『真夜中』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
真夜中
真夜中に目が覚めてしまうことがある
そういう時はたいてい暗闇を見つめて
空想にふけることにしている
もし明日世界が終わるとしたら?
そしたら仕事なんてサボって一人旅でもしよう
行ったことのない観光地にでも行ったらいい
そこで味噌ラーメンでも食べてのんびりしたい
なんて、無意味な空想はなかなか面白い
明日が来ればすぐに忘れてしまうだろうけど
他人の成功で
自分の嫌なところが思い浮かんで
他人の失敗が
自分のせいな気がしてくる
世界の不条理を
解決できない自分が憎くて
世界の平穏に
自分は加えられていない気がする
真夜中の思考回路は
人生も心の中も
真夜中に変えてしまうらしい
藍色の空に半月が浮かんでいる。とうに日を跨いだ時間、私たちは終電で最寄駅に到着した。
今日というより昨夜だけど、仕事終わりに高校時代からの友達とサシで飲みに行っていたのだ。
場所は私たちの勤務先のちょうど真ん中で、焼き鳥が美味しい大衆居酒屋だった。席だけ予約していたからすんなりと通されてからは、かなりハイペースに時間が経過した。
食べて飲んで喋って飲んで。時間を忘れて何を頼んで、飲んで、喋ったかなんて記憶が追いつかない。危うく予約していた二時間をオーバーするところだった。いや少しオーバーしていた。酒に強い私たちはまだほろ酔い程度だけど一旦セーブしよう、という本人たちにもよくわからない決定をして店を移した。
居酒屋の目の前にあったファミレスに入り、ドリンクバーとやみつき唐揚げを一皿注文していた。いやどんだけ鶏食べるんだよ、明日鳥になるよ私たち、ギャハハ。まるで女子高生の時みたいにふざけ合って喋り続けた。
でもコーヒーを飲んだからか、やみつき唐揚げの高カロリーフードを食べ切ったからか、ファミレスという素面の客が大半を占める店に来たからか。だんだんとテンションが落ち着いてきた。冷静になるにつれて終電が気になってきた。お互い調べれば、あと十五分で出発してしまう。でもまだ話し足りない。
「今日うち泊まる?」
「行く」
恐る恐る口に出した誘い文句は、たった一言で承諾された。私の家に来るとしても、あと十五分の電車には乗らないといけない。急いでお会計を済ませて(泊まるからと奢ってもらった)慌てて店を出た。ファミレスから駅までは徒歩五分くらいだけど、私たちは駅まで走った。
アルコールとコーヒーを飲んで、たらふく食べて走るもんじゃない。
電車に乗った私たちだけ汗をかき肩で息をしていた。カバンに入っていた飲みかけの水を回し飲みして錯覚した。
「なんか部活みたいじゃね?」
「思った」
高校時代、硬式テニス部で学校を外周していた頃のことが頭をよぎった。
体育館のそばにしかない水飲み場まで行くのが面倒だったり、水じゃなくてスポーツドリンクみたいな味がついた飲み物が飲みたかったりした時。テニスコートから離れた位置にしかない自販機までわざわざ寄って一本買い、二人で回し飲みしていたのだ。まぁ、先輩にバレてこっぴどく怒られたから何回もできなかったけど。
座席に腰を下ろして高校時代の懐かしい話をしているうちに、最寄駅に着いた。駅のホームに降りて、今度はゆったりした足取りで階段を下る。一、二時間経ったとはいえ、まだアルコールは十分に抜けてないから、転げ落ちないように気をつけた。
改札を抜けて、コンビニだけが灯ったロータリーを歩き出そうとして、後ろに引っ張られた。
「コンビニ寄りたい」
引っ張られた方向へ顔を向けると、友達が私のジャケットの裾を掴んでいた。服もクレンジングも全部貸すのに。
「歯ブラシ」
表情に出ていたらしい。確かに歯ブラシは新品に替えたばかりで予備がない。私は大人しく、コンビニに向かう友達の後を追った。
コンビニに入ると、照明の明るさに一瞬目が眩んだ。目を細めながら日用品の棚の辺りを見渡す。友達は歯ブラシとブレスケアを持っていた。私は入り口のそばにあったカゴを手に取って、彼女の元へ向かった。手にしていたものをカゴに入れてもらい、店内を物色する。ついでに明日の朝ごはんを買おうと思ったのだ。
「スポドリ買う?」
「いらない」
「えーでも懐かしいよね」
