『手を繋いで』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
手を繋いで
今日、たった今ここでなら
誰にも会わないから
誰にもバレないから
誰にも気兼ねなく
太陽の下で
たくさんの人がいる中で
手を繋いで
【手を繋いで】
手を繋いで道を歩く
たとえ君が転びそうになっても穴に落ちても引っ張り上げる事ができるから
いつか君がもし手を離して私と別れることを選択するのなら止めない
私には君の人生を決める権利なんて持ってないから
だけど今は
今だけは私と歩いて
私にその温かい手を握らせてください
手を繋いで感じる君の温かさに救われています
また今日も怖い時間がやってくる。繋いだ手からかすかに震えが伝わってくる。
大丈夫だよ、と声を掛けると首を小さく縦に振って応えてくれた。大丈夫。僕たち兄弟は、ふたり一緒ならなにがあってもきっと大丈夫。
離れないようにそっと身を寄せる。怖い時間がやってくる。明日をちゃんと生きるために、これを耐えて生き延びないといけない。
廃墟の壁は冷たい。だけど君と触れあう左腕と繋いだ手はあたたかい。
座ったままは眠りにくいから、明日は瓦礫とくずを掃除して、なんとか横になれるスペースを確保しよう。そのためにも今日を生き延びて終わらせないと。
次第に瞼が重くなる。弟はもう寝たのかな。
おやすみなさい。良い夢を。また明日、生きて会おうね。
お題:手を繋いで
「手を繋いで」
これからもあなたと手を繋いで
色んなところへ行きたい
おじいちゃんおばあちゃんになっても
ずっと、手を繋いで…
手を繋いで
歩くなんて
いったい何年前の記憶?
ふれあえる動物園で
エリマキキツネザルのコーナーに
おやつ持って入った時に
よじ登ってきたおサルさんに
お手て掴まれた時のこと
思い出しちゃった
猫とかみたく爪は引っかけてこないのに
その触り方が何とも言えず
楽しかったな
おやつ無くなったとたん
誰も寄りつかなくなったけどね
君が私を強く引いた
たった一本の手首をしっかりと引いて
弱々しくてたどたどしい私の体を力一杯引っ張った
君が男で彼氏ならばどれくらい頼もしいことか
「早く、渡ろうよ、あんた引かれるよ」
彼女は怒りっぽく言う
「ちょっ、ちょっと待って」
「猫が、、、」
「???」
彼女はごくりと息をのむ
「あの猫可愛い、、、寝てる、よぉ?」私は上目使いにしゃべる
「くだらな」
彼女はそう言って私の手を強く握った
「待って!!一枚パシャリたい」
「ダメ!!」
彼女は今日も手を握る
強く、そして強制的に
「三っ河せんせー、捕まえたよ❗」
トルコ行進曲に沿って
猫が病院を逃げ出そうとしている
天国と地獄の曲に沿って
ネズミが一心不乱に猫から逃げきろうとしている
嵐の中で彼女は怪しげな旗をふっている
たった今私は、
彼女によって塾に駆り出されるのである
「手を繋いで」、、、?
タイトル当たっているでしょうか、、?
塾に行くときってどうも足が止まってしまうんですよね、、、
読んでくださる皆様へ
長いでしょうに読んでくださりありがとうございます
Thank you です
この先もまる子を宜しくお願いします
手を繋いで
ママ、手繋いで? 小さな手を大きく広げて差し伸べてくれる手。ずっと握ることはできなくても繋いだ記憶はずっと消えない。
小さな手が大きくなるにつれ離れていく。
でもその小さな手がいずれ大きな希望を掴むといいな。
そしてまた、その大きな手で小さな手を守って欲しいな。
ママ!手繋いで?
ママの手暖かいね。
ママ、いつもありがとう
手を繋いで
帰り道を歩く
「この時間がいつまでも続けば良いのに」
そう思いながら
君はまるで私の考えが読めたかのように
ゆっくりと歩き始める
びっくりして隣を仰ぎ見ると
苦笑を浮かべながら、言った
「ごめんね。少し遅くなっても良い?」と
私は嬉しさと恥ずかしさで俯いたまま頷く
「クス」少し笑った気配がして
繋いだてはさっきより強く握られた
離さないように、
離れて行かないように、
まるで、私を繋ぎ止めるかのように
また強く握る。
お題 手を繋いで
指を絡ませ合うような、
熱い思いではないのです
相手をグイグイ引っ張っていくような、
一方通行の思いも違うのです
あなたと同じタイミング、同じ力で
ただ、握手をするように触れ合う
重ねているだけで幸せを感じられる、
そんな愛がいいのです
「手を繋いで」
手を繋いでどうか離さないで
いつも少し冷たいその手は
いつだって私があたためるから
ねぇ 気づいてる?
