『届かぬ想い』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「届かぬ想い」
何をすれば
あなたに
この想いが届きますか?
この想いが届かないのは承知の上なのに
知って欲しいなんて矛盾してる。
揺れる感情に苦しくなって、
恋をやめたくなっても
やめられないなんて思いもしなかった。
吐き出してしまいたい。
けど、口になんて出来ない。
口にも出来ない、ただ留めていく
この想いは、どうしたらいいんだろう。
#__届かぬ想い__
届かぬ想い
なんて、綺麗な風にするのはやめてよ
あんた達が勝手にそうあってほしいと思って言ってるんだろ
僕は別に届かせようなんて思ってない
ひっそりとささやかに、僕は僕なりの幸せを大事にしたいんだよ
だからもう、ほっといて
届かぬ思い
ポアロのCDをまた出して欲しい。
どうやったら伝わるのかわからない。
きみがくるが好きなんだ。
『下水道の詩』
君がいなくなるのは淋しいよな 君に会えなくなるのは悲しいことです 十二指腸あたりで雷魚は泳ぐ
暮らしの中にある溜息を下水道に隠した 大切なことあっただろうに有耶無耶にしたんだな 鉄は酷く錆びている 届かぬ想いが腐朽していく
君の髪をとかすのが好きだ。みんなで世話をして、さらりと透き通っていくのが特に好き。一本引っかかって途切れちゃったときなんか、悲鳴が出るかと思った。君の頭皮が痛くなかったら良いんだけど……。
そうやって毎朝毎晩君を待っていたら、ある日変な人間がやってきた。どうやら自称能力者というやつらしい。
「ええ、はい、強い意志を感じます」
「本当ですか!じゃあお願いします」
ちょっと待って。君、そんなに歓喜しなくとも。だいたい得体の知れない人間を部屋に呼ぶんじゃあない!三日通えとは言わないが、危機感を持ってくれ!
と警鐘を鳴らす私の声も虚しく、妙な人間が私に手をかざす。なんだっていうんだ!
「──やめてくれよ、何するかわかったもんじゃない!危ないんだから……えっ?」
「わあ!可愛い人!やったァ、ありがとうございます!」
「いや、君、そう、君!一体何を」
私の足はとんと地につき、私の腕はしっかり君の肩を掴む。なんてことだ。どういうことだ!
人間になっている!
「わたくし、そういう能力者ですもの」
そう言ってにこやかに笑う人間に、主人たる君は報酬を手渡した。
やや狭い洗面所に押し詰めになっていたので自称でなくなった能力者を見送り、私は初めて足を踏み入れた居間に座ってこれからの話をすることにした。
この部屋に来てからは洗面所にしか居たことがなかった『櫛』なので、正座も何もかもが慣れない。
「おばあちゃんに譲ってもらったとき、一目惚れだったわ」
君は笑って馴れ初めを話すけれど、たしかにそれは私も知るところではあるけれど。
「付喪神に愛されてるねって声をかけてもらって、それからあなたと話がしたいと思ったの。人間になってみて、どう?」
「すごく、戸惑っている」
「まあ。ええ、そうだよね。これから一緒にご飯にして、ゆっくり話をしようね」
君がどんな生活をしているのか夢想しなかったわけじゃない。
でも、それでも、私は君の髪をこの身で漉くのが好きだったのに。それだけが良かったのに。
君の背でふわりと揺れる黒髪に目を奪われてやまないのに、何もかもがひどく遠かった。
「俺さ、彼女できたんだよね」
照れくさそうに笑うあなたに、笑顔をつくることしかできなかった。
「おめでとう」なんて言ったら、本当にこの恋が終わってしまう気がした。
なんとか絞り出した「よかったじゃん」という言葉。
今、上手く笑えてるかな。
あーあ
「好きです」「付き合って」「私を見て」そんな言葉が書かれた手紙を私はまたクシャクシャにする。あぁまただ。まだ、渡せない。渡したくない。もし、読んでくれなかったら…もし、これを読んでバカにされたら…そんな不安が私によってたかってやってくる。
そんなこんなで、学校の日が来てしまった。彼は私に「おはよう」と言った。それに私は返事を返す。
いつになったらあなたにこの気持ちを伝えられるのだろうか?
『届かぬ思い』より
#20 届かぬ想い
ふと予感がして、辺りを見渡した。
すると、ぼくの元へゆらゆらと燈會が流れ着いてきた。
ぼくは引き寄せ、思わずぎゅっと胸に抱いた。
届いた想いを読みながら、目を閉じ、奴の心に浸った。
そこに灯る明かりのように、心がぽっと温まる。
もう1年経ったのか。
初めて見つけた時は、こんな殊勝なことをする奴だったかと驚いたが、確かに意外とこんなことをする奴だとすぐに思い直したっけ。
想いを受け取り、これまでの燈會と一緒に周りに並べた。
お前は長生きだから、ぼくの住処はまるで橙の星の銀河だ。
数えきれないほどの燈會は、消えずに、朽ちずにずっとぼくのそばに在る。
大丈夫、受け取っているよ。
お前とぼくとの間には、届かぬ想いなんてひとつもないよ。
静かに、決して急がずに。
ぼくはただ、お前を待っている。
お前の褪せない想いとともに。
テーマ:届かぬ想い #154
遠くにいる人
もう会うことができない人
会いたい人はいますか?
