『時を告げる』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
君は優しい人だ。
こんな僕でも君のその優しさは感じたよ。
人の優しさを素直に受け取れない、
捻じ曲げて受け取ってしまう僕にも。
だって、あんまりにも君が
僕とまっすぐに向き合ってくれるから。
決して見返りなんて求めなかったから。
君の不幸は全部僕が背負っていくからさ、
君は君だけはどうか幸せでいてね。
君は優しいから、
こんな僕に対してもきっと
もっと何かできたんじゃないかって
責めちゃうのかな。
そんなこと思わないでね。
僕は君にたくさんもらった。
十分すぎるくらいに。
この結末は僕の意志だ。
僕が決めたこと。
決して君のせいじゃない。
今まで苦しみに耐えてきた分
君は幸せになれるよ。絶対に。
今までありがとう。
さようなら。
ー時を告げる
雄猫同士の縄張り争い。
始まりは唸りあい、そしてけたたましい声で争いを告げる…
あぁ…あの声はウチの奴だ…
自分の縄張りに入ってくる相手は許さないデカい猫。
ある時…始まったのです…それも向かいのオタクの車庫の中で。
「せめて家の敷地でやってくれ…」と思いながら連れ戻しに行きました。
すると「邪魔するなぁ!」と言わんばかりに私の脛に噛みついて離れなくなったのは家の猫🐱
(痛い…けど…我慢するしかない…)
牙で繋がった私と猫…
そのまま我が家へと向かいました 😭
私の足からは大出血。
猫はやけ食い。
牙が刺さったままの猫をぶら下げて歩く自分を見たかったなぁと思い、笑ってしまう出来事でした。
あの「時を告げる声」をもう一度聞きたいな。
夜
この瞬間がすき
ゼロがならぶ日にちの境目がすき
ただ好きなだけ
物語も
何も無い
私の持病の薬がなくて今の在庫限りと聞いた時、
私は凄いショック(⌓⍢⌓〣)だった…。
短気でワガママですーぐ怒る((o(>皿<)o))君。
一日一日の普通や当たり前じゃなくて
一日一日幸せと感謝を噛み締め(*˘︶˘*).。.:*♡て
忘れないで……。
緊迫した状況。
今にも逃げ出したくなるような。
喉から得体の知れない何かが
飛び出してしまいそうな。
一瞬でも気を抜けない。
汗が頬を伝い下へと落ちる。
それでも、
相手の先を行くしか
勝機はない。
かちり、かちりと
針の刻む音が脳内で谺する。
互いにその時を、待っている。
どちらかが一寸でも動けば。
その瞬間が、時が再開する合図だ。
───『時を告げる』(2024.09.06.)
『制限時間』
あと1年半で自分は、社会人になるらしい
就職活動を始めたりもしていたので、多少は、その意識があった
正直なことを言うと、あと数年くらいは、学生気分を味わいたい
自分でも、情けないことを言ってるなとは感じている。社会人として、生きていないからそう思うのかもしれない
十何年も学生として生きてきたが、足りない
もっともっと謳歌したいと思ってしまう
最近、とあるインターンシップに行ったのだが、そこで少しだけ体験をした。その時に意外と社会人って面白いかもと思ったりした。(仕事の中で簡単なものだったから、そう感じただけかも)
このように、少しずつだけど、新しい人生のために試行錯誤を繰り返している。
いつか、このような思いに対しての解答を未来の自分が出してくれるのなら、その時が楽しみである。
【時を告げる】
⚠ネタバレ注意 進撃の巨人
視点:ハンジ・ゾエ
我々調査兵団は、最前線で戦っている。
勿論隣にいる人が、明日もいるなんて保証はない…
常に生死と隣合わせだが
それでも支え合いながらここまで来た
気づけばいつも隣にいたかもしれない人
背中を任せられる、本音を言える頼れる人。
少しだが気を許していた。
きっと死なないだろうって
激しい光が時を告げる
「ハンジさんっ!!」
聞き慣れた声と共に誰かが後ろから背中を押し飛ばした。
体勢を崩しながらも
押したその人の顔を見る。
あぁ…………もしかすると
その瞬間は一瞬にして訪れた。
私は井戸に落ち、少し収まったタイミングでそこからでた。
目の当たりにした情景に頭がついてこない
わかっているだろ
誰にだっていつかは別れる日が来るって
お題「時を告げる」(雑記・途中投稿)
……鶏? チャイム?
