手を繋いで』の作文集

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手を繋いで』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

3/20/2025, 3:49:52 PM

「手を繋いで」

手を繋いで帰ったいつしかの帰り道。
その相手はお父さんだったか、あるいはお母さんだったか。
もしくは友達か、彼女か。

今、私はその帰り道に立っている。
懐かしく思う道だ。
その光景はなにも変わっていなかった。

右に見える公園、交差点、一軒家、塾。
そのどれもが変わっていない。

ただ、変わったのは私自身だった。

今の私の隣には、誰もいない。

3/20 手を繋いで

3/20/2025, 3:42:26 PM

今回の任務は簡単だった。
倒れ伏し、ただ血を流しているターゲットを見下ろして、つくづくと思う。

あっけなく終わってしまった。
こんなはずではなかった。
今回のターゲットは、扇動上手で、多くの人間を味方につけ、陣営を勝利に導くカリスマ的戦士…今回、私が殺すよう命じられたのは、そういう、歯応えのある敵軍の、凄まじい戦士だったはずなのだ。

生かしておけば、我が軍の兵士を何人殺し、基地や拠点を何個落とすかもしれない、恐ろしい、油断ならない、戦士であったはずなのだ。
だから、確実に殺すために、私は敵軍に忍び込んだ。
そして、ターゲットの伝令兼部下として、この数ヶ月間、共に戦場を駆けていたのだ。

しかし、それがどうだ。
そのターゲットは、私の銃撃をまともに受け、赤い血を無様に流れるままにして、今まさに死に向かっている。
私の手の中で、ターゲットの手は、ぬくみと血色を失って、冷たく白んでいっている。

なんの抵抗もなく。
なんの疑いもなく。

ただ、彼女は彼女のまま、私を味方として温かく迎え入れたあの馴染み深い人当たりのいい彼女のまま、死のうとしている。

私が憎むべきターゲットとしてではなく。
私たちを脅かす驚異的な戦士としてではなく。

彼女は私に手を伸ばした。
私に撃たれる前に、彼女ははっきりと私に言ったのだ。
「手を繋いで」
そして、銃弾を撃ち放った私に手を伸ばしたのだ。
もうすぐ体温も、柔らかさも失うはずの、その手を。

思えば、彼女はいつも優しかった。
味方を穏やかな笑みで迎え、抱きしめ、ミスを抱えて半泣きになった部下を慰めて律し、罪悪感に苛まれる熟練兵を宥めて前を向かせ、人を殺して震える新兵を勇気づけ導いた。
敵国のスパイとして、ちょいちょいミスと装って、妨害を行った私にも、彼女は優しく、毅然と、丁寧に規律を説いた。

負傷兵には手を差し伸べた。
逃亡兵にはタバコを差し出した。
そして、
そして、目の前で死地に陥る部下を、可能な限り救おうとした。

数日前だ。
彼女は私を救った。
あの日、私は寝起きだった。
仮眠でよく眠れなかった。
そんな鼓膜に、自国の言葉が聞こえて、私は思わず弾幕の前に頭を上げかけた。

彼女は、そんな私を渾身の力で、引っ張り込んだ。
その後、怒鳴られた。
「気を抜くな」と。
「自分の命を、自分くらいは大切にしろ」と。
「私の目の前で死んでくれるな」と。
彼女は、私に向かって叱った。

あの時、彼女はまっすぐこちらを見ていた。
彼女の手は、強く、私の手を握っていた。

私はさっき、彼女を撃った。
それが、私に課された任務であり、義務だったから。
どれだけ親切で、どれだけ優しくて、どれだけ私を守ってくれて、私のことを考えてくれていたって、

彼女は私の国の敵で、私たちの脅威だったから。

彼女はよく、人の手を握っていた。
初陣に出る新兵の手を握り、精神が疲弊した老兵の手を握った。

私たちのひとかけらの人間性を、彼女は握りしめていた。
手を繋いで、その手のぬくもりの中に、彼女は私たちの人間性を、込めていた。

私は彼女を撃った。
その手のぬくもりこそが、私の国の、私の仲間たちの脅威だと悟ったから。

彼女は、そんな私にも手を伸ばした。

彼女が、ターゲットが、私の上官が死んでいく。
私と手を繋いで。
私の手の中で。
ぬくみを、血色を、柔らかさを、体温を、失っていく。

今回の任務は簡単だった。
簡単だったはずだ。
戦況をひっくり返すために、敵軍に間違った情報を蔓延させるよりも。
疑り深い敵軍の英雄的戦士を暗殺するよりも。
闇夜に紛れて、敵の暗号や機密情報を盗み出すよりも。
敵軍に捕まって、好奇と憎しみの目と拷問に晒された時よりも。

