『窓越しに見えるのは』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「窓越しに見えたのは」
眠れない夜、窓際に座って、ひたすら外を眺める。
暗闇の中一つの光が頑張って辺りを照らし続けてる。
<どんなに暗い世界でも、希望は必ずあるのさ>
そう聞こえた気がした。
高校の放課後
三階の校舎の窓越しから彼女を眺めてた
どうかこの想いが貴方に伝わりますように
密かな片想い
いま思うと想いが伝わって何が変わると言う訳ではないが、あの当時はその密かな自分だけの想いが何よりも神聖で崇高な事に思えた。
いつか二人で帰れたら、なんて人生は素晴らしいものになるんだろう。
そんな想いで眺めてた
その刹那 あの人がふと窓越しの私を見つけて
目が合った
その全てを見透かした眼差しに私は畏れ慄き
さっと身を隠した
私の妄想が全てがばれてしまったのだ
あぁ 随分と時が経ったがあの人の事は今でも思い出す。
いつも唐突にあの人が夢に出てくるからだ。
その後、色んな女性と知り合って結婚もしたが
今でもあの人の夢をみる
いつもこれからの二人の未来の物語だ
その夢を憶えている日はなぜだかいつも泣きそうになる
そうだ
あの時からだ
そしてこれからも
私の罪の全てを見透かしたあの目に私はこれから一生逃れることはできない
窓越しに見えるのは、
あなたと見たあの景色。
今でも色鮮やかで綺麗だよ。
窓越しに見えるのは
窓越しに見えるのは雨に濡れた紫陽花
窓越しに見えるのは誰かの忘れ物
窓越しに見えるのは佇む刹那
窓越しに見えるのは置き去りにされた愛
カナリヤ
幼い頃___おそらく四つか五つの頃だったと思うのだけれど___父とドライブに出かけた。普段は寡黙で気難しい父が、私を誘ってくれたことが嬉しくて。はしゃいだ声を出しながら、窓の外を流れていく景色を眺めていた。
やがて父の15年来の愛車は、ガソリンスタンドに止まった。父が車を降りてガソリンを補充している間、退屈な私は、ふと窓に目をやった。そして、いいことを思いつく。高揚感を覚えながら、曇った窓に指を走らせた。
暫くして補充を終えた父が、こちらを振り返る。
そして、鮮やかな微笑みを浮かべた。
窓には、父の似顔絵。きっとそれは下手くそで、でも、父に喜んで欲しいという思いだけは一丁前で。
そのときに見た、窓越しの父の笑顔が、ちょっと照れたような仕草が、私の中の幸せの記録として残っている。
「窓越しに見えるのは」
夏休みが始まったけどやる事なんてなくて暇だった。
会いたい人や会える人は今年もいない。
数年前までは花火が見えたけど、今はもう見える気配もしない。
花火なんか見える気配がしなくても私は夏になればいつも窓から外を覗くの。
そんな私が窓越しに見えたのは、青すぎる空と大好きな人の顔。
もう叫ぶことも、嘆くことにも疲れてしまった……
「 私はここにいる。助けて…… 」
声が枯れ果て、ようやく絞り出すように呟く。それがいま出来る私の精一杯。
いつからここにいるのだろう……記憶も曖昧になっている。
窓に近付き、指を這わせる。ボロボロの無惨な指先が、私のこれまでの日々の証だった。
「 誰も見てくれない……誰も私に気づいてくれない…… 」
どうしてだろう……
誰もこちらを見ようともしてくれない……
なぜだろう……
苦しいのに……
助けて…… お願い……
「 疲れた……もういいよ…… 」
楽になりたい……
開放されたい……
「気づいて……友達でしょ……お願い…… 」
楽しそう微笑む友達の姿を見つめながら、私はそう訴え続けた。
この声は届かない…… 誰にも……
「 ねぇ、本当の私はここだよ… 」
『 窓越しに見えるのは 』
透明で、硬くて、美味しくないこれは、
「マド」というらしい。
毎日美味しい「ゴハン」をくれて、「ユキ」と名前のようなもので呼ばれて、しょうがないから触らせてやれば、身体中を撫でまくった挙句、なんだかよくわからない板をこちらに向ける大きいやつが、そう呼んでいるのだ。
本当に、こいつは生活力がなくて、自分がいて世話をしてやらないといけないのが考えものだ。
自分で獲物も獲れないし、毎日水溜りで溺れている。
挙げ句の果てには、ふらふらとどこかへいって、帰ってきたと思ったら、床で伸びてしまう。
こないだは「ゴハン」を分けてやったら、口に入れてもそもそと不味そうに食べた上、泣き出すものだから、なだめすかすのに時間がかかった。
もしかしていじめられているのか。
子分がいじめられたなら、親分が出ないわけにはいかない。きっちり落とし前をつけてやる。
だから、連れて行くがいい。
毎朝、暗い顔で「マド」の外から前足を振るのを見るのはもうたくさんなのだ。
あれは………
おっきな寿司……?