ぐらいしか思い浮かばないなぁ。
とりあえず寝るから明日!
【時を告げる】二つのお話しがあります。
『永遠の静寂』(短編)
28ページ目
女の地縛霊(対処:時魔道士)
時魔道士が言った私はもう死んでいると。
彼女を待っても、もうあの子は死んでしまっている。
そう言う彼はとても異質だった。
時を操り、幽霊を成仏させる。
彼はこんな事しなくても良いのにね。
彼はあの子にあって来てくれたらしい
彼はそう言うと消えたと思ったらいた。
私からしたらすぐに思えたけどちゃんと行って帰って来たらしい。
ちゃんと彼女は会いに来てたらしい。
私が見えてなかっただけらしい。
私が見たくなかっただけだった。
事故で死んでしまった私はもう80年彼女を待ってもたらしい。
なんで喧嘩したんだっけ
彼女に会いたい。
ありがとう。
時魔道士さん
『時をつげる』(長い)
五百年に一度この世界の結界が壊れる。
この世は二つの世界に分かれており、一つは魔物が住んでおり、人間が生きていけない所。
もう一つは人間が住める所。
魔物が人間の世界に行くと世界の理が書き換えられる。
魔物が好む瘴気が出、木々は枯れ果て、作物は育たない。
そんな地になる。
そのため通常、人間はすぐに滅ぶだろう。
しかしこの世界には幸い龍がいた。
龍はその身に流れる魔力で人間と魔物が住む世界を二つに分ける結界を作った。
その結果、魔物は人間が住める世界に入れなくなった。
だが、一つ欠点があった。
その結界は五百年に一度壊れてしまうという。
魔物がいれば半年で人間は滅ぶだろう。
そのため五百に一度結界を張り直さなけれいけない。
そのためには結界を張ったあと眠る龍を起こしに行かなければならない。
そのため、この世界には龍を起こしに行く一族が居る。
なぜ一族が居るのかというと、ある馬鹿な王様が行かなくて良いとかなんとかほざき、結界結界が1週間ほど壊れてしまったらしい。
するとどうだろうか、1週間壊れただけなのに、当時あったとされる人間が住む敷地が、10/1になったというのだ。
それから、馬鹿なやつがまた龍起こしを邪魔しないようにある一族が秘密裏に龍を起こしに行くようになったようだ。
よくある言い伝え
こっちで言う「桃太郎」とか「かぐや姫」とかと一緒だ。
皆嘘半分に信じている。
私はこの話しに出てくる龍起こしの一族の物だ。
ちょうど私の代で結界が壊れる。
龍が寝ている場所は私の一族が住む所から徒歩三ヶ月程度
でつく所だ。
五百年後の子孫のためにこれから旅に出るため日記を残しておこうと思う。
初日
これから旅に出る。
準備した者はこれだ。
・金貨5枚ほど(五万円) ・小さい毛布
・タオル ・水筒
・携帯保存食 ・寝袋
・テント ・裁縫道具
・替えの服(それぞれ3枚) ・その他防寒具
その他諸々
空間魔法付きカバンがあると楽だ
道中の危険を少なくするために冬に結界が壊れる。
龍が眠っている場所までに街が2つほどある。
村は1週間に一つ程度のペースである為食いっぱぐれる事は無いだろう。
さて、今日は25キロほど歩いた。
今日の夕食はそのへんの草(食べれる)と持ってきた肉を少し入れてスープを作った。
そこそこ美味しかった。
1週間目
今日は村についた。
優しい人が泊めてくれて宿をとらなくて住んだ。
あれから大体200キロ行ったか行ってないかくらいかな?
そうそう、草むらを歩いているとヘビが出た為びっくりしてコケたら、ただの紐だった。
冬に蛇がいるはず無いのにね
今日のご飯は優しい人がミネストローネを出してくれた。
ありがとうセナさん。久しぶりにしっかりしたご飯を食べたよ。
1週間と4日目
書くのが面倒くさくなったからやめようと思ったんだけどまあ、書いておくね。
今日いきなり雪が降り出して凍死するとこだったよ。
次の村に行く行商のおっちゃんが居て、近くの小屋を教えてくれた。
行商のおっちゃんが積荷の隙間に乗せてってくれるらしい
ありがたや🙏
この日記を見ている子孫!準備はしっかりすること!
