『微熱』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
なんか頭痛いな……そういえば体もだるいかも?
動きたくない。
なんか来てる。体調が悪い感じがする。
これは絶対に風邪をひいている。なんかもう、体に熱がこもってる感じもするから間違いない。
つきつき痛む頭を押さえて、いつもの二倍重力を感じる体をどっこいしょと動かして、デスクの上の筆立てに放り込んでいた体温計を取り出した。
たしか、一分しっかり脇を締めてから計ると正しい体温が出やすかったはず。
一分しっかり待って、ひやりと冷たい体温計の先を脇に挟み込んだ。
ピピピッ、ピピピッ、ピピピッ
さてさて。いったいどれほど熱が出てるかな?
『36,9℃』
微熱じゃねえか!!!!!!
『微熱』
あなたのこと考えると
1日があっという間に終わる
眠る時もたくさん考える
もしも 出会える世界線で生きていたら
どう出会って、どう惹かれあうのか
細かなニュアンス 声色 背景まで
飽きることなく考える
それはもう、ひとつの小説が出来上がってしまうくらい壮大な妄想
そんなとき、わたしの芯の部分は
熱をもって
体温を
湿度を
幾らか上げてしまうほどなの
◇微熱◇
微熱で頭が浮いた。
そんな状態で生活が出来なくて。
辛いなら休めればいいのになぁ。
熱があるはずなのに
ないような気がして。
嫌いなら私と踊ればいいのに。
くるくる宇宙を回して。
寒夜にあなたとお話 微熱纏う
薬酒のごとミルクティー香る
そちらから熱を全く感じない
キャッチできないんですけれども?
♯微熱
「いかないで。」
そう叫んでも、届かない。
『会いに来たよ。』
ある日、死んだはずの親友が羽を生やして還ってきた。
「どうやって…?」
『神様に頼み込んだんだよ。』
彼は戯けたように、両手を絡ませて祈りのポーズをしてみせた。その姿は牧師のようだった。
『君が言ったんだろ?逝かないでって。』
確かに言った。が、本当に還ってくるとは。嬉しさ半分、驚き半分だ。
俺の親友は、昔から身体が弱かった。よく入退院を繰り返していた。終わりは近づいていた。彼が余命宣告されたのだ。しかし、彼は泣き言一つ言わなかった。いつだって昔と変わらない、お人好しの笑顔で笑っていた。だから、俺は終わりが怖かった。もうあの笑顔に会えないと思うと、涙が出た。だから、最期に言ったのだ。
「逝かないで。」
『君、最期まで泣いてたから。お別れ言えなかったでしょ。だから、会いに来たんだよ。』
嬉しくて、涙が止まらない。そんな俺は見て彼は、少し困ったように笑った。
『まーた泣いてる。これじゃあ、お別れできないよ。』
狡い俺は、このまま泣き続けたいと思ってしまった。そうしたら、彼はまた会いに来てくれるだろうか。
「もう大丈夫。」
それでもやっぱり、親友に心配かけたくない俺が勝つ。
『今まで、ありがとう。次会う時は、君から来てね。』
彼は俺を抱きしめた。そして、段々と消えていく。俺はやっぱり泣いてしまった。
「いかないで。俺を、一人にしないでよ。」
泣きすぎた俺は、少し熱くなっていた。微熱があるのかもしれない。そんな俺とは対照に、最期に触れた彼は、とても冷たかった。出来ることなら、俺のこの熱を分けてしまいたかった。
微妙な熱。微少な熱。微妙に熱。
微々たる熱。隠微な熱。軽微な熱。
どれが一番当てはまるのかな?