〜窓越しに見えるのは
「窓越しに見えるのは」
スマホもPCも、
その先の景色につながる窓
窓越しに見えるのは、
夢を見ている少年と、踏切へ飛び込む少女、死にたそうな顔をした少女、赤い糸を結びつけている少年。
この世界は、沢山の人がいる。
本当に、沢山の人が。
だけど皆、現実が嫌いだ。
そして、自分を嫌っている。
大人になった自分が、小さな子供を羨ましく思うのはそう言うことだろう。
何も考えずに、ただ「楽しい」とかの感情で生きて居られるから。
でもそんな皆んなを羨ましく思う。
私は、私は、命が長いから。
だけど私は、死のうとしても死ねない。
ただ殺されるのを待つだけだ。
人は、私より遥かに小さくて、脆い。
私は、人より遥かに大きくて、脆いとはかけ離れた存在。
私は強い。全てを知っているから。
だって私は、全てを見ているから。
だって私は、太陽だから。
"窓越しに見えるのは"
『窓越しに見えるのは』
今までは窓から見た景色もつまらなくて
外に出たいと思わなかった。
でも貴方に出会って
今までの景色と同じはずなのに違く見えて
外に出たいって思えた。
貴方の力、好きな人の力は偉大だね
窓越しに見えるのは、大きく欠伸をする授業中の君。
窓越しに見えるのは、友人達とじゃれ合い笑ってる君。
窓越しに見えるのは、汗を光らせグラウンドを駆け回る君
窓越しに見えるのは、こちらをじっと見、つめ……?!
窓越しに見えるのは、口パクで何かを伝えようとする君。
窓越しに見えるのは、こちらを見上げて笑う君。
窓越しに見えるのは、君じゃない誰かになった。クラスが、教室が変わってしまった。
窓越しに見ていた君は、今私の隣に座っている。
「ねぇ、いつも見てたでしょ。知ってるよ」
だって俺も見てたから。そう言って君はいたずらっ子のように笑った。
窓越しに見えるのは、君と共有する景色。
2023.07.02夕方「窓越しに見えるのは」#05
今日のテーマ
《窓越しに見えるのは》
「また見てるの?」
「別にいいでしょ」
熱心に窓の外を見ているのをからかうと、彼女は拗ねたようにぷくっと頬を膨らせる。
数ヶ月に及ぶ片想いをやっとの思いで成就させたんだから、こんな風にこそこそ盗み見てないで堂々と近くで応援すればいいのに。
そうツッコミを入れようかと思ったけど、実際にそんなことをしたら噂されたり冷やかされたりしそうだからこれはこれで正解なのかもしれない、と思い直す。
傍目にはまどろっこしく思えるけど、恋愛のペースは人それぞれ違うのだ。
彼女達がそれでいいなら外野が口出しするのは野暮というものだろう。
熱心に恋人の姿を眺める彼女につきあうように、私も前の席を拝借して窓の外をそっと窺う。
夕陽を浴びて友人の彼氏が全力で駆け抜けていく。
青春だねえ、なんてどこかのおばちゃんのような気持ちで見ていたら、その後ろから猛然と追い縋ってくる姿が目に止まった。
テレビの退会で見るような綺麗なフォームに思わず目が引きつけられる。
「ああっ、抜かれちゃった!」
残念そうな友人の声も耳を素通りしていく。
あっという間に友人の彼氏を追い抜いてゴールしたのは、どうやら彼と同じ部の上級生だったらしい。
熱心にアドバイスしているのが窓越しにも伝わってきて、そんな様子にも気が引かれる。
いつのまにか、私は友人よりも熱心に、彼らの様子に見入ってしまっていた。
「……あの先輩、去年全国大会まで行ったんだって。彼が憧れてるって言ってた」
「そうなんだ」
「私も顔しか覚えてなかったんだけど、名前、聞いといてあげようか?」
「え?」
「顔真っ赤だし、恋してますって顔してる」
さっきの意趣返しのつもりだろうか。
からかうようなその声に、ますます頬が熱を持つ。
まさか、という思いと、やっぱりそうなんだろうか、という思いがシーソーみたいに行ったり来たりする。
気のせいか、なんだか息まで苦しくなってきて、私はひんやりした窓にコツンと額を押し当てた。