三週間目
色々あって書いてなかったわ。
……ごめんなさい忘れてました。
前書いた行商のおっちゃんは3つ目の村に行くらしい。
おっちゃんと2つ目の村を出て、3つ目の村に行く途中盗賊が出た。旅に出るたにめそれなりの武芸はできる。
瞬殺してやったぜ!
で、盗賊5人と一緒に旅を続けたんだが、盗賊を引き取ってくれる街が3つ目の村の隣の街だったんだ。
俺はそこに行くのは面倒くさいから、おっちゃんと分かれて歩いて3つ目の村に行ったんだ。
で、宿をとって次の日出ただけだ。
ご飯はチキンのステーキだぜ!
てか、カッコつけて私とか使ったけどばれちったな
一ヶ月と二週間、
ついに1つ目の゛街゛についたぞー!
と言っても追加の携帯保存食買ったぐらいだがな。
ペースはそこそこ想定道理になって良かった
道中一箇所山崩れしてて遠回りをしたけど夜に街にギリギリついて良かった。
書くことは特に無いけど楽しい旅だよ。
一ヶ月と四週間の二日目
今日はなんと、エルフに出会った。
エルフは長命種の一つだからドラゴンの結界のことも本当の話だと知っていた。
エルフなんてこの世で数えれるくらいしかいないのに出会えて良かった。
2ヶ月目
今日は怪我をしてしまった。
結構しっかりこけてしまいあまり使いたくないが魔力を使って怪我を治した。
子孫くん!怪我はしないように!痛いよ!
2ヶ月と三週間
1週間ほど予定が遅れてしまったけどまあ大丈夫だろう。
聞いてくれ!何とな3つ目の村で出会ったおっちゃんと出会ったんだよ。
この先にしばらくし行った所に海があるらしく魚介を仕入れに行くらしい。
まあ、日持ちするものしか仕入れられないからほぼ観光だとさ。
俺も帰りに寄ろうかな?
三ヶ月と5日目そろそろつくのだが山登りがしんどい!
山の上で寝るなよ余裕を持って四ヶ月前に家を出て良かった。
さて、今途中の山小屋で休んでいるのだが言い伝えによると結界が壊れる1週間前には起こしていいが1週間より早く起こすと龍が怒って結界張るのに時間がかかるらしい。
つまり、後二週間ほどサバイバルすることになった。
のぉぉぉぉぉぉ!食料足りん!!!!
まじやべぇ
三ヶ月と三日
なんとか、なんとか生き延びたぞ!
龍様に祀られているご飯をちょこっと頂いただけだ。
許してくれるだろう。
さて、今日は龍を起こしまーす!
イェ~イ
で、どうやって起こすか知らないんだよな。
だからめちゃくちゃ大きな声で叫んだら怒られた。
うるさいって
起きてくださいと一言言うだけでいんだとさ。
で、結界を張りなおしてもらった。
背中に乗せて欲しかったなぁ。
と思ってると乗せてもらえた。やったね
で、一定範囲内の人間の思考は分かるらしく龍の貢ぎ物食べたのばれてた。
ちょい怒られただけで済んでよかった。
さて、これで俺の役目は終わり。
よし、帰るぞーって思ってたら龍が家まで送ってくれた。
三十分で着いたわ。
龍やべぇ。
飛んでる時景色見えんかったし、しかも俺が落ちないように魔法かなんかで固定してくれたわ。
気づいたら家って感じ。
今回は龍様気が変わって二百年ほど起きているらしい。
より安全になって良かった良かった。
じゃっ日記は終わり!
継げる
時を告げるものより
君との別れの時を告げる鐘がなる。
君と2度目のお別れだ。
さようなら。
今度会う時は天国でね。
チャイム
卒業式
校庭で写真を撮り最後の高校生活が終わる。泣き、笑い、楽しみが今日幕を閉じる。喜び、怒り、悲しみ、そして、友情、愛情、人間関係、学び、を皆で持ちこの場所から旅立つ合図のチャイムが時を告げる。
『時を告げる』
何故こんな事になってしまったんだろう。
俺は何の力もないただの高校生だ。
普通に平凡な日常生活を送り、友達と普通に笑い合い、彼女欲しいなぁなんて夢見るだけの何処にでもいるありふれた人間。
なのに、こんな事誰が予想出来ただろうか。
かの有名なノストラダムスだって予言出来なかっただろう。
世界の命運が16歳の少年に委ねられるなんて。
「さぁ、選ばれし少年よ。どちらかのカードを引たまえ」
目の前の男は神様らしい。しかも人間に絶望した神様。だから神様はこの世界を滅ぼして人間を消し去り、新しく作り替えたいらしい。
端正な顔をして恐ろしいことを説明してくるから冷や汗が止まらなかったよ。
けれど、理不尽に滅ぼすのは人間も納得しないだろうと人間から代表を選び、滅びか生存のカードを選ばせる事になったようなんだけど……。
世界の命運がギャンブル状態って何。
それが神様の慈悲っておかしくないか?
