神様が舞い降りてきて、こう言った。』の作文集

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神様が舞い降りてきて、こう言った。』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

7/27/2023, 12:03:53 PM

"神様が舞い降りてきて、こう言った"

「…。」
──ここはどこだ?確かグラファイトと戦ってて…。
そこまで考えて、はっと思い出した。俺は負けて、アスファルトの地面に倒れて、そこで記憶は途切れていた。恐らくそこで意識を手放したのだろう。ならここは"黄泉の国"か。にしても、思っていた黄泉の国とはだいぶ違う、というよりかなりかけ離れている。一見暗闇だが周りを見てみると、星雲のような星々の集まりが無数に広がっていて、まるで柔らかな照明のように辺りを照らしてくれているおかげで足元がよく見える。なんて考えながら足元を見ていると不意に
「君はまだ、ここに来るべきじゃない。」
と、声を掛けられた。バッと顔を上げると、いつの間にか──恐らくだいぶ混乱して気付けなかっただろう──目の前に大きな扉が聳え立っていて、その扉の前に人影が一つあった。声の主は恐らくあの人影だろう。
「はぁ?"来るべきじゃない"って言われても知らねぇよ、気付いたらここにいたんだよ。ここに俺を連れて来たのはテメェじゃねぇのか?」
と、悪態をつきながら人影にゆっくりと歩み寄る。人影の正体は俺より背が低く、左目を長い前髪で隠したまるでスナイプのような髪型をした青髪の、見た事無い──恐らくヘッドフォンだろう──変わった形のヘッドフォンを首にかけた俺より遥かに若い青年だった。身に纏っているのは恐らくどこかの学校の制服、という事は背丈的に高校生、ならニコとそう変わらない年齢だろうと推測した、が。
「さぁ、そんな事言われても困る。いつも通りここに居たら急に君が現れて僕も驚いたし。」
「"驚いた"?」
にしてはあのセリフからずっと動揺一つ見せない、推測した年齢にしてはかなり達観した態度をとっていた。
──飄々とした様子でさっきのセリフを淡々と言っていただろ。こいつ精神年齢が実年齢より高いタイプか?
「さっきの答え。"君をここへ連れて来たのは僕じゃない。"そして"君がどうやってここに来たのかも分からない。"」
「そうかよ。…まぁこの際ここに来た経緯はどうでもいい。どうやったら帰れる?まさか"帰る方法も分からない。"とか言うんじゃねぇだろうな?」
言い終えて、ハッとする。話し方や態度のせいでこいつが高校生である事を忘れて強く当たってしまった。だが目の前の青年はそんな事は何処吹く風、というように俺が強く当たってもビクともせず淡々と話を続ける。
「それは分かる、簡単だ。君のすぐ後ろに元いたところへ帰る道がある。」
「なんだ、ならとっとと帰らせてもらう。」
と、後ろを向こうとしたが
「ただし。」
と、声で制される。
「ただし、一つだけ条件がある。それを守らないと君は帰る事が出来ない。」
「はぁ…?んだよ、それ。…まぁいい、どんな条件だ?」
勝手にここに連れて来られて、帰るには条件付きで、それを守らないと帰れないってどんな横暴だよ。
「それは…"何があっても、絶対振り返らない事"それだけ。」
「は?どんなムズい条件かと思ったら、"振り向くな"だけかよ。んなの簡単じゃねぇか。」
なんて言うと目の前の青年はこれまでの、どこかの気だるげな雰囲気から一気に神妙な雰囲気にガラリと変わった。
「"オルフェウス"の神話。」
「…は?」
かと思えば急に聞き慣れない名前と"神話"という単語がその口から発せられた。声色もだいぶ変わったので、その変わり様に驚いて反応が少し遅れた上に何をどう聞けばいいのか分からず、ただ"は?"とだけ返してしまった。
「オル、フェウス…の、神話…?何だそれ。」
何とか出せたのはただのたどたどしいオウム返しだったが目の前の青年は然と答える。
「"オルフェウス"の神話。"毒蛇に噛まれてしまった妻を冥界から連れ出そうとし、『振り向いてはいけない』という条件の中、あと一歩の所で奇しくも振り向いて、後ろをついていた妻の姿を見てしまい、妻と今生の別れとなった"という神話。」
「んな事よく知ってるな、高校生の癖に。」
「まぁ、ね。」
と、自分の推測と混じえて率直な感想を述べるが、全く驚きも頭に疑問符を浮かべるような顔を浮かべもせず、それ所かまた最初からの飄々とした態度に戻った。高校生なのは合っている、という事か。いまいち掴めぇヤツ。
「んで?"帰る時に振り返ったら、俺が元いたとこと今生の別れになるから振り返るな"って警告か?」
「まぁ、そんな所。」
「んで、"ここには俺が振り返りたくなるような『何か』があるから気ぃつけろ、誘惑に惑わされず真っ直ぐ帰り道を行け"っつー事で受け取ればいいのか?」
「流石だね、君。そこまで汲み取ってくれるとは。」
「はっ、褒めたって何も出ねぇぞ。」
方法と条件、それと注意する事が分かりゃ、あとはとっとと帰るだけだ。と思い、
「教えてくれてありがとな。じゃ…」
と礼を言ってまた帰り道に体を向けようとすると、
「待って。」
と、また声で制された。
「今度は何だ?」
「もう一つ、これは僕の自己満足に過ぎないけど。」
「自己満でもいい、何かして欲しいんなら言え。俺はとっとと帰りたいだけだ。…帰ったら二度と会えねぇかもしれねぇからな。」
そう言うと今度は、何か決意をさせる様な何かを見定めるような、まるで学生の時に受けた三者面談の担任のような、そんな雰囲気になった。彼はそのまま言葉を続ける。
「それは"君がどうしてここに来たのか"、その理由が大きく関係している。」
俺がここに来た理由?そう尋ねる前に彼が更に言葉を続けた。
「ここに来た理由、それは"君が生きる事に自暴自棄になったから"。」
「…。」
何も答えられなかった。何の声も発する事が出来なかった。俺が、生きる事に自暴自棄になったからここに連れて来られた、だと?
「…だから、何だよ。」
「だから、誓って欲しい。"もう生きる事に自暴自棄にならない"って…、そして忘れないで。"君には、生きる理由が沢山ある"、と…。」
「はっ、まさか高校生に、そんな綺麗事言われる時が来るとはなぁ 。」
そう言って、彼の答えに答えるよう、目を閉じて大きく深呼吸を一つ、そして彼を見据えて力強く頷き、最大限の決意を込めて応える。
「…あぁ、誓う…そして約束する。もう二度と、生きる事に投げやりにならねぇ。俺の生きる理由を見失わねぇ、ってな」
そう応えると彼は満足気に頷き、僅かに口角を上げて応えた。
「…うん。聞き届けたよ、君の覚悟。」
「…なら良かった。なら、今度こそ…。」
「うん、さようなら。」
「あぁ…、さようなら。」
なんだか少し名残惜しい感情が湧き上がったが、今度こそ帰り道を向いて、ただ前を向いて、そしてひたすらに真っ直ぐ、帰り道を進み続ける。そういえば名を聞いていなかった。別れを言う前に名前を聞けばよかった。…いや、名前なんてどうでもいい。ただ、彼との誓いと約束を胸に、確実に前へ前へと歩みを進める。次第に意識が浮上する感覚を感じながら。



