『心の健康』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
心の健康
自分が苦しい時、声をかけてくれる
自分が楽しい時、一緒に笑ってくれる
自分が辛い時、黙って隣にいてくれる
自分が悲しい時、一緒に泣いてくれる
自分が困った時、一緒に悩んでくれる
自分が迷った時、違う道を考えてくれる
自分が幸せな時、同じ幸せを共有してくれる
あなたが苦しい時、一緒に悩む
あなたが楽し時、一緒に笑う
あなたが悲しい時、撫でてあげる
あなたが困った時、一緒に解決する
あなたが迷った時、引っ張っていく
あなたが辛い時、側にいる
あなたが幸せな時、私も幸せ
たとえ離れていても
心は一緒
『大丈夫だよ!』
君のこの言葉の裏にはいつも
『助けて』
が隠れている
お題 心の健康
『心の健康』2023.08.13
オフの時は前日に買い込んだ材料を使ってお菓子を作る。
クッキーでもケーキでもなんでもよくて、全て明日のボクに任せている。
今の気分は、どうやらパウンドケーキらしい。
バターは無塩なのがこだわりポイントだ。
プレーンとオレンジピールとココアの三種類を作るつもりなので、意味もなく早起きをした。今日はずっと家でお篭もりだ。
起きてすぐにオーブンを170℃に余熱しておく。もちろん、無塩バターと溶き卵を常温に戻しておくことは忘れない。
その間に、洗濯やら掃除やらを済ませておく。これも大事なことだ。
そんな事をしていると、イイ感じになっているので、三つのボールに材料を入れて手順通りに進めていく。
プレーンは後回しにして、ココアとオレンジピールの分を優先して作る。
材料を型に入れてかたちを整えオーブンへ。
一つ一つ焼いていくから時間がかかってしまう。しかし、そんな時間も無駄にせず、後片付け。そして時々、飲み物。
お昼すぎになって、ようやく三つのパウンドケーキが完成した。美味しそうな匂いが漂ってくる。
粗熱が取れたころに型から外して冷ます。今日も上手くできた。
ボクは同じグループのメンバーに連絡をした。同じマンションに住んでいるから、すぐに来るはずだ。
果たして小腹を空かせた彼らは、文字通りすぐにやってきてボクの作ったパウンドケーキを食べる。
美味い美味いとの声を聞くと、胸の奥のつかえが取れた気がする。
作っている時間も無心になれて楽しいが、こうして美味しいの声を聞くとあったかい気持ちになり無心が満たされる。
これが、ボクの心の健康を保つ方法だ。
#心の健康
ちょっとしたことですぐ傷つくけど、立ち直るのは早いと自負してる。
けど、今日はもうダメかもしれない。
メンタルぼろぼろだよ。
みたいな情緒不安定で死にかけの心の日が
365日中200日くらいあるのだ。
わりと「いつも笑ってるよね澪ちゃんって。」
と
言われがちだけどそう言われると、自分の行動がそうさせているというのに、
"何となく"
"暗い気分になるのはなんでだろう。"
いつも笑顔を貼り付けているけれど、本当は今すごく辛いんだよって分かってもらえるわけないのに、
気づいてもらえることを心のどこかで期待して、また虚しくなってしまう。
だから、たぶん思うんだけど、私は愛情に飢えているのだ、
" すごく。"
どれだけ友だちと笑っていても、裏切られるかも、私嫌われてるかもって心の中でひねたことばかり考えてしまう。 期待しすぎると傷つくから、
わざとクールに振る舞って、
澪ちゃんって冷たいね
と言われてしまう。
澪っていうのは偽名なんだけど、ネットの世界では
いつも
"澪"になりきって生きている。それは、自分の名前が嫌いだから。名前の記入欄に書く度に嫌な気分になる。
自分の名前というより、
もしかしたら自分が嫌いなのかもしれなくて、そんなことを考えてしまう自分が嫌だ。
心の健康はというと、そうはいっても今日はけっこう元気な方、かな。学校も部活もなかったから。
明日がどうかなんてわかんないけど。
【16,お題:心の健康】
心の傷が視える人に会ったことがある。
どんな風に視えるのかと聞くと、彼は「人による」と答えた。
「丸くくり貫かれたような人もいるし、棘みたいなのが無数に刺さってる人もいるよ
僕が視た中で一番すごかったのは、全身滅多刺しで血みたいなのが流れてた人」
他には何か視えるのか?
