ、と言っていた。なんとなくわかってたんだ。僕は行かなくちゃいけないって。窓の向こう側に。たくさんの神様がいる場所に。
あの時、窓の向こうの君と目が合った時、僕は本物の神様と出会った。君はその小さな両手を壁につけて、ずっと僕を見ていた。二つの丸い瞳がきらきらしていて綺麗だった。ちっとも怖くなかった。それから君は言ったんだ。この子がいい、って。奇跡を告げる声はちゃんと僕にも聞こえていたよ。
はしゃぎ疲れた君が眠っている。大好きな匂い。毛布を引っ張ってきて、その体に掛ける。上手く広げられなくて不恰好だけど仕方がない。僕はその隣で目を閉じる。すやすやと君の呼吸が伝わってくる。あの時のことは時々思い出すけれど、こうして君に触れていればするりほどけて消える。後に残るのは守るべきものがある幸せだ。君がくれたもの、全部お返しできるといいな。
窓越しに見えるのは
私を捨てたあなたの笑顔。
一生恨んであげる
窓越しに
シーツの洗濯物が揺れている
まるで風と戯れるように。
窓越しに見えるのは
手を振る貴方
何時も私を気遣ってくれる
優しい貴方
窓越しに見えるのは今の季節にある紫陽花。草や雑草。父が植えている畑の食物。山にはえている木。今日は晴れているから窓越しから見える風景は最高だ。
窓の中から見える景色は、とても美しくて、希望に満ち溢れているように見えた。少なくとも、大人達が話す(世界)とは比べ物にならないくらい。ここにいれば、幸せな生活が送れると、大人達は言った。でも、僕はこの生活には幸せを感じられない。ただただ生きるくらいなら死んだ方がマシだ。遠くで、蝉が懸命に鳴いている。それと共鳴させるように、僕は窓を突き破って外へ出た。奥から、大人達の叫び声が聞こえる。でも、僕は振り返らない。きっと、世界は僕が楽しいと思うもので満ち溢れている。それがいくつ消えたとしても、また探せばいい。この世界は美しい。そう信じたいんだ。
あの子が、私のもとから去っていった。あれだけ、外の世界は危険だと教えこんだのにあの子は何も残さずに、この家から去っていった。この世界は残酷だと、私はいやというほど思い知らされた。そんな世界であの子が生きていけるはずがない。世界で一番できないあの子が。
いや、違う。
世界で一番できない子は私だ。あの子には、きっと勇気があった。私には、それすらもない。きっと、あの子なら立派に生きていける。私だけがそう知っている。遠くで蝉の声が聞こえる。どうせ、すぐ死ぬにと私は冷めたように、その声を聞き続けている。
窓の中から見える景色は、とても色褪せて見えた。
白色のシャツの袖で乱雑に汗を拭った。右で拭えば左が流れ落ち、左を拭えば右が流れ落ちる、堂々巡りの攻防戦。ガラス一枚隔てた向こう側では、刺すような日差しがじりじりと町を焼いていた。ふと顔を上げた彼と視線が絡む。待たされているというのに笑顔でこちらに手を振る姿に申し訳なさと少しの呆れ、嬉しさがほんの少し。小さく手を振り返してからカーテンを閉めた。ここから見える彼は、私だけの特別だ。
/窓越しに見えるのは
『窓枠』
窓枠は切り抜き名人だ 朝も昼も星降る夜も 名画のように私に映す 素敵だなぁって思って じっと観る
時には時間も忘れてね ある日、嫌な事があって窓枠を観ることがなくなった 正確に言うと見えなくなった そこには朝と昼とただの夜 大まかな時間を示す
ただの景色、ただの窓枠
朝っぱらに話す事ではない、、、のだが ... 夜のカーテンを意味も無く思わず捲る ... カーテンレールをローラーが転がり滑る音に耳を撫でさせながら開いては拡がる夜の景色が100万ドルのネオンだろうが暗闇の海原だろうが山岳だろうが ... 其れヲ思わず拝もうとするその衝動が不貞の憶(※こころ)というやつであろうと自分は勝手に念って、そして決めていたりする。目を閉じて眠りの中の夢が降るのを待てばよいのを甘く香ばしい一瞬を欲しくなる虚しい日々が積み上がってしまっている羊のような男と女 ... 。
夜雨が帰って行った今朝みたいな爽やかな窓の外に誰もが各々理想の夏の極致が映(※み)えている人が殆どのような気がしている。自分に映えているのもやはり美しい夏だが但し過去の夏だ。自分以外の誰もに映えている夏がどうか未来であったり近い未来であったり将又今この瞬間である事を夏の詩人である太陽に祈ったりする。
月並みですが私は過去というか終ているものなので ... 本来ならこうした地味乍らでも記す語るの何れも誰にとっても随分ウザく迷惑なのを重々鑑みながら ... ... ..... 。
〖窓越しに見えるのは〗
令和5年7月2日(日)8時20分現在...