タイムリミットが刻々と迫ってくる。
選ばない選択は生存のチャンスを必要としないとみなされ、滅びになってしまう。
俺は絶対にどちらかのカードを選ばなければならない。
生存か滅びかわからないまま。
緊張と恐怖で手が汗でべとべとだ。
自分の心臓の音がやけに煩く聞こえてくる。
チッ、チッ、チッ、チッ……
ボーン
時を告げる鐘が鳴り響いた。
もう待ってはもらえない。
俺は意を決して勢いよくカードを引いた。
恐る恐る表を向けた俺は目を大きく見開く。
最後に見たのは神様のほくそ笑む顔だった。
どうやら、今日はもうお疲れのようですね。
どうか、ゆっくりお休みください。
明日の朝は時を告げる時計など鳴らさず、静かに、好きなだけ、たっぷり眠ってくださいね。
おやすみなさい、愛しいひと。
ー時を告げるー
時間は目に見えない。
目に見えない大切なものは
きちんと言葉で伝えることが大事。
たった今、ラジオが9月7日のはじまりを告げた。
時間だ。
言葉と同時に施錠は解かれ
重い扉を看守が開く
二度と此処へは戻るなよ。
鈍く釘を刺す幻聴を煩わしく思い
反応もせずに外へと歩き出した
色を忘れた廊下を抜けて
外気を感じられる扉の前に立つ
遮る物も無いままに色も知らぬ眼窩へ
責め立てる様な光彩が一斉に飛び掛ってくる
母胎に宿った頃から既に悪魔の子として
牢屋と質素な食事が与えられると定められていた
しかし、時代にそぐわぬと誰かが囀ると
滑稽にもお偉い様の掌は一様に返され
永遠の囚人であるべき悪魔の子は
感動的にも枠の無い景色との対面を果たした
色を知らぬメアリーに問う
物理主義者共に心を示せ
主体的真理に歩を進めよ
外界に戸惑う事など許可されない
残酷な程に、時は待ってくれないのだから。
ー 時を告げる ー
日付が変わる。
もうあと数分もすれば、明日がやってくるはずだった。
時計の針がゆっくりと着実に歩みを進めていた。
『時を告げるのではなく、時計を作る!』
分かるようで分からない、意識だけが高そうなスローガンが、壁にセロハンテープでベタベタに貼り付けられている。
あんな言葉が流行ったのも、もうずいぶん昔の話だ。
時が決壊する前の、だいぶ昔の話。
世界中の全てのもの、全ての概念に、小川のように例外なく絶えず流れていた時間は、ある日急に、その流れを澱ませた。
そして、ある日を境に、時間はしっちゃかめっちゃか。
あちらでは逆流し、こちらでは溢れ出し、向こうでは干上がり。
もはや公平で正しい時間などなく、何もかも、自分勝手に時間を刻み始めた。
歳を取る早さも、種ごとの寿命も、昔開発された時計さえ、使いものにならなくなった。
…ただ、たった一人。
たった一つの時計。たった一頭の象。たった一匹のネズミの時間だけは、かつて平等に流れていた時間の、こんこんとした水の流れを、忠実に刻んでいた。
それに気づいたのが、僕の父の父の父の父。
以来、僕たちの一族は、この狂いきった世界で、たった一つの正確な時を、告げ続けている。
誰に告げるでもなく。
ただ一人きりで。
もうすぐ、日付が変わる。
あの特殊な永遠を授ける部屋の中で、正しい時間を永遠に刻み続ける象も時計もネズミも、皆例外なく、一日という時間を迎える。
僕はそれを告げる。
時を告げる。
だが、時々思うことがある。
永遠の時を与えられた、彼らの時間は、本当に自然で平等で正しい、かつての時間なのだろうか、と。
劣化も死も終わりもない彼らの時間は、あのかつて、寿命という制限を設けながら流れていた、あの時間とはまた別物になっているんじゃないか、と。
だが、それを分かってくれる仲間はいない。
僕もまた、その永遠の時間を甘受し観測することだけが役目の、孤独な一人の人間でしかないのだから。
時計の針がカチリ、と動く。
ハツカネズミが鼻を鳴らす。
象があくびをする。
日付が変わった。
僕は時を告げる。
