相合傘』の作文集

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相合傘』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

6/20/2024, 9:13:42 AM

あの人の濡れた肩口が申し訳なかった。寄り添い、相合傘をした六月の紫陽花通りでのことを忘れられない。いま、どうしてますか。僕は相変わらずです。

6/20/2024, 9:01:18 AM

『相合傘』

しとしと、降り続く雨。それと、傘。その二つの事柄はいつも、あいつとの思い出に繋がる。

幼稚園のとき、あいつはいつも傘を忘れる。親は持たせようと必死だったのを覚えてる。どんなに濡れても風邪をひかないんだから、すごいよねってなぜか盛り上がった。

小学生のとき、小雨のときは傘を持ってこないあいつ。よく走って帰ってるのを見た。

中学と高校は自転車だったから、傘を必要としなくなった。

ちいさい頃は、小さい傘に二人で入って帰ってたね。

小学生になると、黒板に相合傘を描くのが流行ってて、注目されるのを避けるためにお互い何も言わなかったね。

中学では話すのにきっかけを探してたんだよねー。あいつはどう考えてたのか知らないけどさ。

降り続く雨、空を見て立ち尽くす人がいた。傘を忘れたのかもしれないね。

「あれ、ここで何してんの」
「おー、久しぶり。傘、車にあってさ。急に降ってきたじゃん?」
「梅雨なのに。折りたたみ傘くらい持っときなよ。走って車まで行けば?」
「この年齢になって、それはアホすぎるだろ」

あたしの手から傘を取ったと思ったら、「近くまで入れて。どこのコインパーキングに停めた?」

「この建物の裏」
「まじか、同じだわ」

いつ振りだろう。相合傘っていうのを気にしてるのは、あたしだけか。

6/20/2024, 8:51:07 AM

“相合傘”

憧れの先輩に告白。
晴れてお付き合いすることに!!!
これから梅雨の季節。
相合傘が待ち遠しい。

6/20/2024, 8:44:55 AM

傘と傘が重なるとき…

傘は…

君を真っ直ぐ見れないときに

僕を助けてくれる…

いつかの坂道

僕は黒のフードとASICSのキャップで登って…

君が傘を傾けて降りてきた…

僕はニヒルな心模様なふりをして

傘を差し出した笑顔に…

お疲れ👋😃💦って一言だけ…

坂を上がって行った…

傘を忘れていいことも…♪



ねぇ…

最近会えないね…

紫陽花が咲いたね…


ねぇ…

今度はいつものように…

ニヒルはやめるから…

ねぇ…

笑いかけてよ…

あの満面の笑みで…

ねぇ…

美佐子♪🍀

6/20/2024, 8:40:15 AM

#9 相合傘

校舎から出ると、雨が降り出した。
私は雨女だからこういうことがよくある。
でも、いつもは憂鬱なこの性質も今日は何だか嬉しく感じる。それはきっと、隣にあなたがいるから。
こう言ってはいけないけど、あなたが傘を持っていなくて良かった。もしそうでなかったら、いつも以上に距離が開いてしまうから。
あなたがそばに居てくれるから、ずっと雨が良い。

6/20/2024, 8:39:44 AM

『相合傘』

「………最悪だ」

 学校が早く終わり、折角だからと家に鞄を置いてコンビニに来たはよかったものの、雨が降るなんて聞いてない!しかも土砂降り!!
 光星は、この上ないほど天気予報を見なかった過去の自分を恨んだ。
 スマホは何でか家に置いてきたし、携帯があったところでこの時間、親は仕事をしているから結局呼べない、傘を買おうにも金が小銭数円しかなく。止むことを知っていなさそうな雨粒達を眺めながら、光星は頭を抱えていた。
 手に下げていたエコバッグの中を見る。ピノ2個、あんパン1個、ポカリ1本。濡れて困りそうなのは、紙のパッケージで出来ているピノだけ。