「日頃運動してない私たちには糖質が高すぎる」
「急に現実突きつけないでよ」
じゃあお茶がほしい、と緑茶のペットボトルがカゴに入った。ゴロゴロとカゴの中を転がったから一瞬バランスを崩した。手に力を入れてカゴをしっかり持ち直す。
ドリンクコーナーを通り過ぎてパンのコーナーへやってくると、友達は何かを見つけて目を輝かせた。
「あ、ねぇ、唐揚げパンあるよ。あ、こっちはサラダチキンパンだって」
「どんだけ鶏食べんのマジで」
「待って。見て、てりたまパン!」
パンの棚でしゃがみ込んだ友達が鶏肉を使った惣菜パンを見て大はしゃぎしている。今日は鶏肉に興奮する日なのだろうか。
惣菜パンもいいけど、私は明日以降の朝ごはんもついでに欲しい。そう思って友達に食パンを見せると嫌そうな顔をした。
「厚切りの食パンにレトルトの照り焼きチキンとチーズ、マヨネーズと海苔もかけるのはどうでしょう」
「採用」
カゴには五枚切りの食パンと、レトルトの照り焼きチキンを入れた。他は家にあるもので足りる。使わなかったら私の夕飯になるだけだ。
もう買うものはないのかと思ったら、ハイボール缶が二本とショートケーキの二個入り一パックが追加された。デザートは別腹としてまだ飲むのか。明日は休みだけども。
あえて何も突っ込まず会計をして(寄って集ってお金を出し合ったのでいくら出したか覚えてない)コンビニを出た。駅の灯りが消えて車通りもない。辺りはしんと静まり返っていた。
街灯の明かりを頼りに歩き出した。最寄駅から自宅までは徒歩十分にも満たない。ケーキを崩さないよう、袋を慎重に持ってゆっくりと足を動かす。
友達は目の前をフラフラ歩いていた。何度も泊まりに来ているから道は大丈夫とはいえ、いつもと違う様子が気になった。いつもならお酒を飲んでも私以上にケロッとしている。コンビニへ寄ってもお酒しか追加で買わないのに、今日はケーキまで買った。何か心境の変化でもあったのか。
何でもない道の途中で、友達が急にピタリと止まった。後ろを歩いていた私も条件反射で止まった。
「何? どうした?」
もしかして今日はいつもより疲れていたり、体調が悪かったのではないか。それで酔いが回ってしまったのかもしれない。いつもと違う、初めて取る友達の挙動に焦ってしまう。
吐くのであれば何かビニール袋が欲しくて、私はコンビニで購入した品物を自分の鞄へ移した。まだ、まだ吐かないで。そんな思いでようやくケーキを一番上に乗せると、友達が振り向いた。待ってました、とビニール袋を両手で広げて構えた。
「結婚する」
「は?」
「結婚するの!」
「誰が?」
「私が!」
「……誰と?」
「ユウトくんと!」
誰だよソイツ。
私のその言葉は声にならなかった。私はアルコールの抜けない頭の中でユウトくんを必死に検索する。居酒屋やファミレスで彼氏の、ましてや結婚を前提にお付き合いしている人の話題にはならなかった。友達の歴代の推しにユウトくんはいない。共通する友達にも存在しない。最近ホストにハマったという話題もなかったはず。
散々考えて導き出された検索結果は、
「イマジナリー、ユウトくん?」
「ユウトくんは存在しますーーー!!!」
彼氏だもん、と友達は口を尖らせた。私はその友達の様子に目を剥いた。想像上ではなく、実在するユウトくん。
「は、早く言えよソレーーー!!!」
本当に彼氏がいて、しかも結婚するとなればビッグニュースである。そんな大切な報告を、深夜のコンビニ帰りの道端で、ビニール袋広げたまま聞きたくなかった。もっとこう、昼間のビュッフェ的な、ちょっといつもとは違うプチ贅沢なランチ会で聞くものじゃないのか、普通。
私が驚きの声を上げると友達はふふん、と得意げに笑ってみせた。
「祝ってほしいからケーキ買ったの」
「居酒屋でもファミレスでも鶏ばっかでデザート回避したの、これが理由かよ!」
「さぁ、早く私を祝ってちょうだい!」
「あぁ、もう、くそ! 帰ったら覚えてろよ。今日は寝かせないからな!」
近所迷惑なくらいギャーギャー騒ぎながら帰路を歩いた。友達は先程までと打って変わってしっかりした足取りだ。
私はカバンから崩れ落ちそうなケーキだけそっとビニール袋に戻し、ひっくり返らないよう慎重に持つ。三十にも満たない短い人生の中で、一番長い夜になりそうだと感じた。
