『神様が舞い降りてきて、こう言った。』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
早く終わらないかなぁって ... そんな事を思ったりした ... 夏。
別に夏に嫌な思い出があるとか今過ごしてる今回の夏に何かしらの不都合があるとかってわけでもないし ...
暑いのが ... 暑過ぎるのが ... いやだとかそういう事ではなくて .....
ん 〜 なんだろぉ ... 夏の太陽の陽射しというか光が餘りにもすべてのものをキラキラ輝かせて眩しくて ... この世界に今一度色々な意味での期待を持てそうな勘違いをさせられそうになるその気分にむかついて来るんだよね ............. 。
この事は自分としては決して自分が根暗い人間だからとかそういう事ではなくてっつか俺は決して根暗かったりとかじゃないし寧ろ目前悲劇を快笑してしまう時も偶にある程の卑劣残酷無比な一面も持ち合わせるそれこそ ... ... ... ハ ... これやっぱネクラかぁ .... 。
ま、どちらにしてもね ... 夏の、真夏の、昼でも夜でも躍らせようとするこのレビューが俺は好きじゃなくなっちゃったんだよね ...... 。
解り易く例えたるとするならば ...
嘘や隠し事や浮気ばかり繰り返しながら ... 策略ばかりを練る事に夢中になって損得に執着し続ける恋人の真剣な眼差しで請うてくる ... 〝 お願い ... 信じて ... 🙏 〟みたいな ...
終り在る限り有る今を念う最中で ... スポーツだ格闘技だ喧嘩だ恋だ愛だ子育てだはたまた医療、建築、農業、酪農業、流通、経済 ... 様々な従事して其れ一つ一つがポジティブな問題すり替えになってる ...
鼻先にぶら下げられた🥕人参に🐎飽きない様に自らすら自らを騙し奮い立たせ続ける ... 。
真夏の非番の日の朝に女房に見つからない様に女房が起きる前に気に入りの珈琲カップで飲む迎え酒はやっぱ美味いは。
この崇高な、〝 ザンネンなる美味 〟が ...
今年の夏も変わらず私を裏切らず美味い🥃🍾。
神様が舞い降りてきて、こう言った。
「お前は、あと一週間で死ぬ。」
嘘だと思った。どうしても信じることが出来なかった。だって、自分があと一週間で死ぬなんて誰も思ってないだろう。
もし、もし本当に自分があと一週間で死んでしまうのだとしたら、自分はやり残したことをやるしかない。
行きたかったところにも行って、美味しい物食べて、沢山遊んで…それから…それから…。
あぁ、急にこんなこと言われても、何すればいいかわかんないや。
私に出来ることはただ一つ。
残された時間を悔いなく生きることだ。
・鳥かご
・それが誰かのためになるなら+神様が舞い降りてきて、こう言った
○鳥かご
鳥かごを買った。
1ケース五千円。
鳥を飼う予定は、ない。
1
スーパーの帰り道だった。
今日はこのまま家に帰るのが、嫌で。
その気持ちから逃げるように、私は雑貨屋に寄り道をした。その時に見つけたのが、この鳥かごだった。
良く言えば運命的。
悪く言えば衝動的だった。
アンティーク調でクリーム色が可愛かったから。
そんな理由で、鳥を飼う予定などないのに買ってしまったのだった。
2
家に着いた頃には、時計の針は8を指していた。
あの人は帰って来ていない。
だから、いつも通り自分の夕飯だけ準備をする。
今日はやる気が出なくてスーパーの弁当。そして、缶ビールを3本。
その内の1本は、家に帰る途中に空けてしまった。だから、酔っているのかもしれない。私は鳥かごをテーブルの上においてまじまじと観察を始めた。けれど、結局鳥かごは鳥かごだった。
私は、少し期待していたみたいだった。
ちょっぴり悲しい。鳥かごなのか、あの人に対してかは分からない。
分からないのが、もっと寂しかった。
3
ゴーン……ゴーン……。
日付が変わる音がした。
私はいつの間にか眠っていたようだった。
結局あの人は帰ってこなかった。
昨日は結婚記念日だった。
あの人は鳥なのね。
そんな事を思った。
