『海の底』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「海の底」
溺れる、でもなく
静かに沈んでゆく
音も
光も
届かない
世界
波もなく
ただ
たゆたって
そのまま海の底で
私は眠る
海の底に建っている紀元前5000年前に建てられた物だと思う
だが紀元前5000年前のギリシャとは
違う。
「何処か違うんだがなぁ~」
私はそう思いながらコーヒーを飲む。
何かが違う。どう違うんだ。ん~?石で作らせたのは同じなのだが。
「石に何か絵が描いてあるなぁ~」
海の底
海の底は、まるで睡眠中のよう
光も届かず音もなく、波のまにまに漂い
呼吸を繰り返す
深い眠りは、水深何メートル?
電気の消された部屋の中にエアコンの稼動音だけがあった。ほかに人のいない、静謐な空間に揺らぐ厚いカーテンの合間から、月明かりがちらちらと差し込む。岩陰から水面より上を夢見る気分だった。月が水面に落ちてまやかしてくれるように、どうか手の届くもののふりをしてはくれないだろうか。座り込んだ傍らに落ちた白い明かりに触れると、ひどくあわれな気分になった。
// 海の底
人間は海の95%も知らないらしい。あんだけ大きい海だ当たり前と言える。だから私はあの頃、小さい頃に憧れた人魚はいるのでは無いのか。と、考える時がある。海の底にお城を作り、家族や仲間と一緒に暮らし、泳いでいて欲しい。
海の底には
塩、貝、砂、魚、資源、色んなものがあります。
皆さんはどれが欲しいですか?
個人的に貝と魚が欲しいですね。
大きな組織ほど資源でしょうか?
魚には塩が多少ついてるので、味付けは問題なしかと。
あとは火があれば貝も魚も問題なし。
腹減ったな。
彼と、あの子がお似合いだと、街で噂が広がった。
困っていた街の住人を二人が助けたことがきっかけで、息のあった連携で抱えていた問題を鮮やかに解決へと導いた。住人は言う「お二人は素晴らしいパートナーなんですね!」と。
彼とあの子は趣味があって、家族を大切にして、共通点がたくさんで努力家で…互いに磨きあっている。専門分野が違う私は、それを側で見守って応援しているだけ。
街の権力者を助けたあの日からなんとなく予感はしていた。
彼らは大々的に取り上げられ、評判の悪かった彼も街の英雄のあの子のお陰で改心したのだとか、恋の力で…だとか、お似合い以外にもどんどん尾ひれがついて、周囲は彼とあの子をくっつけようとしている。
手を伸ばせばすぐに掴めるはずなのに、彼を遠い人のように感じ始めて。
「あなたもお似合いだって、そう思うでしょ?」
賛同を求められて限界だった。もう聞いていられない、見ていられない。ここで私は呼吸ができない。
その場に居られなくなって逃げるように海へと駆け出した。
二人が困った顔をしていることに街の住人も海に走っていった彼女も誰も気付いていない。
私の、彼のはずなのに。隣に居たくとも私の居場所ではないらしい。
彼の立場を考えて付き合っていることは隠していた。
あの子と彼は美しい物語に仕立て上げられ街の住人は自分たちで作ったそれに酔いしれている。今さら名乗り出たところで噂に勝てる美談などはない。
あの子はとても良い友人で、周りに流される子ではないと分かっているのに。もしかしたら彼の、こと…。
考えてしまったら現実になりそうで、波なんてお構い無しに衝動のまま。冬の海の冷たさはあっという間に足の感覚を奪った。腰まで浸かる頃には先へ進むことができなくなった。波に少しずつ押されていって、砂浜に逆戻り。 もっと深くまで行ければ、波がさらってくれればよかったのに。
砂浜の上のにずぶ濡れで砂まみれになって寝転がる。
…中途半端だ。
起伏のない土地がここで仇となった。辺りは一面の砂浜。
見上げれば街の灯りではっきりとしなかった星たちがきれいで、滲む視界でより輝いていた。
「本当ならね、
崖でもあれば身を投げ出して
沈んでいく最中に海の織り成すグラデーションを
彼の瞳に似た色を目に、体に、焼き付けて
さいご
『海の底』でひとり朽ち果ててしまいたかったの」
震えた言葉は波のように揺らいだ。
「…俺が『底』まで君を追いかけないとでも?」
海と星空だけに胸の内を明かしたはずだった。息を切らせた彼に骨が悲鳴を上げるくらいきつく抱きしめられるなんて、思ってもみなかった。
入水をする程に強がりな君を追いつめた。とっくに限界を越えていて、砂浜に倒れているような濡れた影を見た時、生きた心地がしなかったがちゃんと生きている。
君に好かれているのか不安であの言葉をすぐに否定しなかった俺を許してくれだなんて言わないから。
『海の底』に連れ去れたらいいのにって思っていることを君は知らないだろ?