『真夜中』
今日のお題:真夜中
夜が深まるほど、街は静寂に包まれていく。
日中の喧騒が嘘のように、呼吸音や自然のもたらす音など、普段なら別段気にならない些細な物音がやけに大きく感じられる。
風の吹く音。少し遠くで鳴くカエルの音。屋外の給湯器が動く音。
夜は普段では感じ取れない様々なものが飛び込んでくる。
だからなのかもしれない。夜にお化けを見ると言われているのは。
高校の頃に現代文の授業で読んだ評論文で、強く印象に残っているものがある。タイトルや細かな内容などは忘れてしまったが、現代は妖怪が棲みづらい世の中になっているというものだ。確かにそうなのかもしれない、と少し思う。
昔は、夜が長かった。野良仕事などを早々と終え、夜は早くに床に就く。人の与り知らない夜という領域は深く広がっていて、闇はそこかしこにあった。故に、妖怪などの文化が根付く土壌があった。当時は医学も進んでいないので様々な未知の病もあったであろうし、そういうものに直面したら、得てして人は妖怪や鬼など、何か恐ろしい存在のもたらした禍であると思おうとするものであろう。
人が亡くなった後、何かしらの禍が起これば、それはその人の祟であると思われていた時代などがいい例である。
また、様々な学問もまだ現代ほど深まっていなかったので、分からないことの多さゆえに、何かを殊更恐れるということは当然あってしかるべきであると言えるだろう。
しかし現代はどうであろうか。夜になっても眠りにつかない人々や街、昔に比べて遥かに進歩した医学や様々な学問。これらが、妖怪などの不思議な存在の棲みつくための「夜」や、夜のような未知の領域を悉く奪い去っていると言えるのではないだろうか。
むやみやたらと恐れるような対象が減ったのは、悪いことではないと思う。ただ、目に見えないけれど確かにあるものに対して抱く畏敬の念のようなものが薄れていくのは、少し寂しいことのように思えてしまうのは、自分だけだろうか。
こういう現代においては、妖怪や鬼はもはや畏怖の対象ではなく、寧ろ子どもを大人の都合で動かす際に丁度いい「脅し役」などになり下がることが多い。スマートフォンのアプリで、「悪い子には鬼から電話がかかってくるよ」などと持ち出されたり、「いい子にしていないとお化けに連れて行かれてしまうよ」なとと切り出されたりしたことのある現代の子どもは一人や二人ではないだろうと思う。
こういう人々の傲慢さに、すみかを奪われた肩身の狭い闇夜の住人たちは怒りを覚えているのではないだろうかと、勝手ながら思ってしまう。
夜の底の縁をなぞるほんのひと時、そういう不思議な存在たちのことを思い浮かべることをしてもばちは当たらないんじゃないだろうか。
●追記(2024.05.18)
最近では、新型コロナウイルス感染症が世界中を席巻した折に、日本ではアマビエという妖怪が大きくクローズアップされたのが記憶に新しい。
疫病の流行をアマビエが鎮めてくれるのでは、と何となく期待されていたのは、やはり未知の病ゆえに人々の心に不安が渦巻いていたことの証左なのだろうと思う。
「この世界でふたりきり」
多くの人が眠っている時間は落ち着く。
世界でたったひとり。
時計の秒針。
パソコンの稼働音。
キーボードを叩く音。
マウスをクリックする音。
時々聞こえてくる、暴走するバイクの音や救急車のサイレン。
多くの人が勉強したり仕事をしている時間に、雨戸を閉めた部屋で毛布をかぶっている私。
罪悪感に苛まれる昼間。
だけど、私は多くの人が眠っている時間に起きている。
背徳感と優越感の間。
こんな生活、もうやめるべきだとわかっているのに。
彼がログインした音に心臓が跳ねる。
この世界でふたりきりになる時間を手放す覚悟は、まだ出来ない。
────真夜中
真夜中は、外に出ちゃだめなんだよ。
おにーさんみたいな人がうろうろいるから。
警戒しなきゃねw
真夜中の世界は、美しいし綺麗だし
楽しいし儚いし神秘的
だけどそれ以上に
残酷なんだよぉ?
眠れない、眠れない、眠れない
身体を何度も転がす
疲れて、やがて目を開けたとき
窓の外には明るく輝く月が浮かんでいた
そのうち眠気がこみ上げてきて、 ゆっくり目を閉じる
瞼の裏にも、その光は残っていた
2024/05/17
これを書くことにした!