「………行けるか?」

 このままいてもピノが溶けてしまうし、雨も止みそうにないし、このまま突っ切るかなんて思っていると、横から自分を呼ぶ声が聞こえた。

「光星?」

呼ばれた方向にバッと顔を向けると、兄のそらが傘片手に立っていた。

「兄ちゃん!?学校は?」
「今日は早かったんだ。それよりどうした。お前傘は?」

罰の悪そうに顔をそらす光星を見て、そらは呆れたように溜め息をついた。

「だからあれほど天気予報は見ろと行ったのに」
「だって当てになんないじゃん」
「でもお前、それで毎回痛い目見てるじゃん」
「………ハイ」

 その通りすぎて、ぐうの音も出なかった。

「まあいい、ちょっと待ってろ」

 そういうと、そらは、頭に?が浮かんでいる光星に傘を預けて、コンビニの中へと入っていってしまった。
 もしかして傘買ってくれんの!?なんて思って待っていたら、5分後、エコバッグ片手にそらが出てきた。勿論、傘なんてものは持っていない。

「買ってくれるんじゃないの!?」
「やだよ。昼の飯代でそんなないんだから」

しょぼくれている光星から、預けていた傘を受け取ると、バサッと開き。そっと光星の方に傘を寄せた。

「?」
「?、入らねぇの?」
「えっ!?」

傘を預けられたときよりも困惑する光星を横目に、そらはゆっくり歩き出す。

「入らないなら別にいいけど」
「ありがたく入らせていただきます!!」

 雨の勢いも少しだけましになり、雨音も心地いいぐらいの大きさになってきた帰り道。
 そういやこいつそういう奴だったなと、思いながら光星は兄の隣を歩いた。

6/20/2024, 8:19:43 AM

『相合傘』

相合傘をすると好きな人結ばれる
そんな迷信が流行った、あの雨の日に君に傘を貸した
傘を忘れたならこの傘使いなよとしか言えなかった
大人になって、君にあの時どう思ってたかを知りたくて友達ずてに聞いてもらった
相合傘したかったなんて言ったらしい、
あの日勇気があれば良かったのかもしれない
そしたら雨が降る度に悲しくなんてならなかっただろうに

6/20/2024, 8:12:31 AM

相合傘、迷惑になるかな、って。

夕方、小さな雨に横着して足を走らせる。なんとかたどり着いたバス停で可愛い猫だったり、今月で何ヶ月とか色んな形を眺めて横にスライドした。ふと横でひとつ、足音が止まる。

「いやぁ、弱くなって良かったですね。」

「え、あ、そうですね。」

話しかけられると思っていなくて拍子抜けした言葉を返す。バスはまだ来ない。横に立った人の良さそうなおじいさんはリュックの紐を両手でしっかりとつかみ、雨を眺めながらそれ以上言葉を話すことはなかった。私もこのなんともいえない空気に気づかないふりをして他人の日常に目を戻した。

定刻、目の前に止まったバスのドアが特有の音を立てて開く。小さな9人乗りのバス。小さな「どうぞ」を交換した後、おじいさんはゆっくり、不安定な足取りを確かなものにしながら席に座った。

「お願いします。」

「はいよ、お嬢ちゃんはどこまで?」

「田宮後原まで」

「はいよぉ。」

明るい運転手さんに乗せられて再びバスのドアが閉まる。

手元の傘は僅かに水気を帯びている。目の前で濡れたリュックを抱えるおじいさんの手元に傘がないことに気がついたのはその時だった。

雨はだんだんと強さを増してくる。窓が冷たく白く曇り始めた。

バスから降りる時、おじいさんと同じバス停だった。

「よかったら傘、使ってください。」

「いや、いいよ。雨強いから。」

「あ、いや、もう一本、あるんです」

渋々、けれど嬉しそうに傘を受け取ったお爺さんを横目に少し回り道をして帰った。びしょ濡れのままもう一度出会うのは、かっこよくないから。家まで送ってあげる、とは、言えなかったから。