そこは陸に帰ることもできず、俺無しでは生きられない、二人だけの世界。
深いふかい、まっくらやみに閉じこめて君を独り占めにして、どうか俺だけをその目に映して、と。
心の奥底から『海の底』よりも厄介で暗く重い何かが、顔を出していることも。
真っ暗真っ暗なんにも見えないこの世界。
わたしあなたの顔もよく知らない。
でも何にも問題ない。
姿や形なんて些細なことでしょう。
ここにあなたがいて私がいる。
ときおり触れるあなたの温度。それだけで充分なのよ。
ポルノグラフィティの「海の底で物言わぬ貝になりたい」のフレーズが思い浮かんだので。
初めて行ったライブがポルノだったんですよね。何十年も前、友人に誘われてなんとなく。
前奏やサビで手を振ったりタオルを振り回したりする曲があると聞いて一応予習して行ったんだけど、謎の羞恥心が働いて何も振りが出来ずライブ中はずっと棒立ちで曲を聴いてた。
その後も何度かライブ行ったけど、やっぱり謎の羞恥心が顔を出してきて手拍子くらいしか出来ず。
周囲の人は私なんて見てないのはわかってるんだけど何でだろう。同じような人いるかなぁ。
じわり、と汗が頬を伝う感覚はあれどこの身は指一本たりとも動かず、芯から冷えていく心地を味わわされる。
海の底にいるような、冷たく暗いこの部屋には暖かくなるものが確かにあるのに、手を伸ばすことも出来ずただひたすらこの目は闇を見つめる。
「 」
微かに唇は動いたのだろうか、それすら今の自分にはわからず、ただ空気を吐き出す息だけが部屋の中に響く。
寒い、冷たい、お腹がすいた、……寂しい。
物語のように都合良く扉を開く存在がいるわけでもなく、ただ今日も息をする肉の塊に成り下がるのであった。
お題 海の底
暗い、真っ暗くて周りが何も見えない。
敵が見えないから周りの環境を過度に恐れてしまうこともある、不安をそそる。
そして一番の特徴は、そこから上がることはできてもそれより下がることはない場所であるということ。
静かな入水
水底から仰ぐ月が揺れている
遠くのサイレン、ゆっくりと感覚が身体から剥がれてく
水の味はしょっぱい
目を開けたら水の底だった。
青く美しい水の中に日の光が差し込んで、ゆらゆらと揺れて、大層美しい空間だった。
優しくて穏やかで気持ちが良くて、手足を伸ばして揺蕩った。
しかし上を見つめる目の端に映るのは、枠のようなもの。ちょうど、そう、学校のプールの底から空を見ているような。フレームのような。
なんだ、私の世界ってこの規模か。口元からポコと1つ泡が立った。
『海の底』
海の底にいる人間に
恋をしてしてしまった
私はあの人と一緒に居たかった
でもそんな未来は絶対に来ないから
あなたのために私は泡になることに決めた
誰でもない愛してるあなたのために
自分の意思で笑顔で消えるの
自分以外に味方がいないような感覚。
自分以外の生物は全て敵だと思ってしまう感覚。
自分を一番信じないといけないのに、自分を信じられない感覚。
私は今まさに、海の底で彷徨っているような感覚で日々を過ごしている。
知っているはずなのに、知らない場所に放り投げられた様な感覚。
今私が苦しんでいる症状とはまさにこの事なのかもしれない。
父の遺灰を海へと撒いた
空の男であった父からの、たっての願いであった
しかし、何故?
雲一つない青空を見上げ、ふと思った
確か空に散骨はできるはずだ
『空のことは大抵知り尽くした』
引退した時の父の言葉を思い出した
っとしてもだ
爽やかな空の青さとは違って
ほの暗い海の青は吸い込まれていきそうだ
遺灰は波にさらわれ、もまれ、
ついには海の底へと沈んでいくかもしれない
光の当たらない未知の世界
いまとなっては海へと飛び立った父の想いを知る術は無い
#6 『海底』
深い海の底で眠っていた
耳元で響く水音に耳を澄ませて
揺らめく海藻に漂流物を飾った部屋
ここで沈むのも悪くないと
思っていた 思い込んでいたのに
光を見た
正確に言えばそれは差し込んできた
私の意思とは関係無しに
不躾で無遠慮で身勝手なのに
泣きそうな程暖かい光を
私は知ってしまった
そしてもっと知りたいと思った
触れたいと願ってしまった
あなたという光を
あなたと一緒に踊りたくて
私は水面に向かっていった
「もぐるかい」
自己分析という名の
底なし沼
力んでもがいて
を繰り返すうち
溺れそうになる
そんなとき
空気となって
息をさせてくれる人がいた
光となって
照らしてくれる人がいた
深呼吸しながら
導かれながら
自分の中へ深く深く
もぐる
たどり着いた海の底
そこは
カラフル
それぞれに自分色した
魚たちが
ゆうゆうと泳ぎ回っていた
ひとりじゃなかったんだ
みんなすてきだな
もぐってみることで気づいたこと
ひとりでは気づけなかったこと
あなたも一緒にもぐるかい?
#海の底
──海の底。
沈む、沈む。暗い、暗い、奥深く。
静かな場所。誰もいない。何も、ない。
水面に差していた光も暫く前に途絶えた。世界が存在している事すら分からなくなる。本当に自分は少し前までこの世界で人々と同じように生きていたのか。自分の生きてきた記憶さえも曖昧になる孤独感に襲われた。世界に存在しているのはたった今自分ひとりなのではないかと錯覚するほどに。
──君は。君も…そうだったんだろうか。
一番最初に写真で見た海の底は、まるで碧の宝石を敷き詰めたみたいにきらきらとしていた。
また別のときに見た海の底は、どんなものも容赦なく飲み込んでしまいそうな闇がただ広がっていた。
今は、絶望きわまりないような海の底がとても心地よい。
誰にも自分を見つけられない。
ずうっとひとりぼっちでいられる。
もう他人の目の届く場所で過ごすのはうんざりだ。
ただのひとりも、「 」という人間をおこさないで。
お題:海の底