ずっと簡単で、楽な任務だった。
任務だったはずだ。

手を繋いで、ターゲットが死んでゆく。
この数ヶ月間、幾度となく触れたその手が消えていく。
変わっていく。
あと数秒もすれば、この手はただの物質に変わる。

気づけば、強く手を握っていた。
強く、手を繋いでいた。

このまま、バレてしまえばいいのに。
このまま、彼女の仲間に殺されて死んでしまえたらいいのに。

そんな考えが脳に走ったのは、初めてだった。

手を繋いで、死んでいく。
ターゲットと、私の決意が。

繋いだ私たちの手には、人間性も温かさも残っていなかった。

3/20/2025, 3:40:37 PM

手を繋いで
どこへいこう?
手を繋いで
寂しいっていってみる
手を繋いで
何を考えてるのかわからなくなる

手から手へ教えてくれてもいいのに

3/20/2025, 3:40:04 PM

#だんだん理性が溶けていく話

■丁寧語をやめたくない人の場合


〈理性が溶けた後〉

二人だけの時間が流れ、夕闇が部屋を包み込むと
外の世界がかすかに遠ざかるような静けさが
広がっていた。
彼女はそっと彼の肩に寄り添い
彼の手を握るその感触が
まるで確かな絆のように彼女の心を満たしていった。

「こんな気持ち、初めて…」
彼女は小さな声で呟いた。
自分の言葉に驚いたように少し顔を上げると
彼と目が合った。
彼の視線には、優しさと何か特別な感情が
宿っているようで、彼女の心をさらに深く揺らした。

彼は静かに微笑むと、そっと彼女の髪に触れた。
その仕草は控えめでありながらも
そこには深い思いが込められているのがわかった。
彼女はその温もりに応えるように
再び彼の肩にもたれかかった。

「…こんな風に、ずっと一緒にいられたらいいのに。」
彼女は小さな声で漏らした。
胸の奥から溢れ出す願いに、彼女自身が戸惑いながらも、その言葉はどうしても口から零れ落ちてしまった。

彼は答えなかった。ただその代わりに
少し強く彼女の手を握り返す。
その沈黙が、言葉以上に彼女の心に響いた。
静けさの中で、二人の想いが織り成されていく。
まるで、時間の流れすら二人を包み込むように
感じられた。

その夜、二人の間には新たな何かが生まれた。
それは言葉では説明しきれないほど繊細で
けれど確かに存在するものだった。
彼女はその気持ちを胸に秘めながら
そっと目を閉じ、彼のぬくもりに身を委ねた。

