一番最初に写真で見た海の底は、まるで碧の宝石を敷き詰めたみたいにきらきらとしていた。 また別のときに見た海の底は、どんなものも容赦なく飲み込んでしまいそうな闇がただ広がっていた。 今は、絶望きわまりないような海の底がとても心地よい。 誰にも自分を見つけられない。 ずうっとひとりぼっちでいられる。 もう他人の目の届く場所で過ごすのはうんざりだ。 ただのひとりも、「 」という人間をおこさないで。お題:海の底
1/20/2023, 3:15:05 PM