眠れないほど』の作文集

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眠れないほど』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

12/5/2023, 1:34:53 PM

Theme:眠れないほど

明日はいよいよあの方の誕生日だ。
生まれてこの方調理用のナイフすら握ったこともなかったが、どうしても彼が喜ぶ顔が見たくて、この1ヶ月間、ずっと彼の好きな果物がたくさん入ったケーキを作る練習をしてきた。

最初は果物の皮を剥くのも苦労した。
細かい切り傷がたくさんできてしまった私の手を見て、あの方に心配をかけてしまうことも多々あった。
剣は自分の腕を振るように自在に操れるのに、果物にこんなに苦労させられるとは思わなかった。

それでも練習すれば成果は出るもので、あの方の誕生日を明日に控えた今は林檎でも檸檬でも何でも上手く切れるようになった。
あの方は「いつの間にそんな器用になったんだ?」と不思議がっていた。

幼い頃から仕えていたあの方が、先王の崩御により若くして新たな王となった。
隣国との戦は勿論、若い彼を傀儡にしようとする者や暗殺しようとする者もおり、味方にも安心して頼ることはできない。
それでも、あの方は弱音も吐かずに凛として王の責務を果たしている。

だが、明日は彼の誕生日だ。明日くらいは年相応に誕生日を喜んでほしい。
そのために彼の大好きなケーキを作ることにした。
また、昔のような無邪気な笑顔を見せてくださるのだろうか?
想像すると年甲斐もなく、眠れないほどワクワクしてしまう。

12/5/2023, 1:33:37 PM

「寝れない...」
どうしたものやら....。
四年前、二人の友人が私の前からいなくなってしまった日からだ....夜も昼も朝も寝れなくなった。
一人は何処か別の場所に行ってしまった。
もう一人は私の前で死んでしまった。
本心はとても寝たいのだが、夢に出てきてしまう。
あの日の出来事が。
あの日目の前で友人が亡くなってしまった日の事を。
「おい」
「げっ、何でいるのさ」
「四年振りに会いに来てやったんだよ。どうせまた寝れねぇんだろ」
本当君はいつも私の本心を突いてくる。
全てをわかった上で来てくれる。
「前みてぇに一緒に寝てやろうか?」
莫迦にしたように言ってくる。
でもそれも不器用な彼の精一杯の気遣い。
「....頼もうかな」
「手前の見る夢っていうのは、眠れないほど怖いのか?」
「君にはわからないさ」
ほら、またこれだ。
嘘をついてないとやっていけないなんて、私も駄目だなぁ。
「いや、わかるな。俺だって、人間じゃねぇって言われるし、手前がいなくなってからもずっと....」
嗚呼、やっぱり。
彼も私と同じだった。
眠れないほどに怖い夢を見るのだ。
「また、来てよ」
「おう」
「じゃあ、よろしくね」
『おやすみ』
お互いに怖い夢を見る。
でも、其れは、一人で寝たときのみ。
側に彼がいて、彼の側に私がいる。
だから、安心して寝ることができるのかもしれない。

# 13

12/5/2023, 1:31:34 PM

"眠れないほど"