あの人はきっと何処かで、羽を休めているのでしょう。ずっと鳥かごに閉じ込められていたから。自由になりたかったのね。
鳥かごのゲージは開いたままだった。
だけどもう閉じることは無いのだろう。
私は冷蔵庫から、ショートケーキを取り出した。
あの人がいつか美味しいと言っていたケーキだった。やっぱり私は馬鹿だった。
ケーキを食べた。
なんだかしょっぱかった。
○誰かのためになるなら+神様が舞い降りきて、こう言った。
神様が私の目の前に現れた。
なんでも、一つだけ願いをきいてくれるらしい。
私は迷った。
自分の事に使うのか、誰かのために使うのか。
そして私は、誰かのために使うことに決めた。
「世界中から戦争をなくしてほしい」
神様は言った。
「そうか。私も上から人間の争いを見てきた。あれほど辛く、悲しいことはないだろう。私もいつか争いが無くなることを願っている。」
神様は消えた。
テレビを見た。
何も変わっていなかった。
結局神様は神様だった。
わたしが静かに趣味の事をしているときは、どうかソッとしておいて下さい。気のきいた返事も期待しないで下さい。
お願いです。独りで静かにするのが今のわたしに必要です。結婚するまではあまり話さない自分達の時間を大切にする人やったのに、子育てが落ち着きバタバタする時間が少なくなって自分の時間が持てるようになったのに気持ちの自由がなくなった。誰とも話したくないときだってある。わたしのことを分かっているつもりになるのをやめて
眠れない夜……
神さまはそっと囁く
早く 寝なさい──
(2023-.07.27/神様が舞い降りてきて、こう言った)
お正月には、店先に、家の垣根に旗をさす
庭には、季節の花が彩れ
起きたら手入れをする、打ち水をし
暑さをしのぎ、お茶を入れる
来客があれば、話を聴く
道を歩けば、すれ違うと挨拶をする
そんな、当たり前の仕事ができる人は少なくなった
神は、見えない
信仰という心を通じ、目にみた経験したものを活かし
人は幸せを探求していく人生なのだと思う
道は必ず分かれている
しばし、運命をさけても
またそこで宿命に出逢ってしまう
人生の奥深さはここにある、
俺は、、、神をまだ知らない
『今日の天気は全国的に晴れ!……ですが、一部地域では急な雨にご注意を』
人間の耳や脳とは良くできたもので。今日を洗濯日和と定めていた私は、後半の都合の悪い部分は聞こえない振りをした。一部地域でと言われる時に自分の地域が対象となった経験の少なさが原因とも言える。
結局大丈夫だったね、と律儀に天気予報のお姉さんや親の言葉を守って持って出た折りたたみ傘の小さな重みを友達と共に後悔することの方が多いのだから仕方ない。微々たる重量の追加であろうとも学生のカバンは重いのだ。
そうして庭に色とりどりのカーテンを広げ傘も持たずに家を出た私は今見事に後悔していた。
「なんで!今日に!限って!」
思わず漏れる泣き言も土砂降りの名に恥じない上空からの容赦ない打ち水に掻き消されてしまう。
無駄な抵抗と知りつつも学校から家まで果敢に走り続けた私の足は、自宅にも容赦なく雨が降り注ぐ様を見て力尽きた。とぼとぼと全身に雨を受けながら家へと入る。
庭に干された洗濯物たちも私と同じようにずぶ濡れになっていることは明白。人間如きが自然に敵う筈もなかったのだと玄関で打ち拉がれる私に、先に帰宅していたらしい兄が二階から降りてきて言った。
「洗濯物取り込んどいたよ」
/神様が舞い降りてきて、こう言った。
僕が最愛の人と結ばれると、その数年後に最愛の人は死ぬ。
僕が最愛の人と別れると、最愛の人は不幸な人生を歩む。
「さあ、どちらを選ぶ?」
目の前の神様は表情を変えず淡々と、僕にそう問いかけた。
『神様のことば』
人から人へ神様のことばの伝言ゲーム だいぶちがってしまった 別の何かになってしまった それをよいことに とある人が神様のフリをする 勘違い甚だしいのに 狂熱する人々 何か起これば神様のせい 奇妙な人々はドミノ倒しになっていた
「もう少し頑張ってみればー?」
気だるげに言ってきたのは、僕の神様だ。
というか、女神様?なのか?