こういうときって、手を繋ぐんだよ
すれ違うカップルは みんなそうしてる
こんな寒い日は 可愛い彼女の冷えた手を
自分のコートに引っ張り込んで
温めるのがセオリーなんだよ
ねぇ、わたしもう息切れ甚だしいよ
こんな坂道はね、かよわい彼女の手を引いて
坂道をフォローするもんなんだよ
なんで、そんな、
涼しい顔してさ、ねぇ、聞いてる?
だから、なんで そんな自分だけ、
サクサク進んで、いっちゃうの‥はぁ
笑ってないで、手を 引きなさいよ
えっ そりゃ 冷たいでしょうが
ケチ! ケチ! あっためろよー!あほー!
周りを、みならいなさいよ!
なんで、わたしばっかり、喋ってんの、よ!
あほー!!!!!!
(紅葉散策にて。)
◇手を繋いで◇
君と手を繋いで海辺を歩く、夢を見た
もう、君はいないのになんでだろう、
確信しちゃったよ
貴方と貴方の好きな人が付き合ってるの
もうヤダ
どうしたらいい
【手を繋いで】
翌日眼を覚ますと、僕達はずっと手を繋いだままだった。まだ眠っている彼女に何気なく眼を向けて、僕は心臓を鷲掴みにされた気がした。
透き通る程白い彼女の頬に残る、涙の跡。
(あぁ、君は……僕の代わりに泣いていたのかも知れない)
繊細な彼女にはきっと、繋いだ手から僕の欝屈した思いが伝わってしまったのだろう。
それが例え僕の痛い妄想に過ぎなくても、眼の前の彼女に心が締め付けられ、愛しく思う気持ちに嘘偽りはなかった。
独りで居られたら、なんてどうして思ったりしたのだろう。
彼女が側に居てくれて、僕はどんなに救われたか知れないのに。沢山の思いを優しさを、彼女から貰っていたというのに。
自分が彼女を苦しめてしまったと気付くのは、いつも後になってから。
自分が満たされてからでないと気付けない、僕はそんな年だけを重ね身体が大きいだけの子供なのだ。
情けなくも僕は、彼女が居ないともう一歩も進めなくて―――
でもそれを、こんなに悔しく感じたのは初めてだ。今更ガキだと自覚したからと言って、すぐに変われやしないけれど。
強くなりたい。
彼女の全てを包み込める位、側で支えてあげられる位。彼女が僕にそうしてくれた様に。
その時、もそもそと布団が動いた。
「ん……っ」
「お早う」
「おはよ……。眠れた?」
「うん」
「そう、良かった」
「多分これのお陰かな」
朝まで繋いだままだった手を、軽く持ち上げて彼女に見せた。まだ寝呆け半分の彼女も、流石に驚いて眼を見張る。
「え、これずっと?」
「そう。このままだった」
頷きながら僕が言うと、照れ臭そうに……それでいて幸せそうに彼女は笑った。つられて僕も頬が緩む。
彼女が嬉しいと、僕も嬉しい。それはこんなにも幸せで、簡単な事だったんだと実感した。
「そっか。ねえ……もうちょっと、このままでもいい?」
「うん」
その笑顔を、このささやかな幸せを守る為ならば、僕はきっと強くなってみせる。そう胸に誓い、彼女の白い手にキスをした。
*****************
※2023/11/3 お題【眠りにつく前に】の続き
※BL描写
わざわざポップコーンを皿に盛って二人並んでソファに沈んだところまではよかったのだけれど、隣に座った彼はものの三十分で寝息を立て始めた。ここ一年、気を張り続けていた彼の、肩に伝わる重みが愛おしい。
アプリのサブスクリプションで再生している映画だから、手元のリモコンですぐ止められるのだけど、もうその頃には続きが気になるほどにはストーリーに没頭していたのでそのままにしておいた。
エンドロールが流れても、穏やかな寝息はそのままだった。
「映画、終わったで」
そっと名前を呼んで声をかけるけれど、この態勢で落ち着いてしまって起きることはない。
投げ出されている手に指先で触れる。ゴツゴツしていて、マメだらけで硬い手のひら。この手が好きでたまらない。この手が自分に触れる度に胸が幸福感でいっぱいになる。
「ほら、起きよ」
手をきゅっと握ってみる。すると、その途端に指が動いて彼の手のひらに包み込まれた。