「ほーれ、ほれ〜」
「みゃう!うぅ〜……」
 お尻を突き上げ、跳躍の準備体制になる。
 寝間着に着替え日記を書き終えた後、猫じゃらしに飛びつく子猫の様に楽しくなりながら、持っている猫じゃらしを動かし続ける。
 殆どを居室に閉じ込めてしまっていて、医院だししょうがないと思いつつ、そのせいで体が鈍るんじゃないかと心配になってこの前から新たなルーティンとして、ベッドに入る前に猫じゃらしで遊んでやっている。
「みゃう!」
 一気に飛びかかって、猫じゃらしに前足で触れそうになる。
 が、既の所〖すんでのところ〗で猫じゃらしを動かして、子猫の狩猟本能を更に引き出す。
「ふふ、ここまで届くか〜?」
 先程よりも高い位置に猫じゃらしを持ち上げ、挑発するように手首のスナップを利かし猫じゃらしの先を揺らす。
 我ながら意地悪だ。
 子猫の為にと始めた事だが、途中から俺が子猫以上に楽しんでしまっている。
「うぅ〜……みゃあっ!」
「うおっ」
 再びお尻を突き上げて跳躍の準備をし、飛びかかってくる。慌てて猫じゃらしを逸らす。
──危ねぇ……今の、あと数mmってとこか……?
 以前までもだいぶ凄かったが、ここ毎日脚力が着実に増してきているのを実感する。
「……やべっ、早く寝ねぇと」
 ふと時計を見ると、もうすぐ日付が変わる時刻を示していた。
 慌てて猫じゃらしを仕舞い、明かりを消してベッドに潜る。
「みゃあ……」
 ベッドに乗り上がり、『まだ遊び足りない』と言うような声色で鳴いてきた。
「ごめんな……、もう寝なきゃいけねぇ時間だから、また明日な……」
 子猫の頭を優しく撫でる。ゴロゴロと喉を鳴らし、手に擦り寄ってくる。
──時間を忘れる程にやるなんて、本当にこいつ以上に楽しんでるじゃねぇか……。
 自分に呆れながら、ゆっくり瞼を閉じる。
「……眠れねぇ…」
 目が冴えてしまい、しばらくベッドの中をもぞもぞ動いていた。

12/5/2023, 1:30:12 PM

眠れないほど

「明日が来る」
そんな当たり前のことが怖い。

人と関わらないと生きていけない。
そんな世の中が嫌いだ。

群れでしか行動できない奴も大嫌い。

誰かと共に過ごすくらいなら、
電子機器と過ごすほうがよっぽど楽しい。

私1人じゃなくて、地球が滅びてくれれば
みんな楽になれるのにな。

布団の中でそんなことを考えた。

考えても何か変わるわけじゃないのに。

どうして いつもこうやって
貴重な睡眠時間を無駄にしてしまうのか。
私にもわからない。

12/5/2023, 1:29:25 PM

今夜は空気が澄み、月が美しい。

こういう日は、月見酒がしたくなる。

夜分遅くに仕事が終わり、久々に誰かと呑みたくなった。

「なるほど、それで和多志のところへ訪ねてきたと。」

そして、同僚の男を何の約束無く、夜分遅くに訪ねた。

「はい。酒瓶は、持ってきました。」

「和多志が明日、仕事なのをご存知ですか。」

「はい。たまには、こういうのも悪くないと思いまして。」

男同士、年齢も一つか、二つしか変わらぬ為、

悪びれもなく、図々しく呑みに誘ってみる。

「お断りします。と、言いたいところですが、今日は付き合います。」

「有難うございます。一つ、借しにして下さい。」

「いえ、以前こちらが借しを作ったので、これで帳消しです。」

縁側に二人で座り、杯では無く、湯のみに酒瓶を傾けて酒を注ぐ。

「「乾杯。」」

「やはり、仕事終わりの酒は別格です。」

「……どこの清酒ですか。」

「知人が酒蔵をやっていまして、そこの少し良い酒です。」

「良い酒だ。」

「そうでしょう。知人に伝えときます。」

「今夜の月は、見事なものです。」

「だから、誘ったのです。」

そこからは無言のまま…酒瓶の酒が尽きるまで、月を見ながら呑んだ。

「では、帰ります。」

「清酒、有難うございました。」

「いえ、こちらこそ、呑みに付き合って頂きましたから。」

「では、又。」


灯籠の要らぬほど明るい、良い月夜でした。

12/5/2023, 1:25:26 PM

眠れないほど
寝る前色々考えてしまう
私にとっては不安な事とか、
今日しくじった事を考えるのなんて
毎日のあるあるだ。
他にも寝れないほど
考えてしまう事ってあるよね。
楽しみな事、不安な事
たくさんあると思う。
でも考えていくうちに、
私っていつ寝れるのかなって
思ってしまったりする。

12/5/2023, 1:24:56 PM

眠れないほど、考えている。
 どうしたらいいんだろう。お腹いっぱいご飯が食べられて、家族がいて、学校に行けて、塾にも行っていて、好きなことが出来る環境で、何不自由無い生活を送っている。でも、私成長できていない。環境に恵まれてはいるが、私には何一つ秀でたものがない。生まれながらの才能というやつが一人一つはあるらしいが、いくら探しても無いような気がする。どうしたら私は、親が誇れる一人前の大人になれるのかしら。