「ずっと一方的につきあってもらってて悪いなって思ってたけど、今日からは一緒に見てられるね」
嬉しそうな友の声。
その間も、視線は件の先輩に釘付けで。
うずうずそわそわする胸を宥めすかして、私は黙ったままこくりと頷いたのだった。
窓越しに見えたのは
夏の空を飛んでいる鳥たち
特に変わりようのない、普通の毎日
窓越しに見えるのは、夏の景色
ビーチサンダルで砂浜を歩く
押し寄せる波の音
落ちている貝殻を、
なんとなく拾った
夏の海を拾った気がして
胸ポケットにしまう。
【窓越しに見えるのは】
ベッドのそばで、透けたカーテンが揺れる。
あの奥から差し込む、暖かな陽の光。
その先に見える透明なガラスと窓枠。
この枠から覗く、広い広い空。
窓越しに空を見て、やっと身体を起こす毎日。
─窓越しにみえのは─
目の前にある家の白猫。天使の羽のように艷やかな純白の毛。その天使の毛が囲む、透き通ったオッドアイの目。右目には、エメラルド。左目には、アクアマリンが埋め込まれているかのような凛々しさと華やかさが詰まっていた。生まれてきたのが人間だったのならモデルになっていたであろうシルエットも持ち合わせていた。
もはや、この世にいるのがもったいないほどだった。
この世は、濁っている。もっと言えば、真っ黒だろう。
そんなこの世が、この天使の純白の毛を黒く染めていってしまいそうで、透き通った目を濁らせてしまいそうで少し怖い。まぁ、今の僕には、どうする事も出来ないけど。
僕は、この天使に、北アルプスの大自然の中で、自由に暮らしてほしいと、ただただ無責任な思いを抱いてこの世を去って行った。
天国なんて、あるのかなぁ。
来世が楽しみだ…
窓越しに見えるのは、君の姿 見とれる私に微笑む君は
今私の大切な夫だ。
窓越しに見えるのは、小さな湖を囲む花々と広大な森。ここはある森の中にある大きなお城。
本好きのお姫様_________________
ここはある国の王族が住むお城。そこには、ロゼッタというお姫様が住んでいました。彼女は本が大好きで、いつも本を読んでいました。ロゼッタには双子の兄、ローランド王子がいます。彼は乗馬やスポーツ観戦が好きで、ロゼッタとは真逆の性格でした。ある日、ロゼッタがいつものように自分の部屋のソファーベットで本を読んでいると、いきなりローランド王子が部屋に入ってきて、
「ロゼッタ。これからフットサルをお父様と観戦しに行ってくるが、おまえも来るか?」
と、ロゼッタを誘いましたが、
「いいえ。結構です。わたくしはここで昨日の続きを読んでいますので。どうぞお父様と二人でお楽しみになって。」
と、あっさり断りました。はぁ、とため息をついたローランドは、昼食はしっかり食べるようにとくぎを差し、側近とともに部屋を出て行きました。
「はぁ。いつも断っているのに、本当に懲りないお兄様ですね。ねぇ?ローズ。」
「えぇ。ロゼッタ様はあまりスポーツ観戦がお好きではないことをローランド様の側近にお伝えいたしましょうか?」
ローズはロゼッタの側近で、ロゼッタのことを生まれたときから世話をしている、ロゼッタにとってとても信頼できる側近です。
「えぇ。お願いするわ。ところで、今日の昼食のメニューは何かしら?」
こちらに、とローズに渡されたメニューを見ていると、突然ロゼッタの顔が少し歪みました。
「ロゼッタ様?どうかなされましたか?」
心配そうに顔を覗き込むローズに、ロゼッタは、
「何でもないわ。ただ、少し苦手な食材が入っていただけよ。」
「では、料理人に食材の変更を申し出てきます。何の食材が教えてくださいますでしょうか。」
ロゼッタは一瞬戸惑ったが、すぐにいつもの表情に戻り、
「ピーマンよ。これからも代用品を使うようにと言ってきてくれる?」
「かしこまりました。では、失礼いたします。」
第一話____________________