「んー、僕のこれは霊視じゃないからなぁ...
ユーレイとかも視れたら、霊能力者とか名乗ったりできるんだけどねぇ」
...辛くないのか?
「辛い?別に辛くないよ。視えたところで『この人疲れてんな~』くらいにしか思わないし」
.........
「でもアレだよね、心の健康って大事だよね~、心と体は一心同体!ってよく言うけど
あれね、わりととマジなんだよ視える人から言わせてもらうとね!」
...............
「心の健康は、体の健康に直結します。これメモっときな!」
明るく喋る彼は、気付いてないのだろうか?
ーーー君の心が今にも壊れそうなほど、ボロボロだということに。
僕の目を通して視た君の心は、手で触れられないほど無数の針で多い尽くされていた
ドクドクと苦しげに脈打つ度に、赤い液体が滲み出て命を削っているようだった。
気付いてないわけないんだろう?知ってて目をそらしてるんだろう?
なんで?、とは聞けない。ただ、いつかは話して欲しい
「結城」
「ん?何?」
ニッと笑って語りかける。
「飯行こうぜ、俺が奢るわ」
パアッと君の顔が変わった。
「マジ!ありがとー優真」
日が暮れ出した道を歩きながら思う。
抱え込みすぎないでくれ、話したい時でいい頼ってくれ周りを
お前は、お前が思っている以上に愛されてるよ。
【心の健康】
腹が減ったし、おにぎりでも食べるか。
私はいつものようにコンビニへ行くとおにぎりを頬張った。
「困ります。お客様」
店員らしき人に止められた。
まずい。お金を払うのを忘れていた。
「ちょっと言い訳をさせてください・・・実は」
ここは正念場だ。
「テメーの顔が気に食わねーからだよぉぉぉー」
私はおにぎりを吐き出し商品棚を蹴飛ばした。
やってしまった。
穏便に謝るつもりが、みすぼらしい店員のせいでいつもの発作が出てしまった。
しかも棚はドミノ倒しになり店は壊滅状態だ。
仕方ない警察を呼ばれる前に帰るか。
しかし。
「私は警察署の方から来たものだ」
振り向くと警察官と思わしき人物がマサカリを構えている。
警官は言った。
「これだから高卒ニートはクズなんだ。学のないものは犯罪しか起こさない。殺すしかないな」
なんの根拠もなく人を無職呼ばわりとは。
心が荒んでいるに違いない。
私は逃走を中断し戦う決心をした。
─ここまで全員無職
エリア
崩壊したビルのガラスは青空を映している
静寂の中、唯一聞こえるのは俺の足音のみ
無人の都市に俺だけが一人取り残されている
きっと世界中が廃墟と化しているんだろう
今が春なのか秋なのか分からない
俺は海図も持たずに海に出てしまった船頭だ
あれから何年が経過したか想像がつかない
お前を見失ってから、俺の世界はずっとこうだ
どこかで今もお前が生きているんじゃないかと
微かな希望を抱くことが俺の理性を保たせる
いつかこの気持ちが絶望に変わるんじゃないかと
内心は酷く不安になって恐怖している
お前さえいてくれれば、俺はそれでいいんだ
お前さえいてくれれば、世界はたちまち動き出す
どんなアクシデントもきっと乗り越えられるんだ
俺とお前の二人なら
どんなに時が流れても、お前を守り続けるよ
だから、早く戻ってきてくれ
すべてをやり直そう
俺とお前の二人で。
題:心の健康
体も大事よ。
でも私は心もすごく大事だと思う。
心は見えない。
だから不健康になればなるほど、
治すのが難しくなる。
貴方は、誰かの心を傷つけたことはありますか。
体では無い。
心を。。。
そう考えた時ハッキリと無いと言えないはず。
そんなに重くなってなくても、
1度不健康な状態にしたのは確か。
一瞬だけ不健康な状態にしたのは確か。
私も誰かの心を不健康な状態にしてしまった時がある。
そして今私の心の状態は、
健康と言えないと思う。
それはとても辛い。
