彗皨

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「もう少し頑張ってみればー?」
気だるげに言ってきたのは、僕の神様だ。
というか、女神様?なのか?
とにかく僕はこの女神とやらに付きまとわれている。

「頑張ってみればって、、そんな単純なことじゃないんですよ」
「わかってるよー!でもさ、案外気合いでどうにかなるもんよ?」
「気合い…か、、」
「そーそ!因みに私は何か頑張ってたらいつの間にか女神になってましたーー!」
クシャッと笑う笑顔とピースサインに、心が動く。
「いつの間にかって、、笑ほんと羨ましいです。」
「私が?」
「他に誰がいるんですか。
急に僕の目の前に現れたと思ったら、女神とか言い出すし。」
「えへへっ笑でも実際、見た目は女神っぽいでしょ?」
「ま、まあ。神々しさは感じられるくらいですかね」
「くらいって何よ!くらいって!」
「笑でも本当、女神だなんて未だに信じられません。というか、なんで僕に付きまとうんですか?」
「うーん…別にー?なんか暇だったから笑」
「はあ…ほんと自由ですね」
「でも僕って、別にイケメンでもないし、冴えない男って感じで…」
「まあね!」
「いや、否定してくださいよ。」
「でも、優しさと面白さはピカイチじゃないっ?」
「え?」
「漫画とかで学んでるのかな 分かんないけど
私の知らない世界を沢山教えてくれて、女神まじ感謝スマイルって感じー!」
「……何ですかそれ。」
「へへー持ちギャグー!」
「今すぐ辞めた方がいいっすよ。」
「なんでよー!!笑」


なんて言ってた日から数年が経った今、僕 いや、俺は平社員として働いている。
「ごめん3番の資料コピーしといて!」
「はい!了解です!」
「あーごめーん、この資料もお願いしていいー?」
「あー、えっとそこに置いといて頂いても大丈夫ですか!」
「‎先輩!これも確認お願いしますー!」

大忙しな日々に、飽き飽きとする俺。
そして今 目の前にいるのは…

「僕と 結婚してください。」
「へっ、、!?」

静かな海をバックに、キラキラと光る指輪を目の前にした女神だった。




「喜んで。」

頑張れたぜ!!俺の女神様!!!!

7/27/2023, 7:57:17 PM