「行ってしまったね。」
「…あぁ。」
「どうだった?」
「"どう?"って…。まぁ、楽しかったよ。久しぶりに人と話せたし、それに話した事の無いタイプの人だったし。」
「…寂しい?」
「まさか。…確かに、まだもう少し彼と話したかったけど、僕が彼をここにいつまでも引き止めていい理由にはならないから。」
「それもそうだね。」
「それに"彼ら"なら、僕とは違う形で"生命の答え"を見つける。せめてそれまでは、見守りたいしね。」
「うん、そうだね。…実はね。あの彼、ずっと前から以前の君を見ているようで、少し懐かしいって思ってたんだ。」
「そうかな?」
「1番近くで君を見ていた僕が言うんだ。」
「それもそうか。」

7/27/2023, 12:03:37 PM

神様が舞い降りてきて、こういった。
「ワタシはタマゴが好きです」
 その姿はまさに神々しく、仰々しく、壮大であり、信頼性が飛び抜けていたので、その瞬間場にいた人も、ヘリコプターからカメラが捉えた映像をモニターを媒介して見た有象の人々も、その神々しく仰々しく壮大であり信頼性の飛び抜けている存在が神であると、はっきりと理解した。それは動画になり世に広まり、おおよそ電波も何もかもない文明の途切れた集落の人々ぐらいしか、その存在を知らぬものはいなかっただろう。
 街中では「ワタシはタマゴが好きです」「ワタシはタマゴが好きです」、学校では「ワタシはタマゴが好きです」「ワタシはタマゴが好きです」、それはその時、地球の歴史であれば一瞬の時、文明あるすべての地に存在する音となった。
 時たま無垢ではないが無知なる子羊が現れて、「神がタマゴなとと特定の一つを好きだというわけがない!」「神は博愛主義なのだ!」といかにも神論者らしく語ることがあったが、それらはその威光を実際見ていない者たちであって、ひとたびその鼻先に御姿を突きつけられれば、彼らは黙り、涙を流し、焦燥し、もうなにも言えなかった。
 ネットではその「タマゴ」というのが魂悟と書き地球の根幹を支える大きなる力であるという、根も葉もないような、あるような微妙な仮説が流れ、それに釣られた者たちは好き勝手に騒いだ。
「ワタシはタマゴが好きです」
 その一言ののち、降臨なされた神はその御姿を留め、その場で一言をも発することはなく、ただ宙に浮くだけであった。
 そして、そこからゆっくりと、ゆっくりと人類は適応した。
 人々に受け入れられた。そのあまりの異質さに人々は慣れ、その下を通って通勤し、通学し、散歩をした。
 人々は慣れ親しんだ。子供は手を振り、大人は見上げては挨拶のように会釈をしたり、丁寧な言葉で出会に感謝を告げた。
 ついにはそれを利用し始める。巡教者が聖地を見に訪れ、興味を持った他地域の人々を誘い込もうと旅行会社はプランを作った。旗を持ったツアーガイドがお決まりの口上で説明を始め、知ったような顔をして観光客がうんうんと頷き、神を見上げた。
 そう、人類は適応する。
 そこまで行き着くに、数十年を要し、しかしながらそれは地球の全てを見ればただ瞬く間の出来事に過ぎない。人類へ実に素早く、尊きものに慣れ、尊きものを利用されるものにまで貶めた。それは、人類が気付かぬ人類の能力であり、欠点であった。
 そうしてある日、動かぬ宙の像が重たい瞼を動かす。そして、手をゆっくりと伸ばし、手のひら同士を重ね合わせた。その時、耳に否応になく入力され、しかしながら不快さなどを全く合わせない、強い音が響く。それは手を叩いた時の音に似ている。
 適応した人々は、その事態に驚き視線を上げ——すべてのものが動きを止めた。
「ヒトビトよ。ワタシは帰ろう」
 帰ろう。帰ろう。かえろう。
 それは、変革の合図であった。撃たれたように人々は騒ぎ出し、それを何者かが中継し、それは瞬く間に世界に伝播した。あるものがその意味を問い、誰かがその意味に無意味に答えを返した。誰かが叫び、誰かが泣いた。
 神はその御姿をふわりと上の方へと持ち上げて、ゆっくり、ゆっくりと引き上がっていった。地上から離れれば離れるほど阿鼻叫喚が場を包み、人類は焦燥した。
「ジンルイよ」
 それは凛とした澄み渡った声であり、偉業を感じ、威光を感じる美しく偉大なものであった。人々はその恐慌が嘘のように、その声を聞いて静まり返る。
「ワタシは、このセカイを見捨てるわけではない」
 その言葉は人々に安寧をもたらした。人々に一瞬、ざわめきが広がり、そしてまた沈黙へと移り変わる。そうして人々は、焦燥を捨て去り、畏敬と恍惚の目で神を見上げた。
 遥かなる天のもとで、神は未来永劫、私たちを見守ってくださる。降臨なさったのも、それを伝えるための行為で。

「ああ、それと、タマゴは誤りであった。
ヒトは卵生ではないな。ならばこう言おう。私はミナモトが好きだ」
 ミナモト?
「ジンルイは適応に優れすぎている。それはいけない」
 いけない?
「神を神と知りながら、それをリヨウするゴウマンさ。
それを裁こう。源へもどれ」
 もどる、とは?
「——アカゴへと」

 そうして神は降り立った大地を飛び去っていく。空の彼方へ、未知なるはるかへ。
 その御姿を拝むかのように、地上から赤子の泣き声がした。

7/27/2023, 11:59:44 AM

神様が舞い降りてきて、こう言った

意識が遠のく中で、耳障りなサイレン音がやけにうるさく感じた。
家族で楽しくドライブしていただけなのに。
何が起きたのかわからないけど、一瞬でとてつもない痛みが体中駆け巡り、至るところから出血し、叫び声が周りから聞こえてきた。
なんとなく、死ぬんだなって思った。
ぼんやりそう思うだけで、考える余裕なんて無いけど。