【2024.6.20相合傘】

6/20/2024, 8:08:59 AM

相合傘
最近は雨の降る日が多い気がする

ある日、午後から雨が降りそうな天気になっていた

帰りには雨が降っていて彼が傘を持っていなかったらしい

方向が一緒だから相合傘をして帰った

6/20/2024, 8:00:06 AM

念の為と持ってきていた折り畳み傘をトートバッグからだそうとした時、
「傘忘れたん?」
と馴染みのある声が聞こえる
いや、折り畳み傘が…
言いかけたのに被せるように食い気味に
「俺のに入らんね。濡れたら風邪ひくやろが」
「人の話聞けし」
ついツッコミを入れた。
「傘あるから普通にさして帰るわおつかれ〜」
「待たんかおら」
はよ帰りたいんや勘弁してくれマジで
「入っていかんね」
「なんで」
「やかましいはよして」
強引すぎやろこの男。
渋々自分のよりふたまわりほど大きい傘に入る
…昔から素直じゃないやつだったな
付き合って次の日の小さな思い出として残った1日だった

6/20/2024, 7:47:32 AM

君の傘に誘ってほしくて
ないふりをした
カバンの中に折りたたみ傘

#相合傘

6/20/2024, 7:46:32 AM

ねぇちょっと

ねぇ…聞いてる?


何?


何が何なの?

横でこんなにかわいい女子が

雨に降られてるんですけど


そうだね


いやそうだねじゃなくて

普通傘貸すでしょ

いや貸さなくても

入れてあげるでしょ普通


いや雨っていっても

言うほど降ってないし


そうだけども!

そこは普通入れてあげる場面なの!

て言うかさっさと入れてよ!


入れて欲しいなら

普通にいって欲しいな


いや…頼んだら意味ないじゃん

ああもういい!


えっあ待ってよ


もう君なんか知んない!

ほんと空気読めないんだから!


相合傘したかったのに…

なんで君はそんなに鈍いの?

6/20/2024, 7:44:44 AM

お題:相合傘


相合傘、初恋の君としたかった 。
勇気が出なくて、今の関係も壊したくなかった
もう一度君に会えたら言いたいな

「 好きでした 」って … 。

6/20/2024, 7:42:05 AM

小学校の2年生の時の話。
既に朝ギリギリ登校を習慣化していた私は
その日もチャイムと同時に教室に飛び込んだ。
もうほとんどが大人しく着席していたが
ただいつもはクソ騒がしいのに、その日は妙に静かだった。
とりあえず自分の席について前を向いて気がついた。
黒板に上方向の大きな矢印が描いてあり
その下の片側に私の名前が書いてあった。
もう片方は何か書いてあったが消したあとがある。
多分隣に名前を書かれた子が自分の名前だけ消したんだろう。
笑い声はなかった。
私が来る前にクラスでひと悶着でもあったんだろうか。
ほどなく教室に入ってきた先生は
何の反応もせず無言でそれらを消して朝礼を始めた。

相合傘のテーマを目にして、すっかり忘れてた
あの黒板が、ふとよみがえった。
そうか。いまだに独り身なのは、片側空欄で消された
あの時の相合傘の呪いのせいに違いない。

(相合傘)

6/20/2024, 7:37:28 AM

少年の日を思い出すとチャイムが鳴る。軋む椅子の音と乱暴に開けられるドアの音を、皆の足音や奇声が掻き消す。机がキリキリキリと動き、それを囲う人たちは消しゴムを片手に真剣な顔をしていた。そろそろ来る頃かな。期待を寄せて何度もドアの方を覗き見た。見覚えのある赤いスカートが見えた。僕の方に横目をくれた金出はそのまま前に進んだ。これが僕達なりの合図だったのかもしれない。僕もまた、椅子から腰をあげる。机の方にいた人達が僕の方を見ている気がしたけれど、それを金出に言ったら“自意識過剰”だと言われた。金出はいつも図書館の座敷の端で本を読んでいる。金出の読むスピードは信じられない程早く、僕は最初読んでるフリなのではないかと疑っていたが、同じ本を読むと僕よりも内容を覚えていたものだから恥ずかしくなった。金出の薦めてくれた本は、今まで課題図書で読まされてきた本や家にあった漫画とは比べ物にならない程に面白かった。まるで金出がその本を僕の奥底から引っ張って来ているのじゃないかと錯覚する程に、僕の心によく染みた。最初は僕も読書が好きなんじゃないかと思って自分で幾つか本を手に取ってみたけれど、その本の文字は何度追い直しても上滑りするようで、そんな期待は最早捨てて素直に金出の薦める題名や作者の本を僕は探して読むのだった。そう、探したのだった。金出が僕に本を手渡したのは最初の1回だけだ。それ以降僕には言葉で題名や作者を伝えるばかりで、最初はどうすればいいか分からなかったけれど図書館での本の探し方を知ってからは金出の言った言葉をきちんと覚えておいて、時にはメモをして僕は金出について行くように図書館に向かい、今日も探したのだった。

