『月に願いを』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
ふと空を見上げると、
飲み込まれそうな程の大きな満月
今日の自分を全て見透かされているようで目をそらしてしまった。
日を追うごとに少しずつ不完全になって、やがて消えて、
そしてまた私を見透かしにやってくる。
そんなあなたに見張られながら、
明日はもっときちんと生きようと誓うのです。
いつかあなたに見守られる日が来ることを願って。
「月に願いを」
月に願いを 星に誓いを 雲に思いを 日には畏れを
風に叫びを 雨に嘆きを 雷に愚痴を 虹に歓喜を
見上げればいつも「聞き手」がいる
[月に願いを]
お月様にお願いしたら
願いが叶うの?
痩せれますように。
お金が入ってきますように。
美味しいものが食……
………
↑
ロマンチックとはほど遠い人
お題
『月に願いを』
『先輩と付き合いたいですっっ!』
私はそう満月に言う
叶うかは分からない
けど
こんなに綺麗なこの月に願えば叶うような気がしたから
願わせてください
綺麗なの
あなたの瞳が
綺麗なの
お題【月に願いを】
「なにしてるの?」
「お願いしてるのよ」
おかあさまったら、今日も夜空にお祈りしてる。ちっともわたしを見てくださらない。うんともすんとも言わない、ただの白いつぶつぶのある黒に何があるの。そんなのことより私とお喋りしてくださったらいいのに。
私は熱でぼやける視界にむっとして、顔を背ける。ふかふかのベッドの中で、布団を頭までかぶった。まっくらで空みたいできもちわるいけど、おかあさまよりましだわ。
腫れて痛む喉を無視して、とげとげしく文句をぶつけた。
「星に願ったって叶わないわ」
「あら、この子ったら。星になんか願わないわ」
くすくすと楽しげに笑ったおかあさまが、動く気配がする。布団ごしに優しく頭を撫でられて、ますます嫌なきもちになった。
子供扱いはきらい。病院で泣いたら「子供じゃないでしょ」ってなだめるくせに。つごうがいいんだから。これだから大人ってきらいなの。
「お月さまに願ったのよ」
「……月?」
聞いたこともない、思ってもいない返事にわたしは、まぬけに聞き返した。星にお願いごとは絵本で読んだけれど月というのは初めて聞いた。でもどっちにしたって。
「お月さまだって叶えてくれないわ。ほら、わたしは変わってないもの。お熱だってひいてくれない、自由にそとへもいけない。なぁんにもできないもの」
「お月さまはね、不思議な力があるの」
おかあさま、やっぱり聞いてない。いつもそう、へんな人たちの話はすなおにうんうんと頷いて、涙流しながら聞くくせに。わたしの話になんか興味がないみたい。
「お月さまはね、魔力の塊で、光を浴び続ければ万病が治るの」
「なおらないよ」
「治るわ、なんてこというの? あの方のことが信じられないの」
あの方というのは誰だかしらない。なんだか偉そうなひとが一度来たけど、そのひとかしら。
おかあさまが布団をうばった。わたしの腕をつかむ手は冷たくてきもちがいいのに、むねは押しつぶされるようにいたい。
「おかあさま」
「さぁお月さまにお願いしたから。もう大丈夫よ、お外で光を浴びましょう」
「おかあさまうごけないわ」
「さぁさぁこのカーディガンを羽織って」
「おかあさまのどがかわいたわ」
「さぁ」
おかあさま。
わたしのこえはとどかない。よたよた、おかあさまのあとをついていけば庭に出る。今日初めて見上げた、くらい、くらい、そら。わたしのむねを押しつぶそうとせまってくる。
ねぇおかあさま。
「ほら、もう大丈夫よ」
――おつきさまなんて、どこにもないよ。
星すらない、まっくろなおそらを見上げるおかあさまは、幸せそうに笑った。わらった、きがした。くらくて、みえやしない。
月に願いを
リオが夜空を見上げると満月が輝いていた。
「……」
彼は神を信じないし教会の連中だって嫌いだ。けれどなにかに祈りたい時だってある。
「どうか」
どうか。どうか世界を救えますように。声は出さずに彼は祈る。あともう少しで魔王まで手が届くのだ。人々を苦しめる魔王を倒して残党も全て追い払う。それが彼の旅の目的。
「リオ?」
「ごめんエミリー、起こしたかな」
「ううん。眠れなかったから」
旅の目的とは別にもう一つ、彼には願いがある。彼自身も自覚していないその願いは彼女の幸せ。
修道院で俯いていた彼女の手を取ったときから彼がずっと大事に抱え込んでいる思い。
「エミリー」
「うん」
「勝とう」
魔王に勝って、平和な未来を君と。リオは月に願う。
「月にお願いするとなんでも叶うらしいよ?」
「ふ〜ん、でもそれは迷信だろ?」
「夢無さ過ぎ〜」
はいはい、どうせ僕は夢が無い唯の人ですよ。
それに、どんなに願いを叶えようとしても月は動かないでしょ?