意識を手放し、次に目を開けると1面真っ白な世界だった。
誰もいないのに、声が聞こえた。

――大きな事故だったね、誰も助からなかった。
――とても残念に思うよ。でもここに来た君に、慈悲を。

まさか、神様?
姿はどこにも見えないけれど、きっとそうなんだと思えてならない。

――君にだけ、大きな力がある。
――君を生き返らせるか、君が犠牲になり家族を全員生き返らせるか。選びなさい。

きっと今までの人生で一番難しい選択。
それでも私は迷わず叫んだ。

「神様、お願いします!私の―――……」

7/27/2023, 11:58:04 AM

お題『神様が舞い降りてきて、こう言った』


俺は今、人生のどん底にいる。
3ヶ月前、社内にいる可愛い女の子に告白をした。
「こんなブスあり得ない」と振られてしまった。
2ヶ月前、仕事で有り得ないくらい酷いミスをした。
オフィスのど真ん中で怒鳴られた。
1ヶ月前、仕事ができないと陰口をたたかれ居場所がなくなった。逃げるように仕事をやめた。
ニートになり、友人どころか家族すらいない。そんな現実に絶望し、自棄糞になって酒を飲んだ。お金も底をつきそうだ。
酔っ払って足取りが怪しくなりそこら辺の道端にすっ転んだ。
「ははっ」
乾いた笑いがでた。今は何をしても楽しい気がする。孤独最高だ。そう思っていると眼の前に影が落ちた。ふと顔を上げると、穏やかなほほえみをたたえたおばちゃんが、俺を見下ろしていた。
「大丈夫ですか?お水飲みますか?」
俺はこのとき、話しかけられたことで孤独から救われた気がした。先程まで楽しかったはずなのに、何故か悲しくなって滝のように涙が出た。今この瞬間、俺に神様が舞い降りた。そして、神様はこう続けた。
「この苦しみを開放してくれると言われる、壺があるんですよ。よかったらー……」

一年後、相変わらず状態は変わらないままだ。
家族も恋人も友人もいない。借金すら抱えている。仕事もない。ニートだ。
でも俺の心は救われている。この壺と、あの時の神様によって。
だって神様は、俺の努力を知っているから。いつかご褒美をくれるはずさ…
自然と笑みがこぼれた。

7/27/2023, 11:57:51 AM

テーマ:神様が舞い降りてきて、こう言った #256

神様が舞い降りてきて、こう言った。
「この世も汚れてしまったなぁ」
と。
「犯罪も増え、便利なものが増えたゆえに悲しむものが増える。これは死の世界に来る人間が多いはずだ。」
神様はため息をついた。
「しかし、この世を作ったのはワシじゃ。最後まで見届けねばならぬ」
神様はまた、天界へ戻っていくのだった。

7/27/2023, 11:57:00 AM

神さまが降りてきて…



それは派手々しい電飾のゴンドラで降りてきた

そして…神さまは言った…


「とんでもねぇ…おら神さまだぁ…!」



加藤茶さんと志村けんさん お二人のコント



一番好きなコントです



ミーチャン🍀😌🍀

7/27/2023, 11:52:51 AM

神様が舞い降りてきてこう言った私は人でありたかったの

7/27/2023, 11:51:14 AM

神様が降りてきて、こう言った。

『我は天地万物の神、この星は彼の者によって
滅び、再生する』と、彼の者とは…
僕だった…

時代は6083年、機械科学やバイオ学が発達し
環境操作まで至った地球人の僕達。
そんな世界はもはや暴れる事など出来ないと
思われていた。
僕の能力『機構改竄神意•極』を例外にして
     アンドロイズ•マスター
ロボテクス社と言うアンドロイドを作る企業が
世界を占拠していた。
人々は今やアンドロイドに頼らないと生きられない
からだ、けど、僕は違った。

僕はヤクザ達に追われる親から生まれ育ち
路地裏で捨てられた。
その時、通り掛かったアンドロイドに助けられた
最初はそういうプログラムだと思っていた
だが時が経ちそのアンドロイドは自己進化を初め
より僕を称え始めた。
これが引き金だ。

自己進化を命じたのは僕だった、最初は遊びだ
だがアンドロイド達に自我が芽生え
プログラムを書き換えた。
嫌いなやつはそのアンドロイドが消してくれた。
そうして僕はそれで殺し屋を開いた
驚くことにどんどんアンドロイドは強くなり
最初は人の形をしていなかったのに
女型の何故か幼女の用な見た目で声帯を獲得していた。
本人曰く動きやすく囚われづらい体型だからだ
そうだ、それにしても精機まで再現するのは
無駄だと思うがまあ黙っておこう……ただ気になる

産まれてから7年と9ヶ月目
アンドロイドと生活する僕はついに法の番人達と
遭遇した、異様な光景だったのだろう。
なんせ幼女型アンドロイドなど製造されていないし
違法だからだ、【子供の見た目は謎にタブーみたいな風潮があるから】←著者がロリコンなだけである

[とここでアンドロイドの名前の紹介と
僕の紹介をしておこう。
アンドロイド:リリア•グラス 彼女が自律的に
考えた名前だ。
僕は三途•ゼート、著者の考えたご都合の名前だ]

察(おい!止まれ!その幼女、どこから拾った)
リリア(破壊しますか?マスター)
僕(いや、ここは穏便n…)
察(署までご同行願おう)
僕(リリア、破壊開始)
リリア(Yes,マスター)
そのまま彼女の腕は鋭利な刃物に変形
察はそのまま分子レベルまで刻まれた。
ここから、狂い始めた、人々はこの狂った歴史を
 『神殺しの誕生』と呼び
またあるものは『神の救済』と呼ぶ事になる
だがそれはまた別のお話。。。。