ここだと何でも書いて良いよね~
共感なんてされなくても良いし、同情なんて要らないし
思ったことを書く。
未来の私が見て、過去の私馬鹿だな―って思ってほしい心がある
だから書くことにする!
毎日書こうと思ってるけど、うーん、続けられるかな?
まぁいいや
さておき、今日はここまでにする!
∮真夜中
昔はあんなに苦手だった夜の暗さが、いつから味方になったのだろう。
今ではすっかり真夜中の虜になってしまった
目が覚めて眠れない時、丑三つ刻に至福の珈琲を1杯。
ふと、昔のことを思い出す
キャンドルの灯火を眺めながらぼんやりとしていたあの時と今で、何か変わったのだろうか
季節は移ろい、気持ちも虚ろう
真夜中の黒が思考を塗りつぶしてくれる夜は考え事に最適だ
夜は更けていく。
真夜中、寒さで目を覚ます。
かじかんだ手で携帯を開く、まだ午前2時だ。
目を覚まし、物思いに耽る。
冬になると、唐突に君と過ごした日々を思い出す。
あの暖かかった日常を。
君と寝ていたベッド。
1人で使うには大きすぎるみたいだ。
君と話したリビング。
1人で過ごすには静かすぎるみたいだ。
2人で過ごした場所、君がいたはずのスペースが寂しさを強く感じさせる。
楽しかった思い出、寂しさ、未練を忘れるため、無理やり眠りにつく。
だが、やはり寝れない。簡単に忘れることはできないみたいだ。
『真夜中』
夜は不思議だ。
夜になると現れる暗闇は、変化する。
例えば、寂しさ。街が寝静まり、人の気配が無い夜は、どこか心細い気持ちにさせる。
例えば、感嘆。美しい星々は、暗闇の中、輝き続ける。陽が昇る時間には決して見ることのできない景色が、そこには広がっている。
例えば、安堵。人との関わりに疲れ、眠れない夜は、暗闇は優しく寄り添ってくれる。
暗闇は、人によって、どのように感じるかが変わり、夜という特別な時間の間だけ、絶え間なく、僕たちを包み込む。
今日の暗闇は、僕にとってどんなものになるだろうか。
真夜中への、ちょっとした楽しみ。
【真夜中】
暗闇。静寂。真夜中を闇夜というならこの世の中そのものが闇夜。
人間が作り出す欲望にまみれた世界。人間という生き物そのものが闇。正直、純粋、優しさ。それらを偽善と欲望が飲み込んでいく世界。
そんなくだらない世の中をどう生きていけばいいのか?いっそ生きない方がいいのか?
真夜中は明けそうもない。
flamme jumelle
真夜中
真夜中なら、こんなにも饒舌なのに…伝えたいこと、沢山ありすぎて、何から云えばいいのか…
あなたと、一緒に居られるのは、昼間しかないのに、側に居ると、気持ちだけが先走りして、何も云えない儘時間だけが過ぎてしまう…本当は、ずっと一緒にいたい、もっとお喋りしたい、独り占めしたい…
その一つも、云えなくて、日記には、その日云えない儘の言葉の羅列だらけ…今夜もまた、一人ぼっちの真夜中の…
真夜中
(本稿を下書きとして保管)
2024.5.17 藍
真夜中
真夜中は嫌い
あなたを思って
涙が溢れるから
真夜中は苦手
あなたの優しさを
思い出すから
真夜中は寂しい
もう居ない
あなたを恋しく
思うから
だから私は
真夜中になる前に
眠りにつこう
“真夜中”
友人に頼まれていたラジオの修理をするのに夢中になっていた俺は、ふと何かが聴こえてきたような気がして頭をあげた。
スマートフォンの画面をみれば時刻は深夜2時をまわっていた。こんな時間になんだよと少し隣人の騒音トラブルなんかを思い浮かべてげんなりしたが、よくよく耳を澄ませばそんなに不快な音ではない。
喋り声というよりは歌声だ。
ベランダの窓に耳をつけるとやはり隣の部屋のやつがベランダに出て鼻歌を歌っているようだった。
音楽には詳しくない俺にはその歌がなんなのかはわからないし、鼻歌の主とはどうにも馬が合わず顔を合わせば小言の応酬、酷い時にはお互い手や足が出るというくらいの犬猿の仲だというのにどうしてか俺はずっとその鼻歌を聞くために窓に耳を押し付けたまま動けなくなっていた。
