『狭い部屋』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
この狭い部屋で数年ほど、ほとんど外に出ることもなく仕事に忙殺されておりましたが、ついにこの鳥籠から羽ばたける日がやってまいりました。
新天地へ飛び立ちますが、そこでやっていけるかは正直なところ分かりません。なんせ初めてのことばかりなのです。怖いです。右も左も分かりません。信用してもらえるかも分かりません。ですが、もう行かなければなりません。
この狭い部屋で過ごした時間と同じくらい時が経った後のわたしは、新天地できちんと笑えているでしょうか。心が摩耗することなく、大事な人を大事だと、きちんと想えているでしょうか。
誇れるわたしに、なれているでしょうか。
ひとりでのんびり暮らしていた部屋は
ゆったりしていて好きだった
君と暮らし始めた部屋は
前より狭くなって忙しくなった
でも今はこっちの方が、好き。
#狭い部屋
私は広い部屋より狭い部屋の方が好きだ
周りの物が視野に入りやすいから
突然なにかに襲われることも無いし
ものの管理もしやすいのが変化を嫌う私に
ピッタリだ
私の友好関係と一緒
広がり過ぎると怖いし
ちょっとでも変化すると落ち着かない
「狭い部屋」という語句から
友好関係まで連想し
友好関係の狭さに病むという
己の大いなる想像力と
メンヘラの素質に驚愕した
うあっ!!??くっそなんなんだよ
お前誰なんだよくそっ放せ。
あ、、ちょっとウソ。ウソです。
はなさないで待って。ここなんも見えないから怖いんだよ。ごめんて。
あ?待て上から砂かけてるような音しないか?
お前も聞こえるよな??
何??声ちっせえよもう少しハキハキ喋ろよ
…………もうここから出られない…?
「そう。もうここからは出られないよ。僕たちはこれから生きた神様になるんだ。ずっと一緒。嬉しいなあ
お父さんに頼んだんだ。僕が神様になる条件に、君と一緒ならいいよって。僕はこの敷地内から出られないから。窓からいつも見てた。君が小学生の頃からずっと。君と友達になって同じ高校に通って、放課後一緒に遊んで…、お母さんのアップルパイ食べて欲しかったな すごく美味しいんだ。あれ?ふふっ悲しいよね、もう食べられないなんて。君は何が好きなの?好きな人はいる?いても、もう会えないね。ふふふ
大丈夫。僕がずっと一緒にいる。2人で神様になろう。神様になるまで少し苦しいかもしれないけど、一緒だからね」
「なんだこれ」
独自の神を崇める信仰宗教の信者が次々と震えや筋肉のこわばり、歩行困難。肺炎などで死んでいき、ついには信者がほぼ亡くなり壊滅した。
自然に囲まれた教団跡地を新しいリゾート施設にするために、開発が始まった矢先、大きな棺桶のような箱が出てきたのだ。
凄まじい異臭を醸し出すその箱を蹴ると中で「からころ」と何かが転がる音がする。
こうしていても埒が空かないと、意を決して開けた。
箱の中は二体の…おそらく、二体の人間の遺体があった。埋めてからどれくらい経ったのかわからないが、ここの宗派では土葬のようで、まだどこか生々しさの残る、てらてらとぬめり気がある状態だった。もう1人は半分ほど白骨化していた。……いや、先ほどの遺体の爪がその遺体に食い込んでいる。歯も突き刺さっているようだ。
まさか……「食った」のか?この遺体の人物は半分白骨化した遺体を食った…?生きていたのか?
「うボエっ…そんな、げえっ……うっぷ。ゲホゴホ」
私の脳は思考をやめ、その場にうずくまって吐くことしかできなかった。
初めはベッドと、ソファと、テーブルしか置いていない簡素な部屋だった。
住めれば良いと言うか。
最低限生活出来れば、家具のデザインは気にならないし、悪趣味な置物があろうが動線が悪かろうが、正直寝るだけの部屋に求める物はとても少なかった。
それが、何時からだったか。
『おい。なんだ、これは』
『茶葉だな』
『何種類あるんだ。必要ないだろ』
『味は当然、同じ種類でも状態によって香りは全く異なってくる。お前には同じに見えても、私の気分に合わせて用意してあるんだ。下手に構うものならシバくぞ』
『花瓶?』
『お前から貰った黒薔薇を飾る場所がなくてだなぁ』
『何処から見つけてきた』
『暇だから片手間に作った』
『童話に幻想小説に、何の役にも立たない本ばかりか』
『想像力の欠如した阿呆の言い分だな』
『役に立たないのは事実だ』
『なら一冊読んでみれば良い。よぉく考えながら、な?』
『………………なんだ、この、ファンシーな…………』
『可愛いだろう?』
『どこの世にいい歳の男の部屋にぬいぐるみを大量に置く馬鹿がいる? 貴様か? 貴様だな!? 幼女のような趣味をしているからに!!』
『可愛くないお前には特別に鳥ぬいを譲ろう』
…………………………上げればキリがない。