とにかく僕はこの女神とやらに付きまとわれている。
「頑張ってみればって、、そんな単純なことじゃないんですよ」
「わかってるよー!でもさ、案外気合いでどうにかなるもんよ?」
「気合い…か、、」
「そーそ!因みに私は何か頑張ってたらいつの間にか女神になってましたーー!」
クシャッと笑う笑顔とピースサインに、心が動く。
「いつの間にかって、、笑ほんと羨ましいです。」
「私が?」
「他に誰がいるんですか。
急に僕の目の前に現れたと思ったら、女神とか言い出すし。」
「えへへっ笑でも実際、見た目は女神っぽいでしょ?」
「ま、まあ。神々しさは感じられるくらいですかね」
「くらいって何よ!くらいって!」
「笑でも本当、女神だなんて未だに信じられません。というか、なんで僕に付きまとうんですか?」
「うーん…別にー?なんか暇だったから笑」
「はあ…ほんと自由ですね」
「でも僕って、別にイケメンでもないし、冴えない男って感じで…」
「まあね!」
「いや、否定してくださいよ。」
「でも、優しさと面白さはピカイチじゃないっ?」
「え?」
「漫画とかで学んでるのかな 分かんないけど
私の知らない世界を沢山教えてくれて、女神まじ感謝スマイルって感じー!」
「……何ですかそれ。」
「へへー持ちギャグー!」
「今すぐ辞めた方がいいっすよ。」
「なんでよー!!笑」
なんて言ってた日から数年が経った今、僕 いや、俺は平社員として働いている。
「ごめん3番の資料コピーしといて!」
「はい!了解です!」
「あーごめーん、この資料もお願いしていいー?」
「あー、えっとそこに置いといて頂いても大丈夫ですか!」
「先輩!これも確認お願いしますー!」
大忙しな日々に、飽き飽きとする俺。
そして今 目の前にいるのは…
「僕と 結婚してください。」
「へっ、、!?」
静かな海をバックに、キラキラと光る指輪を目の前にした女神だった。
「喜んで。」
頑張れたぜ!!俺の女神様!!!!
八百万の神々の 詔を賜ると
我こそが御使いぞと
八百万の民草もまた 口を揃えて宣った
信仰といふ偶像は 幾多数多の祈りを糧に
那由多の彼方まで膨らんで
それは光であり それは深淵でもあった
救いの手を求める者
されど畏怖の対象となる者
古今東西 移ろえど変わらず
その心見えず
己が心すらも見失う
神様が舞い降りてきて、こういった
僕は○○神の信者だ
○○神が舞い降りてきて下さり幸福を与えて下さるよう毎日祈った。
祈り続けて約1年○○神は僕の目の前に舞い降りた。
そして舞い降りた○○神は僕にこういった
「あなたはいつも私に幸福の為に祈っている信者ですね。」
「あなたは自分の娘放ったらかし「自分の幸福」を祈りを続けていましたね。そんなあなたには神の裁きが降るでしょう」
ひとその次の日僕は娘に刺された。娘は何回も僕を刺した。娘は泣きながら言った。
「私、パパを刺したくないのに身体が勝手に動くの、、助けて……パパ、」
「うぅ、、、やばい。神様、、たすけて、、お願い、、えっ、?」
神様が舞い降りてきて、こう言った。
「呼んだ?呼んだよな。あのさ、暇じゃねえんだわ。
『たすけて』とか知らねえよ。は?腹が痛え?うるせえ。
そんなことで呼ぶなやかましい。こちとら飯の途中なんだわ。
え?いや別に臭くはないけどさ。
あー。てかよ、もしいま助けたとて
『腹痛の人間を救いました!』とか報告すんのくそだせえし。
もっとこう、なんていうか神秘的な?偉大な、、、?