繊細そうな見た目からは想像もつかないがなり声でとんでもない罵詈雑言をまき散らす彼からは、想像もつかない、いや寧ろ180度回ってその繊細そうな見た目通りの透き通る様な音色で、ゆったりとした歌を奏でていた。
悔しいことに完全に聴き惚れてしまった。
ベランダの間の仕切りのせいで彼がどんな姿でどんな表情でいたのかはわからないけれど、それで良かった。
きっと俺に聴かれているとわかったら彼はすぐに元の罵詈雑言発信マシーンになっていただろうから。
歌声を聴いているうちにだんだんと眠気が襲ってきて、名残惜しいがベッドへ潜り込む。
なんだかすごく、よく眠れる気がした。
真夜中
夜9時に好きでもないドラマを後でケチつける為につける…。
夜9時に、そのドラマをつけたまま寝落ち、きっと独居なのだろう。
真夜中に目が覚める。
ネットに向かい丑の刻参り…。
朝方まで続く丑の刻参り。
そのまままた寝落ち
かろうじて、世の中との繋がりは仕事。
それも、コロナで在宅ワーク
「寂しい女は太る」とかいう本がその昔話題になったが。
今じゃあ
「寂しい女はネットで丑の刻参り」
月を見上げて「ワタシが、優しくしたい人だけみんな違ってそれで良い」とか…。
好きな人に優しくするのは簡単で
嫌いな人に優しくするのは難しい
無理して嫌いな人に優しくするのは健康にも良くない。
そんなに、いい人ぶらなくて良いんだよ。
嫌いな人に好かれる必要もないし
好きになる必要もないけど、相手も人間だってことだけ忘れないでください。
常に自分が正しい訳でもなし正解な訳でもないそんな謙遜を身に着けて、嫌いな人は無視しましょう…と自分に言い聞かせる。
修行か?
汝の敵を愛せ!は所詮無理
汝の敵を許せ!もなかなか難しい
せめて、汝の敵を無視しましょう
くらいならやれそうな気がする。
他人にものを謂うのに
名乗りもしない
気持ちが悪いから…
今日はちょっと毒を吐いてみた。
丑の刻参りは真似したくないけど。
2024年5月18日
心幸
作品No.47【2024/05/17 テーマ:真夜中】
この夜がずっと続けばいいのに。
朝なんて、来なければいいのに。
そしたらずっと、あなたといられる。
あなたと過ごす時間は、いつだってあっという間だ。あなたはいつも、私を置き去りにして、帰っていく。
あなたにとっての帰る場所が、私ではないから。
あなたにとって真に大切なモノが、私ではないから。
わかってる。わかってる。痛いほどにわかっている。
それでも私は、恨むように願うのだ。
ずっとずっと、夜であればいい。
世界が夜の底にあればいい。
あなたと私が過ごせる時間が、永遠に続くように。
[真夜中]
子供の頃は
日が落ちた後外に出るだけでワクワクしてた
年に数回あるかないか
夜桜
花火
キャンプ
カニ取り
お袋の実家で酔っ払った親父と行ったお好み焼き
天体観測
そのうち
自分で出かけるようになり
友人達と遠出してみたり
覚えたてのお酒
初めての食べ物
彼女との旅行
いつの間にか
夜は特別じゃ無くなってた
だからなのか
ワクワクする事はあまり見当たらなくなった
昔は良かった
なんて事ぁ
まだ言いたくない
別の形で
真夜中にちょこちょこ起きてる歳になる前に
まだまだ恥ずかしげも無く自分探し
逢魔が時はとうに過ぎ、かたわれ時は遥か先。夜も更け光は帳に覆われ誰も寝静まる夜半。
人にあらざるモノの活動時間。異なる世界線が現実と混じり合い交錯し移ろいでゆく。
そんなお伽噺は遠い彼方。現代社会において光の存在しない闇など幽霊よりも尚稀有な産物へと成り果てた。
正確にリズムを刻む針が頂上を指すそんな時間であっても街は眠らず、目に痛いほどのネオンの輝きが辺りを照らし光に誘われた人々がふらふらと寄せては返す。
眠らない、眠れない、寂しい人形が。一夜の夢を刹那の熱を求めるように肩を寄せ慰め合う。美しいと言われる夜景の中そんな光景が散見するそんな世界はある種、異界よりもずっと恐ろしいのだろうと そんなことをひとり思って、さんざめく光の中溺れていった。
真夜中