終わり

3/20/2025, 3:39:08 PM

【手を繋いで】

おやこれは、「手を繋いで」の旦那じゃないですか。

この前はたしか20241210に、この妓楼の廊下でばったりお会いしましたね。

さらにその前は20231210でしたっけ……二度あることは三度ある、ってことですなあ。

最近新顔の言霊さんが多くって、あたしゃ娑婆で忙しい身ながらも、ついつい足繁く通っては軽く遊んで楽しませてもらってるんです。

今日も先ほどまで、新造出されたばかりの「どこ?」さんと愉快に過ごしてきたばかりでしてね。

これから帰るところで、こうして旦那と鉢合わせしてしまった、というわけだったんです。

旦那はこれからですか。良いですねえ、ぜひとも多いに楽しんでいって下さいよ。

もしあたしの知らない上玉の言霊さんが敵娼でしたら、今度お会いしたときにでもお話し聞かせて下されば嬉しいですねえ。どうかひとつ、頼みますよ。

それじゃお先に失礼します、旦那。ごきげんよう、楽しい春の夜を ――

3/20/2025, 3:35:34 PM

手を繋いで

離さないで。

ずっと握っていて。

離れないで。

ずっとそばにいて。

あぁ、いっそ…

死ぬまで君と私を。

鎖でずっと繋いでいて。

3/20/2025, 3:34:08 PM

No.41:『手を繋いで』

手を繋いで逃げようとした。死んだ街に降り注ぐ光は夕日だけだった。


手を離して生きるしかなかった。僕は君とはぐれて、ひとり。


手を伸ばして追いかける。面影を失うビルの森の中で、うなだれる子犬の声。


手を合わせて願いごと。明日の雨を凌げますように。


手を叩いて送り出す。蝋でできた桜は、いつまでも狂い咲き。


だからもう一度、手を繋いで 君の手をしっかり握って はじまりに戻ろう。

3/20/2025, 3:33:35 PM

手を繋いで。
いつからだろうか。
疲れた しんどい
なんて言葉を言えなくなったのは、
君の前では言わない方がいいって。
勝手に思った。
でも、よく考えてみたら私も仕事をしていて彼も仕事をしている。なのに、なんで私は気を使ってこの言葉は言わないでおこってしてるんだろうか。
何に対して気を使ってるのだろ。
相手は疲れた しんどい 眠たい 言葉を私に放つ。
それを毎回受け止めるのは私である。
我慢する必要なんてないよ。
そんな言葉を自分に放つ、
手を繋いでいた頃は初心だったのかな、
最近は手を繋いで歩くことも減ったね。
私から手を繋がないと繋げない。
前は彼から手を握ってくれたね。
半年も経てばそんな初心無くなるよね。
金曜仕事頑張ればやっと君に会える 私はうれしいよ
でも あなたはどうだろう。
また そっけなくされて ゲームされて やることはやって
喧嘩するのだろうか 話も 弱音も 吐けずに眠るのだろうか。 楽しみだけど 少し 不安でもある、
段々と薄れていくのが恋愛であり、恋であるのだろうか

3/20/2025, 3:31:27 PM

手を繋いで帰る。それが私達の日常だった。「今日も頑張ったね」「明日も頑張ろうね」なんて言う他愛もない会話をしながら帰るのが日常だったなのにある日を境にその日常が崩れ去っていくなんて考えもしなかった

3/20/2025, 3:30:42 PM

"手を繋いで"
君と見た景色
記憶


 そのうち書きます

3/20/2025, 3:26:47 PM

手をつないでどこまでも歩いて行こう

どこまでも

3/20/2025, 3:26:07 PM

あなたと手を繋いで歩いたあの道も
もうすっかり雪でおおわれています。

私はひとりでその道を歩きながら、1人分の足跡をつけておうちまで歩く。

あなたの面影を探しながら、まっすぐ前を見て歩いているよ。

3/20/2025, 3:25:42 PM

手を繋いで
温もりが感じれたら。
私の前に
手を繋いでくれる人がいれば。
目を瞑った中に広がるのは海。
私は浅瀬に、
そこらのへん人は沖にいた。
人間関係は広く浅く。
それが1番楽で
問題事にも巻き込まれず
安全だと思った。
実際そうだった。
挨拶だけで済ます時もあった。
いつしか
他の人には1番特別な人がいて
その人も相手のことを特別だと思ってて。
狭く深い人間関係、
海溝が綺麗だと思った。
一方沖の方は
広く深い人間関係を持った人の
群れがいくつかあった。
沖に綺麗だとは思わないけど
海溝には惹かれる。
誰かから特別を貰って
私も特別をあげたい。
その誰かからは
私を他の人と違うように扱って
特別ってことをハッキリさせて
私に特別をあげたよって
ちゃんとわかるようにして欲しいなぁとか
考えたり。
けど当然
見渡す限り名前しか知らない人だらけ。
特別って私は一生わからないままなのかな。
"Good Midnight!"
多分私は
突き放されるのが嫌で、
拗ねる自分が嫌いで、
人と距離を取ることで
安心してたのかもなぁ。
暖かくなってきた春の昼頃
机の上で突っ伏して
そよ風に吹かれてそんな事を思う。

3/20/2025, 3:23:45 PM

その日は、母の葬儀だった。

準備や諸々の手続きに忙殺され、葬儀中はお決まりの言葉や尚香の際のお辞儀に応えなければならなかった。
そのため、悲しむ余裕さえなかった。 
葬儀は残された人のためにあると思うが、僕自身のための時間は取れなかったように思う。
それが悲しいへの防衛手段だったのかもしれないが。

葬儀が終わり、僕はやっと煙草を吸うために、外に出ることができた。
身も心も疲弊した僕とは反対に、空は青く透き通っていた。

煙を吸い込み、吐く。
灰を落とす。
この一連の動作が、今の僕には何よりも必要だった。

落ちていく灰を目で追っていると、アスファルトの上を歩く2匹のてんとう虫を見つけた。
2匹は横に並んで、一生懸命に歩いていた。
その姿に親子の姿を映し見てしまうのは仕方なかった。
2匹の距離は近く、手が重なる瞬間には、手を繋いでいるように見えた。
その繋がっている手には、母子という動物本来の力強さがあった。

歩いたことに満足したのか、1匹が飛び立とうとした。
しかし、もう1匹は羽を広げることはできなかった。
何とか一緒に飛ぼうと、もう片方が懸命に手を引くが、それは叶わなかった。