 主人公になりたいな。多くのことを経験する、ドラマティックな人生を送りたい。でも、物語の主人公には唯一無二のなにかがある。人から憧れられるようなモノを、持っている。私の中にあるかな、あると信じていたい。もしもそれが見つかったら、私は少しでもあの人に近づけるのかな。

 私が敬愛するあの人は、誰からも尊敬されていて、人が羨むもの全てを持っているような人だ。
 どうしようもなく好き、だから、あの人みたいになれたならどんなに素敵だろうと思う。でも、理想と現実は遠い。けれど、この夢から覚めたくない。あの人の横に堂々と立てるような、そんな人に私はなりたい。だから、主人公になりたい。でも、何処までも現実を見る、一人前の大人にならなきゃいけない。
 なりたい者となるべき者、どっちを目指し歩いていけばよいのか。

選択を間違えたくない。
だから、眠れないほど考えている。

12/5/2023, 1:24:55 PM

朝が来た。と思った。
寝転んだまま右手を伸ばし、カーテンを開く。不思議なことにあるのは街灯の光ばかり、ビルを覆う窓は灰色で、随分遅い時間に思えた。すっとため息を吐いて、再び床に着くが、拍動が誰かに叩かれてるようで、少しも収まる様子はなかった。

仕方ないと、いつもの習慣をしようと立ち上がる。コーヒーを挽き、ドリップの間に飯でも作ろうと、冷蔵庫を開ける。
私は目線を落とさないようにして、卵とベーコンを取り出した。

ベーコンが塊のままだったので、包丁で切ろうとしたとき、あることに気づいた。普段使っている包丁がないのだ。

切れ味も良く、肉を切るのに最適な大きな包丁。どこに無くしたのか。
シンクにも、棚を探しても入っていない。

一体どうしてしまったのか。
へばりつくような汗が流れ、悪寒が走る。
頭に浮かぶ忌まわしいものがゆっくりと溶けて、その感触を想起させた。

私は風呂場に向かった。刃こぼれした包丁に黒いものがべっとりついている。

それから、私の眠れない夜がはじまった。

『眠れないほどに』

12/5/2023, 1:20:52 PM

お題「寝れないほど」
貴方を想うと寝れない程
胸が痛くなったり
悲しくなったり
苦しくなる
だけどね
貴方を好きになれて良かったよ
だって 辛い想いしても
その分幸せにしてくれるから
今の幸せがあるのは貴方のお陰
いつも、ありがとう

12/5/2023, 1:19:32 PM

眠れないほど愛してる
毎日夢を見る貴方の夢を…心がズキズキする痛い痛い痛い…貴方の全てを愛してる愛したい愛する。だから私以外は見ないで聞かないで話さないでずっとここにいてここじゃないとダメここにいろ。目を見て見て欲しい見ろ全てを寄越せそして愛せ…もしかしたらこれが本当を自分なのかも

12/5/2023, 1:18:58 PM

「不眠症」
眠れないほど眠くって
深い眠気が夢覚まし
暗い天井は何もなく
私はどんどん落ちていく
どうしたら、眠れるかな?

12/5/2023, 1:15:56 PM

睡眠不足。それは何よりもの敵だ。
目を覚ましたまま一夜をすごした翌朝の、世界がどす黒く見えるほどの不快感をキミは耐えることが出来るだろうか。
全く現代社会の悪習だ!
人はエナジードリンクをかっこみ、その写真を撮り愚かにもインターネットにupする!
あぁ、なんて情けない!誇るべきことでは無いのに!
僕たちはもっと寝るべきだ。
健康のためにも、健康のためにも、自分のためにも
ブラウザバックして、目を瞑って、あったかくしておやすみ。
もし眠れないのなら、牛乳をレンジでチンして飲むべきさ。
いい夢を。