『これはもう神様にしかどうにもできねえぜ!』
みたいなことで助け求めてくれや。じゃあな。」
「あ、消えた。、、、にしてもすんげえ早口。
でもまあそらそうなるわな。呼ばれたと思ったら便所だもんな。
てか、神様にもプライドってあるんだ、、、飯食うんだ、、、。
『神秘的』?、、『偉大』?、、『神様にしかどうにもできない』?、、
今のところ思い浮かばねえ。まあいいや。出て飯でも食うか。」
ん?
「あっ、、、ペーパーが、ない、、、かみさ、、」
「あ?」
【神様が舞い降りてきて、こう言った】
〜神様のホンネ?〜
3食昼寝付きで養ってください。
背中の光輪を扇風機の最強ばりに回転させながら、自称神様が我が家に転がり込んできた。
最近は天界も異常気象だとかで、少し前から摂氏100℃を軽く超えていたらしい。
……それはもう地獄なのでは、と思ったが口には出さなかった。なんか、祟られそうだし。
畳の上で溶けるように寝そべる神様にポ◎リを注いでやると、余程喉が乾いていたようでグイっと一気飲みし「もう一杯」と、おかわりをおねだりしてくる。
神様という存在に死が有るのか分からないが仮に死なれてしまったら、なんだか酷い目に遭うような気がして、空いたコップにポ◎リをトポトポと注いだ。
結局、ポ◎リを3杯半飲んで身体が充分にクールダウンしたようで、そのまま寝落ちする神様。
万が一にも、寝冷えしないようにタオルケットを腹に掛けてやると、そのまま静かにキッチンへ。
神様って何食べるんだろう、と考えながらとりあえず冷蔵庫からキュウリを取り出した。
テーマ「神様が舞い降りてきて、こう言った」
・神様が舞い降りてきて、こう言った
「願いをひとつ叶えよう」
どう答えるだろう。
幸せ、健康、恋愛、お金など人生に関して
様々な答えがあると思う。
対して、何も願うことは無いという答えもある。
自分の力でやらなければならないということを
分かっている人だ。
自分は、"消えたい"と願うかもしれない。
今まで、死にたいと思うことがあっても
死ぬことだけは出来なかったから。
自分という存在を消してしまえれば楽だと。
蝋燭の火のように、しゃぼん玉のように、
息をふきかけてしまえば直ぐに消えてしまう。
そのような命であれば、
大切に出来たのかもしれない。
――初めまして、神様です。私の願いを叶えてください――
「は?」
部屋で寛ぐオレの目の前に突然現れた知らない誰か。
見た目は普通のサラリーマンみたいだ。スーツを着ている男性、営業で見かけるような、ホントに普通の。
その人物の第一声に思考停止、からの再起動まで数十秒。
そして発言に対する自分の返答はたったの一文字。
――私の願いを叶えてください――
「いや、何で?」
意志疎通が出来ない、そもそもするつもりはあるのかコイツ。
自分のことを神とか言ったけど、頭ヤバい奴?
その前にどうやって部屋に入ってきた?
――私の願いを叶えてください――
別に神の存在を否定するつもりは無いが、こんな野暮ったい神がいてたまるか。何者だコイツ。
扉には鍵が掛かっているし、窓も閉めてる。
そんな部屋のど真ん中に、全く気配なく音も立てずに現れた。
おまけにコイツの口は動いていない、なのに声は聞こえる。
今も繰り返しオレに願い続けてくる。
――私の願いを叶えてください――
あれか、エスパーってやつか。神様よりまだ信じられる。
「いや信じられねぇ」
神やエスパーの存在を信じてない、という話ではない。仮にホントに神だとしても、神を自称するエスパーだとしても、平々凡々な一般市民のオレより出来ることは多くあるはずだ。何でオレに請うんだよ神様エスパー様が、可笑しいだろ。
何か裏がある、そういう意味での信じられねぇ、だ。
いや待てよ、逆だよな。普通だったらオレの願いを聞いて叶えて、その対価か代償が法外に、って流れなら裏があると言える。
だが相手は願いを叶えてくれと言っている、どういうことだ?
