うあっ!!??くっそなんなんだよ
お前誰なんだよくそっ放せ。
あ、、ちょっとウソ。ウソです。
はなさないで待って。ここなんも見えないから怖いんだよ。ごめんて。
あ?待て上から砂かけてるような音しないか?
お前も聞こえるよな??
何??声ちっせえよもう少しハキハキ喋ろよ
…………もうここから出られない…?
「そう。もうここからは出られないよ。僕たちはこれから生きた神様になるんだ。ずっと一緒。嬉しいなあ
お父さんに頼んだんだ。僕が神様になる条件に、君と一緒ならいいよって。僕はこの敷地内から出られないから。窓からいつも見てた。君が小学生の頃からずっと。君と友達になって同じ高校に通って、放課後一緒に遊んで…、お母さんのアップルパイ食べて欲しかったな すごく美味しいんだ。あれ?ふふっ悲しいよね、もう食べられないなんて。君は何が好きなの?好きな人はいる?いても、もう会えないね。ふふふ
大丈夫。僕がずっと一緒にいる。2人で神様になろう。神様になるまで少し苦しいかもしれないけど、一緒だからね」
「なんだこれ」
独自の神を崇める信仰宗教の信者が次々と震えや筋肉のこわばり、歩行困難。肺炎などで死んでいき、ついには信者がほぼ亡くなり壊滅した。
自然に囲まれた教団跡地を新しいリゾート施設にするために、開発が始まった矢先、大きな棺桶のような箱が出てきたのだ。
凄まじい異臭を醸し出すその箱を蹴ると中で「からころ」と何かが転がる音がする。
こうしていても埒が空かないと、意を決して開けた。
箱の中は二体の…おそらく、二体の人間の遺体があった。埋めてからどれくらい経ったのかわからないが、ここの宗派では土葬のようで、まだどこか生々しさの残る、てらてらとぬめり気がある状態だった。もう1人は半分ほど白骨化していた。……いや、先ほどの遺体の爪がその遺体に食い込んでいる。歯も突き刺さっているようだ。
まさか……「食った」のか?この遺体の人物は半分白骨化した遺体を食った…?生きていたのか?
「うボエっ…そんな、げえっ……うっぷ。ゲホゴホ」
私の脳は思考をやめ、その場にうずくまって吐くことしかできなかった。
6/4/2024, 3:33:09 PM