鼻風邪をひいて、鼻水で顔全体をカピカピさせた姪っ子が
満面の笑みでこちらを見ている( '-' )...
ものと時間帯によってはとてもホラーである( '-' )...
なにがホラーかと言うと、ティッシュを持った私の手を振りほどき、私の服に顔を擦り付けて来る( '-' )...
ワシはソナタのティッシュでは無いわ(笑)
今年の怪談話はとりあえずこれにしよう。
怪談名 : 「ティッシュしない」
物語①(全7話)
お題:窓越しに見えるのは
フロントガラス越しの映画館
使い捨ての一度きりのフィルムの世界が広がる
BGMは自由です
チケット代はガソリンです
摩天楼から草原へ雪の降るまちへ
監督と観客を兼ねた私は
未知の物語を紡ぐために
一人だけの映画館へと
身体を滑り込ませる
映画の目的は
誰かに出会うためだ
─窓越しに見えるのは─
山の中にある、病棟の奥。
二階には三角の窓があり、いつも光が入っている。
太陽の光、月の光。どちらも明るすぎて、不気味と感じる程。
そしてその窓越しに見えるのは、いつも笑う彼。
彼はいつも夜中になっては、小さな声で呟く。
『僕は此処でヒーローになったなぁ。懐かしい。』そう言って笑う。
何故かは分からない。何で笑うのかも、何もかも分からない。
きっと彼を他の人が見たら、間違いなく通報するだろう。
まぁ、他の病人が居ればの話だが。
この病棟には、私以外誰も居ない。否、居なくなった。
ある人のせいで、病人も看護師も医者も全て殺された。
私もその人に殺された。そして私は殺される寸前、その人の顔を見た。
月の光に照らされた、いつも窓から見える笑う彼だった。
今考えれば、彼の言うことが分かる気がする。
此処は精神病棟。皆、死にたがりだった。
彼は何処も可笑しくない、誠実な人だった。否、そう見えた。
だからそんな彼に、助けを求めた。
『殺してくれ。』『生きているだけで辛いんだ。』と。
優しい彼は、願いを聞いた。そして、それを実行した。
でも彼は、助けを求められた時には狂っていた。
『誰かに認めて貰いたい、頼られたい』と。
そんな彼がとった行動は、正しかったのだろうか。
窓越しに見えるのは赤い靴を履いた女の子
隣の家の子で
いつも庭に出て遊んでいるみたいだ。
僕は生まれてから
体が弱いから外に出ることは許されない。
正直彼女が羨ましい。
窓越しに見えるのは彼女の笑顔
窓越しに聞こえる彼女の声
窓越しに見えるのは近いようで遠い彼女の姿
話すこともなかったのに
君のことが気になってしまったよ。
いつか窓越しじゃなくて正面で話がしてみたいな
─────『窓越しに見えるのは』