『海へ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
海へ
私の名前、あなたにちなんでつけられたのよ。
不安がいっぱいになっても、あなたの声を聞くと、とても安心できた。
あなたから頂いた思い出、、。ウニを投げた。魚を釣った。綺麗な貝でブレスレットを作った。絶対に忘れません。
あなたの香りを嗅ぐと、ああ、家に着いたんだなと思わせられた。
あなたを夜中遅くまでずっと眺めていたら、気がついたらキラキラ光っていて、その光で目が覚めた。とてもとても綺麗だった。
でも、さようなら。もう、ここへは戻ってきません。
「大丈夫、また会える。私は繋がっているから。」
言葉が聞こえた気がした。
知らない道に知らない家。知らない人。それで溢れかえったここに、唯一、知っているものがあった。
香り、声、光。溢れる思い出。
あなた、こんなところにもいたの?
別れの手紙なんて、バカみたいね。でも、あなたがいてくれてよかった。これからもそばにいてね。
海奈より。
40日目
初めて触れた海は冷たくて気持ちよかった
それでも少し怖いなと感じた
次の日は片脚をつっこんでみた
相変わらず冷たいけれど嫌じゃないと思った
あくる日は腰まで浸かってみた
このままで居たいと思ったが顔をつける勇気はなかった
そして今日は爪先から頭の天辺まで浸った
少し息苦しさを感じたがもう抜け出せそうになかった
浸かりきってしまったのだからこの世間という海に
「 海へ 」
今日、俺はさらっと友達に告白してしまった。
「 ずっと見てきたからな、…好きだよ、まこと。 」
なんて地味でベタな告白なんだろう、学校でアイツと会うのが気まずくて学校をサボって 海 にまで…。はぁ、
「 勉強しよ、 」
そう一言放てば、いつも通る踏切の前に。電車が通る前に
「 りゅーじ !! 」
勢いよく俺の手を掴んできたお前に吃驚した、話したあと、こう言われるなんて想像も付くはずがない、
「 付き合おう 、 ! 」
なんて。
先輩はおとこのこ __
2024 . 8/24
海になりたい、と一度だけ思ったことがある。
(大学一年の夏だった)
(とにかく大きくなってやりたかった)
暗く深い海へと。
砂浜。
ゆらゆらと揺れる端切れの波。
足を波が触れる。
端切れのくせにゆったり楽しむように何度も波を踊らせる。
私はそんな気分じゃないのに、こっちへおいでと呼ばれてしまう。
ざりざりと砂に埋もれて温められた足がふいに波に触る。
冷たい。端切れで、冷たいお前は出来損ないだろう。
どうしてそんなに楽しそうでいられるんだと無性に腹が立った。
私は声を喉から射るように出して、海に向かっていった。
暗い黒い暗い海は、私が叫べば叫ぶほど、嘲笑うように声を高くした。
とうとう私の足は砂を捉えられなくなり、体は海の腹に放り出される。
私は出来損ないかもしれない。
でも海だって出来損ないだ。
何が違うんだ。
私と海。
海。
海。
暗い。
意識が。
海。
生まれてから今まで
私にとって海は
身近なものではなくて
むしろ
わざわざ出かける場所だった
これまでに比べたら
ずいぶんと身近に感じる場所に住むことになった
偶然は必然かのような
急な転居で
ほんの数ヶ月前には
思いもよらなかった
海っていいよね!
