『届かぬ想い』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
届かないこの想いが
天国にいる君に届いて欲しい
これが僕の精一杯の我儘だ
『届かぬ思い』
俺は今、とても悩んでいる。
この国最高の高校、大学を出ていたとしても、人間である限り、この問題に直面するだろう。
「う〜ん、悩むな……どうすれば……」
「いや、何時間悩んでんの?」
隣にいる小夜がそんなことを言ってくる。
「は? 悩むだろ。お前馬鹿か?」
「あんたにだけは言われたく無いわ!」
そんな大きな声を出すなよ。迷惑になるだろうが。
「五月蝿いなぁ。少し落ち着けよ」
「マジでぶん殴るよ?!」
小夜が俺に向けて拳を握ってくる。普通に怖いからやめて欲しい。
「まあ待て、なんでそんなに怒っているんだ?」
「あんたが堅あげポテトの塩味とブラックペッパー味で2時間も悩んでるからだよ!」
「は?悩むだろ。塩とブラックペッパーだぞ?人生で1番悩むわ」
「悩まないわ! 悩んだとしても2時間もお菓子コーナーで唸らないわ!」
「?」
「何言ってんだこいつみたいな顔でこっちを見るな!」
「だって決められないんだもん」
「だもん、じゃないわ気持ち悪い! 早く決めて! もう外暗くなってきてるから! あと1分で!」
「え〜無理」
「無理じゃ無い! さっさと決める!」
もうそろそろ殺されそうなので早く決める事にしよう。流石にまだ死にたく無い。
結局その後10分悩み、塩味にして帰った。
「届かぬ想い」
左手の薬指に嵌められた銀色に輝くそれは.僕の心に深く突き刺さった。前まではなかったハズなのに。
「先輩、もしかして結婚するんですか?」
「昔からお付き合いしていた人とね。とても良い人よ」
研究室に差し込む陽光に照らされ乙女の顔で幸せそうに目を細める先輩は、とてもきれいで天女のようであった。
貴女の想う先に僕はいない。
ざざん、と灰色の波
その隙間に消えていく小さな輝き
肩に触れた温もりに思わず振り返ると
吃驚したように手を引っ込めた君
「何、してたの?」
「……あ、あぁ。ボトルメールって奴」
「ごみ捨てじゃなくて?」
「夢の欠片もないな。小瓶に手紙を入れて
流すっていう、浪漫の話」
「……ふぅん」
ぱらぱらと海風に散る短い髪
無感動に水平線を眺める黒から目をそらす
「病み上がりが体冷やすな。家に帰るぞ」
「……分かった」
あっち、と指差された先に嵩張ったスーツケース
車輪で砂浜を漕がなかったことを称賛しつつ
「家っていっても、覚えてないけど」
「そう、だな」
きちり巻かれた包帯、完治した傷痕
美しい浪漫ばかりを語った声に見る影は
「まぁそのうち慣れてくれ、暮らしにくいって
ことは無いだろうし」
「そうかな」
「当然」
ざざん、波打つ灰色
揺れを、揺らぎを、封じ投げた小瓶
「こちとら、君の世話には慣れてんだよ」
もう二度と『君』には会えずとも
<届かぬ想い>
届かぬ想い
たとえ五感がなくなっても
第六感で
また会いたいです
わがままですよ、ずっと
何も知らない私と
何でも知っているあなたの
言葉も交わさないひとときが
生き甲斐でした
思い出になった物知りなあなたには
たった一つだけ知らないことがあります
それは私が
あなたの心に傾倒して
2人でよく語り合った愛とやらを
どうやらあなたに向けていたことです
気づいていましたか?