12/5/2023, 1:13:28 PM

∮眠れないほど

本に読み耽る夜がある。

辛くて哀しくてどうしようもない夜がある。

ただ目が冴えて星を眺める夜だってある。

人の数だけ夜があって、朝があって

眠れないほどにそんな時間を夢想している

皆様は今夜どんな時間を過ごしますか

12/5/2023, 1:11:59 PM

【130,お題:眠れないほど】

「お前最近寝れてねえの?」

「ふぇっ?」

唐突に、そして直球に飛んできた質問に、あわや手元のコーヒーを落とすとこだった
「急に何だ?」コーヒーを啜って眠気を覚ましながら言い返す

「いやお前隈凄いぞ、それにやけにコーヒーばっか頼むし」

それ3杯目だぞ、そう言われるが...そうだろうか?いまいち記憶がない

「寝不足は身体に良くねえからあんますんなよ?」

「いや...別に、寝不足では...」

「...じゃあその歯切れの悪さは何だよ、それに今日の講義中ずっとダルそうだったよな?
 学食でも、もとから少食なくせに今日は特に食わねえし、あ、あと...

やばい、変なスイッチを入れてしまった。
確かにちゃんと寝ていないのは当たっているが、別に体調が悪いわけではないし特に問題もないはずだ

彼は意外と人のことを良く見ているから、いろいろ目についてしまうんだろう
本当に自分は大丈夫なのだ、自分のことは自分が一番分かると言うし...

「あ、おい!人の話は最後まで聞けよ、どこ行くんだ?」

「図書館、自習しに行く」

「またか?お前気ぃ張りすぎじゃね?」

てかお前昨日も一日中勉強して...
と、彼のお喋りはとどまるところを知らない、お前は俺のオカンかよ

これ以上何を言っても会話らしい会話になる気がしないので、残りのコーヒーを胃に流し入れ
自習用のノートと筆記用具をまとめて席を立つ、が

「痛ッ...」

ズンと頭が重くなる感覚、押し寄せ引き返す波のような痛みに思わずしゃがみこんだ
何だこれは、いつもの痛み方と違う...

「お、おい大丈夫か...!?」

「大したこと無い...別にいつもと変わらな...うっ」

無理に起きようとテーブルに手を置いて立ち上がる、だがそれも叶わず
よろけながらなんとか数歩進むが、すぐに平衡感覚がバカになって足が縺れた

あ、ヤバい倒れ...

ドサッ

「うおっ!?あっぶねぇ...大丈夫か?」

ぐるりと回転した視界に脳が追い付いていないのか、まだ視界が揺れている
転びかけた俺を、彼が引っ張って助けてくれたんだと、数秒たってから理解した

「...ぁ...あぁ、すまん...そっちこそ平気か?」

引っ張った拍子に一緒に縺れて転んだため、俺の下敷きになっている
慌てて退くと、彼がのっそりと身体を起こした

「俺は平気、それよりお前随分軽くねえか?最後に飯食ったのいつだよ」

「...」

「その感じだと、もう数日は食ってねえんじゃねえか!お前死ぬぞそれは」

あっやば、...何か言い訳

「いや...課題が...」

「お前、課題はいつもここで終わらせてくだろが」

「......」

これ以上なにも浮かばない、やはりろくに寝ていないから思考力が低下してきているのか
なにも言えずにもごもごと押し黙っていると、はぁぁと深いため息を吐く音が聞こえた

「お前が何かに集中しやすい正確だってことは知ってんだよ、何年の付き合いだと思ってんだ
 どーせろくに眠れないほど熱中してる何かがあんだろ、だが」

子供を叱る親のような眼差しがスッと和らぎ、優しい声色で告げる

「あんま無理しすぎんなよ、俺だって心配になる
 お前だけの身体じゃねえんだ、他にも心配する奴がいると思うぜ」

俺だけ身体じゃない、か...そうか ...ところで

「ちなみにだが、午後の講義が何時からかは知っているか?」

「?13時か?」

「そうだ、残り時間あと2分だな」

ピシッ、と彼の表情が凍り付くのが見えた

「...おいお前気付いてて黙ってただろ」

「俺は体調が悪いから午後の講義は出られん、すまんがお前一人で叱られてくれ」

「口元にやついてんのバレてんぞ!...っだああもう!」

お前体調が戻ったら俺の課題手伝えよ!と叫び声を残し
物凄い勢いで廊下を駆けていく、あの調子じゃ講義室に着く前に別の理由で叱られるぞ

「はぁ...頭痛え...」

さっきまで彼の居たテーブルに突っ伏し、うとうとと船を漕ぐ
確かに俺は無理をしすぎていたかもしれない、1人反省しながら
あいつが戻って来たら、少しくらいは課題を手伝ってやろう
そう思いながら、数日ぶりに眠りに落ちるのであった。