切れ長の瞼は開かれ、瞳はたっぷりと慈愛を含んでこちらを見つめている。
何か言う前に、頬を撫でられる。
「いっしょにねよ」
この甘える声、温かい手、抗えるわけもなくて、彼の胸に身を預けた。彼はそのまま後ろにゆっくり体を倒して横になり、背中に腕を回してくる。
「離れないで」
耳元で囁かれて、瞼を下ろした。
保育園からの帰り道を、母と娘が歩く。今日は少し早い時間にお迎えに行けたので、いつもは感じない夕日が眩しい。
「あのね、それでねぇ、みーちゃんといっしょに、じしゃくであそんだらねぇ」
娘が楽しそうに語る姿が愛おしい。母が仕事仕事で忙しくして、あまりコミュニケーションの取れない母娘の、数少ない憩いの時間が、この保育園からの帰宅の道のりだった。
母の手は、しっかりと娘の小さな手を握っている。母の親指を娘に握らせ、人差し指と中指で娘の手首を挟むこの繋ぎ方は、娘が何かに気を取られたり驚いたりして、急に手を離してしまっても、走りだしたりはできない。手首をがっちり挟んでいるため、ふいに車道に飛び出す心配のない繋ぎ方だった。
これは、母の母──娘の祖母が、母の幼い頃にしてくれた繋ぎ方だ。普通に手を繋いだりもしただろうが、これを聞いてから、母は己の母親から深い愛情を感じたものだった。なので、自分の娘にも実行している。
いつかこの話をしたら、娘も母の愛を感じてくれるだろうか。
楽しそうに保育園での出来事を語る娘に、母はにこにこと相槌を打つ。二つの影は寄り添いながら、長く長く伸びていた。
※BL要素を含みますので苦手な方は回れ右でお願いします。
──────
柔らかい光がカーテン越しに差し込み、ふわふわした感覚で目が覚めた。
眩しい。うっすら開けていた目をキュッと閉じた。
昨日、付き合ってから初めて身体を重ねた。
重だるい腰と足のだるさが残る身体がなぜか心地よくて、悟の心を満たしている。寝返りを打つと少し腰が痛んだが、それすらも幸せな気持ちが溢れてきた。
目の前にいる傑はまだすやすやと眠りについている。その綺麗な寝顔を見つめると昨夜のことを思い出して思わず顔が熱くなった。
俺、変なこと言ってなかったかな。
すごい気持ちよくて、我を忘れたように乱れた自分の姿を回想して傑の顔を見つめるのをやめて枕に顔を埋めた。
やべ。思い出すとすっげぇ恥ずかし…。まだ起きるなよ。今起きたら俺、発狂しそう…。
昨夜の傑はそれはそれは優しかった。終始、痛くない?ちゃんと気持ちいい?と気を遣って聞いてくれたし、悟の嫌がることは何一つしなかった。
傑のなぞる指の感覚を思い出して、しっとりと余韻に浸る。触れられた所を一つ一つ辿っていくと、ゾクッとして"気持ちいい"が溢れてくる。
おでこ、耳、首筋…唇。
そうやって傑の指の感覚を追いながら指を這わせていく。
胸の突起を触ると全身がぞわぞわして少し息があがった。
片手で優しく摘んだりくるくるとなぞったりして傑のやり方を追いかけていく。
次第にそれだけでは足りなくて、左手でそのまま突起を触りながら、右手で傑が教えてくれた一番気持ちいい場所にそっと指を入れた。
「んっ。はぁっ…。」
そこはまだ柔らかくて、ぐちゅぐちゅして温かい。弱い刺激でも全身にピリッとした感覚が駆け抜けていき、我慢できずに指をもう一本増やした。
「あ…。ここ。ここ気持ちいい…。はぁっ、ぁ。」
コリっとした部分にグッと力を込めた。それだけで頭がくらくらする。
目を閉じると、瞼の裏で傑が優しく微笑みかけてくる。
恥ずいからこっち見んなよ。俺、絶対今変な顔してる。変な声が止まらないから、頼むから見ないで…。
そう思えば思うほど、それとは裏腹に身体は素直に反応し、時折ビクンと小さく跳ねた。
目を閉じたまま必死で昨日の傑を思い出して、真似をする。
「あぅ…。あっ。んんっ。あっ、、そこ、やぁ…っ。」
必死に声を押し殺していたつもりだったが、自身の指から与えられる快感が堪らなくてつい上擦った声を出してしまった。
「悟。」
あまりの衝撃にわざとらしいほどビクッと身体が跳ねた。
え…嘘だろ…?傑起きてる…。いつから…?