わかってくれる人が沢山いるとは思えない。
健康に治すのは大変そうだ。
手を貸してくれる人はいるよ。
でも、申し訳ないけど、
不健康なままなんだよ。
治してくれる人に出会いたい。
心の健康なんて、考えたこともなかった。
考えた瞬間、今まで積み上げてきた自分という存在が崩れ落ちそうで、怖かったから。自分の弱さという弱さが、全て表にでてきそうだったから。
心の奥底では自分の心の健康状態は嫌というほど分かっていても。その事が分からない振りをして今まで生きていた。そうしないと、押し込めてきた感情全てが爆発しそうで。
認めたくない。私はずっと元気でいたい。
でも、それでも、いつかは認めないといけない日が来る。
そう、逃げるということはいつかは捕まるということ。
鬼ごっこで、一生の中で捕まったこと一回もないなんて人、中々居ないように。一生この事について逃げていけるほど私は強くない。
今日がいいチャンスだと思った方がいいのかもしれない。
今日という日がなかったら、これからもずっと見て見ぬふりをしていたのかもしれないのだから。
心って、難しいね。
え、なにこれ。
心の通知表だってよ
心は元気ですか?ってwwww
先生達に心配されるようなことはなんも無いっすよ
事実上、お前らは荒れてるらしいっていう情報きたから渡してんだけど
あー、多少夜の街を歩いてたくらいですよ
夜中の3時って中3の女子達がぶらぶらするような時間じゃ無いぞ
え、だってさ、山ちゃん考えてみてよ、
バイトしてバイトしたらもう8時だよ?
それからご飯食べて、カラオケ行って4時間パックで1時〜
それからプリとればもう3時半⭐︎
…お前らもよ、よく遅刻せずにくるな
え、だって学校行ったら莉奈達とも稜河達とも会えるんだよ?
いや、これ的にも、うちらは山根高進むしか無いし
夏奈達と一緒に行けるし制服可愛いしいいとこばっかじゃん?
うん、それに校則ゆるいらしいし〜
…いや、話戻るけど、しかも、そこってお前らの家から1時間はかかるよな
え、タクシー拾えば簡単じゃん
そうだ、こいつら一応お嬢様レベルだった
え、だって〜、うちのとこは兄貴と姉貴で住んでるし?
私も姉さん婚約したからセーフだし
夏奈のとこは兄ちゃん達でどうにかなるし
どうせなら中学生活満喫☆したいじゃん?
………お前ら、それ、提出しなくていいから書いとけよ、後、数学再テストだからな
え、聞いてないし
お前らそれとも、昼休みも放課後も使って補習するか?
テス勉しよ
え〜、ねえ〜、夏奈が休んでる時に言わないでよ〜
稜河達に頼も〜
『心の健康』
本当に、ままならないよねぇ。
人はいつだって保守的で、意地っ張りで、天の邪鬼だ。
思い込みが激しくて、自分こそが正しいと自負してやまない。
そんなのだから、世間から爪弾きにされるんだけど。
それで”心の健康”を害っているんだから、本当にバカらしい。
心の健康
心の健康
疲れたと感じたら無理に前に進もうとしなくていい
無理に頑張るんじゃなくて自分の好きなことしていこ
日々頑張っている自分を褒めよう
甘いもの食べよう
音楽を聴いてリラックスしていこう
心が少しでも楽になったらまたゆっくり頑張ればいい
皆さんいつもお疲れ様です
この社会で健やかに生きるのは難しくて
毎日何かを犠牲にして生きていく
ある日私は壊れてしまった
社会に適応できない私は弾かれてしまった
しかし悲嘆するどころか歓喜に溢れている心
私は孤独と静寂を受け入れた
#心の健康
心の健康
君はいつだって元気だ
君は笑いながら言う
好きなものを持ったほうがいい
複数。多いほうがよい
趣味、推し、打ち込めるもの
実際君は
いつも楽しそうに好きなものを語り
たくさんの物事に打ち込んでいる
それが君の、心の健康の元らしい
僕の存在も
君の心の健康になっているかい?