もう遅いですね
今からでも、耳に入ることを祈っています
ではまた、来世でお会いしましょう。
あなたを愛しています
いつも輝くあなたを
いつも味方で居てくれるあなたを
いつまでも愛しています
でもこの声は届かない
この思いは、いつか、いつか、届くのか、
この思いは、きっともう届くことはない。
あの日、世界で一番綺麗に散った君へ。
うだるような暑い日
君は、海に溶けて消えてしまった。
柔らかな黒髪をなびかせながら
心底、幸せそうに
それでいて、どこか物惜しそうに
まるで花びらのように
落ちていく君の姿が、脳裏に焼き付いた。
その瞬間恋をした、一目惚れだった。
君は僕に恋をしていた。
そして、僕もまた君に恋をした。
たった四秒間の逢瀬。
本当に悲しかった、ただそれ以上に
美しい、と思ってしまった。
僕の中で、悲しみと感動とが交差して
なんとも形容しがたい気持ちでいっぱいだった。
今までの中で、これ程までに美しいものを
見たことがあっただろうか。
散りゆく命は美しい、だなんて
国語の授業でしか習わないが
僕の頭の中はそれで埋め尽くされていた。
今では、寝ても醒めても、学校であろうと
君の事しか考えられなくなってしまった。
つまり僕は
もう居ない君に恋焦がれている。
もう手遅れで
きっとこの思いが届くことも無いけど。
僕は一生、君の事を想い続ける。
「これをくらえ、魔王!」
勇者の剣が、魔王の体を貫き、魔王は大量の血を吐く。
長き戦いであったが、ついに勇者が勝ったのだ。
「まさか、これほどまでとはな……」
魔王は息絶え絶えの状態で、勇者を睨みつける。
「お前の野望はここまでだ。命乞いは聞かん」
「ククク、勝ったつもりか!」
命の灯は今にも消えそうだと言うのに、魔王は不敵な笑みを崩さなかった。
「お前はもう終わりだ!」
「そうだな、我はもう死ぬ。だが!」
もうすぐ死ぬとは思えないほどの魔王気迫に、勇者は思わず後ろに下がる
「全て邪神様がいれば済むこと!」
「何、まさか!」
「準備は万全ではないが、仕方あるまい。この体に邪神様を下ろす!」
「やめろ!」
勇者の叫びと共に、剣でもう一度魔王を突きさす。
だが魔王は痛みにうめくものの、邪神復活の儀式を続けた。
「もう遅い! 邪神様。この地にご降臨下さい。我が願いを聞き遂げてください。この地に破壊と絶望を!」
その瞬間、魔王の周囲に邪悪な魔力が満ち、空間が歪み始める。
そして――
何も起こらなかった。
何も起こらなかった。
何も起こらなかったことに、魔王はキョトンとした顔をする。
「あれ?邪神様?」
魔王は自分の体を調べるが、どこにも邪神の気配はない。
失敗したか?
魔王が不安になり始めた時、勇者が笑い始めた。
「だから、やめろって言ったんだ」
「貴様、まさか……」
「そうさ、この魔王城に来る前に、懲らしめてやったのさ。最終的に逃げられたけど、あの様子じゃあ、もう千年くらいは再起不能だろう」
「馬鹿な。邪神様に人間が敵《かな》うはずなど……」
魔王には信じられなかった。
邪神は神であり、人間が太刀打ちできる存在ではない。
「そうだな、力では敵わなかった。力ではな……」
「ではどうやって」
「言葉だ」
「言葉?」
「ああ、悪口と言う言葉をな」
魔王は信じられないとばかりに、勇者を見る。
「温室でぬくぬくと育てたのが間違いだったな。
悪口に対する耐性がまったく無かったぜ。
ここぞとばかりにとびっきりの悪口を言ってやっら、泣いて逃げた」
「邪神様が……泣いて……」
魔王は絶望し、がっくりと膝をつく。
「最後に言い残すことはあるか、魔王……」
勇者の剣が、魔王の首元に突き付けられる。
「……一人で死ぬのは寂しいな」
「安心しろ、他の仲間もすぐ送ってやるよ」
「いや、それには及ばん」
魔王の体に魔力が集まる。
「こいつ、自爆を!」
「ふはは、油断したな勇者よ。貴様も地獄に道連れだ!」
「くそ」
勇者は自爆に巻き込まれまいと距離を離す
しかし間に合わない。
「では邪神様、あとは頼みました。どうか世界に破壊と絶望を――」
そして魔王は、魔王城ごと勇者を巻き込み自爆した。
◆
魔王城が跡形もなく吹き飛ぶ様子を見ていたものがいた。
それは異空間に逃げ込んだ邪神であった。
邪神は毛布にくるまりながら、勇者と対峙したときの事を思い出し震えている。
そして勇者の死ぬところを見れば少しは楽になるかと思い、魔王との戦いを見ていたが、少しも心が動くことは無かった。
勇者との対決は、邪神の心に決して癒えぬ傷を作ったのだ。
おろらく、あの爆発で勇者は死んだだろう。
だがそれが何になるのだろう?
たとえ勇者が消えようとも、この心の傷は癒えはしない。
魔王は世界を破壊せよと言った。
だが、それが何になろう?