一瞬にして頭が真っ白になり思考回路は全停止している。悟は目を開けることが出来ぬまま、耳まで真っ赤にしながらふとんを頭までかぶり、羞恥に耐えた。
「朝から可愛いことしてるね。感じてる悟の顔、本当好き。」
そう言って布団を握りしめた手をゆっくりと解き、手を握る。
「忘れろ。」
「やだ。」
傑はふふっと笑うと起き上がり、悟の顔を見下ろす形になった。
両手を絡めて、そっと口付けた。
くちゅくちゅ…
傑の舌が悟の口内に侵入し、いやらしい音が部屋に響いている。
いつの間にか恥ずかしさは消えていた。握り合った手の温もりが心地よくて、幸せが溢れてくる。
好き…。傑が好き。
そう心で唱えると絡めた指をぐっと握った。
【手を繋いで】
「愛斗、オレと駆け落ちしよう」
その言葉はオレが密かに恐れていた言葉だった。
「嬉しいよ でも…」
オレは答えを濁らせる。
旦那への罪悪感と同時に
愛人への後悔が心に襲いかかる。
新婚ホヤホヤのオレが旦那を裏切って
愛人と駆け落ちなんて出来るわけがもちろんない。
オレは愛人を本気にさせすぎてしまった。
今日も別れ際に愛人と手を繋いで部屋の廊下を
ヴァージンロードのように歩き 玄関に向かう。
オレはその言葉の答えを
うつむき考えながら歩いた。
【手を繋いで】
隣を歩くナナセは、相変わらず能天気だ。
黒く艶やかな長髪を風になびかせ、スカートをはためかせながらスキップしたり、たまにジャンプしてみたり。
日本から四季がなくなってしばらくが経った。
春夏秋冬という概念が消滅し、ある日には猛暑、次の日には豪雪。
そんなわけのわからない、異例の天気が続くようになって、僕たちの生活は一変した。
魚は取れず、野菜も取れず。
四季が無い他の国でも、徐々にそのような現象が広がり始めている。
次々に生物が絶滅していき、地球から生物が絶滅するのにそれほど長くはないと言われていた。
もう今までのように、僕たちは有り余る百年という寿命に安心感を覚えることはできない。
たぶん、もう、数年したら死ぬかもしれない。
科学技術が発展して、人工的に作れる農作物も増え始め、人の手で動物を保護している。
だから、もう少し、長く生きられるかもしれない。分からない。
そんな状況下でも、ナナセはやはり能天気だ。
「気楽だね。ナナセは」
僕は思わずそう口にした。
「気楽ー? 気楽だよー。悩み事ないしー、あ! 最近少し太った……とか? それくらいかなぁ。それをいうなら、シンヤ君こそ張り詰めた顔してる」
ナナセは僕の顔を覗き込むようにして、微笑んだ。
燦々と降り注ぐ太陽が隠れ始め、突然冷たい風が吹き込んでくる。
「だって。僕たちの人生は、これからどうなるかなんて分からない。どうしたら、いいんだろ」
僕にはただ一つ。このまま死ぬわけにはいかない、やり残したことがあった。
僕はナナセが好きだ。
とてもとても好きで、銀河がひっくり返っても、太陽が突然地球の周りを回り始めても、それでも彼女のことしか見えない。
それくらい彼女のことが好きなのである。
「私のことは好きですか」
僕の心を見透かしたように、唐突に、ナナセはいじわるな顔をした。
「好きですよ」
僕は正直に言ってやった。
「果たして、その恋は本当に私に向いてますか」
「ええ。向いてます。寸分の狂いなく、君に向いてます」
間違いない。
僕は君しか見えてない。
「私の恋も、シンヤ君に向いてます」
「果たして、君の心臓は、僕にときめいていますか」
「ええ。ときめいてます。それはもうイルミネーション並みにきらめいてます」
ナナセはそう言って、一歩。また一歩。
僕に近づいてくる。
「僕は君と手が繋ぎたいんです」
「果たして、君の手は、切実に私の手を求めていますか」
雪が降り始める。
強く風が吹いて、僕たちの間を白が巡る。
「ええ、求めてます。僕は君の手を、ギュと握りしめたいんです」
僕たちは手を繋いだ。
僕のポケットに、彼女の手を入れる。
それだけで、吹雪の冷たさが何倍もマシになった。
マフラーを取り出し、くるくると巻き、密接に体を近づけ合って。
僕たちは歩く。
離れないために
同じ景色を見ていたいから
どこへ行くのも
君と一緒がいい
繋いだ温もりが
いろんな思い出と共に
僕を幸せにしてくれる
今日も
手を繋いで
歩こうよ
「手を繋いで」