意味分からん、何なんだコレ夢か。そういえば寝転がってたなオレ、なるほど夢か。
しかし夢なら意味不明なのも納得だな、もういいや。
「ああもう、何だよ願いって」
開き直って聞いてみれば、視線があちこちに、何だかもじもじし始めた。
――……しと………を…………に………さい――
「? 何て言った、聞こえねぇ」
さっきみたいにはっきり言ってくれ、急に何だよボソボソと。
泣きそうだし、顔も赤くな、いや待て嫌な予感がする。
――……私と、結婚を前提に、付き合ってください――
「はぁ!?」
予想外にも程がある内容に思わず声が裏返る。
いくら夢でも意味不明が過ぎる、オレの頭どうなってるの??
真っ赤な顔でソワソワとしながら、オレの返事を待っている自称神様。
恋する乙女みたいな顔で見ないで、いやトキメキとかじゃなくて困ってるの!
やめてオレはノーマルなの! 女の子が良いの!!
ちょっと待って寄ってくるな、近づくな!
開き直ってる場合じゃない、夢なら早く醒めて!!
――私の願いを叶えてください――
最初の台詞を言いながら、近づいてくる自称神様。
神様から助けてくれる奴っている??
混乱と困惑と、少しの恐怖からみっともないが思わず叫ぶ。
「だ、誰か助けてぇー!!」
――助けましょうか?――
お前からだよ、ばか野郎!!!
ある古い書物の一節にて。
これはある伝説と古の言い伝えだ。
「王子は神に願った、富が欲しいと」
すると、その王子の前に神様が舞い降りたのだ。
神は言った、「富を授けよう。だが1つ条件がある」
その条件とは眠りをその青年から盗る。
「我が名はヒュプノス、眠りの神だ。富を授ける代わりに君の眠りを貰う」
そう言い、王子は眠りを盗られた。
その後、王子様は莫大な富を得た。だが、同時に眠らない身体になってしまった。
国民はそんな王子をみて、怖く考えていた。
富を得たとは言え、眠らない身体。もちろんその王子様は体を悪くして6日間で亡くなった。
眠るということは人間にとって、大切な事だ。
これは語り継がれる伝説の物語「眠り王」。
富を得るか、死を選ぶのか。
富に目を眩んだ者の末路だ。
ー オリジナル小説・ドゥコ作中の書物ノン・ドゥカ・ドゥコから ー
神様が舞い降りてきて、こう言った。
幸せだとかを一切削ぎ落としたような人生を送っていた。
37歳、婚約した女が自殺した。彼女の遺書の中で、おれはDV男になっていた。彼女は精神を病んでいたのだ。警察の取り調べは三日三晩続き、葬式に出られなかったのでせめて線香をあげに行った。玄関で親父さんにしこたま殴られて、彼女の家に入ることは許されなかった。そんなことよりも、お袋さんに泣かれたことの方が余程堪えた。おれたちの過ごしてきた日々が、木っ端微塵に破壊されたような気がしたのだ。
釈然としない気持ちを抱えたまま、行きずりで女を引っ掛けたら、えらく当たりが出た。その女は彼女と比べても数段上の美人だったし、何よりお喋りじゃなかった。おれたちは戯れるようにキスをして、その後セックスをした。その行為はなんの意味も持たず、ただそこにあるだけだった。
ラブホの安いレースカーテンから差し込む日差しに目を覚ました。中身の抜かれた財布と、これまた空っぽの心がそこには残った。
シーツにくるまりながら、おれは幻覚をみた。彼女の病気が感染ったのかもしれない。けれどそれは。幸せな夢だった。彼女の顔をした神様は、一言、「嘘つき」とそう言った。
シーツには血と嘔吐痕が染み付いて異臭を放っている。おれではないから、きっと、あの女のものだ。