世界を滅ぼしたとて、この心の傷は癒えはしない。
だが魔王城がモクモクと煙を上げているのを見て、少しだけ心が揺らぐ。
それが何に由来するものかは知らない。
だが邪神はこれだけは言わねばならぬと、口を動かした。
「爆発オチなんてサイテー」
チクタクチクタクと時計が時を刻む音が、部屋の中で響く。
木でできた長机の上には屋敷の人達が食べ終えた料理の皿達が残されており、少し重い足取りでそれを片付ける。
「………………はぁ」
手を止めはしないが俺の口からはため息が漏れる。
(来なかったな………)
一番俺の料理を食べて欲しい人が、この食卓には現れなかった。
理由はすでに察しがついている。
と、言うのもこのような日は今日が初めてではない。
だから、“仕方がない”十分に理解している。
このような日、時折彼女は遅れて食卓に来てくれることもある。
ーボロボロの身体のまま。
そのたびに彼女は『遅れちゃってごめんね』と言う。
しかし俺が悲しいのは俺の料理を食べて貰えないことじゃない。
彼女が………俺よりも年下の幼馴染がそんな状況に陥るまで戦っていることだ。
このことを伝えても、彼女は“大丈夫だよ?”としか言ってくれない。
俺の思いは、届かないのだろうか?
ー届かぬ思いー
アイラ・ブルーム
さようなら淡く散った僕の恋心
『届かぬ想い』2024,04,16
《届かぬ思い》
「これ、あんたにってさ」
手紙? なんだ、いつものか。
「酷いこと言うなぁ、本当に」
や、合ってるだろ。
「まー確かに……うん、そうだわ」
捨てといて、それ。
「せめて読め。返事はさておき」
面倒……じゃなくて、気まずいから。
「本音出てるし。はーいはい、渡せなかったって言っとけばいいんだろ」
お願いします。今度なんか奢る。
「んじゃ、それでいいよ」
ちなみにそれの差出人、誰?
「なんでそんなこと、」
聞いとかないと、会っちゃったら困るだろ。
「あー、うん」
なんだよ、友達?
「…………」
……そういう話か。なるほどなあ?
「ばーか」
見てやるよ、かせ。
「……私の入る隙なんて、ないね」
届かぬ想い
伝えてみなければわからないよ。
そう言ってあなたは微笑みながら、
私の顔を覗き込んだ。
そうだねと、私は笑ってみせる。
この想いを伝えたい人はあなただと、
そう告げても、
今までと同じように、あなたは笑ってくれますか。
もうすでに大事な人がいるあなた。
このわずかな繋がりにさえ縋りたい私。
#201
「届かぬ想い」
「置いて行かないで」「ひとりにしないで」「もっと一緒にいて」「たまには遊んでよ」「みんなでご飯を食べたい」「さびしいよ」
小さい頃の自分はそんなことばかり考えていた。そんなことを、届かぬ想いを抱いたところで何にもならないというのに。
何度もそんなことを思っては散るのを繰り返して、ついに自分は孤独に耐えられるようになった。むしろ、逆にどうして誰かと一緒にいたいと思っていたのかわからないくらいだ。
そんな日々を送る自分のもとに、ある日突然あんたは現れたんだ。宇宙を救ってくれなんていう荒唐無稽な頼み事を抱えながら。
「キミしかいない」なんて言われたのは初めてだった。「代わりはいくらでもいる」ずっとそんなことを言われ続けていたから、すごく不思議な気持ちになったよ。
……ありがとう。自分に居場所をくれて。自分と一緒にいてくれて。
「素直じゃないなぁキミは!!!ちゃーんとボクの前で言葉にしたまえよ!!!」
びっっくりした……!!!……でも、確かにそうだな。こういうのは、ちゃんと向き合って言うべきだよな。「届かぬ想い」は、抱くだけじゃ伝わらない。
……ありがとう。
「そうそう!!!その意気だ!!!もっとボクを褒めたまえ!!!讃えたまえ!!!!」
……なんか違う気がする。
さて、夕食の支度でもするか。
「ちょっと待ってー!!!冗談だよー!!!悪かったってー!!!」
「……ふてくされつつもちゃんと2人分用意してくれているんだもんね!やっぱりキミはいいニンゲンだ!……ありがとう。」
01010100 01101000 01100001 01101110 01101011 00100000 01111001 01101111 01110101 00100001
……へぇ。今日は「届かぬ想い」がテーマなんだね。どう見ても恋愛的な内容になりそうな言葉だというのに、どうしてそうならないんだろうね〜?