著者:機神帝国帝王
キャラクターs
帝王 三途•ゼート
従者兼帝国中枢システムリリア•グラス
警察 ドコカ•ノオッサン

7/27/2023, 11:48:37 AM

「神様が舞い降りてきて、こう言った。」

神様が舞い降りてきて、こう言った。
「みんなかわいい、だいすきー♡」
いわゆる、自己肯定感爆上げを司る神様である。

わたしは神様に悩みを告げた。
「すきぴが付き合ってから急に返信遅くなったの、助けて神様」

神様はこう仰った。
「え、だるー。でもさでもさ、でこポンが可愛いから、駆け引きしてるとかじゃないの」

「でも、ほんとに遅いんだよ、余裕で半日くらい空くし。どうしてどうして、どう思われてるの」
すきぴに雑に扱われてるかも。不安でたまらない。

神様は困った顔をしている。
「うちモテすぎて恋愛経験ないからわかんないけど、すきぴくんは忙しい中、でこポンと付き合うために今までが無理してたみたい」

「えなんかもうわかんなーい」
でも、神様が言うんだから間違いないのかな

「でこポン、あなた巷でなんて呼ばれてるか知ってる」

えなんて呼ばれてんの?
わたし、confused(あせあせ)。

神様は妙にドヤ顔で仰った。
「し、ら、ぬ、い。不知火。不の下にレ点挟んで読んでね」

「どういう意味?」

神様はニコニコだ。
「字面かっこいいでしょ。でこポンはかっこいいの。そしてかわいいの。最強なのー。だから、大丈夫!」

え。でも、神様が褒めてくれるんだから、間違いない。


そのあと好きぴは旦那様になってハーバードの院をストレートで卒業し官僚になって2人、そして今や3人で幸せになりましたとさ。ありがとう神様♡

7/27/2023, 11:46:11 AM

神様は舞い降りてきて、こう言った。「貴方は可哀想だ」そんな事言われる筋合いはないと思っていたが今となっては言っていた意味が分かる。どれだけ好きだった本を読んでもどれだけ泣いた歌を聴いてもなんとも思わない、思えない。本がつまらなくなったんじゃない、きっとつまらなくなったのは私の方だ。下を見ればあの時の無邪気な笑顔を振りまく私が居る。嗚呼、今のうちに伝えなくては教えてやらなくては「貴方は可哀想だ」と。

7/27/2023, 11:44:18 AM

神様が舞い降りてきて、こう言った。
『この世に未練をできるだけ残さないように生きなさい』
と、
未練を残さないようにって、どうやったらいいの?
『明日死んでも後悔しないようにするってことだ』
明日死んでも後悔しないようにって…よくわからない。結局何をしたらいいのさ?
『今はまだわからなくてもいい、きっといつか理解できる』



誰か教えて

7/27/2023, 11:43:39 AM

「神様が舞い降りてきて、こう言った。」

あなたには果たすべき役目がある。
だけど具体的なことは誰も教えてくれない。
未来で何が起こるか検討もつかない。

いつかその意味が分かる日が来るのか。

生きるって不思議だな。

#21

7/27/2023, 11:42:03 AM

死にたい。
昔から思っていた。
命という重く、苦しいものを背負って生きたくなかった
首吊るのは嫌だ。
息ができないなんて。
落下死も嫌だ。
死なずに複雑骨折で一生寝たきりになるかも。
そんな私が選んだのは
溺死だった
息はできないけど綺麗な風景を見ながら死ねるなら許容範囲だ。
海に行った。私は海が好きだ
穏やかで美しいけれど、人を殺められる程の力を持っているところが。
チャプ、チャプ
水を切る音が心地よく耳に入る
ズブッと足を取られる
軽く尻餅をつき、前を見る
そこには月光を纏った美しい人が立っていた
「宝石の子よ」
低く、冷たい、まるで海水のような声で私を呼ぶ。
だが、この呼び方ははじめてだ。
「な、何でしょう」
「何故自ら命を絶とうとする」
「貴方には、関係、ないでしょう」
「嗚呼、無い。だが、私が好んでいる場所で…」
「私が好いていたものが死ぬのは気分が悪くなるし、況してや自殺など良いものではない」
神は澄ました顔でそう呟く

神から告られて、自殺止められるなんて聞いたことないよ。
「神って優しいんですね。」
私は笑いながら
「自殺はやめます。こんなふうに止められたら、逆らえませんよ。」
と言ってその場に立つ
「そうか。」
「でもその代わり、生きる理由を私に下さいな。」
「好いているものの願いなら聞いてやらんこともない。」
「交渉成立ですね。」
神が舞い降りてきて、私に言ったことが私の
死ねない理由になってしまった。

7/27/2023, 11:39:32 AM

#神様が舞い降りてきて、こう言った

『生きなさい』

「生きるって?」
『そのままの意味だ』
「分からないよ」
『分からなくてもいい』
『とにかく生きなさい』

誰か私の生きる意味を探して。

7/27/2023, 11:36:13 AM

#36【神様が舞い降りてきて、こう言った】


「明日のラッキーアイテムはドアラだよ」

7/27/2023, 11:36:00 AM

好きだったのは明るいところ、ポジティブな所、周りを見てるところ。
嫌いだったのは八方美人なところ、適当なところ、笑えば許してもらえると思ってるところ。

7/27/2023, 11:34:07 AM

神様が舞い降りてきて、こう言った。

「ライターある?ニコチン切れちゃってww」

ぼくはこいつが神だなんて絶対に信じない。

こいつに毎年正月に手を合わせてたなんて信じない。

こいつのおかげで合格できたなんて信じない。

こいつにすがって生きてきたなんて信じない。

ぼくはポケットの中からライターを取り出し、風を左手でさえぎりながらそいつの咥えるそれに火を灯した。

7/27/2023, 11:33:34 AM

夏休み中の進路相談。

てきとうに済ませようと試みたが、登校時にはミンミンゼミが鳴いていたのに進路相談が終わって下校する頃には日暮が鳴くまでに時間が進んでいた。

先生に何度も言われた。
「高校2年生である程度進路を決めておかないと…君の場合はやりたい事がないんだから尚更だよ。」と。

黙りの僕に必死に。
この夏には暑すぎるくらいの熱量で向き合ってくれた。

僕もその熱量と同じくらい覚悟を持てればよかった。
僕の「やりたい事」それは誰にも言えなかった。
笑われてしまうのが怖かったから。守りたかったから。だから言えなかった。

何度も、先生に話してしまおうかと思った事があったが、今までの馬鹿にされた事がフラッシュバックしてくる。

学校は電車で1駅と徒歩で15分。
周りは畑で山ばかりの田舎だ。
山の入口には勉学の神を祀る神社がある。

子どもの頃はよくこの神社で隠れんぼをしていたが、今では人っ子一人居ない。

夏の暑さにバテたのと、少し懐かしくなったのとで鳥居の横に腰掛けて休憩する事にした。

ふと神様なら未来が分かるのかと疑問に思ったが、すぐに考えるのをやめた。本当に存在するかどうか知りえないものに願うのは ばかばかしいと思ったからだ。自分の現実味の無さに自嘲した。