おかしな女の酔狂に付き合ってやっていれば、殺風景なんて言葉すら烏滸がましかった部屋も、何時しか賑やかに所狭しと物が並べられた部屋になっていた。
大概はガラクタなのだが。
見慣れてしまえば、捨てるのも気が引ける。
何なら勝手に動かすと後が怖い。
彼の女の好き勝手を咎める者も中には居たが、当の本人は何処吹く風で気にした素振りも見せない。
当然その者達は憤慨するが、今に始まったことではない。
故に彼らの抗議を遮って一言こう口にする。
「あれの好きにさせておけ」
どうせ言った所で聞きやしないのだから。
彼らを困惑と共に置き去りにし、戻った部屋に投げておいた鳥のぬいぐるみを潰すように撫でる。何とも気の抜けた呆れきった笑みを浮かべた顔なんて、だぁれも知らないのである。
【題:狭い部屋】
私の世界は、この部屋だけだった。
この部屋だけが私のすべてだった。
私の好きな物でいっぱいで、誰も私に何も言わない。
この部屋に居るだけで、幸せだった。
でも…この部屋は狭く、寂しく、暗く辛かった…。
この狭い部屋から、抜け出したいと思った。
もっと…、広い世界をこの目で見たい。
いつか…絶対に抜け出してみせる。
いつもこの狭い部屋にひとりぼっち。
孤独を感じた時もあったけど気づけばこの狭い部屋は癒しをくれる場所になっていた。本にテレビにお菓子、好きな物だけが並ぶ私のお気に入りの部屋。
休日まであと少し。今週はこの狭いお気に入りの部屋で何をしよう。
約4,5畳の狭い部屋。
2人の成人した、日本人の平均よりも
少し背が高い、男が2人。
その狭い部屋の中にいた。
何故狭いにもかかわらず,一緒に居るのだろうか。
部屋は,他にも相手いる部屋があり、
そちらの方が5畳以上あって
この部屋よりは断然広い。
俺らは一言も喋らなかった。
外は少し強い雨が降っていて、
俺らの「沈黙」の時間を、強調しているかのように、
外のアスファルトに打ちつけていた。
そして狭い部屋というだけあり、
壁も若干薄く、外の雨の音を響かせていた。
「なぁ。」
「ん?」
少しだけ声を発しただけで、
相手には全部が聞こえる距離。
好き
と言ったとしよう。、、
これは、雨の音で消し去ってくれるのか。
「……やっぱ、なんでもない。」
「?、そっか。」
俺は、
雨でも、しっかり通るこの
狭い部屋で、たった二文字の言葉を
伝えることは出来なかった。
この狭い部屋には、
疑問符が残った。
私の狭い部屋
大きな部屋もいいけれど
ここには
私の愛するものが
全てある
大人になった。
結構いいマンションの一室を借りられるほどの
収入も入るようになった。一人暮らしのくせして
部屋がたくさんあるマンションを選んでしまった。
きっと、あの日々の思い出を詰め込めるようにだろう。
溢れ出してしまわないように。
でも、なんでだろう。空白が目立って仕方がない。
あぁ、そうか。あのままで良かったたんだ。
狭い部屋で、溢れ出るくらいの思い出を抱えていたほうが
幸せだったんだ。
もう一度、あの部屋に戻ることができたなら。
一人ぼっちじゃ、この空白を埋められない。
ぼくはいま、心の中に閉じこもっている。誰にも触れてほしくない。ずっとそう思っていた。けれど最近は、とてもうるさくノックを繰り返すやつがいる。やかましくて、たまにドアをあけて悪態をついてやる。けれどノックしてきたそいつは「お、開いた開いた」といつも嬉しそう。どうでもいい質問をぼくに振って、ぼくが無視しても「ありゃりゃ」くらいでめげない。それでまた次の日に、扉をがんがんとノックする。これの繰り返し。いつの日からか、ノックの回数が減った。ぼくがすぐに扉を開けるようになったからだ。けれど質問にはあんまり答えてやらない。それなのに、向こうはすごく楽しそう。なにが楽しいんだろう。聞けば「お前の顔が見れたからさ」と答えた。ぼくの顔にはなんにもついちゃいないのに。でも少しだけ、嬉しかった。
気がつけば、ぼくの隣に少しだけスペースが出来ていて、なんとなくそいつがぴったり嵌る気がしたから声をかけてみた。予想どおりぴったり嵌った。なんだこれ?と向こうが尋ねた。ぼくは答える。それが、ぼくがゆるしたお前のスペースさ。向こうは笑う。思ったより深いんだって。まあ、そうなのかもしれないね。
狭い、そう思うのが自然な部屋に私は居る。
この部屋は何畳なのかは知らないが、とにかく狭い、それだけは分かる。
夏祭り中、友達とはぐれ、どうしようものか、と考えていたところ、急に意識が無くなり、この状態に至るのだがこの状況は私も分からず、本当に参っている。
「狭い部屋」
締め切ってある窓
そしてこんなに狭い。
上手く息も出来なくて、生きづらい場所だ。
苦しいな、すぐ酸素がなくなっちまいそうなこの部屋で俺は何をすればいい?また前みたいに原稿を書けって?