END
「微熱」
泥濘の始まりのような怠さが身体を重くする。
ぼやけている視界に誰かの姿が映り、
額にはひんやりした手のひらの感触が加わった。
自分の熱が、触れているところから誰かの手へと流れる。
まるで、冬のマグカップの気分だ。
自分に触れる誰かの手は、ひんやりして気持ちがいい。
マグカップも僕達と同じように思うのかもしれないと
思いながら、僕は目を伏せたままその手を掴んで
微かに熱を感じる頬を冷ますために引き寄せた。
頬に触れたその時、手は少し慌てたように力が入る。
僕は熱に浮かされてそれに気付かないふりをして、
薄目のままでその人を見た。
段々と結ばれてきた焦点と共に、
誰かの姿が形を成していく。
言い訳にならないくらいの
些細な微熱をこっそり飲み込んで、
あいもかわらず熱に浮かされているふりをして。
自分の微かな熱を渡すように、
あなたに触れて、溶ける。
「微熱」 白米おこめ
季節の変わり目、治まらない微熱。ここ一週間、なんとも言えない倦怠感と三十七度五分程の熱に悩まされている。学校には行こうとするものの、熱があるならダメだと親に止められてしまった。普段は丈夫な方で、こんなことめったに起きないので、病院に行くことにした。
病院では「季節の変わり目の風邪でしょう」と、一週間分の薬をもらって帰ったが、薬を飲んで眠っても全快しなかったので、いよいよ私には何故体調を崩したのか分からなくなった。。
ある日、親がこう言った。
「外の空気を吸ってみたら?」
それもそうだと思ったが、誰かに会うのが怖かったので、早朝に外に出ることにした。
あくる日。冷たい空気、青く広がる澄んだ空。なんだかどちらも、私の目にいつもより美しく映った。
微熱が冷めていくような、そんな風に吹かれて、自然と顔が綻んだ。
微熱がひかない
音もなく襲ってくるウイルスを
蓄積した重い身体で今日も電車に揺られる
とびきりのつらさじゃない
それがつらい
みんな我慢しているんだと言われると
何も言えなくなる
とびきりのスウェットで
お気に入りの音楽をきいて
今日くらいはぐっすり眠ろう
わたしだけはこの微熱を熱と認めてあげよう
「微熱」
2024/11/26(23:59)【微熱】
貴女の横にいた時に感じていたこの温もり。
それは今となっては微熱となる。
君と言う存在が必要だったのに。
今となっては私を苦しめるウイルスだ。
そうなったのはいつからのことだろうか。
『微熱』
海に飛び込んでみたくなったのだ
引き摺る気持ちごと、身も投げ棄て
そう、逃げたかったのだ
なんだ、こんなにも冷たかったのか
きっとお天道様が引っ張りあげてくださる
そう、信じていたのに
なんだ、浮かぶのは
藻掻くだけの生への執着でしか無い
泡ぶく程度が私を浮かせられるはずが無いだろう
ああ、浮かばぬ
何一つ、浮かべぬ
微熱。
多分もう、随分前から続いていたんだと思う。
僕はただ毎日をおもしろ楽しく生きている。辛いこともあるし、嫌な人も居るけど、自分が影響できる範囲の生活。何か大きな渦に巻かれていても、自分に被害が無いと気づきすら出来ない微熱。
私はただ眺めている。羅列される文章や考えや言葉。偏見なのか一般論なのか、常識なのか無知なのか。広げられるテーブルに向き合った途端に、目を背けたくなるような敵意と、過保護に防衛する保護者が前へ出る。
日々に疲れた時だけ、その微熱に当てられた様に見える。歪んだ空間と抜けていく足場、争う人間と嘲笑う人間、無に徹する空間。
この文章を書く今こそが、少し微熱を含んだ瞬間なのかもしれない。
辛い。休みたい。好きにしたい。
好きも分からなくなった今の自分で、正解とか正しいとかいう大層なモノは見つかりっこない。
だから、微熱なんて気にしない方が良い。
それが賢いのだとも思う。
でも、それでも、どんなに関係の無い微熱でも、それを風邪として治す方法を探してみたいと思った。
作品No.240【2024/11/26 テーマ:微熱】
熱はないはず、と、思っているのだけれど、ここ最近熱を測ると三十七度台。今年の平均体温、三十七点〇一度。今年は四月からずっと、月の平均体温も三十七度台。ちなみに去年の平均は、三十六点八九度。
この差はいったいなんだ?
この熱と呼んでいいのかわからない熱はなんだ?