少しの間2匹は、向かい合っていた。 

その後1匹は、もう1匹を残して飛び立っていった。
名前の通り、太陽へまっすぐと飛んでいった。

太陽の光が目に入ってくると同時に、涙がこぼれた。
もう1匹のてんとう虫は、手を振っているように見えた。

3/20/2025, 3:13:50 PM

「わっ、きれー…」
「好きだろ?」

車から降りると一気に目の前に海が広がっている。
「うん、凄く久しぶりに来た」

彼が手を目の前に差し出す。
「ん?」
何も言わず、ただその掌を見せている。
「何よ?この手」


「……か…カップルじゃん。手繋ぐくらい…してぇじゃん」
「カップル…」

ずっと一緒にいたけど、それは小さい頃からで、私と彼はただの幼なじみ。
そう自分の中で割り切って生きてきた。

彼を好きだとは思ってたけど。
それは私だけが想ってた感情で。

もし彼に自分の気持ちを打ち明けたとして
彼にその気が無かったら私との関係も
二度とこうして会えなくなるかもしれないと思ったら

そんな事言えなかった。

でも…この手を今握ったら…

「ね、約束して!!」
「ん?」

彼女が少し離れて彼に手を差し出す。

「私のこの手握ったら…私の事……」


「一生離さないって約束して!!」


その言葉に彼がくすっと笑うとすぐにその手を掴む。

「今更何言ってんだよ、お前!!」


「ずっとずっと…一緒にいるだろ?小さい頃から。幼稚園の頃からお前の手一回も俺は離した事ねぇよ!!」

彼の指が自分の指に一気に絡み合うと
その強い力がすぐに伝わる。


「これからもずっと離したりしねぇよ」


episode 『手を繋いで』

3/20/2025, 3:01:24 PM

お題【手を繋いで】

手を繋ぐってなんか好きなんだよね。
だって、家族とか友達と心も繋がってるような気がするから。
でも、歳をとるごとに気軽に「手を繋いでもいい?」って言えなくなってしばらく繋いでない。
恥ずかしい気持ちがあるんだと思う。
純粋で無邪気だったあの頃に戻りたいな。
なんか悲しいけどこれが大人になるってことなのかな?

3/20/2025, 3:00:53 PM

あなたと手を繋いで歩いた帰り道を、まだ覚えている。わたしはあなたの隣に恥じない人間で在れただろうか。

3/20/2025, 2:59:06 PM

手を繋いで


目を覚ますと。見覚えのない場所にいた。
真っ白で、透明な世界。心すらも透き通すほど。

私は、死んだんだ。つい、先程。

彼が優しく手を握ってくれていた。
未だに、その感覚が残っている。手を動かしてみても、ぶらぶらと足を運んでも。その感覚は付いてくる。

………?

その時、ふと違和感が湧いた。

私の手を握ってくれていたのは、彼、じゃない。弟だ。私の彼氏は、先に病死した。死んだ私の年齢は、80を超えていた。

手を見つめながら、握ったり振ったりするのをようやく辞め、私は透明なその場所を見つめた。その瞬間、私の視線は一点に集中した。

先程までいなかった彼の姿に。

彼は、私の手に彼の手を重ねた。
そして優しく握ると、私の手を引っ張りながら、そのまま透明な世界の中に走って行く。

そうして、

二人は、手を繋ぎながら透明な世界から消えた。



まるで、透明な、糸に縛られているかのように。

彼の手は私から離れない。

二人の小説はまた、始まる。

3/20/2025, 2:54:53 PM

子供と一緒に代表の最終予選の試合を見ていた。

子供の頃の夢は代表に選ばれてワールドカップに出場することだった。

もし叶うなら生きてる間に日本がワールドカップ優勝する瞬間を見たいなぁとつぶやいた。

そしたら子供がつぶやいた。
「俺がパパをワールドカップに連れていく」と。

夢と夢は手をつなぐようにつながっていくのかなと。

3/20/2025, 2:53:48 PM

手を繋いで
こうして、好きな人と手を繋いで歩くのが、小さな頃からの夢だった…
普通の何気無い帰り道、歩道を手を繋いで歩いているだけなのに、凄く幸せな気持ちでいられる…手を繋いだ影法師が、ちょっと恥ずかしくて、嬉しい…
まだ、恋人繋ぎまでは、出来ないけれど、こうして、大好きなあなたの隣にいることが出来て、あなたの温もりを感じられる…今は、これだけでも幸せ…もっと親密にはなりたいけれど、二人の歩調で、ゆっくり育てていけばいい…

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