もしかしてこれを書いた存在、まともな恋愛をしたことgうわあああ突然出現した直径217kmの隕石がボクめがけて落ちてくるよおお!!!
……なーんてね⭐︎ボクはこんなものいとも容易く粉々にできちゃうのさ!!!今頃夜の地域では綺麗な流星群が見られるだろうね!!!
……にしてもなぜ急にあんなに大きな隕石が……???
〝届かぬ想い〟
「待って…」
無駄だと思いつつも、そう言わずにはいられなかった。
案の定私の言葉は届かず、彼は歩みを止めない。
届かぬ想いを、ギュッと手で握り潰す。
今日も言いそびれてしまった、彼への感謝の言葉。
素直になれたら、どんなに楽だろうか。
届かぬ想い
「Y君が好きだった。」なんて、今までも、これから先も...一生言えない。言わない。
小学生の終わり頃、塾に行き始めた。
偶然にもY君と一緒の塾で、一緒の時間帯なのに私はバカなので、違うクラス。1時間経つと、教室移動が始まる。顔が見れるのが嬉しかった。
そして中学生になり、Y君がソフトテニス部に入る事を知り、近くで見たいが為に私もソフトテニス部に入った。Y君は試合で勝ち進んでいくくらい上手くて、私は一緒に組むペアの子に申し訳ないくらい下手くそだった。
今思えば...Y君の行動をストーカーなくらい見てた気がする。
見ることは出来ても、声を掛ける事が出来なかった。
中学3年生で、同じクラスになった。同じクラスになりたくておまじないもしてた。それなのに、自分から話し掛ける勇気が出なくて見ているだけが精一杯だった。
そして成人して、成人式後の同窓会でも、話し掛けれなくて...告白しようと思ったけど、それすらも出来なかった。
数年前に、中学生の頃の物を整理していたら...文集を発見した。Y君から私へのメッセージが当たり障りのない言葉だった。Y君は私に全く興味が無かった事を知らされた。それに気づくまでしばらく時が必要だった...
告白したら、振られてたんだろうなって、今なら分かる。だとしても、あの頃の私は喋れなくても見ているだけで幸せだった。
届かぬ想い
勘違いでも思い込みでも狂気でもいいから
届くかもしれないと思うことがまず難しい
泣きながら僕の所に来た君
あぁ、また喧嘩したのか
泣くと必ず僕の所に来る君は
僕の気持ちに気付く事はないだろう
僕だったら君を泣かせる事なんてないのに
喉から出かかった言葉をまた呑み込む
だって僕も分かってるから
届かぬ想いだという事は
君は他の誰でもないあの人がいいって事
ちゃんと分かっているんだ
だから僕は今日も自分の気持ちを押し殺して
泣いてる君をいつもの様に慰める
いっその事僕の付け入る隙がないくらい幸せになってよ
そうでもしなきゃ君を諦められそうにないから
ー届かぬ想いー
届かぬ想い
……私はボロ小屋で生まれた。
特別お金を持っていたりしなくてもお母さんが1人でも頑張って私を育てて,愛してくれる。それだけで満足だった
……だけどせめて、せめてお母さんに恩返しを出来ればと手を汚したお金をを稼ぐ為にもう何人の人を裁いたかもわからない
…………ねぇお父さん,お姉ちゃんはもう居ないの。だからだからねぇ
私を見てよ
「届かぬ想い」
あの人は突然姿を消した。
憧れという幻だけを私に残して、
ぱっといなくなってしまった。
蜃気楼のようにのびあがったそれは、
追いかけても追いかけても近づくことは無く
それどころか遠のいていく気さえする。
あの人のように、あの人のようになりたい。
虚空の果てを目指すように、
解けない方程式を解くように、
無いものをひたすら追い求めるその傍らで、
きっとあの人は今もどこかで何気なく
生活をしているのだろう。
そう思うと、やるせなさと安堵が混じったような
そんな気持ちをぶつけたくなるが
そんなもの、あの人の知ったことでは無い。
イタコを知っているだろうか。
彼女たちは口寄せを行う事ができる。亡くなった方の言葉を伝えてくれるのだ。
私達は、お墓の前で手を合わせ、「元気ですか。私達は大きくなりましたよ。」と、言葉を紡ぐだろう。