誰にとでも構わず、0時を告げる。
時はこちらのことなど構いもせずに、のんびりと一秒、流れていった。
時を告げる…。
さて、何が時を告げるのだろうか。
告げるものは何で、それによってどんな展開、或いは(物語の)締めの光景が広がるというのだろうか。
さっきから色々な言葉を拾い上げては、リリースしている。言葉のキャッチ・アンド・リリースをする夜更け間近。
チャイム。
アラーム。
季節を告げる美しい自然の光景。
勝鬨の声。
どれも良くて、どれも違う。
悩んでいる間に、今日という日が終わりそうだ。
マズイ、マズイ。
縛りプレイというわけではないが、1日1つ何らかの文章を作ると決めているからには、残り数分で文章を作らなくては。
これは義務に非ず、単なる個人的な遊びだ。
…ん?なんか、立派な縛りプレイな気がしてきたけど、多分気の所為だ。多分。
あっ、そんな事打っている間にまた時が進んだ。
こういう広がりが多いテーマの時に限って、頭は働かない。
物語とかに合うテーマだなぁとぼんやりと思うのだが、肝心のネタが無い。
すっからかんと知りつつも、一応物語領域を覗き込んでみる。
そっと無言でカーテンを閉めた。
うん、無い。何もない。皆、寝てる。
困ったなあと思っていると、何処からか野太い声と張りのある声が何事か叫んでいるのが聞こえた。
その声の後ろでは、金属音と人の喚き声、馬が駆ける音に鉄砲の音がしている。
えっ、合戦場…?
夜分遅くの令和の時代に合戦場とはこれいかに?
スマホを持ったまま、音のする方へ向かうことにした。
音の出どころは、昔住んでいた家の兄の部屋だ。
今より若い兄が、ゲームで遊んでいる。
テレビ画面上では、派手なキャラクターが軽快な動きでバッサバッサと敵を薙ぎ倒している。
先程の叫び声は、このゲームの音だったらしい。
兄の隣に座ってゲーム画面を見る。
休みの日の深夜は、こうして兄の隣でゲームを見たりしていたものだ。
レバガチャな私と違って兄のコントローラ捌きはスッキリとしている。
安心してゲームを見ていられるから、自分がゲームをするよりも楽しい。
兄がゲームに集中している時は話しかけず、話しかけて良さそうなタイミングを見計らって声をかける。
テレビのスピーカーから勝鬨の声が上がった。
今なら話しかけても大丈夫だ。
ゲームの内容や、取り留めのない話で盛り上がる。
つい楽しくなって、長居していると──
必ずお決まりのルートに辿り着く。
「休みだからっていつまで起きているの!!寝なさい!!」
就寝時間を告げる親の声。
懐かしい思い出と共に眠ろう。
おやすみなさい。
────────────────────────
時を告げる
✦時を告げる✦
それは去年の夏のこと。
その日はとても眩しい日差しに快晴。
病室から見る外の奥には広く輝く海が見える。
そんな平和な日々だったがそれは突然訪れる。
医師に検査結果を貰った。
治るのが難しい病だ
それも酷く悪化した状態で見つかっており。
薬も全く効いてないとのことだった。
そのため余命一年と告げられた。
それから一年後僕はまだまだ元気だよ。
外はとても眩しい日差しに快晴。
外の奥には広く輝く海が見える。
一人病室で寝る僕に時を告げる音が鳴る。
ピッピッピッピッ ピ────。
???
楽しいんだ。この時間が1番。
疲労困憊、横になって、寝る前の数十分。
何をしてもいいとさえ思える、
唯一の自由な時間。
今日は何をしようか。
漫画を読む?ゲーム?
そうだ、動画の続きでも観ようか。
ああ...自由だ、この時間が、何よりも。
ずっとこの時間が続けば
けたたましいアラームの音
あーあ、終わってしまった。
また今日が始まるのか。
カレンダーをめくる
季節が変わる
年が明ける
時間は過ぎているんだよ。
立ち止まったままの私たちに
次々と”時を告げ”てくる
お願いだから
もう少し ゆっくりと