僕にとっては
間違いなく君の存在は
心の健康になっている
心の健康なんてとっくに失われてる。電話の音、クラス全体に響く教師の声、私の死を望む直接的な言葉。
目の前で友達が泣く姿、荒れた肌。
失ったものは安定した精神、得たものは自分への傷つけ方を知る方法と、取り繕う強がりな心。
心が不健康な私は今日もこう思うんだ。
生きててごめんなさい。
早く消えたい。
心の健康
ついにこのお題が来た
まるで私に問いかけてるかのようだ
私、よく学校を休んでしまうんです
で、その欠席の理由を"体調不良"に毎回してるんです
だから絶対周りから"体が弱い人"って思われてて、…やっぱ嫌です
こんなのわがままですよね
私が悪いのに
私体が強いことが家族や親戚から良く知られてるし、分かってもらってるんです
ちょっと自慢になってしまいますが、
小学1〜2年まで欠席数0というくらい欠席してなかったんです
だけど、
小学3年生から欠席が少しずつ増えていって
今、6年では1週間に少なくても必ず一日は休むようになって…
多い日は1週間に3日とかです
なので最近先生からも頑張って学校来いって言われるようになり…
まぁそうですよね、、
先生は何も間違ってません
ですが、怖いんです、
…怖いんですよ
学校に行くのが
私転校生で3年から来たんです
それでもう3年もたってて
4年から来た転校生の方が皆と馴染めてて
私だけまだ皆と馴染めていなくて本当に嫌だ、
いつまでたっても慣れない
いつまでたっても何も変わらない
でも、そんなこと言ってられるのも時間が限られています
次は中学生
中学生こそは
中学生こそは絶対に皆と馴染められるように
今みたいにならないように頑張ろうと思ってるんです
このままだったら私、絶対不登校になってしまう
…最悪しんでしまうと思う
だから、そうなる前に
それまでに
せめて同じ中学に上がる子とだけは仲を深めておきたい
そう思っても毎回勇気が出なくて
たった少しの勇気が出なくて
時間だけが過ぎていく
このことを知ってる友達にもアドバイスをもらった
それすら行動に移せない
もう私、だめなのかもしれない
中学生になっても
いつまでも
このままなのかもしれない
嫌だ
皆と楽しく仲良くしたいよ
前の学校では私はクラスの中心的な感じで
言わゆる"陽キャ"ってやつだった
でもいざ私がこうなって見ると
不登校になりたい
死にたい
という人達の気持ちがよく分かる
小さいということもあったが
死にたいと言ったりしていた人達の気持ちが分からなかった
でも知ったからにはとても謝りたいと思った
私も死にたい
きっと皆からは私がこんなこと思ってるなんて
想像もつかないだろうな
私、変われるのかな
皆と楽しく
仲良くできるかな、
体は元気なくせに
いつまでも心の体調が治らないのはどうしてなの
ねえ教えてよ
もうこれ以上休みたくないよ。
心の健康
身体の健康を維持するよりも難しいよね。
朝起きた時
一日が始まるのが
楽しくありません
こころが
少し壊れ気味のようです
心療内科に行けば
なんらかの病名を
つけられるのかもしれませんが
いまのところ
行く必要性も感じていないし
行く気もないのです
それでも精神安定剤は
欲しい気もしています
病みかけたこころは
無気力
無感動
薬に頼ってでも
こころが
楽なほうがいい
死にたいとは
思わないけど
生きるのも
けっこう
しんどい。。。
# 心の健康 (244)
✢ ✢ ✢
喪失感がもたらす心の不調
原因はそれです
あのひとロス…
今日も一粒
時間薬をのむしかなくて
☆ 独り言 (243)
ときどき後悔することがある。もし、好きなことをやらずに健康に生きていれば、もっと長生き出きていたのだろうか。
でも、私は思う。体の健康を気にして生きた私と、心の健康を優先した私。幸せなのは、圧倒的に後者で、今の私だ。幸せ者。私は、頭の中のいろんな私のなかで、一番の幸せ者だ。
朝
一仕事終えた私はコーヒーを入れる。
焙煎され、その身に深いコクと香りを宿した黒い宝石たちをミルに納めハンドルを回す。ゴリゴリと気味いい音と感触が消えた頃にはミルの下にチョコレート色の粉末が現れる。