はは、笑わせんじゃねーよ…ほんと、冗談じゃねぇ、…よ。
狭い部屋に1人
テレビはつけたまま
僕は1人…
何か始めようと…
外は冷たい雨
街は矛盾の中
身体が動かない頃
1人で聴いてたイエモンのJAM
何かしなくては…
引きずりながらの動かない身体で
世の中に1人叫んでた…
叫んでた…
暗い狭い部屋に1人
テレビはつけたまま
僕は何か始めようと…
外は冷たい雨
街は矛盾の中
他が為に鐘は鳴る…
誰かの詐りを祭して…
笑わない瞳が語る…
ここは太陽の楽園と…
微笑みに詐りを騙り…
僕は始めようと
僕は追いやられ
僕は今始めようと…
外は冷たい雨
街は矛盾の中
狭い部屋
揺れるカーテン
川を渡ってきた風
遠くの電車
葉が擦れている
わたしの足音
冷え始めた床
やわらかい壁
やさしい孤独
誰にも知られず
煌めく足の爪
わたしの愛する孤独
『狭い部屋』
俺は本当だめだよなぁ。
田舎からギター1本持って上京して、
大した金もなくてやっと借りれた部屋も狭くて
こんな部屋だと俺とお前とギターだけで
いっぱいいっぱいなんだよな。
あの日お前を追えばよかったんだ。
夢ばっか追ってないで。
夢じゃなくて、お前だけを見てればよかった。
狭い部屋
正直広い空間で友達と話したりするのは苦手
だから、学校がすごくやだった1番落ち着ける場所はトイレだったかなー。家の中もいつも心が重くてトイレか部屋にこもりきりだったな,,,,
「疲れた。」
そう口にした時、僕の足は止まった。
「この役立たずが!」
会社の上司からの罵声。僕は、すみませんと頭を下げた。原因が僕でなくとも、頭を下げる。それで丸く収まるならこれが最善だ。でも、頭を下げる度に、僕の人間としての価値も下がっていく。あぁ、子供の頃に憧れた大人は所詮こんなものか。ただの社会の操り人形に過ぎない。暗い気持ちのまま、今日も残業をし家に帰った。
「ただいま。」
返事は返ってこない。アパートの狭い部屋。そこで、僕は一人暮らしをしていた。晩ご飯を作ろうとしてもやる気が出ず、そのままベッドに入った。しかし、疲れているはずなのに中々眠れない。あぁそうか。僕の心はとっくに限界なのだ。体の疲れを忘れるほどに。
「疲れた。」
その言葉が頭を支配する。もう嫌だ。生きたくない。楽になりたい。
いつからこんなに辛くなったんだっけ。今までの人生を振り返る。そうだ。社会人になった頃からだ。今思えば、懐かしい。
〈社会は夢見る場所じゃない。夢を壊す場所だ。〉
そう書いた手紙を机の上に置いた。この狭い部屋で、僕の体が浮いたままだった。
私の愛しい六畳の部屋。
寝台に本、文机に服、
原稿用紙に鉛筆に、
触る暇なき楽器たち。
夜を仕舞った六畳の部屋。
今朝も日の出の杏の色が、
波間のように差し込んで、
私を放す蓋が開く。
「六畳の部屋」
時計が午前二時を指した。
切りの良いところまで入力を済ませ、Ctrl+Sを押してソフトを閉じる。
音もなくソフトが閉じると、見慣れたデスクトップが滲んで見えた。
シパシパとした違和感は、眼精疲労によるものだろう。
電気代節約の為と電気を消してパソコン作業していたことが仇となったらしい。
眉間をグッと揉んで解すと、目の奥の方がジンと痛んだ。
これは、なかなかの疲労具合だ。
深夜まで残業して、電気代ケチって目を痛めました。なんて助手の彼女に知られたらただじゃすまないだろう。
「また怒られちゃうな」
彼女の怒った顔が脳裏に浮かんできて、思わず苦笑が漏れる。
「証拠隠滅は…今日は難しいか」
自分の家に帰って、翌朝何食わぬ顔をして出勤する──何時もの手口を使えば、お咎めは避けられるだろう。
しかし、目の奥の痛みを自覚してからというもの身体の怠さも自覚してしまい、家に帰る気力はもう無い。
「…しょうがない」
僕は深いため息をつくと、重たい体を引きずるようにして、研究所の二階にある仮眠室へと向かった。
仮眠室は、住居としても利用されていた時の名残りだ。
窓のない狭い空間に簡易ベッドがあるだけという非常にシンプルな作りをしている。
定期的に掃除をしているのでそこそこ小綺麗ではある。
重い足取りでようやくベッドまで辿り着くと、白衣のままベッドへダイブする。
白衣がしわくちゃになってしまうがこの際関係ない。
彼女に怒られるのは決まっているのだから。
軽い衝撃とボスンという気の抜けた音を聞いたのを最後に、僕は深い眠りへと落ちていった。