その時だった。沈みかけていた太陽が急に白く強い光を放ちながら僕の真上に登った。
何かが天使のはしごをゆっくりと降りてくるのが見えた。
僕は状況が飲み込めず、目を丸し動けずにいた。

"何か"は紛れもなく神様だった。

僕の目の前に神様は静かに舞い降りて、こう言った。
「理想が現実をつくっていく。未来を必死に追いかけぬ者に掴める理想は無い。」

そう言い残し、神様は帰っていった。

辺りはすっかり日が落ち
月が強く優しく光っていた。







2話

7/27/2023, 11:32:43 AM

「ねぇ、今日久しぶりにカラオケいこう!」
「おっ、いいね!!今度こそ負けないから!」
「ねぇ、職員室ついてきて!」
「うん!いいよー?いこいこ!」
やっと7時間目が終わって開放感溢れる放課後みんなが遊びに行こう。だとか、ここに着いて来て。だとか女子同士で約束する話を聞きながら私はひとり本を読んでいた。
やばっ、この本面白すぎる!
何回でも読めるわ!!
楽しみながら本を読んでいたらいつの間にか外は暗くなっていた。
「もうこんな時間か・・・・・・・・帰ろ。」
「ただいまぁ。」
挨拶をして家の中に入るとお母さんがご飯を作って待っていた。
「あら。莉乃(りの)おかえり。
ご飯もうすぐできるからね。」
「うん。ありがと。」
そう言って自分の部屋に入ってさっきの続きの本を読む。
しばらくするとお母さんから呼ばれた。
ご飯が出来たみたいだ。
「どう?学校楽しい?
あんた仲良い友達いるの?連れて来てもいいのよ?
本もいいけど、友達とも遊びなさいよ?」
またその話か。
最近はそればっかりだ。
うんざりしながらも答える。
「別に、友達とそんな仲良くなくたってやっていけるし。別にそんな仲良い友達が欲しいとも思わないし。
心配しなくていいよ。普通に友達はいるから。」
「そう?でも、1人ぐらいすごく仲がいい子がいた方が安心じゃない?人と人の繋がりは大切なのよ?
いつもお父さんが言ってたでしょ?」
お父さんは私が小さい頃に亡くなった。
お父さんはいつも言ってた。
"人と人の繋がりは大事だ。
できる限りは多くの人と繋がりなさい。
そうすればいつか絶対役に立つ日がくるから''
って。
「はいはい、そうだね。大丈夫だって友達ちゃんといるし。心配しないでいいから。
ごちそうさまでした。」
お母さんは何か言いたそうだったけど、無視して食器を片付ける。
それからは宿題を済ませてから本を読む。
そして、小説がキリのいいところで読むのをやめて寝る。
私には別に特に仲がいい友達なんていらない。
だからといって教室で孤立しているわけじゃなくて普通にみんなと話せるし、行事とかには一緒に回る人には困らない。
ただ、マンガや小説であるような“親友"ってやつがいないだけ。私はそれでいい。
深く関わったってめんどくさいだけなんだから。


キーンコーンカーンコーン
4時間目が終わりみんながお昼を食べようと動きだした。
私は本と弁当を持っていつもの場所に向かう。
いつもの場所とは中庭だ。
誰も来なくて静かで、落ち着く。
そんな1人でゆっくりできるこの時間が私は好きだった。
1人で本を読みながら弁当を食べていると
「莉乃ちゃん!!こんなところで1人で食べてるの?」
同じクラスの桐山 颯 (きりやま はやて)がやって来た。
いつもクラスの中心にいてクラスのムードメーカー的な奴らしい。
興味ないから知らないけど。
「そっか、そっか!莉乃ちゃんはいつも本読んでるけど
友達と仲良くしようとか思わないの?」
はぁー、最近このこと聞かれるの多いな。
めんどくさい。
しかも今、本がいいところなのに。続きが気になる。
桐山颯が来たから読めなくなっちゃった。
「別にそんなこと思わない。
本を静かに読めればそれでいいから。」
私がそう答えると桐山颯 は何かを決めたような決心した
顔をしていた。
「あのさー。
明日俺達のクラスに明日俺の双子の妹が転校してくるんだけど、多分莉乃ちゃん妹と気が合うと思うんだよね。
妹も本好きだし。
だから仲良くしてやってね。」
桐山颯はそれだけを言いにきたらしく私の返事も聞かずに去って行った。
別に本に影響がでるなら一緒にいたくないし、いるつもりもない。
だけど、本好きだと聞いたのでどんな子なのか、少しだけ少しだけ気になった。


「初めまして、霧山 風夏(きりやま ふうか)です。好きなことは本を読むことです。
私と一緒で本が好きな人は話してくれると嬉しいです。
みんなと早く仲良くなりたいので今日からよろしくお願いします。」
この子が桐山颯の双子の妹か。
桐山颯が言ってた通り本好きなんだ。
まあ、別に特別仲良くするつもりはないし、関係ないし、どうでもいいけど。

休み時間、本を読んでいるとふと机の前に影が出来た。
なに?
誰がなんか用事かと思って本を見るのをやめて
前に立ってるらしき人を見ると今日転校してきた霧山風夏だった。
「なに?なんか用事?」
そう聞くと霧山風夏は笑顔で話してきた。
「その本○○○さんの本だよね?
めっちゃ面白いよね?
でも、私最後はすっごい泣いちゃったよ。
○○○さんの書く本はどれも心に響くほど面白いよね!!この同じ作者の本読んだことある?
おすすめの本あるんだけど!」
この本読んだことあるんだ。
確かにこの本はすごく面白い。
面白くて3回目だ。
何回読んでも感動するし、面白い。
おすすめの本か・・・・・・・
ちょっと興味あるな。
「ううん、この作者のやつは今回初めて買ったの。おすすめの本って?何?面白いの?
この作者の本これからたくさん読みたいんだよね。」
「ふふっ!莉乃ちゃん、目キラキラしてるね!
これから本のこといっぱい話そうね!
私のことは風夏って読んでいいからね!」
ちょっと柄にもなく話し過ぎた。
いつもそうなんだよね。
本のことになるとついつい興奮しちゃって話し過ぎちゃう。
でも本のこと誰がと話すなんて久しぶりで楽しかったな。
たまにはいいかもしれない。
たまにはね。