それに、もし本当に叶ったらこの世はこんなにも歪んでないよ。
「ねぇ、今、月のお願いについて全否定したでしょ?」
「お見事、流石幼馴染み、良く分かってるじゃねぇか」
「まぁね!…じゃなくて!ほんとだからね!私はそれで願いちゃんとかなってるんだからね!」
「へー、そうなんだー」
いつまでも、喚いてる幼馴染み、まぁ、友達を無視して漫画を読み進めた。
「もう!じゃあなんか君のお願い教えてよ!満月の日にするといいの!」
「はい、残念!満月まで後二週間、其れ迄に僕の、願いを覚えていられるのか?」
「う"っ…それはそれ!これはこれ!良いから教えて!」
「ない」
「あるでしょ?!ほら、君だったら本たくさんとか」
「そういうのは、自分で買ってなんぼなんだ、学べ」
はぁ、その話って昔僕がこいつに教えたってこと覚えてんのか?
でも、こいつほんとに自分の願い叶えてんだよな。
「私一応、高校生で小説家!ほら!叶ってんじゃん!」
そう、こいつはガチで高校生になったら小説家になる、という夢を叶えた。
どうでもいいけど。
「もう、寝る!3時になったら起こして」
「わかったよ」
やけ寝って、面白過ぎ。
はぁ。
「月に願いを、ね」
これ、僕は母親に聞いた話なんだよね。
# 14
夜、あなたを想い眠れない日は窓から空を見上げれば
光輝く満月がそこにある。
月の光は暗い私の心を少し明るくさせる。
そして、また明日あなたに逢う日を夢見て眠るのだ。
月に願いを込めながら。
「───私の想いが彼に届きますように。」
そんな叶わない奇跡を今日も呟く。
『月に願いを』
星のない空だった。観衆がいない方が都合がよかったため、私は満足だった。
フェンスによじ登り、空を背に座る。少し体勢を崩せばすぐに私は夜の中。
私は今日、月に願う。どうか少しだけ見守っていてほしいと。それ以上のことは望まない。ただ今この一瞬だけ、そばにいてほしいと。
見上げた月は、何も言わなかった。星はよく人に願われるけれど、月はそうでもない。だからきっと戸惑っているのだ。そう思ったらおかしくて、愛おしくて、私は──月を抱きしめに、あの空へ向かって飛び出した。
月に願いを
1人歩く夜に
光が差し込む
見上げると
月が私を見ている
私は思う
"あなたはいつも輝いてるね"
そうつぶやく
するとあなたは私の言葉を
聞いていたかのように
少し輝きを増す
私は月が好き
あなたはいつも私を
理解してくれるように
私を照らす
私は月に伝えるように
"愛がほしい"
"辛い、寂しい"
そうつぶやく
月だけなの
私を理解してくれるのは
「月が綺麗ですね」
そう言い放った君は
夜空によく似た長い黒髪を靡かせながら頬笑む。
そんなこと言わないでよ。
すぐ勘違いしてしまいそうになるから。
「死んでもいいわ」
月に願いそう言った
私は罪人だ。
──"認められない恋"なのにね。
お題 : 月に願いを #2
「月に願いを」
私も貴方みたいにキラキラ光る星になりたい。
色んな人を繋げるような人になりたかった...,。
お月様....これからも誰かと誰かを繋げ続けてください。
出来れば....もう一度だけでも楽しかった頃に戻りたい。
頭上に広がる濃い闇色に、丸い黄金色が浮かんでいた。私は住宅街の中にぽつんと存在する小さな公園の、その敷地に設置されたブランコのうちのひとつに腰掛け、夜空を照らす唯一の光源をじっと見上げていた。辺りには私以外の人の姿は見えない。まるで自分ひとりだけが静寂に包まれた夜の世界に、取り残されたみたいな心地がした。
何だか不思議な解放感に満たされたような気になって、今なら長年この胸に眠っていた想いを、こっそりと打ち明けても許されるような、そんな気持ちが何故か湧いてきた。私は念のためもう一度だけ辺りを見回して、誰もいないことを確かめる。両手を合わせて指を組み、そっと目を閉じて呟いた。
「──────」
少しくぐもったような声になってしまったけれど、生まれて初めて言葉という形にした私のかけがえのない想いは、夜の世界に吸い込まれるようにして溶けていった。
私は組んでいた両手を解いて顔を上げる。私の様子を見守りながら、変わらず夜闇を照らし続ける優しい月に向かって、しーっと人差し指を一本、自分の顔の前に立てて告げた。
「お願いだから、ここで私が呟いたことは秘密にしてね」
あなたと私、ふたりだけの約束だよ。
【月に願いを】
生きるのが辛い。
僕は何のために生きてるの?