12/5/2023, 1:10:46 PM

「眠れないほど」

眠れないから朝まで話したい気分
明日は仕事休みだから……
それくらい 誰かと居たいのは昔から治らない
その前に謝らないといけなくて
結局居場所欲しかったから
戻って来た
眠れないほど ずっと思う人が居て
眠れないほど ずっと悩み続けて
眠れないくらい 前から謝りたいと思ってる
気が済んだら いつか許してくれたら
その時は 自然に眠る事が出来るよね

明日はリフレッシュして
何処か遠くに 出かけよぅ
遠くの空を見に
晴れたらいいね
それくらい眠れないほどドキドキしてる
明日に!

12/5/2023, 1:08:04 PM

眠れないほど貴方が愛しい。
貴方がいない夜はどうして寂しいのだろう。
もっと貴方と一緒にいたかった。
貴方と一緒に夜を過ごしたかった。
でももう貴方はここにはいない。
一生眠ったままになってしまったのだから。
『眠れないほど』No.7

12/5/2023, 1:05:50 PM

眠れないほど

 眠れないほどに気になることがある。
 9月から始めたのに、なぜまだ片付けが終わらないのだろうか。
 何も気にせずに、ごみ箱にぽいぽい物を捨てるだけなのに、勿体ない精神で何も捨てられない。
 
 眠れないほど気になることがある。
 250冊も本を手放したのに、何故13冊も本を買い足してしまったのだろうか。

 眠れないほど気になることがある。 
 耳鼻科の先生は「認知行動療法が効く」と言ったのに、精神科の先生に方法を聞くと「あなたの場合は有効な手段ではありませんね」と言われたのはなぜだろう。

 眠れないほど気になることがある。
 あんなに眠いと思っているのに、いざベッドに横になると目がぎんぎんに冴えてしまうのはなぜだろう。

 今日もまた、眠れない夜と戦う時間がやってきた。お休みなさい。

12/5/2023, 12:53:29 PM

眠れないほど


もう10年以上前の事
眠れないほど心と体のバランスが壊れてしまったことがあった

でもそのおかげで色々得るものもあった
今まで見えないように封印していたものが解かれるきっかけにもなった

眠れなかった経験も、私の中に眠っていたものを呼び起こすきっかけを与えてくれたんだね

人生に無駄なことがないと思えるようになった今がとても幸せ

12/5/2023, 12:53:28 PM

10代の私は、自分はいつか何もしなくても自然と偉くなれるのだと思っていた。

社会人5年目。
ギリギリ明日を乗り切れる程度の仕事だけをこなして、今日もなんとなく疲れたなとベッドにころがり、何者にもなりきれなかった人間の一日を終える。

─やるせない。

時間を消費していくだけの毎日に虚しさだけが残る。
悔しいだとか悲しいだとか感情が波打つこともない。
ただただ心にぽっかりと穴があいたような感覚がちょうど心臓の辺りにあるだけだ。

ifの世界の自分を妄想して、目の前のことに向き合うことを拒否してばかりの私は今日も変われなかった。

あぁ、また夜更かしをしてしまった。
眠れないほどに夢中になれる何かが空から落っこちてこないものか。

12/5/2023, 12:52:40 PM

#13「幼少期の」


静かに微睡む視界に、ある風景が描かれる。
それは、忘れたいのに忘れられない、幼少期の自分だった。思い出すだけで苦しい。苦しい。息が詰まる。
脳裏に焼き付くように刻まれたその記憶は、実の親から浴びせられる罵声とともに。

今でも、夜もまともに眠れぬほどに、僕にはその過去がただただ恐ろしいのだ。


               お題:眠れないほど

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