彼女を幸せにしてやりたいと思っていた。彼女を幸せにすることで、不幸になることが、おれにとっての何よりの幸せなのだと、信じていた。
ある日、世界中のありとあらゆる人々に、ありとあらゆる手段によってメッセージが届けられた。
『約束の日、神様がこの世で最も偉い人間の前に降り立って、「人類は生き残るべきか?滅びるべきか?」と問うでしょう』
そこからはもうてんやわんやだ。
降臨とその時刻が明確に示されたことで既存の宗教も新しい宗教も色々言い始めるし、
色んな人々が「この世で最も偉い人間とはなんだ」って喧々諤々の討論を始めるし、各国の首相や様々なリーダー達が「私こそが」と胸を張り始めるし、
もしかしたら「約束の日」のその瞬間に人類が滅びてしまうかもしれないなんて、誰も気にしていなかった。蚊帳の外にされていた。
果たして約束の日、約束の時間。
祈ったり喚いたりしていた人達を他所に、神様はその時刻に生まれたばかりの赤ん坊のもとへ現れた。
医者にも母親にも目を向けず、今へその緒を切られたばかりの赤ん坊、その子を抱く看護師のもとへと神様は歩み寄って、言う。
「人類は生き残るべきか?滅びるべきか?」
まだ羊水と血液にまみれた赤ん坊はただ「おぎゃあ」と泣いて、神様はそれに「そうか」と頷いて、その「神様」としか言い表せない姿を消し去った。
「最も偉い人間」が何と答えたのか、神様はそれでどんな結果を得たのか。
分かるのは神様ばかり。
赤ん坊は、とりあえず今はご機嫌で笑っている。
~鳥かご~
今日は本当に良く騒いだ
久々に会った高校の友達との旅行
遊び疲れた俺たちは
帰りのバスの中でぐっすり寝てしまった
目を覚ますと、見慣れぬ建物の中
周りには誰もいない
お調子者の鳩山、いつも元気な鶴野、頭のいい白鳥、そして付き合い始めたばかりの彼女である小鳥遊
アイツらは無事だろうか
外のカラスの鳴き声がさらに不安を
掻き立てる
扉を開けようとしたが鍵が閉まってる
窓も開かないが、窓越しから
けぶった庭と鬱蒼とした森が見える
どこからか女性の悲鳴が聞こえた
まさか小鳥遊か?
どうにかして、ここから出て
助けに行かなくては!
その後、部屋中を探し回り
隠し扉の先に部屋の鍵を見つけた
部屋から出て振りかけると
「鷲の部屋」と書いてある
俺の名前、鷲尾と関係があるのか?
何が起こっているんだ?
言い知れぬ恐怖が体を這い上がる
しかも、薄暗い廊下の先には幾つも
鳥の名前が書かれた部屋がある
彼女や友人を見つけて
この屋敷から脱出してやる!
~誰かのためになるならば~
今日は誰も来なかった
しかし、いつ来ても良いように
準備しておかなくては
扉はキチンと閉まってる
鍵はここに隠してある
カラスも待機中だし
スモークも焚いてある
隠し扉もちゃんと動く
閉じ込められた館での
スリルとサスペンス、
ちょっとしたラブロマンスと
脱出の爽快感を味わいたい
誰かのために
例え、扉を開ける度に暗号の入力が必要で
面倒でも
例え、薄暗い廊下で躓きそうになっても
例え、転がってくる大岩やランダムで開く落とし穴が邪魔でも
今日も趣向を凝らして、この館で
待っている
~神様が舞い降りてきて、こう言った。~
ここ、稼働率がいまいちなんで閉店で。
スタッフの皆さんは、別店舗に異動です。
使えそうな機材は回収します。
建物は『壊そうとすると事故が起こる系』のイベントで使いますのでそのままに。
店長さんは、怪談とか人気企画にヘルプで入ってもらって、もうちょい経営手法を
学んでください。
じゃあ、さくっと撤収しましょう。