それから毎日のように風夏は話しかけてきた。
あの作者の本をたくさん教えてくれた。
風夏と私は読む本が合うんだ。
だからお互い感想を言い合える。
少しだけ、そんな日々にワクワクしていた。
単純に本のことを話すのは楽しいから。
それでも私は本を読みたい時は読むし、風夏と話すようになったとしてもそれはやめなかった。
しかも、私達が話しているとたまたま同じ本読んでるっていうクラスの子も一緒に話したりするんだよね。
うちのクラスで同じような本読む子がいるって今までで知らなかったけど。
今日も休み時間の間に本のことを話していた。
「犯人誰だと思う?
私はこの女の人かな。だっねこの女の人被害者を恨んでたんだよ!もう絶対犯人!」
今読んでる推理小説の話だ。
「いやっ!多分この若い男の人でしょ!
何よりアリバイがないんだから!」
「え〜、そうかな?じゃあもっと根拠を教えてよ!」
お互いに今読んでいる小説の犯人を推測する。
それが今の私にとって本を読むことの次に楽しいことになっていた。
絶対この人が犯人!
そう思って根拠を風夏に話そうとしたこき
「ふうか〜!!ちょっと着いて来てくれない?」
風夏が別の友達から呼ばれた。
「ごめんー、ちょっと言ってくるね!」
風夏は男子からも女子からも転校初日から好かれていた。
明るい性格と顔の可愛さで人気者で告白なんてしょっちゅう。
本当誰かさんとそっくりだ。
風夏がいなくなってからはまたチャイムが鳴るまで本を読んだ。

昼休み
私はいつものように中庭で弁当を食べていた。
やっぱり落ち着くし、大好きな空間だ。
ほっとする。
ぼんやりとしていると
「いた、いた!
莉乃ちゃん!!またこんなとこで1人で〜」
また桐山颯が話しかけてきた。
次はなんの用だろうか?
「何?なんか用?」
そう聞くと桐山颯はニヤニヤして言った。
「やっぱり俺の妹と本の話あったでしょ!
ふうが本のこと話す時は目が輝くって嬉しそうに話してたもん。」
風夏そんなこと兄にまで話してんのか。
まあ、別いいけど。
「そう。」
双子なだけあってやっぱり桐山颯と風夏そっくりだな。
そんなことを考えて、まじまじと見つめてしまうと
「なになに〜?俺のこと見つめちゃって!
もしかして、惚れちゃった?」
ニヤニヤしながらそう言うから冷たい目を向けて睨むと
「あぁ〜!ごめんごめんって!冗談!
そんな冷たい目で見らんで!
てかさ?莉乃ちゃん雰囲気なんか柔らかくなったよね?クラスのみんなもそう言ってたよ?
俺の妹のおかげかな?」
雰囲気が柔らかくなった。か。
確かに風夏に会ってから学校で喋ることが増えたような気がする。
前まではクラスのみんなと仲が悪いわけじゃないけど、あんまり喋らないから。だって、私も本見てるし、みんなも本読んでる私にわざわざ話しかけたりしないから。
別にそれでも私は本が読めればそれでよかったから全然よかった。
でも、少しだけ風夏が来て日常に色がついたそんな気がしたんだ・・・・・・・・・・・。

そんな風に一日を過ごして家に帰りお母さんとご飯を食べる。
「最近、あんた少し明るくなったわね?
学校でなんかあったの?」
お母さんからも言われた。
そんなに変わったのか。
自分ではそんなに変化分からないけどみんながいならそうなのか?
「うん、まーね。」
返事をしてご飯を口に入れた。

そして、風夏が来てから二週間ぐらいが経った頃。
今日も朝の登校して本を読んでいると
「ねぇ、ねぇ聞いて!!
この本の映画が明後日公開されるんだって!
一緒に行かない?」
この本の映画か。
この本はすごく感動するラブストーリー。
私も読み終わった頃には号泣だった名作だ。
でも、映画とかお金かかるし、あんま行ったことないな。
どうしようかと悩んでいると
「この映画明後日に行ったら本の番外編が無料でもらえて、そしてこの日作者も来るらしくて、サイン貰えるんだってさ!
しかも番外編まで!さいっこうじゃん!行こうよ!」
番外編!?それは読みたい!
しかも作者からのサインなんて!あんな素晴らしい小説を書く人と会ってみたい!
追加の情報に行きたい気持ちが膨れ上がって
「行く!行きたい!作者さんと会いたいし、何より番外編読みたい!」
食いついて答えると、風夏は笑った。
「ふふっ!ほんと、莉乃は本のことになると目の色変わるね!よしっ、じゃあ行こ!
明後日10時に☆☆公園に集合ね!」
「分かった!」
番外編にサイン。
明後日早く来ないかな〜
柄にもなくワクワクしていた。

そして映画の日
「じゃあ、行ってくるから。」
リビングに向けて声をかける。
「はーい!行ってらしゃい!
楽しんできて!帰りは何時になってもいいわよ!気をつけなさいね〜」
お母さんからニヤニヤして送りだされた。
昨日の夜ご飯の時お母さんに友達と遊びに行くことを話したらびっくりされて興奮されて収めるのが大変だったぐらいだ。
別に大したことないのに。
映画どんな感じなんだろう?
いろいろなことを考えながら歩いていると待ち合わせの公園に着いた。
まだか。
まあ、まだ待ち合わせの時間より早いしね。
それから2分ぐらい待っていると
「ごめんね〜!待った?行こうか!」
「大丈夫。いこ。」
私達は映画館へと歩いた。
映画館は休日だけあって混み合っていた。
「わっ〜!人いっぱいだね!」
風夏がびっくりしたように人混みの方を見ていた。
まあ、作者も来るって聞いたら本好きの人は集まるよね。
「だね。頑張って中に入ろう。」
人混みを掻き分けてどうにか少しずつ前に進んで席をゲットする。
そして映画館に入って席に座る。
「楽しみだね〜。主人公は誰が演じるんだろうね?」 
ポップコーンを食べながら話していると映画が始まった。


映画が終わって私達は2人どっちとも泣いていた。こんなに泣いたのは久しぶりだ。
やっぱり原作がいいからだよね。
なんだか誇らしい気持ちになった。
そしてようやく2人の気持ちが落ち着いてきた後感想を言い合った。
「あのシーンやばかったよね!もうあのシーンから泣き始めたよ!」
「うんうん!やばかった!私もう既に泣いてたけど!やっぱり○○○さんの本は最高だよね!」
思う存分感想を言い合ってから、本の作者に会いにいく。
楽しみだな。
どんな人なんだろう?
顔は公開されてないけど女性なんだよね。
ドキドキしながら行列に並ぶ。
横にいる風夏を見るといつもとは違い珍しく緊張しているみたいだった。
その姿をみて少し面白くなった。