海が好き!みたいな
特別的な思いも無かったし
海水浴はかなり苦手な私
でもね
このお題のおかげで
「そうだ、海へ行こう」
これができるんだと思うと
なんか
ちょっといいよね
海にはずいぶん長く行ってなかったし
涼しくなったら出かけてみよう
#56「海へ」
白く血の気の無い腕が、たらりと台から垂れ落ちる。
試しに手を握ってみせても、その手に握り返される事は無い。
白い布で顔まで覆われてしまったその身体は温もりがないままで、触れてみてもソレがあの子だと私は認識することが出来なかった。
人形みたいだ。
顔さえ隠してしまえば人なんて全部同じに見える。
目の前のコレが彼女だと証明するものはひとつもない。
ただ、姿と形がよく似た動かぬモノだと。
あの子はコレとは別にいて、出来のいいレプリカを私は見ているのだと信じたかった。
テトラポットに打ち付ける波が、勢いを殺され飛沫になって飛散する。
昼間の熱を逃がしきれぬコンクリートが、熱帯夜を助長している。
日が落ちてもなお蒸し暑く、纏わり着くような熱気は消えない。
堤防の縁に腰掛け、海を見下ろす。
昼間の陽気な雰囲気など残さず、夜の海はどこまでも深く闇が続くようで、絶望によく似ていた。
生きていた頃のあの子みたいだった。
明るく陽気なあの子がくれる優しさに私はただ溺れるだけだった。
ほんとうは日が沈めば底の見え無くなるような、こんな海のような暗い絶望を、彼女が持っていたことを知っていたのに。
あまりにも私には抱えきれぬものだと、助けを求めぬ彼女に甘えて私はいつも通り生きていた。
甘えはやがて悪夢を産んで、彼女は自ら海へと還ってしまった。
あぁ、馬鹿な私を許して欲しい。
いや、許さなくても構わない。構わないから、あなたに会わせて欲しい。
どうだろう、このまま海に飛び込めば、私もあなたと混ざって跡形もなくなって、海になれるだろうか。
馬鹿な考えばかりが頭を巡る。
遺した手紙通りに、灰になって海に溶けたあなたに私はどうすれば会えるだろう。
あなたにもう一度会うには何処へ行けばいいのだろう。
テトラポットに一際大きな波が打ち付けて、飛沫が私に降り注ぐ。
飛び込む勇気は無いから、
いっその事、波で私を攫って欲しい。
溺れて底まで沈んで溶けてしまえば、あなたに会える気がする。
闇のように深い夜の海へ、私はあなたに会いたいのだと願うことしか出来ない。
―――会いたい
お題【海へ】
海っぽい香水が欲しいな〜と思っていて、普段自分では買わないタイプの香りなのですごく悩んだんですけど、思い切って買ってしまいました。
ジョーマローンのウッドセージ&シーソルト。
自分へのご褒美ってやつですよ。
マリンマリンしてなくて、塩!って感じでもなくて、例えるなら穏やかな海辺のリゾート地って感じでしょうか。
スッキリとして甘すぎず、柔らかくてどこか懐かしいような気も...。
最近はこれを寝香水にしています。
お風呂上がりにつけて、BGM無しの海の映像をぼんやりと眺めながら、明日のことを考えたりしているのです。
いつか海へ還る日に
何を纏って海に溶けよう
海へ行こうと話した事がある。
あの子には嫌だよとか暑いから動きたくない
とか言ってたのに...
友達とは行くんだね。
僕には理由をつけて断っていくんだ。
本当に僕のこと好きなのかな...
僕のこと愛してくれているかな...
私が初めて野鳥を好きになったのは
三重県の海でした
初めて出会った大きな嘴のダイシャクシギ
ウミニナが沢山転がる波打ち際
シロチドリがたくさん遊んでいた
空にはミサゴが舞い
防波堤に遮られた池にはセイタカシギの群れ
河口にはミヤコドリ
オオアジサシとカモメの群れ
たった数年後には
もう開発の手が来ていました
ソーラーパネルが池を覆いました
僕たち人間にとって
野鳥の住処なんてのは経済活動の
邪魔にならない場所でのみ
許されるものなのでした
なぜか人は
自分たちが支配するものとなり
手に入れられるものは手に入れてきました
人間の利益こそが正義でありそれが全てでした
それでも僕の心は痛みます
海へ行こう空を見よう
それでも知らないよりも知っている方が
いいのだと信じています
海へ押し寄せる波は、どういう原理なのだろうと思う。
【海へ】※フラアサ
「海とか行かない?」
発端はその一言だった。
久しぶりに連休が重なった。フランシスもアーサーも、仕事柄時間にゆとりのある生活ができているとは言えないので、休みが重なった日はどちらかの家で過ごすことがほとんどだった。
しかし今回連休ということもあり、1日ぐらいどこかに出掛けてみるかという話になり、フランシスがそう言った次第だった。
未完
「こんな噂知らない?