届かぬ想いを抱えている人はいますか?
僕は近くに住んでいる、
同い年の女子に恋をした。
会えない距離じゃない。
話そうと思えばいつでも話せる。
でも彼女に最近好きな人ができたらしい。
僕と違う高校の人らしい。
それを聞いたとき、
隠していた思いが僕の中で膨れ上がった。
抑えなければいけないのに、
抑えられない自分がいた。
もっと早くに彼女に告白していれば、
彼女の隣りにいたのは自分だったのかな。
僕は一人、
天井を見上げた。
スマホを触りかけて、
彼女のことが浮かんで、
スマホを置いて手で目を覆う。
涙は出ていない。
なのにどうしてこんなにも胸が苦しいのだろう。
その時、
僕が彼女に恋をしていることに気がついたんだ。
いや、ずっと前から知っていたのかもしれない。
この気持ちが恋というものだと。
でも、認められずにいた。
素直になれずにいた。
それが、僕の選んでしまった結果だ。
それが、僕の彼女に対する恋だった。
秘めていた想いが僕を揺らす。
もう遅いのに。
もう過去には戻れないのに。
早く気づけよ、後悔する前に。
届かぬ想いとなってしまう前に……。
※
♡2100ありがとうございます(^^)
届かぬ想い
こんにちは!わぁ、えがおがとてもすてきだね!よかったらぼくとともだちになろうよ!
めがあったきみはぼくをやさしくだきしめてくれた。これからよろしくねって、まるでおひさまみたいなきらきらなえがおでぼくをむかえてくれた。
おうちにかえってからたくさんあそんだね。さいしょはあそびかたがわからなくてきみがたくさんおしえてくれたっけ。おままごともおひめさまごっこもとってもたのしかった!ねるときにもいっしょだったね。これからまいにちあそぼうねっていってくれてすごくうれしかったよ。
小学校に入ってからは君のお友だちともよくあそんだね。ぼくは走れないから、おにごっこはできないよ。外でお友だちと、ふたりじゃできなかったあそびをして、君がたのしそうでちょっとさみしかった。でもね、たのしそうな君をみるのがいちばん好きだったよ。変わらないきらきらな笑顔がすてきだねって言えたら良かったな。
気が付けばもう中学生だね。背が伸びて立派なお姉さんだ。勉強が大変そうで遊ぶことが減っちゃったね。息抜きも大事だよ。疲れたらまた一緒に遊ぼう。ぼくはずっと待てるから。頑張って。応援してるよ。
久しぶりに君に抱きしめられた!でも、少し苦しいよ。……?ねえ、目から水が出てるよ。どうしてそんなに苦しそうな顔をしてるの?知らない名前を呼んでるね。彼氏って何?君は彼氏っていうのをつくれるんだね。でも、つくらなきゃよかったって思っちゃったんだね。ねえ、ぼくはここにいるよ。大丈夫だよ。……手は動かせないんだった。どうしたらまた笑ってくれるかな。また、君の笑顔が見たいよ。
最近、ずっと怒ってるね。どんってかばんを置いて、机とにらめっこしてるよね。あ、お母さんが呼んでるよ。ほら、ご飯だって。突然怖い顔で扉に大声を出す君。机を叩いて、それでもまだにらめっこは終わらないんだ。君を苦しめる『受験』ってやつ、大嫌い。ぼくがそれを倒せたらいいのにな。
思いきり階段を駆け上がる音がする。勢いよく開く扉。ぼくの名前を呼んで、手を掴んでくるくるダンスしてるみたいに回る。合格!合格したよ!嬉しそうに教えてくれる。そっか。君は自分で『受験』ってやつを倒したんだ。凄いなぁ。君はどんどん強くなるね。でも、やっぱり君の変わらない笑顔がぼくは大好きだよ。
部屋のものが少なくなっちゃった。君が描いた絵も取っちゃうんだね。ぼくを優しく抱きしめてゆっくり箱の中に入れていく君。ぼくとも、お別れかな。
あのね、ぼくね、君と一緒にいられてよかったよ。ずっと大切にしてくれて、たくさん遊んでくれて、きちんとお手入れしてくれてとっても嬉しかった。嬉しそうな君も悲しそうな君も怒ってる君も全部全部大切な君だった。ありがとう。ぼくと出会ってくれて。ありがとう。ぼくに愛をくれて。ありがとう。またね。
久しぶりの光。白くて眩しいな。また、君は大人になったんだね。隣の人はだあれ?とても優しそうな人だね。君が抱きかかえているその子は?出会ったときの君より小さいね。そっか。今度は君の赤ちゃんとお友達になれるんだね。こんにちは。……わぁ!笑顔が素敵だね。君にそっくり。ぼくと友達になろうね。これから、よろしく。
どうして素直に言えないんだろう
どうしていつも遠回しに誰かが乗り移ったような言葉を吐いてしまうのだろう
もうじき私は溶けて無くなってしまう
『届かぬ想い』
