※BL要素を含みますので苦手な方は回れ右でお願いします。
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柔らかい光がカーテン越しに差し込み、ふわふわした感覚で目が覚めた。
眩しい。うっすら開けていた目をキュッと閉じた。
昨日、付き合ってから初めて身体を重ねた。
重だるい腰と足のだるさが残る身体がなぜか心地よくて、悟の心を満たしている。寝返りを打つと少し腰が痛んだが、それすらも幸せな気持ちが溢れてきた。
目の前にいる傑はまだすやすやと眠りについている。その綺麗な寝顔を見つめると昨夜のことを思い出して思わず顔が熱くなった。
俺、変なこと言ってなかったかな。
すごい気持ちよくて、我を忘れたように乱れた自分の姿を回想して傑の顔を見つめるのをやめて枕に顔を埋めた。
やべ。思い出すとすっげぇ恥ずかし…。まだ起きるなよ。今起きたら俺、発狂しそう…。
昨夜の傑はそれはそれは優しかった。終始、痛くない?ちゃんと気持ちいい?と気を遣って聞いてくれたし、悟の嫌がることは何一つしなかった。
傑のなぞる指の感覚を思い出して、しっとりと余韻に浸る。触れられた所を一つ一つ辿っていくと、ゾクッとして"気持ちいい"が溢れてくる。
おでこ、耳、首筋…唇。
そうやって傑の指の感覚を追いながら指を這わせていく。
胸の突起を触ると全身がぞわぞわして少し息があがった。
片手で優しく摘んだりくるくるとなぞったりして傑のやり方を追いかけていく。
次第にそれだけでは足りなくて、左手でそのまま突起を触りながら、右手で傑が教えてくれた一番気持ちいい場所にそっと指を入れた。
「んっ。はぁっ…。」
そこはまだ柔らかくて、ぐちゅぐちゅして温かい。弱い刺激でも全身にピリッとした感覚が駆け抜けていき、我慢できずに指をもう一本増やした。
「あ…。ここ。ここ気持ちいい…。はぁっ、ぁ。」
コリっとした部分にグッと力を込めた。それだけで頭がくらくらする。
目を閉じると、瞼の裏で傑が優しく微笑みかけてくる。
恥ずいからこっち見んなよ。俺、絶対今変な顔してる。変な声が止まらないから、頼むから見ないで…。
そう思えば思うほど、それとは裏腹に身体は素直に反応し、時折ビクンと小さく跳ねた。
目を閉じたまま必死で昨日の傑を思い出して、真似をする。
「あぅ…。あっ。んんっ。あっ、、そこ、やぁ…っ。」
必死に声を押し殺していたつもりだったが、自身の指から与えられる快感が堪らなくてつい上擦った声を出してしまった。
「悟。」
あまりの衝撃にわざとらしいほどビクッと身体が跳ねた。
え…嘘だろ…?傑起きてる…。いつから…?
一瞬にして頭が真っ白になり思考回路は全停止している。悟は目を開けることが出来ぬまま、耳まで真っ赤にしながらふとんを頭までかぶり、羞恥に耐えた。
「朝から可愛いことしてるね。感じてる悟の顔、本当好き。」
そう言って布団を握りしめた手をゆっくりと解き、手を握る。
「忘れろ。」
「やだ。」
傑はふふっと笑うと起き上がり、悟の顔を見下ろす形になった。
両手を絡めて、そっと口付けた。
くちゅくちゅ…
傑の舌が悟の口内に侵入し、いやらしい音が部屋に響いている。
いつの間にか恥ずかしさは消えていた。握り合った手の温もりが心地よくて、幸せが溢れてくる。
好き…。傑が好き。
そう心で唱えると絡めた指をぐっと握った。
12/9/2023, 3:02:14 PM