6/20/2024, 7:32:10 AM

僕の学校では今、とある噂が広がっている。
その噂というのは、6月31日「存在しない日」に相合傘をするとまるで神隠しにあったかのように消えてしまうらしい。
まぁ、僕には悲しいことに相合傘なんてする相手いないですし?!別に関係ないんですけどね??

ꕤ︎︎

ザァーー、ザァーー…
今日は6月3�日。雨が滝のように降っています()

キーンコーンカーンコーン
やっと終わった…急いで帰る準備をしていると、友達の雨夜(あまや)が話しかけてきた。話を聞くと今日傘を忘れたらしいから入れて欲しいとの事。今日は別に用事もなかったしこんな雨の中傘無しで帰らせる訳にも行かないので承諾した。

ꕤ︎︎

そして帰っていると見事に男2人悲しく相合傘?をするという地獄絵図が完成した()ある一定の層には需要があるかもしれないが…
まぁ、そんなことは置いといて…って、ここどこ…?
さっきまで隣にいたはずの雨夜もいない。周りを見渡しても真っ暗で人の気配はなかった。まさかこれ、神隠し…?何故神隠しにあったのか疑問に思っているとひとつだけ原因に心当たりがあった。もしかしたら今日は、「存在しない日」なのではないかと思いスマホを見ると、時計の表示がバグっていた。多分これは確定ってことだよな…?でも男同士だし…あ、そっか。
そういえば神隠しに会うのが「異性同士」だけなんて誰も言ってなかったな…

BADEND 相合傘?の神隠し

【お題】相合傘
※この話は全てフィクションです。
※ネタに走りました…( ˙꒳˙ )っ⌒★。.

6/20/2024, 7:08:31 AM

相合傘

憧れることもあったけど。
誰かと同じ傘に入るなんてことた、
たぶんないと思う。

6/20/2024, 7:05:35 AM

「相合傘」

 洋子は今年56歳。結婚して30年になる。2人の娘は既に社会人となり、それぞれ独り暮らしをしているので、今は夫と二人暮らしである。
 育児が落ち着くと、年齢による体力の衰えと、更年期の影響もあってか体調がすぐれない日が増えてきた。そのため、最近、フルタイムの仕事を9時から15時のパートに変えてもらった。介護施設の看護師だが、残業はほとんどなくなり、冬でも明るい時間に帰れるのはとても嬉しい。
 帰宅後に慌てて夕食の支度をする必要はなくなった。スマホのレシピサイトを見て、少し手間のかかる料理に挑戦してみることが増えた。
 この年齢になって、やっと時間の余裕と心の余裕は比例していることを実感した。
 そのうち、料理中はもちろん、家事をしている間に、過去の出来事を思い出すことが多くなった。子ども達のこと、仕事のこと、独身時代のこと…。楽しかったことも、思いどおりにいかなかったことも、今となっては後悔していることなどが、頭の中で再生されていく。

 ある日、夫と初めて会った日のことを思い出した。何年も忘れていたことだ。
 洋子の職場の近くの公民館で、週に1回、読書会が行われていることを知り、参加することにした。読書が好きなのだが、自宅近くにはそのような集まりがなかったので、面白そうだと思ったのだ。
 その初日、会が始まってしばらくした頃に雨が振りだした。予報では雨は降らないと言っていたので傘は持って来ていなかった。会が終わっても大雨は止まず、もうすぐ止むだろうと思いながら、ロビーの椅子に座って本を読みながら雨宿りをしていた。
 そこへ声をかけてきたのが、夫だった。読書会の参加者は、ほとんどが公民館の近くに住んでいて、洋子が電車で帰ることを知って驚いていた。