「体育とかだるすぎー」
体育の授業のために更衣室で着替えている時
親友の手首についた傷が視界に入ってしまった
「てか暑くない?まだ4月なのに暑すぎでしょ」
そう言いながら親友は
体操服の上からジャージを羽織った
「もう二度とこんなことしないで。」
私は今まで何度親友にそう伝えたのだろう
でもその言葉が彼女に届くことはなかった
そしてそのうち、私も諦めてしまった
私の心配の想いが彼女に届くことは
今までもこれからも、きっと一生ないのだろう
忘れた頃にやってくる
届かぬ想いが今もある
あんなに楽しかったのに
あんなに笑い合ったのに
終わりがあまりにあっけなく
今宵も夜がつまらない
テーマ「届かぬ想い」
届かぬ想い
俺がどんなに君を好きでいても、この想いはきっと届くことはないのだろう。初めて君に出会ったのは中学校の入学式で、たまたま席が隣で話してみたら気があってよく遊ぶようになった。登下校も放課後も一緒。君と過ごすうちに気づいたんだ、俺はきっと君に恋してるんだって。君に彼女ができる度に苦しくて悲しくてもう嫌われてもいいからこの気持ちを伝えてしまおうかと何度も思った。だけどやっぱり君との関係が壊れるのが怖くて何も言えずに笑って祝福した。
好きのたった二文字が言えなくて、それを君に堂々と言える彼女に嫉妬した。君の隣は俺の場所なのに、って告白する勇気も無いくせに一丁前に独占欲があって自分に吐き気がする。
俺のこの届かぬ想いをいつか伝えられることが出来たならどれだけ幸せな事なのか、といつも思う。その時は来るのか。もしかしたら来るかもしれないし、君が死んだ後にこっそり伝えられるのかもしれない。それはまだ分からないけど、俺はどんな形であれいつまでも君の隣にいたいと思ってる。
届かぬ想いを抱けることの自由を
幸せと呼ぶ
届かなかった想いの数だけ
僕たちは夢を見たんだ
好きな人に届けたい想いがある
でも、それはきっと自分で伝えなきゃ届かない
待ってるだけじゃダメなんだよね
今年こそはがんばろう
ガチャン、と音を立ててチープな器具は役目を終えた。彼女の薄い耳朶を貫いたそれを外してみれば、白い肌を飾るように小さな石が光っている。予想通り、深海のような青が良く似合う。
心から嬉しそうにお礼を言った彼女は思いもしないだろう。友人だという男に傷をつけられて帰ってきた彼女を見たときの、恋人の燃え上がるような嫉妬など。彼女は溢れんばかりの笑顔で俺がつけた傷を自慢し、さらには俺が選んだピアスを外すことなく、定着するまでずっとその傷を気にするだろう。ピアスを付け替えるたび、耳を見るたびに俺を思い出すかもしれない。
届かぬ想い、なんて馬鹿げた言葉で終わらせるわけがない。ずっとずっと残るキスマークをつけたのは俺の方だよ。ざまぁみろ。精々俺が彼女と結ばれるまで、屈辱に耐え続ければいい。
四月の半ば、こんな新生活の時期に、私の地元で同窓会があった。地元とは疎遠となり、かれこれ十年ぶりの同窓会参加である。
毎年同窓会は通例で行っていたらしいが、最近の流行り病の影響か、同窓会自体が四年ぶりのようだ。
十年も会っていないと色んなことが変わる。
まさか担任の先生が亡くなっていたことも知らなかったし、海外に行ってしまった同級生がいることも驚きだった。
みんな良い大人になったんだなぁ、と感心してしまう。
そんな中、私は夢を追いかけて上京して、色々踠いたが夢は疎かになって、十年ぶりの帰郷。情けなくて、本当はこの場を離れたいくらいだった。
でも、少しだけ下心があって参加をした。
同級生の女の子、私の初恋の相手である。
当時は可愛らしいツインテールで目はくりくりで、えくぼがあって、お人形さんのような女の子。
しかし、現実は無情にもそれを打ち砕く。
「ママ~、おりがみ折って~」
「えー、今~?」
その初恋の女の子は『ママ』になっていた。
隣には、私が初恋をした当時のままのような、女の子が座っている。
--そうか、ママ、か。
今でも彼女のことが気になっていたのだが、この気持ちは伝えられそうにない、届かぬ思いとなってしまった。
宴会ムードで騒がしいはずなのに、何故か私の回りだけ無音になっていた。
【届かぬ思い】
気持ちを精一杯を伝えなきゃ。
私の誠心誠意が届きますように。
人の心は見えないから
気持ちを言葉の音に乗せなきゃいけない。
不安、緊張、焦りも届くといいな
気持ちがちゃんと伝わって欲しい
音に乗せて。
でも私も相手の心は見えないから。
何を思って聞いているか分からない。
だから いつまで経っても
-届かぬ想い-