その粉末を砂金のように丁重にドリッパーに移し、グラグラと湧き立ったお湯を鉢植えに水をやるように丁寧優しく注いだ。
瞬間
鼻腔と脳を官能的に揺さぶる香りが辺りに湧き立つ。
ドリッパーからは、漆黒に染まった液体が黒真珠のように艶かしい雫をこぼし、星のない夜空を映す海を作っていく。
暫くして、その海を真っ白な陶器に収めた私はゆっくりと陶器を持ち上げ気品と芳しい香りを漂わせる水面に口づけをする。
ひとくち
水面を啜り流し込む。口内にはコク深い苦味の後、いささかばかりの酸味が生じた。コクリとそれを嚥下し吐息をひとつ吐く。それを皮切りに唐突響き渡る呼鈴の音、私はひどく穏やかな気持ちで家族の元に向かうのだった。
朝
退屈な紙束が渦高く積まれたテーブルで目を覚ます。
未だボヤける視界とふらつく頭を奮い立たせようと棚から土気色をした粉の詰まった瓶を取り出す。
茶色くくすみがかったカップに乱雑に瓶の中身を振りかける。年季の入った古めかしいポットに水を注ぎ火にかける。
ポットから不快なかん高い悲鳴が上がるまでの間、凝り固まったバキバキと音を立てながら体をほぐし、水垢があちらこちらに散らばる世界の自分と向き合い、最低限の身なりを整えた。
ピーっとやけに頭に響きわたる音が耳に入り未だ叫び続けるポットを持ち上げる。褪せたカップにそれを注ぎどかりと固い椅子に身体を倒した。
胸焼けを悪化させる忌々しい液体を体に入れる事に忌避感を覚えつつそれを流し込む。口内には強い苦味とえぐみを残す酸味が広がりそれが嫌々頭を夢から現実の世界に引き戻す。疲れを少しでも吐き出そうとため息をひとつ吐き出し書類に目を移す。こちらが目覚めるのを待ち構えていたとばかりに電話が騒々しい声で喚き立った。
頭に届き頭痛を引き起こさんとしている音をいち早く止めるため受話器を取る。
受話器をとっても頭痛の種となる話を終えるととある町外れの一角に向かった。
「状況は?」
町外れにある一軒家、その玄関に突っ立っている黒服に挨拶もそうそう声をかける
「失敗です。私たちは遅すぎました。」
背の高さとピシリと音がしそうなほど真っ直ぐな姿勢のせいで柱のように玄関前に刺さっている男が答える。
「状況を言えってんだよ。できるのはお勉強だけか?」
タバコを咥え火をつけながら改めて答えを求める
「一家全員亡くなっています。」
悔しさを感じさせる声が絞り出される。
背をピンと伸ばして上がっているはずの男の肩は見た目では上がっているにも関わらず深く落ちているかのように見える。
「はじめからそう報告しろよ。お前も俺もできることはした。切り替えて言えなきゃやってけないってことを肝に銘じとけ」
タバコを吸い入れる。心地の良い香りと煙が荒れた心に染み入る。
「健康に悪いですよ。それに仕事中です」
「仕事だからこそだ。お前も今回無理心中なんてした馬鹿野郎も真面目過ぎんだよ。体の側がどれだけ健康でもな心が不健康でい続けりゃ人は殺すし盗むし死ぬんだよ」
「それでも死なない強さがあるのが人だと思います。飢えようが人に慈しみを持って与える人もいれば、正義を貫く人間もいます。」
「強い奴はそうかもな。でもな、この世には弱い人間が大勢いるんだよ。俺たちはそういう人間を相手に仕事をしていくんだ。それが認められないなら向いてねえからこの仕事はやめとけ。俺たちは人間の弱さと醜さに向き合っていくのが仕事なんだからよ」
「善処します。」
視線は下に落としているが未だ見事な直立をしている男をみてため息をつきそうになる。どこまで馬鹿真面目なんだコイツは
「頭が硬えんだよお前は。奢ってやるから飲みにいくぞ酒でも飲んで忘れろ」
煙をくゆらせながら男に話しかける
「仕事中です。あと飲み過ぎは体に毒ですよ」
「うるせえよ。ここは飲みにくとこだろ。そういうアホみたいに真面目すぎるところを直せってんだよ」
翌朝
灰色の紙束を山とばかりに抱えた男が朝の静寂を打ち消さんばかりの声で道ゆく人に紙束を売り付ける。
その灰色の片隅には、町外れで一家心中が行われたという記事が綴られていたという