「死にたくないなら生きていなさい」
「生きててもいいんだよ」
僕は生きたくないんだよ。死にたいんだ。
なんでここまで生きてきたんだろう。
ここで死ぬのなら最初から生まれてこなかったらよかったのに。
僕の人生を意味のあるものにしてよ。
月に願いを
あなたは月のように
輝いて…でも…
切なくて寂しげで
涙もろいの
あなたを守って
あげられるように
月に願いを込めて
「月に願いを」
願いが一つ叶うなら【彼氏が欲しい】と願います✨
できれば夏までに!🌠🎆
早苗「お月さんなんぼ 十三、九つ」
翔吾「なんだそれ」
早苗「そういう歌だよ。国語の先生から教わった」
翔吾「ほーん」
早苗「なんでもはないちもんめみたいに割りとあちこちである歌みたいなんだ。ショーゴくんは知っていたかい?」
翔吾「知らねえな」
早苗「そうか。知らないのか。君は若いなあ!」
翔吾「同い年だろうが」
早苗「そうだね。同い年だね。しかし若い。若すぎる。ちょっと君は今夜月を見て趣を感じながら願い事をそらんじてみたらいいんじゃないか? そうだな。それがいい」
翔吾「そらんじるの使い方間違ってねえか? あと話が急だな」
早苗「誤用かどうかは僕が決めるので気にしなくいでくれ。そして急でもなんでもない。国語の先生に話を聞いたときからそう思っていたんだ」
翔吾「俺は聞いてねえしお前の思惑は今知ったばっかだっての」
早苗「まあ、まあ、まあ。いいじゃないか。とにかく今夜月に願掛けをしようじゃないか。きっと君の事だから自分で叶えるというかもしれないけれど、風流なことというのはいつやっても良いものだからな。やってみようじゃないか!」
お題《月に願いを》
想い零れる音がする。
泡沫となって散ってしまう花のような想いを、すくいだしてくれた。
叶わずともいい。
この声《ことば》をすくってくれるのなら。
きっとまた、歩いてゆけるから。
月に願いを、などと所詮それは幻
それでも、私でも願っても良いのならば
どうか月よ
その姿を現しておくれ
そうしてお前の頬に口付けをさせておくれ
暗闇が照らすこの大地に
わずかばかりの明かりを灯しておくれ
お前が多くの願いに飲み込まれぬよう
私にそうっと願わせておくれ
『月に願いを』
月に、願いを。
月に願いを告げ始めて、どれくらい経っただろう。
1秒だろうか、1分だろうか、1時間だろうか、1日だろうか、それとも……1年か。
どれだけ願いを込めたかわからない。
けれど、私は月に願う。
意味はあるの?
わからない。
それで答えが見つかるの?
わからない。
君が本当に願うことは無いの?
……わからない。
全て、わからないことだらけ。
でも、それでいいの。
私は、それで。
だって、願いを込めるのは、あの子の代わりだから。
「ん? ああ、これな、オレの願いか叶うよう月に願ってるんだ、お前もやってみないか?」
あの子の、太陽のようなあの子の代わりなんだ。
月に願って、本当に叶うと信じているあの子の。
だから、私の願いなんてない。
願っちゃいけない。
私は、月に願って叶うと思うことなんてできないから。
ああ、でも、そうだね。
もしも私がひとつ、月に願うのなら___
「月が綺麗だな!」
あの太陽みたいに光り輝いたあの子の笑顔を、また見たいな。