【微熱】
天井の格子模様がおちてくる
なにかが目の前に迫って息ぐるしくなる
夜中にそれがくると、いそいで枕元の電気をつけて
枕元に置いている無邪気な少年漫画を開いた
当時の私の枕カバーを外すと涙のあとが染みになっていて
ひとりで泣く娘を思ってこころが痛んだと母が言った
私はあわてて、よだれだったんじゃないかと笑った
母はそれを信じたのか、安堵していたし
隣で会話を聞いていた姉は自分のほうが泣いていたのに心配されないと憤った
私はひとりで泣く子どもだった
大好きな家族のだれひとり、私のせいで悲しませたりしない
どうしてなんだろう
微熱のように恍惚とした陽炎
あれはいつだったか、遠くに揺れて人影が笑う
どうせなら高熱が良かったな
皆が勝手に優しくしてくれる
そんなずるい事を思う
高熱の苦しさを知っておきながら
あなたの元へ行きたくて、
会いたいと想ったら、
いつの間にか近くに行ってた。
外は冷えても、僕は微熱で、
あなたといたくて。
そんなに会話も無くて、
合う趣味も何もなくて、
あなたといたい。
ただ、その気持ちが僕の中で大きくなる。
微熱
私には、ずっと片思いをしている人がいる。
私の親友の幼馴染である光太郎くんだ。
二人と出会ったのは高校一年生の時。
陰気で大人しい私と友達になってくれた、親友の夏帆ちゃん。私とは真反対の人間。
そんな夏帆ちゃんを通して、光太郎くんとも出会って、今では三人で一緒に帰っている。
そんな日々が私には勿体無いくらい幸せで。
多分、夏帆ちゃんは私が光太郎くんのこと好きなのは知らない、はず。
そんなある日。
帰りの会が終わりいつもの様に夏帆ちゃんと帰ろうとした時、クラスの女子が夏帆ちゃんに声をかけた。
「ちょっと夏帆、今日委員会だって。あんた自分から入るって言ったんじゃん。」
「あー、忘れてた!」
そう言うと、夏帆ちゃんは私に向き直り
「ごめん、今日帰れない。下駄箱で光太郎待っちゃってると思うから二人で帰って!」
その言葉に、私はドキンとし、「…うん。」
と小さな返事しかできなかった。
教室を出て、重い足取りで下駄箱へ向かう。
どうしよう、嬉しいけど二人きりで話した事ないし。
何話そう。会話続くかな、緊張する。
そんなマイナスな事ばかりが頭の中をグルグルする。
というか、それよりも。
光太郎くんと二人きりで帰るって…。
ああ、駄目だ。
考えただけで顔に熱が集まる感じがする。
まるで微熱の様な、そんな感覚。
でも不快感はない。
「…熱でそう。」
微熱
ピピッと無機質な電子音が、私の左脇に挟んだ体温計から聞こえてきた。
「熱どうだ?」
「……37.5℃」
「微熱だな」
「ギリギリセーフですー! 平熱高いもん!」
「うちの事務所ではアウトですー」
下宿先の大家兼私のアルバイト先の所長によって、強制的にベッドに寝かせられた。
「別にいいじゃん。人に会わない雑務こなせばうつすリスクないでしょ」
「あのな、微熱はこれから熱が上がるって兆候だぞ。早急に寝ろ!」
なにもこんな時に限って急に保護者ヅラしなくても良くない?
「当たり前だろ。お前の両親からお前を預かってんだ、そりゃ面倒も看る」
「家賃かかってるもんね」
「おーおー捻くれお嬢様はさっさと寝ちまえ」
いや、でもまだ微熱だし。本当に熱上がるかわかんないし−−と反論しようとしたら、所長が部屋を出て行ってしまった。本気で「寝ろ」ってことじゃん。そう思ってスマホに手を伸ばし、弟と後輩も集まっているトークルームを開く。
「微熱でバイト出勤させてくれない」
「当たり前だろ。俺らにうつすな」
「お大事に。首にネギ巻くといいって聞いた」
お、おう……。おかしいのは私のほうか。後輩、あなたいったいどこからその知識を得たの?
しょうがない。今日は大人しくしようか。
掛け布団を引き上げて本格的に寝ようとしたら、うとうとしてきたタイミングで所長が部屋に入ってきた。せめてノックしてから来て?
「……なんでネギ持ってんの」
「安心しろ。今日の添い寝担当だ」
いや、臭くて寝れんわ。嫌がらせじゃんかよ。
(いつもの3人シリーズ)
微熱、はっきりとしない意識の中書いている小説
それ程、上手くはないけれども、一生懸命やる、
ただそれだけなのだが、最近は眠気が酷いのと、
少し熱っぽいのが問題な位かなぁ…。
いつも通り某小説アプリへ投稿する作品を
書き終える為には時間を惜しまないつもりだが、
こればかしは、
体調とにらめっこ状態が続いている。
しゃあないのだが、結果的に倒れてしまった。
彼女がそれを見つけて看病してくれなかったら、
今頃天に召されていたのかもしれないな。
"気を遣ってくれてありがとう。
付き添ってくれて、僕は幸せ者だな。"
そう言うと、彼女は顔を赤らめながら、
何も言わずに手を握っててくれたのだ。
冷たい手に温もりを与えるように、
ゆっくりと元の体調へ戻すリハビリが始まった。
今日も頑張らなくてはな……そうだろ、✕✕よ。
オワリ?
微熱
貴方がいる
思考が止まる
いつまで経ってもあなたは視界から消えない
ふとあなたの瞳の私と目が合う
大きな瞬きをして
細くなるあなたの目
それと同時に顔を染める微熱