「相合傘になってしまいますが、もしよろしければ…」

 真面目そうな雰囲気を信用して、駅まで送ってもらったのだった。それが洋子にとっては、今のところ人生でただ1度の相合傘である。

 思い出の懐かしさで胸がいっぱいになり、幸せな気持ちになってきたのも束の間だった。
「あっ」
ふと我に帰って気づくと、鍋の中のかぼちゃの煮物が黒く焦げていた。
 余裕がありすぎるのも良くないな、と思った。

6/20/2024, 7:03:42 AM

長く続く雨の1日に
うんざりしていた僕に
それは突然過ぎて
思わず声を上げてしまった

ずぶ濡れの君が僕の腕を掴み
傘に入り込んできて小さく微笑む

あっ…これって相合傘なの?
分かっているくせにそんな風に
照れ隠しをする君の髪から
雨の雫が落ちて…僕の心は
穏やかではいられなかった

君を抱きしめたいという衝動は
瞬く間に僕を惑わせて黙らせる
厄介な感情が湧き上がる

とめどなく話し続ける君を
黙らせるにはこれしかなかったのさ

相合傘に突然のキス
厄介な感情にざわつく心
気持ちの整理がつかない気がした
多分…僕は君が好き

6/20/2024, 6:53:25 AM

梅雨に入り、私は特に変化もなく、また一日が始まった。
今日は息子を保育園に送ったあと、仕事して、…今気になっている人とデート。シングルになった時、不安だったけどこの人がいてくれて良かったと思ってる。息子もこの人のことはよく思ってくれてるらしく、最近は2人っきりで公園に行って泥まみれで帰ってくるから少し怒った。何をしたらあんなに泥まみれになるんだろう。息子を保育園に預けて私は仕事をする。芸術系の仕事だからか自分の考えることは人とは違うということを感じる日々だ。でも別に普通になりたい訳じゃない。逆に普通じゃないから食っていけるまである。あの人は私の変なところもいいと言ってくれる。チョコレートを食べて天井を見上げる。口に入って少し溶け始めて、噛むとなんとも言えない食感。おいしい。また前を向いて自分の作品を見る。
何かが足りない。その何か、も分からない。うーん。
あ、もう時間だ。どうするべきだろう。うーん。デートの約束してたけど今日は断ろう。とあの人にメールを入れた。そしたら家に行ってもいいかと聞かれたので邪魔をしなければと答えた。
すると15分くらいでチャイムがなり鍵を開ける音も聞こえた。そしてあの人の声。少し高いくらいの、落ち着く声。でも内容には耳を傾けない。筆をとり、何かが分かった気がした。取りあえず描いてみて、ちょっと納得がいかなくて、筆を投げてしまった。そしたら当たってしまい、ちょっと申し訳なくなったがその人もこの事を承知の上でここへ来たのだろう。何も言わなかった。
何かが分かりたくて必死になった。
あの子が何故か必死に訴えかけてくるから耳を貸すともうお迎えの時間だった。私はびっくりして時計を見るともうそろそろ追加料金を払わないといけないといけない時間になっていて、もう、服とか考えずに傘だけを持って家を出た。一応時間には間に合ったが、何かモヤモヤしたままだったからあまり覚えていない。ぐちゃぐちゃになってる髪と絵の具で汚れた服。口紅すらしてない顔。酷くて酷くて仕方がなかったと思う。息子はもう準備して待ってた。こっちを見て顔を明るくさせたと思ったら走って私に突撃してきてちょっと苦しいくらいに抱きしめられた。可愛いなぁ、と思ってたらボソッと「雨で濡れちゃう」と聞こえ、ちゃっかりしてんなぁと思った。家に帰るまでに今日あったことを話してくれて、ミカちゃんが歌を歌っただとか、桜くんが絵を描いてただとか。それがとても上手だったとか。ニコニコしながら話すものだから私もなんだか嬉しくなっちゃって、ニコニコしながら家に着いた。あ、これだと思った。筆を手に取って描いた。ひたすらに描いた。

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