小瓶に手紙を詰めて海に流すと手紙に書いたことが叶うって噂!」
そう言った彼女は僕の前から消えた。
僕は彼女がこんなことを言ってたなと思い出し、手紙を綴る。
僕は彼女のことが好きだった。願わくばもう一度会って想いを伝えたかった。
僕は海へ向かう。
人が居ない時間帯の方が人が少なく恥ずかしくないので、日が昇る前に海へと行く。
手紙入りの小瓶を持った僕は少し後悔していた。
こんな小瓶に頼らなければ彼女に想いを伝えようと考えることもしなかった。彼女が僕の前から消えなければ想いを伝えようともしなかった。
なんて情けないやつだったんだ。
そう頭を抱えていると、
「 くん」
可愛らしい鈴のような声。
間違いない、彼女だ。何故ここにいるのだろうか。
「それ、小瓶?手紙なんて書いたの?」
それよりももっと言うべきことがあるだろうに、彼女は僕に問いかける。
僕はこの手紙に書いたのは――
「彼女が僕の頭の中から出ていきますように。もう二度とこんな苦しい思いをしなくて済むように」
歪む視界
僕の意識は遠のく
僕は何をしていたのだろうか。海辺で気絶する趣味は無かったはずだ。
何か用事があったのだろうけど手持ちが財布と携帯しかないからわからない。
何か忘れている気がするがまぁいい。
思い出せないのなら、
大切なことではないだろうから。
海へ
わたしを海にうかべよう
波に抱かれて たゆたえば
わたしは海にとけていく
海にはすべてのいのちがとけだし
むせかえるほどになまぐさい
死んだように息をすれば
そのときわたしは海へと還る
夏といえば海に行くことが多いと思う。
涼みながらお腹がすいたら海の家に行って焼きそばとかかき氷買っちゃう、なんてのが最高に気分が上がるだろう。
ただ海の家に行くだけでもいい、少し足を海に入れるだけでもいい。
ただ少しで夏を感じられる場所はそう多くない。
だからこそ、1箇所に行っただけで季節、夏を感じられる海へ行こう。
海は ひろいな おーきーなー しかし 私は 渚か熱帯魚と珊瑚の壁紙が好き 今さっきまで 壁紙の熱帯魚 ツンツン かわいー
海に入った。病気をしてから一度も怖くて入れなかった海に。
スキューバは出来なくなってしまったけど海は変わらず母のようにボクを受け入れてくれた。水温は冷たいのに温かくて、思わず泣いてしまった。
太陽の光を反射してキラキラと輝く海があの瞳とリンクする。
ボクのために泣いてくれるあの人に会いたいーーそう思った。また信ちゃんと海に行きたい。
一緒に潜ることは叶わなくなってしまったけど、酒を飲みながら海を眺めることは出来るから。
キレイやなーなんて月並みな話をしながら。
「オレこないだ海行ったわ」
彼は大きくて丸い目をもっと丸くさせながらええやんと笑った。
「どこ?」
「ベリーズ」
「そらええなぁ、前良かったって言うてたもんなぁ」
「泳いでん、あとシュノーケリングも」
「……そらぁ綺麗やったやろう」
「うんむっちゃ!キレイやったでー。キラキラ輝いてた」
貴方の目みたいだった。夜の闇でだって僅かな光を反射させてキラキラと輝く、濁ることのない僕らの希望の象徴。
「貴方にも見せたいなぁーって思った。また海行こうな」
「せやな、行こか。案内頼むで?」
くしゃりと笑う彼の瞳はいつにも増して水分量が多く揺らめいていた。まるで水面のよう。
表面張力で支えきれなくなった水分が雫となって落ちた。
「あ、あれなんでやろ、ヤスくんよかったなぁと思ったら……」
彼の瞳がぽたりぽたり止めどなく雫を創り出す。綺麗だと思ってしまった。
ボクのための涙。ボクのために信ちゃんが泣いている。
ーーそう思ったら身体が勝手に動いた。
「……歳とるとあかんわぁ……どんどんよわなる……っ……?」
「い、やぁ…………マルの気持ちが分かったわ…」
「愛おしなったん?」
「愛おし、なった、なあ………」
作者の自我コーナー
以前書いてたもののサルベージです。
いつもの、ではないけどこの二人の間に流れる柔らかな空気も好きですね。
「海へ」
なあ放課後近いし海行かね?
お、それめっちゃあり!
それから俺らは約束通り海へ行った
「海へ」
急な坂道を降っていくと,
コンクリートに砂が混じってきた。
炎天下,額から汗が滲んで頬を伝う。
ナツメヤシ🌴の下で水を飲んで小休止する。
意を決して,再び歩き出すと,
建物の隙間から光り輝く海が見えた。
浮き輪を持った子どもや,水着姿の男女とすれ違う。
どこかともなく磯の香りが漂ってくる。
不意に坂道が終わり,大きな道路に突き当たる。
耳を澄ますと遠く潮騒の音が聞こえてくる。
僕は喜びを噛み締めながら浜辺をゆっくり歩いて
一気に海へ飛び込んだ。
【海へ】
海へ向かう
こんな事を言うと普段仄暗い話しか書かないから
不穏な空気を纏って聞こえてしまうかも知れない
けれど、今回ばかりは
いや、きみに関わることに関しては
全くの逆で癒しや楽しさを感じるために海へ向かうのだ
だって、いつもきみに直接会えるのは海辺だけだから
2024-08-24