無事、作者と会えてサイン貰って番外編も貰って映画館を出ようと風夏と歩いていた。
作者さん凄かったな。
なんか別に硬い感じの雰囲気ではなくて優しい雰囲気だったんだけどオーラがすごくて圧倒された。
そして少し話せていい時間だった。
風夏も楽しそうに会話していた。
「ねぇ?見て!
今日と同じ作者さんの本がまた来年映画化されるって!また一緒に見に行こうよ!」
そう言って隣で歩いている風夏を見ると
風夏は泣きそうな悲しそうなでも嬉しそうなそんな表情をしていた。
「莉乃・・・・・・・・。
ごめん。実は私・・・・・・・・」
今の風夏にはいつものような明るい笑顔はなく今にも泣きそうな声で何かを言いかけたけど、思いとどまるような表情をしていた。
「どうしたの?」
そう問いかけても風夏は続きを話さなかった。
「ごめん、ごめんね。」
なぜか謝りながら私に抱きついて来た。
私はただその背中を撫でてあげることしか出来なかった・・・・・・・・

「ごめんね!もう大丈夫!
来年も一緒に行こうね!」
風夏が泣き止んで笑顔でそう言った。
私もこれ以上聞くのは良くないと思って
「ううん。じゃあ、どっか寄ってく?」
いつもの私ならこんなこと言わなかった。
いつも本ばっかりだったから。
でも今の風夏とはなるべく一緒にいないといけない気がして誘った。
「お〜!珍しい!莉乃が誘ってくるなんて! 
よし、じゃあ、なんか食べ行くか!
そしていっぱい話そ!」
そう言った風夏はいつもの元気なく風夏に戻っていた。
それに安堵して風夏と過ごした。

そしてご飯を食べてたくさん話してもうすぐ8時になりそうというときにもうそろそろ帰るかという感じになった。
「楽しかった〜!
ありがとね!今日すっごい楽しかった。
莉乃といけて良かったし、幸せだった!
ほんとありがとね!帰り気をつけて帰ってね?」
そんな改まって。
「なんか今日で終わりみたいな言い方するね?
私も楽しかったよ?ありがとね!
じゃあ、また明日学校でね!」
少しだけ風夏の言い方に怖くなって、笑顔で言う。
「うん!また明日!」
でも風夏は笑顔で「また明日」って言ったから大丈夫か。
心配は杞憂だったようだ。
そう思って風夏と別れた。
1人暗い帰り道を歩く。
風夏と出会えて良かったな。
出会えてなかったらこんな楽しい時間なんてなかった。
前は仲良くするつもりなんてないって思ってたのにいつの間にか風夏の明るさに絆されて風夏と小説のことを話す時間も小説以外のことでも楽しいと思えてた。
別に友達と一緒にいる時間はそんなに楽しいものじゃないと思っていた。
小説読んでたほうが何倍も楽しいって。
だけど、風夏に一緒にいることの楽しさを教えてもらった。
本を読み続けることには変わりないけど、少しだけ周りを見回して人と関わってみようかな。
明日も風夏と仲良くしていたい。
今までの生活を見直して気持ちが変わった1日だった。

次の日
ワクワクしながら学校に登校して風夏が来るまで本を読む。

キーンコーンーカーンコーン
本に集中しているとチャイムが鳴った。
風夏は?
風夏の席を見てもそこには誰も座っていなかった。
今日は休みなのかな?
昨日は元気だったけど体調不良とか?
大丈夫かな?
気になったから朝のホームルームが終わってから先生に聞いた。
「先生。今日霧山風夏は休みですか?
体調悪いんですか?それとも家の用事ですか?大丈夫なんですか?」
ハヤる気持ちが抑えきれず早口で聞くと
「霧山風夏?誰だそれ?うちのクラスか?」
は?
ダレダソレ?ウチノクラスカ?
先生何言ってんの?認知症?
「せ、先生?
何言ってるんですか?霧山風夏。先週までうちのクラスにいたでしょ?2週間前ぐらいに転校してきて、先生仲良くしろよって。お前らの仲間だって言ってたじゃないですか。
あの席に座って授業受けてたじゃないですか?先週までずっと。」
「ん?あの席はずっと空席じゃないか。
大丈夫か?熱でもあるのか?」
なんで?先生忘れてる?
忘れているどころか風夏の存在すら知らないような口ぶりだ。
鳥肌が止まらなくて恐怖しかなかった。
いや、先生がおかしいだけだって!
きっとそう。
「ねぇ、ねぇ風夏って今日なんで休んだか知ってる?」
先生は当てにならないと思い近くの友達に聞いた。
「うん?風夏?誰それ?別のクラスの子?
そんな焦って莉乃ちゃん大丈夫?」
なんで、なんで!
先週までいたじゃん!
なんで誰も覚えてないの!?
「莉乃ちゃん!!」
混乱していると私を桐山颯が呼んだ。
そうだ。そうだ!桐山颯なら分かるよね!
お兄ちゃんだし。
「莉乃ちゃんちょっとこっちに来て?」
桐山颯は慌てた様子で私の手を引っ張った。
「ねぇ?ねぇ?風夏なんで休んでんの?体調悪いの?昨日までは一緒に遊んでて元気だったんだけど!「莉乃ちゃん!」きっと体調悪いんだよね!昨日いっぱい食べてたし。今頃お腹壊して苦しんでんのかな?もう、風夏ってば。「莉乃ちゃん!」
とにかく嫌な予感がして喋り続けると桐山颯が大きな声で遮った。
「話を。話を聞いて。」
桐山颯は悲しそうな顔をして空き教室に入った。
なんで?なんで?そんなに悲しそうな顔をしてる?体調が悪いんだよね?
クラスメイトや先生がわからなかったのは気のせいだよね?
自分に言い聞かせてどうにか自分を保とうとする。
私は次の言葉で暗闇のどん底に落とされることになる。
「風夏は霧山風夏はもういない。」
っ!?
「ああははは、何言ってんの?冗談にしては面白くないけど?」
桐山颯の顔を見るととても冗談を言ってる顔じゃなかった。
「莉乃ちゃん。ごめん。ほんとなんだ。
風夏はもうこの世界からいない。
クラスメイトも先生も覚えてない、知らないんだ。
覚えてるのは俺と莉乃ちゃんだけ。」
桐山颯は悲痛に歪んだ顔で言った。
なんで?どう言うこと?意味が、わから、ない。
「風夏は2年前に交通事故で亡くなってる。
でも、亡くなってた風夏がこの世界にこのクラスに少しの時間でもいることができたのは莉乃ちゃんへの風夏の思いだ。風夏は莉乃ちゃんに大切なことを気づいてもらいたくて、莉乃ちゃんに会いに来た。」
はっ?何それ。信じられない。
亡くなってる?莉乃が? 
私に会いに?
「ごめん、ちょっと意味がわからない。」
「そうだよな。ごめん。
風夏から手紙を預かってる。読んで?」
莉乃からの手紙? 
受け取って中身を見る。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
莉乃。ごめんね。
急にいなくなっちゃってびっくりしたよね。
昨日は、また明日ね。って言ったのに今日会えなくてごめんね。
でもね、莉乃と会えて仲良くなれて映画見にいけて良かった。楽しかった。
莉乃?
私が莉乃に会いにきた理由はね。
莉乃に助けてもらったからなんだよ?
私は生まれつき体が弱くてね。
次発作が起きたら命が危ないかもしれないってお医者さんから言われた。
私は人見知りもするし、入院を繰り返してたからそんなに仲のいい友達はいなかった。
絶望して道端でひとりぼっちで泣いていた私に莉乃は黙って本を貸してくれたんだ。
「この本読めば元気になるよ。
本は魔法の道具。これ読んでちょっとでも元気出して。」
って。
辛くてつらくてどうしようもなかった時に話しかけてくれたの。
どうしようもなく悲しくて辛い時に話しかけてくれた。私に希望を与えてくれた。
それから私は貰った本を読んだの。
今まで本なんてあんまり読んだことないし、1人の入院で暇な時も本を読もうっては思わなかった。
でも、その本を読んでみて本の面白さに気づいたんだ。私はもっといろんな本を読んでみたくて必死に生きた。
そしてなにより莉乃に会いたくて。
あの子にあってもう一度ちゃんとお礼を言ってたくさん本の話がしたい。
でも、神様は私の願いを叶えてくれなかった。
中学2年の時に発作を起こして死んじゃった。
莉乃と会いたかった。
本の話したかった。
ありがとうって言いたかった。
空の上から莉乃を見てたんだよ。
ああ、あの時助けてくれた女の子はここの高校に通ってるんだ。
莉乃の学校での様子見てると決してひとりぼっちじゃなかったけど本ばかりに目を向けててあんまり友達と関わろうとしてなかった。
莉乃は平気そうだったけど私みたいに何かあった時将来困った時手を差し伸べてくれる人がいてほしいって思ったの。
私みたいになってほしくない。
これはただの私のわがまま。
でも、どうしても莉乃に友達との切れない絆を結んで欲しかった。
莉乃のために私はもう一度莉乃のいる場所に生きたいって願ったの。
今度こそ私が莉乃の役に立ちたいって。
そしたら生きてる私の姿だった。
チャンスがもらえたって思った。
私はそれからはただ夢中で、おしゃれして明るく笑顔をつくる練習をして莉乃のいる学校に転校したの。
それからは奇跡のようなキラキラした日々だった。
莉乃に友達を作りたかったのにいつの間にか私が1番楽しんでた。
本当にありがとう。お礼を何回言っても足りないくらい。
莉乃と出会えて良かった。
ありがとう莉乃。」
風夏・・・・・・・・
助けてもらってお礼しなきゃいけないのは私の方。
風夏に友達との楽しさを教えてもらったの。
風夏がいたから本物の友情を知ったの。
風夏のおかげだよ。

「こちらこそ。ありがとう風夏。」

涙をこぼしながら空を見上げて呟いた。


                     完

今まで読んでくれてありがとうございました。

もしも「もっと読みたい」面白いと思ってくれた方が1人でもいればもしかしたら続き書くかもしれないです。
本当にありがとうございました。

7/27/2023, 11:32:16 AM

「神様が降りてきて、こう言った」

ってお題長すぎない?

なんと書こうかなーと、電車の中でアレコレ考えつつ、帰り道のコンビニで夕飯を買い。一人暮らしのアパートに帰る。

玄関を開けて、手を洗い荷物を投げ出し、テレビのリモコンつけたら、いかにも神様っぽいお爺さん。
白い服、白い髭。天使の輪っか。

「はろ〜」

お爺さんが、絶対、英語圏の発音じゃない挨拶。
しかも、夜の帷もおりた時間にハローとは。

チャンネル変えたくてリモコンポチポチしても変わらない。

「すまんすまん。神様直通で、ここしか映らないよぉ」

怖い。

「天国YouTube?みたいな?どう?何か見たいところあれば移動するよ??あ、チャット機能あるから送ってね。会話は無理なんだよねー。zoom的な?あーゆー感じにしようかと思ったけどさ、人って色々言葉がちがうじゃん?翻訳アプリの性能イマイチでさ。昔はバベル使ってたんだけどねぇ。時代の変化ってやつ?あなたのいる日本は特に難しいね。言葉が多すぎ。数の数え方さえ言い方違うもんだからさ。もう神様困っちゃう。」

いや、神様から言われたい言葉はこれじゃないわ…

とりあえず

『天国はいいところですか?』

と、送る

「あ!チャットありがとうねぇ。天国?天国ってここ?いいところかって?あぁ、私は好きだよ。好き好きじゃない?人それぞれってゆうかさ。」

神様、フランクすぎんか?

『神様の望みはなんですか?』

「おー!世界平和って答えなきゃならんのかな。まぁ無理無理。みんな幸せって幸せの基準って何って話よね。まぁ、私は全知全能の神!幸せも不幸もないから、強いて言えば、生き物みんな言語統一してほしいかなぁ」

めっちゃ自分勝手やん。

『神様にお願い事したら叶えてくれますか?』

「無理無理!1人のお願い聞いたら誰か困らせないといけなくなるからねー。よくお参りされちゃうと恐縮しちゃう。まぁ、お願いいっぱいくる人はその分頑張ってるだろうから、私は心の支え?になれたらそれで十分だと思ってるよー。何か願い事あるの?」

『毎日つまらない』

「ヒッパルコスかプトレマイオスいるかな?あの人達こそ暇つぶしの名人だと私は思ってるんだ!こっちきたら紹介するよー」

いや、死なんと無理やん。

『生きているうちに何したらいいですか?』

「好きに生きたらいいじゃない!悔いのない人生とか生きてる人がよく言うけど、悔いは残るらしいよ。どんな人も。あっ!そろそろ時間だわ、次トルコなの〜知ってる?トルコ。だから、このチャンネル切る時言わないといけない言葉があるの。トルコ語で平和って意味なんだけどね。って、あ、日本の映画のセリフだね。じゃあね、こっち来たらまたお会いしましょう」




「バルス」



ぷつりとテレビが、切れた。

神様が降りてきて、言って欲しい言葉は一つも見当たらない。

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